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GLORYHAMMER「SPACE 1992 : RISE OF THE CHAOS WIZARDS」 (2015)

  • 2018/11/25(日) 00:00:00

SPACE 1992 RISE PF THE CHAOS
【No.525】
★★★★(2015)
年間ベスト2015年第4位

2013年に「TALES FROM THE KINGDOM OF FIFE」で衝撃のデビューを果たしたエピックメタル界のニューヒーローGLORYHAMMERの2ndアルバム。前作はファイフ王国で繰り広げられる中世RPG要素たっぷりのストーリーアルバムでしたが、今回はデビュー作から1,000年後という設定で舞台を宇宙に移して1stアルバムの主人公の末裔アンガス・マックファイフ13世の活躍を描いているようです。デビュー当時と同じく今回もメンバーが物語の登場人物に扮していてThomas Winkler(Vo)は物語の主人公マックファイフ13世、バンドのブレインChristopher Bowes(Vo、Key/ALESTORM)が悪の魔道士ザーゴスラクスのコスチュームに身を包んでいます。その中でも目を引くのはスキンヘッドのギタリストPaul Templingで、半透明の精霊と化した彼の姿はインパクトありすぎです(笑)。

そんな愛すべきメタルバカ(褒めてます)としての側面に注目が集まりがちな彼等ですが、音楽的な魅力もしっかり備えています。今回はデビュー作以上にメロパワ度が高くなっていて、ストーリーの導入部にあたる語りとオーケストレーションが期待を煽る①Infernus Ad Astraから疾走曲②Rise Of The Chaos Wizardsに至る流れはガッツポーズものです。続く③Legend Of The Astral Hammerは曲名を連呼する暑苦しいコーラスが胸熱の漢メタルだし、フォークメタルのような陽気さを持った④Goblin King Of The Darkstorm Galaxyもお見事。アルバム中盤もなかなかの佳曲揃いですがディスコサウンドを取り込んだ⑧Universe On Fire以降の終盤が実に強力です。この手のバンドとしては珍しくダンサブルな曲調に振り切れた⑧から再び壮大なエピック浪漫の世界観に引き戻してくれる⑨Heroes (Of Dundee)は哀愁を帯びたサビが絶品だし、本編ラストを飾る10分弱の⑩Apocalypse 1992は基本的に疾走系ながらスローダウンしたり、語りを入れたりとドラマティックな展開を見せつつラストは②のメロディで締める構成でクライマックス感を演出してくれます。

本作の国内盤はボーナスディスク付きの2枚組となっていてDISC-2はアルバム全曲をオーケストラバージョンで収録、しかも各曲に別タイトルを用意するという気合の入った仕様となっています。同系統バンドのトップランナーとして最初に思いつくのはイタリアのRHAPSODY(現RHAPSODY OF FIRE)ですが、作品を重ねるにつれてキャッチーさが薄くなり僕の好みからは外れていってしまいました。それに対してGLORYHAMMERは一度聴いただけで耳に残る楽曲が多く、前述のオーケストラバージョンを聴いても十分に楽しめるバンドなので今後も応援していきたいですね。歌詞カードを見ると本作はストーリー的には「別の世界へと消えていくザーゴスラクスを追ってマックファイフ13世もワームホール(時空のトンネル)に向かう」というところで終わっているので続編に期待しています。

【音源紹介】
Rise Of The Chaos Wizards

GLORYHAMMER「TALES FROM THE KINGDOM OF FIFE」(2013)

  • 2018/10/27(土) 00:00:00

TALES FROM THE KINGDOM OF FIFE
【No.524】
★★★★(2013)
年間ベスト2013年第7位

僕は未聴ですが「パイレーツ・メタルバンド」として人気を博しているALESTORMの中心人物Christopher Bowes(Vo、Key)が新たに立ち上げたシンフォニック・パワーメタルバンドGLORYHAMMERの1stアルバム。鎧を身に纏った戦士が雷光迸るハンマーを手にしたジャケットから想像できる通り、ファンタジックなRPG的ストーリーに基づいたエピックメタルが展開されています。物語としては「若き王子が冒険の途中で伝説のアイテムを手に入れ、邪悪な魔導士を討つ」というベッタベタで非常にわかりやすい内容です。そしてGLORYHAMMERを語る上で欠かせないのがメンバーのルックス(というかコスチューム)で、それぞれが物語の登場人物に扮してポーズを決めている姿からは良くも悪くもB級感が溢れまくっています(笑)。

序曲の①Anstruther's Dark Prophecyに導かれて始まる疾走曲②The Unicorn Invasion Of Dundeeに続くというお約束の流れでがっちり心を掴まれました。MVも制作された③Angus McFifeは勇壮なクサメタルの名曲だし、行進曲のような④Quest For The Hammer Of Gloryを挟んで登場する⑤Magic Dragonは曲名とクラシカルな鍵盤によるイントロからしてファンタジックな世界観が全開です。本作唯一のバラード⑥Silent Tears Of Frozen Princessでクールダウンした後は熱く疾走するメロパワ⑦Amulet Of Justiceで大きな盛り上がりを見せ、「ヘイル!」と叫びながら拳を突き上げたくなる⑧Hail To Crailから短めのインスト曲⑨Beneath Cowdenbeathを経て10分越えのエピックチューン⑩The Epic Rage Of Furious Thunderで大団円を迎えるアルバム構成もお見事。それに加えてボーナストラック⑪Wizards!も「ウィィィイ、ザァァァ!」とタイトルを叫ぶシンプルなサビが耳から離れない佳曲です。

そんな粒揃いのパワーメタル群を歌い上げるThomas Winkler(Vo)の存在も見逃せません。細身の短髪青年Thomasが緑のビニールアーマー(?)を装備して熱唱する③のMVはインパクト抜群なので初めはネタバンドかと思いましたがそんなことはなく、確かな歌唱力の持ち主でもある彼がGLORYHAMMERをワンランク上に押し上げていることは間違いありませんね。RPG要素もあるパワーメタルという点ではRHAPSODY(現RHAPSODY OF FIRE)を連想させる作風でありつつ、あちらよりもシンプルで聴きやすいというのも好印象。2013年はART OF GRADATION、GYZEなど国内から素晴らしいニューアクトが登場し、年間ベストの期待の新人部門にART OF GRADATIONを選出させてもらいましたが海外のバンドから選ぶとすればGLORYHAMMER一択でしたね。

【音源紹介】
Angus McFife

【CD購入録】GLORYHAMMER「SPACE 1992 : RISE OF THE CHAOS WIZARDS」 (2015)

  • 2015/11/19(木) 00:00:00

【CD購入録】
SPACE 1992 RISE OF THE CHAOS WIZARDS
GLORYHAMMER「SPACE 1992 : RISE OF THE CHAOS WIZARDS」 (2015)

ヒロイックなパワーメタルの魅力がギュッと詰まったデビュー盤「TALES FROM THE KINGDOM OF FIFE」(2013)で注目を集めたGLORYHAMMERの2作目を買いました。今回もコンセプトアルバムだそうですが、前作の1,000年後の世界が舞台となっているようで世界観も中世からSF的なものに変化しています。男性の語りとオーケストレーションが期待を煽る①Infernus Ad Astraから疾走曲②Rise Of The Chaos Wizardsになだれ込む展開はこの手のバンドによくある手法なのですが、この②が曲調だけでなくPVの内容も含め並々ならぬ熱さとクサさを誇っていてインパクト抜群。続く③Legend Of The Astral Hammerはミドルテンポながらシンガロングを誘うキャッチーなサビが秀逸だし、⑧Universe On Fireではテクノ風味を前面に出していて、こちらの予想をいい意味で裏切ってくれます。そんな異色のナンバーも含みつつ、全体的には僕が一番好きだった頃のRHAPSODYを彷彿とさせる感じですね。なお本作は2枚組仕様となっていてDISC-2はアルバム全曲をオーケストラバージョンで収録、しかも各曲に別タイトルを用意するなど気合の入ったボーナスディスクとなっているのも好印象。

【CD購入録】GLORYHAMMER「TALES FROM THE KINGDOM OF FIFE」(2013)

  • 2013/10/11(金) 00:00:00

【CD購入録】
TALES FROM THE KINGDOM OF FIFE
GLORYHAMMER「TALES FROM THE KINGDOM OF FIFE」(2013)

パイレーツ・メタルの名で親しまれている(らしい)ALESTORMの鍵盤奏者にしてフロントマンのChristopher Bowesが新たに立ち上げたシンフォニック・パワーメタルバンドGLORYHAMMERのデビュー作を買いました。リーダートラック③Angus McFifePVやブックレットでも披露しているメンバーのコスチュームから想像できる通り、音楽性はシンフォニックかつヒロイックなRPGメタルですね。この手のバンドというとボーカルは線の細いハイトーン系が多いのですが、緑のビニールアーマー(?)に身を包んだThomas Winkler(Vo)は安定感と力強さを併せ持ったシンガーで安っぽさは皆無。RPG的なストーリーを描き出す熱きサウンド、シンガーの力量(流石にFabio Lioneには及びませんが)などを踏まえるとRHAPSODY(現RHAPSODY OF FIRE)を連想させますね。お約束とも言うべきイントロ①Anstruther's Dark Prophecyから続く疾走曲②The Unicorn Invasion Of Dundeeで幕を開けパワフルなメタルチューン、叙情バラード、インストを交えながら本編ラストを10分超えの大作⑩The Epic Rage Of Furious Thunderで締める構成もニクイ。2013年のブライテスト・ホープ争いにも加わってきそうなニューアクトですね。