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ART OF GRADATION「CONCENTRATION」(2013)

  • 2019/08/08(木) 00:00:00

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【No.533】
★★★★(2013)
年間ベスト2013年第4位

3rd「GENESIS」(2012)制作時までLIGHT BRINGERに在籍しDream!を始めとする名曲を生み出してきたKazu(G、Vo)がラブリー脱退後に立ち上げたART OF GRADATIONの1stアルバム。作曲面では勿論Kazuが中心となりつつ、キーボード奏者Reanne(後にOCTAVIAGRACEに在籍)も3曲を手掛けています。それ以外のメンバーはアニメ声タイプのMichiruと元CROSS VEINという経歴を持つIbukiの女性ツインボーカル、2012年までLIGHT BRINGERでプレイしていたSeiya(G)、Satoru(Ds)というラインナップとなっています。Satoruはアルバム完成後の加入ですがLIGHT BRINGERのソングライターを含む元メンバー3人を擁するART OF GRADATIONがLIGHT BRINGERの4th「SCENES OF INFINITY」(2013)と同日にアルバムをリリースするということで、ラブリーファンとしては発売日をかなり楽しみにしていた記憶がありますね。

本編に登場するメロディをもとにした序曲①Concentration(instrumental)に続いて挨拶代わりに繰り出されるKazu作の②REAL、Reanne作の③determinationがどちらも初めて聴いた時から口ずさめてしまうナンバーで掴みは上々。しかし本作の真価はそれ以降の楽曲にこそあると思います。バッハのフーガの旋律を奏でるパイプオルガンに始まりチェンバロ風のキーボードがネオクラシカルな雰囲気を放つ④「仮面の月」、哀愁のメロディが冴えるミドル⑤Rain Pain Rainから曲名が示す通りの飛翔系メロパワチューンにして本作のハイライトとなっている⑥SKY!!に繋がる流れが素晴らしいですね。⑦「ハジマリの空」ではモダンかつヘヴィな側面も見せてくれるし、和のテイストが漂う哀メロチューン⑧「サクラビト」、キャッチーなサビが耳から離れないアニソンタイプの⑨Zonic Elementsなども大好きな曲です。アルバム終盤もJ-POPのヒットバラードとしてラジオから流れてきそうな⑩daily、それまでの楽曲にはなかったグルーヴ感のある演奏を取り入れつつサビは伸びやかで希望に満ちた⑪Our Songといった佳曲が並びます。ただし初回プレス限定のボーナストラック⑫「奏」は本編に比べると少し物足りないかな。

LIGHT BRINGERのサウンドはメロディックメタル+アニソン+90年代J-POP+超絶技巧インストで構成されていたのに対して、ART OF GRADATIONはメタリックな要素は味付け程度で90年代J-POPに軸足を置きつつアニソンテイストも取り入れている感じですね。プログレメタル系の曲を生み出すHibiki(B/LIGHT BRINGER)、LIGHT BRINGERのポップサイドを担っていたKazuというイメージそのままに本作でも彼のメロディセンスが存分に発揮されています。そのメロディを伝えるシンガーについてはトリプルボーカル体制をとっているものの曲の大半を歌うのはMichiruでIbukiとKazuはサポートに徹している感が強いのでシンガーが3人いることが大きな武器になっているというわけではないのが残念。個々の歌唱力を見てもFuki(Vo/LIGHT BRINGER)と比較するとその差は大きいと言わざるを得ないですね。ただし良くも悪くもクセのないMichiruの歌はメロディの魅力を真っ直ぐに伝えるという意味ではアリだと思います。またKazuの歌は確実に上手くなっていますね。ボーカル面に物足りなさを感じるし、HR/HMを期待して聴くとかなりソフトで拍子抜けするのは事実ながら、それを補って余りある珠玉の旋律が味わえる1枚に仕上がっています。これだけの充実盤を生み出してくれたART OF GRADATIONですが本作のみでバンドは解散…というかSCRAMBLED SOUL CIRCUSに移行したようです。

【音源紹介】
SKY!!

【CD購入録】ART OF GRADATION「CONCENTRATION」(2013)

  • 2013/09/30(月) 00:00:00

【CD購入録】
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ART OF GRADATION「CONCENTRATION」(2013)

バンドのメインソングライターの一人でありながら2nd「MIDNIGHT CIRCUS」(2010)リリース後にLIGHT BRINGERを脱退したKazu(G)が新たに結成したART OF GRADATIONの1stアルバムを買いました。創作面で中心になっているのはKazuとReanne(Key)なる人物の2人のようですがSeiya(G)、Satoru(Ds)という元LIGHT BRINGER組が加わった(Satoruは本作完成後に加入)ことでLIGHT BRINGERの兄弟バンドという見方をしてしまいますね。いざ聴いてみるとアニソン、J-POP、メタルなど基本要素はLIGHT BRINGERと同じながらメタル成分は低めで他の2要素が前に出ている印象です。また本作ではMichiru、Ibukiという2人の女性シンガーが歌っていて前者はクセがない、後者は力強さも感じさせるタイプですね。LIGHT BRINGERの存在を意識して本作を聴いてしまうため、メインボーカルMichiruのパフォーマンスをFuki(Vo/LIGHT BRINGER)と比べては物足りなさを感じていた僕ですがリピートするうちに彼女の素直な歌声もアリかなと思えるようになってきました。その原因は何と言っても各曲のメロディの良さでしょう。やはりKazuのメロディセンスは目を見張るものがあるし、Reanneが手がけた楽曲も実に魅力的。そんな中でも飛翔系メロパワ⑥SKY!!が大のお気に入りですね。