FIREHOUSE「GOOD ACOUSTICS」(1996)

  • 2014/01/25(土) 00:00:00

FIREHOUSE G ACOUSTICS
【No.391】
★★★★(1996)
年間ベスト1996年第4位

デモテープを聴いたJon Bon Jovi(Vo/BON JOVI)がとても気に入り、Jonのバックアップもあっていきなり大手レーベルのEPICと契約、1990年(日本では1991年)にバンド名を冠したデビュー作をリリースするやDon't Treat Me BadLove Of A Lifetimeが全米トップ10入りを記録するなど90年代のアメリカンハードロック史にその名を刻んだFIREHOUSEの4thアルバム。一般的に本作は4枚目のフルレンス作品と見なされているようですが新曲はアルバム冒頭に並ぶ3曲のみで、それ以外は過去3枚のアルバムに収録されていたヒットソングをアコースティックリメイクした7曲にEAGLESのカバー⑪Seven Bridges Roadを加えた内容なので企画盤と呼んでも差し支えない構成となっています。1996年当時はアンプラグドブーム(の後期?)だったこともあり「ハードロックバンドが流行に乗って一儲けしようとした作品」という批判もあったそうですが、僕にとってはこのアルバムこそがFIREHOUSEの最高傑作だし、これまでに聴いたアコースティックアルバムの中でも本作とGOTTHARD「D FROSTED」(1997)は飛び抜けて素晴らしい出来だと思っています。

本作の特徴は新曲も含めて全てがアコースティックナンバーでありながら、ソロパートでは必要に応じてエレクトリックギターを用いてロックバンドらしさをきっちり保っている点でしょうか。まずはアルバムの掴みとなる新曲が強力で、澄み渡る青空が似合う爽やかなメロディが素晴らしい①You Are My Religionと大人っぽい曲調が魅力的な③In Your Perfect Worldが特にお気に入りです。それ以降に並ぶバンドの代表曲に関しては⑤Love Of A Lifetime、⑦When I Look Into Your Eyes、⑨Here For You、⑩I Live My Life For Youといったバラード系が秀逸で、各曲のメロディがアコースティックアレンジによって一段と胸に響いてきますね。中でも⑨、⑩の2曲は大学時代から付き合っていた奥さんとの想い出が詰まっていることもあって今でもよくリピートしています。元々はロックソングだった⑥All She Wrote、⑧Don't Treat Me Badにも果敢に挑戦し、楽曲の新たな魅力を引き出している点も見逃せません。全体的な傾向としてアレンジがカントリーっぽくなっていてオリジナル以上にC.J Snare(Vo)の甘い歌声と珠玉のメロディが堪能できる作風となっています。

バンドは本作を発表した後レーベルを移籍してフルアルバムを3枚、ライブアルバムを1枚、そしてリメイクベスト「FULL CIRCLE」(2011)をリリースしていますがオリジナルアルバムは「PRIME TIME」(2003)が最後となっています。主要メンバーの近年の動向を調べてみたところBill Leverty(G)はソロをメインに活動、C.Jの方はなんとChris Green(G/FURYON、ex-PRIDE)RUBICON CROSSというプロジェクトを結成してデジタル配信でシングルを発表しているようですね。試聴してみたら結構良さげでした。BON JOVIと浅からぬ関係にありジャンル的にも同じカテゴリーに含まれるこのバンドですが、少なくともバラードでは彼等の方がBON JOVI以上に僕好みのメロディを聴かせてくれるし今年の1月にはY&T、WINGERと共に来日するなどFIREHOUSEとしてのライブは精力的に行っているようなので、もう一花咲かせてもらいたいですね。

【音源紹介】
・You Are My Religion