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【CD購入録】RHAPSODY OF FIRE「THE EIGHTH MOUNTAIN」(2019)

  • 2019/03/05(火) 00:00:00

【CD購入録】
THE EIGHTH MOUNTAIN
RHAPSODY OF FIRE「THE EIGHTH MOUNTAIN」(2019)

Luca Turilli(G)Alex Staropoli(Key)を中心に結成、そこにFabio Lione(Vo)が加入して完成させた「LEGENDARY TALES」(1997)でデビューしたRHAPSODY OF FIRE(当時はRHAPSODY名義)の11枚目となるフルアルバム。このバンドに関しては2011年にLucaがバンドを脱退しLUCA TURILLI'S RHAPSODYを結成、AlexとFabioはRHAPSODY OF FIREを継続していましたが2016年にはFabioもバンドを離れただけでなくLucaと共にAlex抜きでRHAPSODYとしてのフェアウェルツアーを敢行するなどゴタゴタ続きでした。そのツアーの延長線上なのか、2018年にはLucaとFabioが新たにTURILLI / LIONE RHAPSODYを立ち上げたため、今やデビュー当初のメンバーがAlexのみとなったRHAPSODY OF FIREの方が分家というイメージが強くなった感は否めません。そんな状況下で制作された本作ですが先行で公開された③Master Of Peace、④Rain Of Fury、⑩The Legend Goes Onを筆頭に、なかなか強力で驚きました。思っていた以上にキャッチーなメロディが多くHELLOWEENを始めとする所謂ジャーマンメタルを連想させるサウンドには良い意味で予想を裏切られましたね。Fabioの後任という大役を任されたGiacomo Voli(Vo)は前任者ほどの逞しさはないもののハイトーンが魅力のシンガーで、彼の声質も踏まえて本作はストレートな曲調で責めてきたようにも感じられます。また日本盤ボーナスに④のジャパニーズ・バージョンが収録されていてGiacomoの日本語の上手さに驚かされました。海外のメタルバンドが日本語詞に挑戦すると残念な結果になることが多い中、この曲は成功していると思いますね。

RHAPSODY「LEGENDARY TALES」(1997)

  • 2013/10/15(火) 00:00:00

LEGENDARY TALES.jpg
【No.388】
★★★★(1997)
年間ベスト1997年第7位

イタリアンメタルシーンの代表格であり、後にシンフォニックメタル界の牽引者となるRHAPSODYのデビューアルバム。オーケストレーションやクワイアをふんだんに用いてRPG的なストーリーを描いていくというバンドの個性はデビュー時点で既に確立されていて、本作から4th「POWER OF THE DRGONFLAME」(2002)では「EMERALD SWORD SAGA」という物語が展開されています。まず最初に驚かされるのはAlex Staropoli(Key)、Luca Turilli(G)というバンド創設者2人が生み出す楽曲群、Fabio Lione(Vo)による説得力抜群のボーカルなど、様々な面で新人離れした完成度を誇っている点です。そんな各メンバーの奮闘振りを存分に活かすSascha Paeth(G/HEAVENS GATE)Miroのコンビによるサウンドプロダクションもあって、本作は同年にリリースされたROYAL HUNT「PARADOX」、YNGWIE MALMSTEEN「FACING THE ANIMAL」、STRATOVARIUS「VISIONS」 といったメロディックメタルの名盤と張り合えるだけの力作に仕上がっていますね。

ラテン語によるクワイアをフィーチュアしたイントロ①Ira Tenaxからしてただ者ではないオーラが漂っているし、続く疾走チューン②Warrior Of Ice冒頭の歌い出しとその後に力強く響くFabioのシャウトが炸裂した時点で早くもテンションは最高潮に達します。そして「マァ~イティィ、ウォリアァァ~♪」のサビで昇天。「EMERALD SWORD SAGA」の幕開けを告げるこの流れは「RHAPSODYという名の超新星が現れた!」と僕に思わせるには十分でしたね。それ以降も③Rage Of Winter、⑤Flames Of Revenge、⑦Land Of Immortal、⑨Lord Of Thunderとアルバムの半数を占める疾走曲はどれも胸を熱くしてくれるし、その合間に配された民謡調の④Forest Of Unicorns、アルバム前半と後半を繋ぐ小インスト⑥Virgin Skies、バンドの特徴のひとつであるクワイアが勇壮に響くバラード⑧Echoes Of Tragedyはエンディング曲⑩Legendary Talesに至るまでの流れにおいて重要な役割を果たしているだけでなく、個々のナンバーとしても魅力的です。中でもフォーキーなバラード④はBLIND GUARDIANThe Bard's Songと並んでフォークメタルを代表する1曲だと思います。

大仰なメロディを壮大なスケールで聴かせる熱きRHAPSODYサウンドは人気を博し、彼等は一躍人気バンドへと登り詰めていきます。1995年からHR/HMを聴くようになった僕にとって、デビューアルバムでこれほどのインパクトを与えてくれたのは本作とSONATA ARCTICA「ECLIPTICA」(2000)くらいです。2nd「SYMPHONY OF ENCHANTED LANDS」(1998)以降の作品では良くも悪くもやり過ぎ感が更に強まっていき、孤高の存在へと成長していくことになりますが、個人的には綿密かつゴージャスな作り込み度合いが増した次回作以降よりも今回のアルバムくらい分かりやすい方が好きですね。

【音源紹介】
・Ira Tenax~Warrior Of Ice