CREIGHTON DOANE「LEARNING MORE & MORE ABOUT LESS & LESS」(2005)

  • 2012/11/19(月) 00:00:00

LEARNIG MORE AND MORE ABOUT LESS AND LESS
【No.353】
★★★(2005)

Darren Smith(Ds)の後任ドラマーとして2000年にHAREM SCAREMに加入したCreighton Doaneによるソロ名義では2枚目となる作品。前任者が歌えるドラマーとして人気を博していたのに対してCreightonはHAREM SCAREMではドラムに徹していたこと、彼がバンドに加わったタイミングがRUBBERへの改名騒動の真っ只中だったこともあって地味な印象が強いですが、本作を聴いてイメージが変わりましたね。ソロアルバムということもあってドラムは勿論、ボーカル、ギター、ベースまでもプレイしているほか作曲やプロデュースまでもCreightonが手がけていてマルチプレイヤー振りを遺憾なく発揮。バックボーカルにHarry Hess(Vo)、ギターとベースの一部にPete Lesperance(G)というHAREM SCAREM組や他のミュージシャンがゲスト参加していますが、Creightonがほぼ一人で作り上げたアルバムといえるのではないでしょうか。

音楽性の方は本家のRUBBER期よりも更にライトなギターポップサウンドです。オープニングトラックの①True Love Storyを始めとした軽快に駆け抜けるアップテンポを軸にしながら、ある時はメルヘンチック、ある時はハートウォーミングな表情を見せるメロディの数々は非常に耳馴染みが良く全10曲40分足らずというコンパクトさも相俟って、何度もリピートしたくなりますね。飛び抜けた名曲こそないものの、⑤Overachieverなど聴いていて心地よい楽曲が多数存在しています。Creightonのボーカルについては強力な個性や圧倒的な上手さはない反面、少し鼻にかかった甘い歌声が楽曲と非常にマッチしていると思います。アルバム全編に爽やかな微風が吹いているような感じで、HAREM SCAREMとは一味違う魅力がありますね。

それにしてもHAREM SCAREMは各メンバーがソロとしても十分やっていけるだけの力量を持ったプレイヤーの集まりだったんだと再確認させられました。シンガーのHarryやギタリストのPeteといった中心人物以外のメンバーまでもが、こうしてソロアルバムを制作できるバンドはそうそうないと思います。これだけ高いミュージシャンシップを持つプレイヤー集団だったからこそ、バンドに固執することなく解散の道を選んだことも致し方ないのかもしれませんね。こうなってくるとBarry Donaghy(B)のソロも聴いてみたいところですが、HAREM SCAREMとして最後の公演となったFIREFEST直前のインタビューで解散の心境を尋ねられた時に彼は「レース用のカメを飼育したいと思ってる」と真顔で語っていたので難しいかもしれませんね(苦笑)。

【音源紹介】
・ごめんなさい。本作の音源を見つけることができませんでした。