KISSIN' DYNAMITE「GENERATION GOODBYE」(2016)

  • 2018/05/31(木) 00:00:00

GENERATION GOODBYE
【No.516】
★★★★(2016)
年間ベスト2016年第10位

2008年に「STEEL OF SWABIA」でデビュー、高校時代からの付き合いだという不動のメンバー5人で2年毎にフルアルバムを発表し順調な活動を続けるKISSIN' DYNAMITEの5作目。僕が初めて彼らの音に触れた2nd「ADDICTED TO METAL」(2010)の頃はバッドボーイズロックにも通じるヤンチャなHR/HMという印象でしたが、前作「MEGALOMANIA」(2014)ではシリアスで落ち着いた雰囲気を放つようになっていました。今回はKISSIN' DYNAMITEが過去作品で見せていた異なる表情を総合的に盛り込んで再構築したような仕上がりになっていますね。オープニングとしては若干弱い気もしますがドッシリと聴かせるスタイルが前作に近い①Generation Goodbye、ハジけたサウンドが理屈抜きでカッコいい②Hashtag Your Life、色気を感じさせるHannes Braun(Vo)の歌声が見事なパワーバラード③If Clocks Were Running Backwardsを聴いた時点で本作も愛聴盤となることを確信しました。

バンドの大きな武器であるメロディセンスは今回も冴え渡っていて曲名がサビになっている⑤She Came She Saw、⑥Highlight Zoneなどはつい口ずさんでしまうし、「カモン カモン カモォン♪」のコーラスが耳から離れない⑧Flying Coloursも中毒性が高いですね。それ以外にも明るく駆け抜ける④Somebody To Hate、ノリのよさがバンド初期を彷彿とさせる⑨Under Friendly Fire、バラードも③を筆頭に女性シンガーJennifer Haben(BEYOND THE BLACK)とデュエットした⑦Masterpiece、本編ラストを壮大に締めてくれる⑪Utopiaなど充実しているし、日本盤ボーナスの⑫All Are Equalも本編と比べて遜色ありません。なお本作はバンドにとって初のセルフプロデュース作品となっていて着実にバンドとしての自力をつけてきていることが窺えます。

そんなKISSIN' DYNAMITEを引っ張っているのがフロントマンでもあるHannes Braun。作品を重ねるに連れてボーカリストとして成長しているし、ドイツのアイドル発掘番組で準優勝した経歴を持つだけあってルックスにも華がありますね。それに加えて本作では作曲の大半に関わり、プロデュースやミキシングも手掛けているので、もはや彼なくしてKISSIN' DYNAMITEは成り立たないと言えるほどの貢献度です。Hannesがソロ活動を始めてバンドが空中分解…という流れにならないことを祈るばかりですね。アルバム全体で見るとデビュー当初にあった「ハジけんばかりの若さとエネルギー」が減退したかわりに、円熟味を増したサウンドが聴き応え抜群。この手のバンドはお気に入りになることはあっても複数のアルバムを聴くうちに、飽きてくることも少なくないのですがKISSIN' DYNAMITEは新作が出ると常にチェックしたくなるバンドなので7月4日リリース予定の6th「ECSTASY」も気になりますね。

【音源紹介】
If Clocks Were Running Backwards

KISSIN' DYNAMITE「MEGALOMANIA」(2014)

  • 2018/05/23(水) 00:00:00

MEGALOMANIA.jpg
【No.515】
★★★★(2014)
年間ベスト2014年ノミネート作品

前作「MONEY, SEX AND POWER」(2012)リリース後にMELODIC METAL CIRCLEというイベントでオーストラリアの新鋭MYSTERY、母国ドイツの先輩AT VANCE、JADED HEARTと共に初来日を果たしたKISSIN’ DYNAMITEの4thアルバム。作品によってメタリックだったり、アリーナロック寄りだったりと色合いが若干異なる彼等ですが、今回はデジタリーな装飾を増したダークなヘヴィロックスタイルに変化、ジャケットもこれまでになくシンプルなものになっています。そんな新しい要素を盛り込みつつ、いかにもドイツらしい実直なヘヴィメタルという軸は一切ブレないので安心して聴けますね。これだけの安定感を誇っていながら、メンバー全員がまだ20代前半だとは信じられません。

これまではメンバーとバンドが所属するドイツの大手Elephant Musicのプロデューサーが中心となって制作していたのに対し、今回は外部からのインプットが多くなっているのが特徴でしょうか。ますば全12曲中5曲でメロディックメタル界屈指のプロデューサーでKAMELOT、RHAPSODY(OF FIRE)などを手掛けてきたSascha Paethがプロデュースしているというのが意外でした。実際、彼が関わった楽曲についてはSaschaらしさを感じさせてくれていて、これまでの作品にはなかったオリエンタルな雰囲気漂うボーナストラック⑪Golden Cageの冒頭部分はKAMELOTっぽく感じられるほど。それに加えて大物ソングライターDesmond Childによる⑤Deadlyが収録されているのも大きいですね。バンドが作曲を依頼したのではなくDesmond側から接触があったそうで、これもKISSIN' DYNAMITEの非凡な才能あってのエピソードと言えそうですね。ちなみにその⑤は2分台とコンパクトな曲ながら絶妙な哀感と突き抜けたメロディがクセになるDesmondらしい1曲となっています。

外部からの助けを借りつつ仕上げられた本作ですが、あくまで根底に流れるのはKISSIN' DYNAMITE流HR/HMです。その味付けとして本作で顕著なデジロック風のアレンジは冒頭の①DNAでいきなり登場していて「テーテケ テーテケ…」という電子音が耳に残るし、⑧Legion Of The Legendaryもその要素が強いナンバーです。その一方で③V.I.P. In Hellのように攻撃的に迫るメタリックチューンやメロパワっぽさも感じさせるSaschaプロデュース曲⑥God In You、⑫In The Eye Of The Shitstorm(後者は日本盤限定ボーナス)も聴かせてくれたり、ポジティブで爽快感のある⑦Running Free、本編を締めくくるアメリカンな⑩Ticket To Paradiseなど佳曲揃い。過去作品よりも派手さが控えめでシリアスな作風のため即効性は低いものの、リピートしているうちに引き込まれてしまう1枚ですね。

【音源紹介】
DNA

KISSIN' DYNAMITE「MONEY, SEX AND POWER」(2012)

  • 2018/05/15(火) 00:00:00

MONEY SEX AND POWER
【No.514】
★★★★(2012)
年間ベスト2012年ノミネート作品

Udo Dirkschneider(Vo/U.D.O、ex-ACCEPT)にその実力を認められ、Udoがゲスト参加した2nd「ADDICTED TO METAL」(2010)で日本デビューを果たしたドイツの新星KISSIN' DYNAMITEの3作目。前作はアルバムタイトルにある通り、メタルの要素を前面に出していたのに対して今回はキャッチーさを増したアリーナロック風のサウンドになっていますね。メンバーによると過去2作品では自分探しをしていた状態らしく、本作で「SLEAZEMETAL(下品なメタル)」というスタイルを見つけたとのことです。たしかにタイトル曲の①Money, Sex & Powerからして「金、セックス、そして力をもっとくれ!」という歌詞なので、そのコンセプトを1曲目でいきなり体現していますね。ちなみにこの曲で女性が歌う「ブンガブンガ〜」がやたら印象に残ったので調べてみたところ、イタリアの首相シルビオ・ベルルスコーニが在任時に開催していてスキャンダルになったハーレムパーティー「ブンガブンガ」のことで、それを題材にした1曲のようです。メンバーのルックスやアルバムの世界観から破天荒でチャラいイメージが先行しますが、実際に聴いているとお堅い印象が残るのはドイツのバンドだからでしょうか。

本作の力強さを象徴するかのような①に続く②I Will Be Kingは「ア〜ィルビ、キィン♪」のキャッチーなサビが耳を捉えるロックソングで、アルバム冒頭の掴みとして申し分なし。この②や⑦She's A Killerの「シィザ、キラ、キラ、キラァ♪」、⑧Sleaze Deluxeの「ウィア、ウィア、ウィア〜♪」など、つい口ずさみたくなるメロディが増量されているのが本作の特徴ですね。漢らしいコーラスが曲を盛り上げる④Sex Is War、流麗なメロディが気持ちいい⑤Club 27も気に入っているし、ブルージーなアコースティックソング⑩Six Feet Underのような新しいタイプの曲が聴けるのも好印象。個々の楽曲のインパクトとしては1st「STEEL OF SWABIA」(2008)のタイトル曲や前作のSupersonic Killerに匹敵するキラーチューンこそないものの、アルバムとして見れば佳曲良曲が次から次へと繰り出される充実盤だと思います。

バンドがデビュー作からコンスタントに優れた楽曲群を生み出し続けることができている秘訣としてはメンバーに加えて、プロデューサーでもあるHartmut Krech、Mark Nissenというソングライターの存在が大きいようですね。クレジットを見ても彼等は作曲面に深く関わっているようなので、もはやこの2人も含めてKISSIN' DYNAMITEとみなした方がいいのかもしれません。勿論ツインギターパートやHannes Braun(Vo)のエネルギッシュなボーカルもバンドの大きな武器だし、本作が20歳を迎えて初めての作品となるHannesは従来のハイトーンだけでなく、色気漂う低音域も披露していてシンガーとしての成長が感じられますね。メンバーの若さとは裏腹に安定感抜群のアルバムを届け続けてくれるKISSIN' DYNAMITEの将来に更なる期待を寄せたくなる1枚です。

【音源紹介】
Money, Sex & Power

KISSIN' DYNAMITE「STEEL OF SWABIA」(2008)

  • 2018/04/29(日) 00:00:00

STEEL OF SWABIA
【No.513】
★★★(2011)

Hannes(Vo)Ande(G)のBraun兄弟を中心に結成されたドイツ南西部シュヴァーベン(英語表記はSWABIAでタイトルになっています)出身のグラム系ヘヴィメタルバンドKISSIN' DYNAMITEのデビューアルバム。彼等のサウンドにはバッドボーイズロックに近い雰囲気もあって、この手のバンドがドイツから出てくるというのは珍しいですね。デビュー当時、メンバーはまだ15〜16歳だったそうですが本作で聴ける楽曲群は日本デビュー作で僕がこのバンドのファンになるきっかけとなった2nd「ADDICTED TO METAL」(2010)には及ばないものの新人バンドの作品としては十分魅力的な1枚に仕上がっています。ガッツ溢れる骨太サウンドを基本としつつ時にキャッチー、時にメランコリックなメロディを聴かせてくれます。そういえば先日紹介したHALESTORM同様、KISSIN' DYNAMITEもデビュー以来メンバーチェンジが全くない稀有なHR/HMバンドのひとつですね。

デビュー作でありながら曲作りの非凡さは既に発揮されていて、中でも高揚感のあるサビメロが素晴らしいドライヴィングチューン③Steel Of Swabiaはアルバムタイトルを冠するに相応しい1曲です。若手らしい溌剌としたノリの良さを前面に出した⑤My Religion、⑥Only The Good Die Young、⑧Welcome To The Jungleなどのロックソングを軸に叙情バラード、ダークなミドルチューンも収録していてアルバムとしての起伏を持たせていますね(⑧はGUNS N' ROSESのカバーではなくオリジナル曲)。どストレートな曲名の⑫I Hate Hip Hopには笑ってしまいましたが若気の至りというやつでしょうか。2ndのボーナストラックとして収録されていた本作の3曲が良かったので試しに聴いてみたのですが、このアルバムではそれ以上に僕好みの楽曲と出会うことができました。

メンバーの中でも最年少のフロントマンHannesはハスキーな声を活かした歌唱で各曲をより魅力的なものにしてくれているし、⑨Heartattackではライヴで再現が難しそうな早口ボーカルを取り入れるなど器用な面も見せてくれます。中でも①Let's Get Freakyのサビで炸裂する「フィケフィケフィケェ!」のシャウトはインパクト大ですね。音楽性としてはCRAZY LIXX、RECKLESS LOVE、STEEL PANTHERなどを連想させつつ、それらのバンドよりも骨太でメタリックな印象です。インタビュー記事によるとメンバーは子どもの頃からAC/DC、MOTLEY CRUEに加えてACCEPT、IRON MAIDEN、JUDAS PRIESTなども聴いていたこともあって鋼鉄成分が濃いのかもしれません。このバンドのアルバムでは本作のみ国内盤のリリースがありませんが、それが不思議に思えるほどの出来栄えだと思います。

【音源紹介】
Steel Of Swabia

【CD購入録】KISSIN' DYNAMITE「GENERATION GOODBYE」(2016)

  • 2016/07/07(木) 00:00:00

【CD購入録】
GENERATION GOODBYE
KISSIN' DYNAMITE「GENERATION GOODBYE」(2016)

2008年にデビューして以降、きっちり2年ごとにニューアルバムを届けてくれているKISSIN' DYNAMITEの5作目を買いました。初期のパーティーロック調から徐々にシリアスな方向へ変化してきた感のある彼等ですが、今回も近作の延長線上にある1枚と言えそうです。ドッシリと構えて聴かせるミッドテンポ①Generation Goodbyeはアルバムの掴みとしては微妙ながら単体で見ればカッコいいし、これぞKISSIN' DYNAMITE!なロックチューン②Hashtag Your Life(曲名がいかにも今どきのバンドらしいですね)、そこから一転してドラマティシズムと哀愁に溢れたパワーバラード③If Clocks Were Running Backwardsと続く展開にヤられました。PVも制作された②、③を筆頭に今回も良曲揃いなので、あっという間に聴けてしまいます。デビュー当時は16歳だったフロントマンJohannes Braunの成長に合わせるかのように、ロックソングだけでなくバラード系もこれまで以上に聴き応えがあるのも本作の特徴でしょうか。本編ラストの⑪Utopiaも泣けます。今回のアルバムも2016年を振り返る頃には年間ベスト入りを果たしてそうな力作ですね。

【CD購入録】KISSIN' DYNAMITE「MEGALOMANIA」(2014)

  • 2014/09/13(土) 00:00:00

【CD購入録】
MEGALOMANIA.jpg
KISSIN' DYNAMITE「MEGALOMANIA」(2014)

これまでにリリースした作品全てがこのブログで年間ベスト入りするほど充実盤揃いのKISSIN' DYNAMITEが放つ4作目を買いました。アルバムジャケットや先行で公開されていたリーダートラック①DNAをチェックした時点では、これまでの破天荒さは控えめの落ち着いた作風になっているのかと思っていましたが、そんなバンドの成熟度を感じさせつつも従来通りの弾けっぷりを見せるナンバーもあって今回も愛聴盤となりそうです。現時点でのお気に入りは③V.I.P. In Hell、⑥God In Youといったハードチューン、あとDesmond Childのペンによる⑤Deadlyやハッピーな曲調の⑦Running Freeも良いですね。また本作では数曲のプロデュース/ミックスをKAMELOT、RHAPSODY(OF FIRE)などを手掛けたSascha Paethが担当し、その相棒のMiroがキーボードを演奏している点も見逃せません。WIG WAMが解散してしまった今、KISSIN' DYNAMITEへの期待が大きくなってきています。これからも応援したいバンドですね。

【CD購入録】KISSIN' DYNAMITE「MONEY, SEX AND POWER」(2012)

  • 2012/03/24(土) 00:00:00

【CD購入録】
MONEY SEX AND POWER
KISSIN' DYNAMITE「MONEY, SEX AND POWER」(2012)

80'Sヘヴィメタルをキャッチーな歌メロに乗せて聴かせるサウンドが僕のツボにはまったドイツの若手注目株KISSIN' DYNAMITEの3作目を買いました。アルバム発表に先駆けて公開されていた①Money, Sex & Power②I Will Be KingのPVで高まった期待を裏切らない1枚ではないでしょうか。過去のアルバムと同じく、アグレッシブでありながら親しみやすいメロディを持った楽曲が目白押しですんなり聴けてしまいます。前作「ADDICTED TO METAL」(2010)収録のRun For Your Life、Supersonic Killerのような超弩級のキラーチューンこそないものの聴き応えとインパクトは十分だと思います。UNISONIC同様、3月の注目盤はどちらも当たりでしたね。

【CD購入録】KISSIN' DYNAMITE「STEEL OF SWABIA」(2008)

  • 2011/05/29(日) 00:00:00

【CD購入録】
STEEL OF SWABIA
KISSIN' DYNAMITE「STEEL OF SWABIA」(2008)

2ndアルバムにして日本デビュー盤である「ADDICTED TO METAL」(2010)年間ベスト2010年の第4位に、またバンド自体を期待の新人部門に選出させてもらったKISSIN' DYNAMITEの1stアルバムを買いました。2ndの日本盤ボーナスに収録されていた本作からの3曲を聴いてデビュー作も良さそうだとは思っていましたが、これは僕の期待を裏切らない出来栄えですね。オープニングが2ndにも収められていた①Freakyであるために新鮮味こそありませんが、本作にも「ADDICTED TO METAL」で見せてくれたキャッチーな歌メロを据えた80年代ヘヴィメタルが詰まっています。特にタイトル曲③Steel Of Swabiaは2ndのキラーソングSupersonic Killerに通じる極上のドライヴィングチューンでかなり気に入っています。流石に「ADDICTED TO METAL」を越えているとまではいきませんが、デビューアルバムとしては上々の1枚だと思います。今から3rdアルバムへの期待が募りますね。

KISSIN' DYNAMITE「ADDICTED TO METAL」(2010)

  • 2011/02/17(木) 00:00:00

ADDICTED TO METAL
【No.277】
★★★★(2010)
年間ベスト2010年第4位

ドイツから現れた新星KISSIN' DYNAMITEの2ndアルバムにして日本デビュー盤。AC/DCの楽曲をバンド名にしたというこのバンドの基本的な音楽性は80年代ヘヴィメタルだと思いますが、歌メロがかなりポップで親しみやすいため全体的な印象としてはキャッチーな歌ものメロディックロックと呼びたくなるようなサウンドです。そんなバンドのメロディセンスの良さはDAMN YANKEESの代表曲にしてアメリカンロックの名バラード④High Enoughをカバーしている点からも窺えますね。それでいてメタリックな要素もしっかり持っていて曲の山場を演出するツインリード、①Addicted To Metalにゲスト参加している地元の大先輩Udo Dirkschneider(Vo/U.D.O)がかつて在籍していたACCEPT譲りの雄々しい地響きコーラスなどが胸を熱くしてくれます。

金挺を打ちつける金属音に導かれ「俺たちゃメタル中毒だ!(We Are! Addicted To Metal!)」と高らかに歌う幕開けにメタル愛を感じずにはいられない冒頭のタイトルトラック①で重量感たっぷりのメタルアンセムを叩きつけておいて、勇壮なドライブ感の中で哀メロが光る②Run For Your Life、アルバム随一のキラー疾走曲③Supersonic Killerと続く序盤の畳み掛けがインパクト抜群!甘口バラードをメタリックに仕上げた前述の好カバー④以降も冒頭3曲ほどではないものの、キャッチーな歌メロが耳から離れない⑤Love Me Hate Me、気持ち良くノレるアップテンポ⑥Hysteria⑪We Want More、ドイツ出身バンドらしいクワイアが曲を盛り上げる⑦All Against All、ドラマティックな展開が見事な⑧In The Name Of The Iron Fist、同系統のナンバーが続いていながらメロディの良さで聴かせてしまうパワーバラード系⑨Assassins Of Love、⑩Why Can't You Hear Me、そしてオープニングナンバーと呼応するように「METAL」という単語を曲名に含んだメタル賛歌⑫Metal Nationなど、メタルならではの高揚感と耳馴染みの良いメロディを持った楽曲が目白押しです。

オープニングにしてタイトル曲の①や本編ラスト⑫で顕著な確信犯的に「メタル」であることを推すバンドイメージ(ジャケットは2010年に映画「アンヴィル!~夢を諦めきれない男たち~」が話題となったANVILのオマージュだとか)からSTEEL PANTHERWIG WAMを連想しますが、これら2バンドが実はベテラン組だったのに対して、このKISSIN' DYNAMITEは平均年齢18歳という正真正銘のニューアクトであること、フロントマンを筆頭にメンバーのルックスに華があるというのもポイントですね。ザラついた声質がBon Joviを思わせるシンガーのJohannes Braunは地元ドイツのアイドル発掘番組で準優勝した経歴の持ち主だとか。2008年リリースのデビュー作「STEEL OF SWABIA」は今のところ日本盤リリースの予定はないようですが、本作のボーナストラックとなっているデビュー作収録の3曲は本編と比べても遜色ないどころか一際キャッチーな⑬Freaky、⑭My Religionは即効性十分だし、「前作のツアーでたまたま共演したUdoに見初められ(?)U.D.Oのツアーのオープニングアクト前座に抜擢された上に、本作ではUdoのゲスト参加が実現した」という逸話もバンドのポテンシャルの高さを物語るエピソードではないでしょうか。アルバム全体としてもティーンエージャー中心のバンドとは思えないほど成熟、安定していますね。2010年のブライテストホープはこのバンドで決まり!

【音源紹介】
Run For Your Life

【CD購入録】KISSIN' DYNAMITE「ADDICTED TO METAL」(2010)

  • 2010/11/18(木) 00:00:00

【CD購入録】
ADDICTED TO METAL
KISSIN' DYNAMITE「ADDICTED TO METAL」(2010)

2008年に本国ドイツでデビューした若き超新星KISSIN' DYNAMITEの2ndアルバムにして日本デビュー盤を買いました。CDショップのポップに「STEEL PANTHERに対するドイツからの回答」なんて書かれているのを見かけましたが、あそこまで奇抜なファッションスタイルではなくメンバーも実はベテランというわけでもない正真正銘のニューアクト(平均年齢なんと18歳!)なのでCRAZY LIXX辺りに近い印象です。冒頭のタイトルトラック①Addicted To Metalでどっしりとしたメタルアンセムを叩きつけておいて②Run For Your Life、③Supersonic Killerというキャッチーなアップテンポが続く序盤3曲のどれもがキラーチューンと呼べるほど強力。またアメリカンロックの名バラードで僕も大好きな④High EnoughDAMN YANKEES)をカバーするセンスもいいですね。メンバーのルックスも良いので、きっかけさえあればブレイクするのではないでしょうか。また日本盤ボーナスとして前作の収録曲を3曲追加していて、特に⑬Freaky、⑭My Religionは本編と比べても遜色ない出来なのでデビュー作も機会があれば聴いてみたいですね。