【CD購入録】VOLCANO「JUGGERNAUT」(2016)

  • 2016/07/18(月) 00:00:00

【CD購入録】
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VOLCANO「JUGGERNAUT」(2016)

前作「MELT」(2015)から僅か1年というVOLCANOとしては異例の短さでリリースされた5作目を買いました。2nd「DAVI」(2001)発表後10年近く音沙汰がなかったことを思うと、前作が完成した時に屍忌蛇(G)が言っていた「今からやぞ」という言葉通り、ここから活動を活発化してくれそうで嬉しいですね。中身の方はというと「MELT」の延長線上にあるヘヴィメタルサウンドの中で、屍忌蛇のギターが泣きまくるVOLCANOらしい作風となっています。現時点でのお気に入りはギターがひと泣きした後に「オー アイムソーリー♪」と歌い出す⑤I Missですね。バンド史上初の壮大なバラードという触れ込みの⑪Coming Hillも感動的ですが、期待を上回るほどではないかな。とはいえVOLCANOらしさはしっかり見せつけてくれているので愛聴しています。曲作りの時に目の前に玄米茶があったことから仮タイトルが「玄米茶」になり、そこから歌詞を考えたという③Get Mad Childのサビは「げん!まいちゃ!」にしか聞こえませんね(笑)。

【CD購入録】VOLCANO「MELT」(2015)

  • 2015/07/16(木) 00:00:00

【CD購入録】
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VOLCANO「MELT」(2015)

日本が誇る泣きのギターマスター屍忌蛇率いるVOLCANOの4作目を買いました。屍忌蛇自身「今回のアルバムは1st『VIOLENT』以来の自信作」と語っていたため期待半分、「あの名盤に匹敵するアルバムが作れるのか?」という不安半分で聴きましたが第一印象としてはなかなか良いですね。正統派メタルとメロデスの中間をいくヘヴィネスとNOV(Vo/AION)の太いボーカル、そこに流れ込んでくるメロディアスなギターフレーズというバンドの強みは健在。それどころがギターパートの充実度としては過去2作品を超えていると思います。期待感を煽る序曲①KAMIKAZEで始まり、ラストをアコギインスト⑬Meltでしっとりと締める構成も「VIOLENT」を連想させますね。歌メロ以上に各曲のギターフレーズに聴き入ってしまうVOLCANOらしい1枚だと思います。

VOLCANO「MYTHOLOGY」(2011)

  • 2012/04/30(月) 00:00:00

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【No.326】
★★★(2011)

GARGOYLE、ANIMETALといったバンドや「日本人メタルアーティストが海外バンドの曲をカバーすること」をテーマとした企画シリーズで、最近ではSyu(G)小野 正利(Vo)といったGALNERYUSのメンバーが作品をリリースしたことも記憶に新しい「STAND PROUD!」の記念すべき第1弾での活動で知られていた屍忌蛇(G)が1999年に結成したVOLCANOの3rdアルバム。このバンドは名盤「VIOLENT」(2000)でデビューして以降、同年にミニアルバム「DIE HARD」、翌年には2nd「DAVI」(2001)を発表するなど順調なスタートを切ったものの、その後はメンバーチェンジが相次ぐばかりで表立った動きが伝わって来なくなっていました。2005年には屍忌蛇以外のメンバーを一新したラインナップで「THE VIPER'S PATH」なるミニアルバムを発表していたようですが僕の中では自然解散したバンドという印象が強く、2007年にデビューした漢メタルバンドLIGHTNINGの中心人物であるIRON-CHINO(G)が師と仰ぐギタリストとして屍忌蛇の名前を挙げていた時にも「懐かしいな」と思う程度で興味はすっかりLIGHTNINGに移っていたのですが、2011年に入ってまさかの復活を遂げてリリースしたのが本作です。メンバーは一時の脱退期間を経て復帰したオリジナルメンバーNOV(Vo/AION)Akira(B/YOUTHQUAKE)、そしてAkiraとYOUTHQUAKEでもリズム隊を組むShun(Ds)という顔ぶれとなっています。

VOLCANOといえばスラッシュ/メロディックデスメタルに通じるアグレッシヴな演奏とヘヴィメタルを歌うのに最適な鋼鉄ボイスの持ち主であるNOVの熱唱といった攻撃性たっぷりなサウンド、それとは対照的に泣きまくりのメロディを紡ぎ出す屍忌蛇のギターが特徴なのですが、10年振りとなる本作でもその持ち味は健在です。前作ではやや楽曲の幅を広げてソフトになった印象もあったのに対して今回は徹頭徹尾メタルでありながら、その中で緩急をつけたアルバム構成となっています。まるでVOLCANOというメタルマシーンが長きにわたる眠りから目覚めつつあるような機械音で幕を開け、ピアノとギターが絡むイントロダクションからVOLCANOの王道チューンへと雪崩れ込む①Mythology~Phantom Society、その勢いを更に加速させる②Dead Men Tell No Tales、③Hell InThe Paradiseという流れはなかなか強烈です。それだけでなく物悲しいアコギから始まるミッドテンポ調が良いアクセントとなっている⑤Shine In The Darkや先行PVでバンドの復活を高らかに告げた⑥Warrior's Playなどアルバム前半は充実した展開を見せてくれますね。終盤に若干テンションが下がるものの、古き良きメタルを体現してみせた⑨Goddessが良い味を出しています。

バンド最大の武器である屍忌蛇のギターは神懸かり的ですらあったデビュー作ほどではないにせよ全曲で見せ場を作ってくれているし、相棒のNOVも力強さだけでなく邪悪な低音ボイスも交えながらVOLCANOの声は彼しかいないと思える見事な歌いっぷりを披露。このバンドを聴く時はどうしても1stが比較対象となってしまうため、本作があの名盤を越えたとは言えませんがNOVのボーカルパートに関しては過去最高の充実振りだと思うし、VOLCANOというバンドに求められるものはしっかりと聴かせてくれています。残念なのは音質が過去2作品以上に良くないために楽曲の感動が減退していたり、聴いていて疲れを感じてしまったりする点でしょうか。前作から非常に長いインターバルが空いてしまいましたが屍忌蛇自身、今後はVOLCANOでコンスタントに活動を展開していくつもりのようなので次回作は2~3年のスパンでリリースしてもらいたいですね。

【音源紹介】
・Warrior's Play

【CD購入録】VOLCANO「MYTHOLOGY」(2011)

  • 2011/02/24(木) 00:00:00

【CD購入録】
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VOLCANO「MYTHOLOGY」(2011)

2nd「DAVI」(2001)発表後、音沙汰がなくなっていたので解散してしまったのかと思うことあった日本のメロディックメタルバンドVOLCANOが放つ約10年振りの新作(3枚目)を買いました。2010年10月25日に更新した前作のCD紹介記事を「是非3作目をレコーディングして欲しいですね」という言葉で締めくくっていた僕ですが、その当時はVOLCANOの新作情報は全くキャッチできていなかったので、こんなに早くニューアルバムを聴くことができているのが不思議な気がします。屍忌蛇(G)が紡ぎ出す泣きのギターとNOV(Vo/AION)の個性的な歌声が生み出すVOLCANOワールドは今回も健在で、イメージとしては1st「VIOLENT」に2nd「DAVI」をミックスしたような作風でしょうか。今回は僕が知る限りバンド初のPVを⑥Warrior's Playで制作するなどこれまで以上に気合いが入っているようなので、ここから一気に活動を活発化してもらいたいですね。

・Warrior's Play

VOLCANO「DAVI」(2001)

  • 2010/10/25(月) 00:00:00

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【No.262】
★★(2001)

ジャパニーズメタル界を代表する泣きのギターマスター屍忌蛇(G/ex-GARGOYLE、ANIMETAL)率いるVOLCANOの2ndアルバム。メンバーはNOV(Vo/AION)、KATSUJI(Ds/GARGOYLE)らが参加しており、基本的に前作「VIOLENT」(2000)と同じラインナップですがベーシストAKIRAが不参加のため屍忌蛇がベースも兼任しています。メロデスラッシュな攻撃性と泣きまくるギターの対比が素晴らしかった前作とは若干音楽性が変わっていますね。押しまくってくるイメージが強かったサウンドがややメロディアスな方向へシフトしているのと、ギターソロで慟哭のフレーズを炸裂させていた屍忌蛇も哀感を凝縮しておいてソロで一気に爆発させるというよりも今回は楽曲全体に泣きを散りばめているという感じでしょうか。それに伴って、お互いを引き立てあっていたブルータリティと泣きのインパクトが弱くなっているため即効性は前作ほど高くはないですね。

だからといってバンドの魅力が損なわれてしまったかというと、そんなわけもなく「とにかく哀しいメロディが好き」と語る屍忌蛇らしさはしっかりと息づいているし、楽曲の幅という点では確実に広がっています。アルバム冒頭とラストにVOLCANOらしい荒々しさに満ちた①Absurd、⑩Barbwireを配する一方で、キャッチーな歌メロが冴える②History Cries、ノリノリなアグレッシブメタル④The Wild Obscene Nights厚見 玲衣(Key/ex-VOW WOW)のオルガン/キーボードと屍忌蛇のギターが火花を散らす⑤Child Eyes⑦No Way Man、VOLCANO流爆走ロックチューン⑧Crazy Red Machine、バンド初のヘヴィなダークバラード調⑨In The Blackなどは新機軸と言えそうなお気に入り曲です。ただ今回はハードロック寄りの楽曲もあり、そういうナンバーではガナリ気味に歌うNOVのボーカルが浮いているように感じられるのも事実で、もう少し丁寧にメロディを歌うシンガーで聴いてみたかったという気もします。

僕はデビュー作のような路線を期待していたため、聴き始めの頃は屍忌蛇のギターに泣きが足りないと感じていましたが、リピートしているうちに前作と聴かせ方が違うだけで本作にも屍忌蛇の「泣きの美学」はしっかりと貫かれていると思うようになってきました。前作のFear Of The Scarlet級のキラーチューンがないのが残念ではあるものの、屍忌蛇のギターを堪能するにはなかなか良い1枚だと思います。VOLCANOは屍忌蛇以外の全員が他に活動母体を持っていることもあってメンバーチェンジを繰り返しつつも、数枚のマキシシングルを制作してライブ会場やオフィシャルサイトで販売しているようですが現時点ではこのセカンドが最後のアルバムとなっています。本作リリース後は屍忌蛇の名前を耳にする機会が少なくなっていたので、どうしたのかと思っていたら2009年に仮面ライダーの主題歌をメタルアレンジした企画盤「TRIBUTE OF MASKED RIDER」(僕は未聴)でカムバックを果たしています。VOLCANOもライブは行っているようなので是非3作目をレコーディングして欲しいですね。

【音源紹介】
・Child Eyes

VOLCANO「VIOLENT」(2000)

  • 2010/10/21(木) 00:00:00

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【No.261】
★★★★(2000)
年間ベスト2000年第8位

ヴィジュアル系スラッシュメタルバンドGARGOYLEに1987年から1993年まで在籍し、1997年からはアニメソングをヘヴィメタル流アレンジでカバーするプロジェクトANIMETALのギタリストとして名を馳せたギタリスト屍忌蛇(シージャ)が初めて結成した自身のバンドVOLCANOの1stアルバム。屍忌蛇のバックを支えるのはNOV(Vo/AION)、AKIRA(B/YOUTHQUAKE)、KATSUJI(Ds/GARGOYLE)という顔ぶれで、僕は屍忌蛇を含めた各メンバーが在籍しているバンドをよく知りませんが、どのメンバーも名の通った実力者のようです。このバンドの音楽性はメロデスとスラッシュの攻撃性を併せ持つヘヴィなサウンドの中でデスボイスとまではいかないまでも、かなりアグレッシブな歌唱(全編英語)を聴かせるNOVのボーカルと、そこに突然流れ込んでくるVOLCANO最大の武器である屍忌蛇の泣きまくりギターワークが堪らなくカッコいい1枚となっています。そのキラーフレーズの殺傷力はMichael Amott(G/ARCH ENEMY)に匹敵するほどですね。

ヘヴィなギターと邪悪な語りで聴き手をアルバムの世界へと誘うイントロ①The Presentから間髪入れずに疾走感溢れる②Kill All Of Me、「ドンッ!ファッ!ドンファッ!ウィザデッ!ドンッ!」のコーラスが耳に残る③Ghostへと至る冒頭の流れは文句なし。その後もバラードは一切なく、北欧メロデス然としたサウンドの中で乱舞する屍忌蛇のギターがギラリと光る楽曲が目白押しです。中でも⑤Fear Of The Scarletのギターソロにおけるメロディの組み立て方と展開は悶絶ものだし、ギターの感動を増幅させる三柴 理(Key/ex-筋肉少女隊)によるピアノも効果的で本作のハイライトを生み出してくれています。また勇壮でありながら哀愁も感じさせる⑦Cloud Coversも好きな1曲ですね。正直なところ、楽曲そのもののメロディに関しては今ひとつと思える場面もありますが、流麗で叙情味たっぷりのギターがそんなマイナス面を帳消しにしている感じです。アルバム終盤に配されたバンド名を冠する⑩Volcanoは「ホロコー!(Holocaust!)」という冒頭のシャウトに象徴される圧倒的なアグレッションとは対照的にメロディアスなギターソロ、そして唐突に挿入されたヴァイオリンが発散する泣きが強烈なナンバーだし、エンディングをアコースティックギターが物悲しい旋律を奏でるアウトロ⑪Unchainedで締める構成もお見事。

バックの演奏と突進力はメロデスでボーカルはスラッシュメタル風なので、僕のストライクゾーンど真ん中というわけではありませんが屍忌蛇のギターが聴きたくてついついリピートを誘われるアルバムです。泣きのリードギターで魅了する日本人プレイヤーといえば、僕はこの人がまず頭に浮かびますね。また、バンドが駄目もとで送った本作の音源をIN FLAMESARCH ENEMYを手掛ける北欧メロデス界の有名プロデューサーFredrik Nordstromがいたく気に入りミックスを担当することになったようで、本作のブックレットにもVOLCANOに対する賞賛の言葉が綴られています。僕の記憶が確かならば、Fredrikが初めて関わった日本のバンドがこのVOLCANOだったと思います。

【音源紹介】
・Fear Of The Scaret