【CD購入録】WIG WAM「WALL STREET」(2012)

  • 2012/05/24(木) 00:00:00

【CD購入録】
WALL STREET(JPN)
WIG WAM「WALL STREET」(2012)

これまでのアルバムで「とにかく明るくメロディアスなロックンロール」を聴かせてくれたノルウェー産バンドWIG WAMの4作目を買いました。過去作品は「ROCK'N'ROLL」という単語を使ったタイトルが多かったのに対して今回は「ウォール街」というロックンローラーとはある意味で対極に位置するものとなっていたり、アルバムジャケットとメンバー写真の両方がこれまで以上におバカさが控えめになっていたりするのですが、その辺りが影響してかサウンドの方にも変化が見られます。従来の能天気なまでの明るさはかなり抑えられていて、それに伴ってGlam(Vo)が派手なシャウトを決める場面も激減しているので、第一印象としては地味です。ゴシックテイストやデジタルサウンドを導入している曲もあって、初めて聴いた時は違和感を覚えました。とはいえWIG WAMならではのメロディセンスは健在なので、これまでのアルバムとの違いを味わいながら本作をリピートしたいと思います。

WIG WAM「NON STOP ROCK'N'ROLL」(2010)

  • 2010/10/07(木) 00:00:00

NON STOP ROCKNROLL
【No.259】
★★★(2010)

80年代アリーナロックをリアルタイムで体験していない僕が、2000年代に入ってその手の音楽に注目するきっかけとなったバンドといっても過言ではないノルウェー産メロディックロックバンドWIG WAMの3rdアルバム。デビュー作の時点では、そのルックスから受ける印象もあってBON JOVIを始めとする有名バンドを大胆にデフォルメしたイロモノ的存在かと思っていましたが、作品を重ねる度にパロディ要素は薄くなってきていて本作では「とにかく元気になれるパーティーロック」というWIG WAM色が明確になって来たように感じられます。

キャッチーなコーラスワークから始まる①Do Ya Really Wanna Taste Itのポップで明るい雰囲気はWIG WAMらしいハードロック②Walls Come Downと本作でも一際キャッチーな③Wild One、④C'mon Everybodyまでの4曲全てに溢れていて、ほのぼの系バラード⑤Man In The Moonで一息つく頃には何だか楽しい気持ちになっている自分に気付きます。冒頭4曲のロックソングにはなかった哀愁を感じさせる⑥Still I'm Burning(リードボーカルはギタリストのTeeny)もありますが本作はアルバムタイトルが示す通りポジティブなロックンロールが目白押しですね。後半にも「決め」となる曲はしっかりと存在していて、ハジけた曲調がタイトルトラックに相応しい⑧Non Stop Rock'N'Roll、突き抜けるような爽快感が気持ちいい⑩Rocket Through My Heartで本作のテンションは最高潮に達します。バンド最大のヒットシングルIn My Dreamsに象徴されるビッグでキャッチーなサウンドに絶妙のさじ加減で哀メロを注入するという作風から徐々に哀愁味が薄くなってきているのが個人的には物足りなかったりしますが、ここまで聴き手に元気を与えてくれるアルバムにはなかなか出会えないのではないでしょうか。

WIG WAMがデビュー作で注目を集めた要因に、ユーロヴィジョン2005でハードロックバンドとしては異例とも言える決勝進出を果たし9位に入賞したことと、奇抜で派手なバンドイメージで確信犯的に80年代サウンドを狙ったことが挙げられると思います。ところがユーロヴィジョン2006においてフィンランドのモンスター集団LORDIHard Rock Hallelujahで優勝し、WIG WAMに対するアメリカからの回答だといわんばかりのバンドSTEEL PANTHERが個性的なバンド像と80年代への回帰をいろんな意味で更に突き詰めた形で実践したためWIG WAMの存在感が薄れていってしまうのではないかと勝手に心配していたのですが、本作を聴く限りそんなことはなさそうですね。またアルバムに満ちたエネルギーと疾走感を象徴するかのように、多少の障害物なら余裕でなぎ倒し乗り越えてしまいそうなホイールの上にギターが乗っかり後方から火を噴いているというジャケットもユニークだし、ナンバープレートがデビュー作の収録曲に因んで「667」となっている点もニクイ。WIG WAMの前には明るいロックンロールロードが広がっていると確信させてくれる1枚です。

【音源紹介】
・Rocket Through My Heart

WIG WAM「LIVE IN TOKYO」(2007)

  • 2010/09/30(木) 00:00:00

LIVE IN TOKYO
【No.258】
★★★(2007)

80年代に活躍した有名バンドのエッセンスを大胆に取り入れたメロディアスな音楽性とインパクトのあるルックス、そしてただのイロモノバンドに終わらない確かなプレイアビリティを兼ね備えたノルウェーのメロディック・ロックバンドWIG WAM初のライブCD作品。東名阪ツアーを敢行した初来日時の渋谷O-EAST公演からのテイクによる本ライブの音源は僕が持っている本編+4曲入りボーナスCDという2枚組仕様に加えてDVD盤としてもリリースされています。またライブ当日には日本のメタルゴッド「マサ伊藤」こと伊藤 政則氏が開演前に登場して観客を煽った上でバンドを紹介するというサプライズがあったようで、その模様も①Introduction By Masa Itoとして収められているだけでなくライナーノーツにはバンドのムチャ振りでこのサプライズが実現したというエピソードも披露されています。バンドを紹介する時の発音が「ウィグワム」ではなく「ウィーガム」にしか聞こえなかったりしますが…。

バンドがステージに現れる前から会場のボルテージが高まったライブは、当時の最新作「WIG WAMANIA」と同じくイントロ②Wig Wamaniaから③Rock My Rideへと続く流れで幕を開けます。小気味よいドラムからスタートする③はノリの良い曲調だし、バンドメンバーの名前が冒頭の歌詞に登場することもあってライブのオープニングには最適ですね。バンドが当日演奏した全18曲(イントロを除く)を聴いて、つくづくWIG WAMには良い曲が多いと実感させられました。この時点でWIG WAMが発表したスタジオ盤は僅か2枚と少ないのに、これだけ高品質な楽曲を並べられるバンドはそうそういないと思います。しかもキャッチーでメロディアスなロックソングを軸とした曲のバラエティが豊かで熱唱系⑦Out Of Time、しっとり系⑩At The End Of The Dayとタイプの異なるバラードや80年代をリスペクトするバンドらしくギタリストTeenyによるインストも⑧Erection、⑨The Riddleの2曲を挟むことでセットリストに抑揚を上手くつけていますね。スタジオ盤にあった煌びやかさが少々減退しているように感じられるものの、各曲ともにオリジナルに忠実なアレンジ(⑪Mine All Mine~⑫A R 'N' R Girl Like Youはメドレー形式)で安定感たっぷりに演奏されています。そんな中、一際耳に残ったのがDisc-2①Bygone Zone(Acoustic Version)です。2nd「WIG WAMANIA」の中でも1、2を争うメロデイアスなミドルチューンがここでは見事なアコースティックバラードに生まれ変わっていてメロディの良さが一段と引き立てられています。ロックナンバーで声を張り上げるGlam(Vo)も好きですが、こういう歌い方も魅力的ですね。

DVD盤はライブでプレイされた全曲を演奏順に収録しているのに対して、僕が持っているCD2枚組盤は収録時間の関係で前述のBygone Zoneとバンドのレパートリーの中でも僕が大好きなCrazy Thingsが本編CDではなくボーナスディスクに回されています。一方、CD盤でしか聴けないトラックとしてSlave To Your LoveAfter The Nine O'clock Newsが収録されていますが、サウンドチェックバージョンという代物(要はリハーサルバージョン?)なので有り難みはあまり感じられないかな。またDVDにはドキュメンタリーが収録されているほか、GlamのMCも長めに収録しているようだし、Disc-1⑯Hard To Be A Rock'N' Rollerで繰り広げられる「これまで調子良く速弾きをビシバシ決めていたのに、突如レゲエ風のギターを弾き始めたTeenyにGlamが活を入れるため『ロックンロールスプレー』なるものを吹きかける」という寸劇(笑)も映像で見た方が面白いと思うのでDVDの方がお買い得という気がしますね。

【音源紹介】
・Hard To Be A Rock'N'Roller(Live)


・Bygone Zone(Acoustic Live Version)


ちなみに本作のエンディングで歌われている代表曲In My DreamsのサビではGlamが日本語に挑戦しています。その中で「You're the only one living in my fantasies, in my dreams~♪」という箇所を和訳した「おまえだけが俺の夢の中に生きている」が「おまえだけが骨の山の中に生きている~♪」とマサ伊藤さん曰く「ブルータル」な歌詞に聞こえてしまうのはご愛嬌(笑)。

WIG WAM「WIG WAMANIA」(2006)

  • 2010/09/25(土) 00:00:00

WIG WAMANIA
【No.257】
★★★★(2006)

ヨーロッパを代表するソングコンテスト「ユーロヴィジョン2005」のノルウェー大会を制した名曲In My Dreamsのヒットもあり本国では国民的人気を得て、日本でも輸入盤市場を賑わせたベテランプレイヤー達による新人メロディック・ロックバンドWIG WAMの2作目にして日本デビュー盤。1stアルバムも「HARD TO BE A ROCK 'N' ROLLER」というオリジナルタイトルの最後に「...IN TOKYO」と付けられた日本盤としてほぼ同時期にリリースされています。今回もグラムロック風のケバいメイクとファッション、そして80年代ハードロックの王道を行くサウンドは健在で楽しい雰囲気に満ちたロックソングが詰まった1枚となっています。

シンフォニックなサウンドをバックにGlam(Vo)が拡声器を通して聴き手を煽るように捲し立てる1分足らずのSE①Wig Wamaniaに続く事実上のオープニングトラック②Rock My Rideはノリの良いドラムで始まり、キャッチーなサビメロへと繋がっていくロックナンバーでアルバムの掴みにはピッタリです。そして本作のハイライトは第1弾シングルにもなった④Gonna Get You Somedayですね。アカペラで歌うサビから曲がスタートするところやギターの入り方などがBON JOVIの名曲You Give Love A Bad Nameを連想させ、途中でこれまたBON JOVIの代表曲Livin' On Prayerの影響をチラつかせるこの曲はインパクト抜群です。そんな②と④を筆頭に、ボーカリストGlamの上手さを存分に活かしたミドル⑤Bygone Zone、タメの効いたサビがアクセントとなっている⑥Dare Devil Heat、とにかくゴキゲンな⑦Kill My Rock 'N' Roll⑩A R 'N' R Girl Like Youなど、一緒に歌いたくなるロックソングを中心にTeeny(G)のテクニカル・リックが炸裂するインスト⑧The Riddleもあって、とにかく聴いていて楽しくなってくるアルバムですね。

ベスト盤かと思うほどに各曲のキャラ立ちがしっかりしていた前作に比べると、ややあっさりしている気もしますが高水準の楽曲がズラリと並んでいます。本編ラストのヘヴィな⑫Breaking All The Rulesでは邪悪なムード醸し出すべくGlamがダーティな歌い方を披露していますがメンバーいわく、ノルウェーでは3歳の子供から80歳のお年寄りまで幅広い層に支持されているWIG WAMが発散する健全なバンドイメージがどこか「優等生が無理して悪ぶってる」ように感じられて微笑ましいですね。ちなみに日本盤ボーナスとして収録されている3曲も、ボーナスには勿体無い佳曲⑬After The Nine O'clock NewsFlash(B)がリードボーカルを務めるキャッチーソング⑭Flying Highそしてバンドの代表曲⑮In My Dreams(Live Version)と充実しています。

【音源紹介】
・Gonna Get You Someday

WIG WAM「HARD TO BE A ROCK'N'ROLER...IN TOKYO」(2006)

  • 2010/09/18(土) 00:00:00

HARD TO BE A ROCKNOLLER IN TOKYO
【No.256】
★★★★(2006)
年間ベスト2006年第8位

ノルウェーから突如現れたド派手なルックスの4人組WIG WAMの1stアルバム。元々は「HARD TO BE A ROCK'N'ROLER」というタイトルでリリースされていたアルバムに、ABBACeline Dionを輩出したことでも有名なヨーロッパのソングコンテスト「ユーロヴィジョン2005」のノルウェー代表に選出されたシングル曲①In My Dreamsを追加収録した「HARD TO BE A ROCK'N'ROLER...IN KIEV」(キエフはユーロヴィジョン2005の会場となったウクライナの首都)が輸入盤市場で注目を集めていて、その話題性と勢いそのままに2nd「WIG WAMANIA」で2006年に日本デビューを果たしたバンドがセカンドアルバムと同じタイミングで発売したのが本作です(日本盤ボーナストラックを3曲追加)。

中身の方はというと、失礼かもしれませんがメンバーの外見からは想像できないほど高品質な80年代風メロディアス・ハードロック作品で驚きました。どの曲も一緒に歌いたくなるような強力なサビがあって一度聴いたら頭から離れません。ユーロヴィジョンでの活躍もあって本国ノルウェーでは国民的バンドのようです。「Come On Come On Come On~♪」という冒頭のビッグなコーラスで僕のハートをがっちり掴む前述のヒット曲①を筆頭に、初めて聴いた時から口ずさんでしまえそうなキャッチーソング④Crazy Things、⑤Bless The Nightなど、とにかく歌メロの充実振りがハンパではないですね。他にも⑧Out Of Time⑩Tell Me Where To Goといった聴かせるバラードあり、⑨Mine All Mineのような明るいパーティーロックあり、そして歌ものだけでなく⑥The Drop⑫Erectionなどのギターインストまで盛り込んだ本作はバラエティに富んでいて飽きません。

第一印象でイロモノバンドかと思っていましたが、ミュージシャンとしてはベテランの域に達しているメンバーの力量は確かなものがありますね。特にGlam(Vo)はロックソングでは楽曲に華を添えるハイトーンやハードなシャウトを聴かせたかと思うと、バラード系では熱く歌い上げるだけでなく優しく語りかけるように歌うスタイルを披露するなど器用な歌い手だと思います。80年代のアメリカンハードロックを基盤としていながらも、ヨーロッパのバンドらしく哀愁のメロディを上手く織り込んでくれているのも嬉しいですね。ルーキーのような溌剌さとベテランならではの安定感を併せ持ったWIG WAMが鮮烈なデビューを飾った好盤です。

【音源紹介】
・In My Dreams(Live)

先日、車内のBGMとして本作を聴いていたら後部座席のチャイルドシートに座っている息子(2歳2ヶ月)が突然「かもんかもんかもん♪」と歌い出したのでビックリ。我が家に2人目のウィグワマニアが誕生した瞬間でした。それ以降も息子は時々「かもんかもんは?」と言ってこの曲をリクエストしてきます。WIG WAM恐るべし!

【CD購入録】WIG WAM「NON STOP ROCK'N ROLL」(2010)

  • 2010/01/21(木) 00:00:00

【CD購入録】
NON STOP ROCKNROLL
WIG WAM「NON STOP ROCK'N ROLL」(2010)

ノルウェー産メロデイックロックバンドWIG WAMの3rdアルバムを買いました。聴き込みを必要としそうなROYAL HUNT「X」(同日に購入)とは対照的に、本作はプレイボタンを押すとすぐに流れてくる①Do Ya Wanna Taste It冒頭の「Do You Really Wanna, Do You Really Wanna Taste It~♪」というコーラスを聴いた瞬間に引き込まれました。この手の始まり方はメロハー作品での常套手段だと思うのですが、やはりこういうのには弱いんですよね。WIG WAMに対するアメリカからの回答とでもいうべきバンドSTEEL PANTHERが昨年話題になりましたが、こちらも負けていません。「X」をじっくり聴きたいのですが本作のリピートからなかなか抜け出せないでいます。