ARK「BURN THE SUN」(2001)

  • 2010/08/04(水) 00:00:00

ARK BURN THE SUN
【No.249】
★★★★(2001)

Tore Ostby(G/ex-CONCEPTION)Jon Macaluso(Ds/YNGWIE MALMSTEEN)、Jorn Lande(Vo/MILLENIUM etc)というノルウェー出身の3人を中心として結成されたバンドARKの2ndアルバム。「境界線のない音楽」をコンセプトとしているだけあって、本作は何でもありのごった煮感とキャッチーなメロディセンスの両方を兼ね備えた好盤となっています。上記のメンバーに加えて、本作からべーシストはRandy Coven、キーボードプレイヤーはMats Olaussonという体制になり、結果的にTore以外は2001年当時のYNGWIE MALMSTEENバンドのメンバー(Jornはツアー参加のみで喧嘩別れ)ということでも話題を集めた1枚です。

バンドの軸足はプログレッシブ・ロックに置きながら、メロディックロック、フラメンコ、ブルーズ、ジャズなど幅広い音楽性を取り入れ、それでいて散漫になっていないところがかなり好印象ですね。存在感のあるベースラインで楽曲のボトムを支えるRandy、YNGWIEと活動している時はバックサウンドに徹していたけれど実はテクニシャンだと判明したMats、YNGWIEの「ALCHEMY」ではパワー不足を感じたものの、その手数の多い叩きっぷりがARKのプログレサウンドにはマッチしているJohn、そしてそんな腕利きプレイヤーを束ねつつ自らもテクニカルプレイをビシバシ決めるToreを加えたインスト陣だけを見てもかなり凄いことになってます。

そんな凄腕達と互角に渡り合うだけでなく、ともすれば複雑でとっつきにくい印象を与えかねないARKの楽曲に「歌モノ」としての親しみやすさをもたらしているのが歌鬼ことJorn Landeの歌唱です。MILLENIUMで初めて彼の歌声を聴いたときも凄いと思いましたが、今回は暑苦しいまでの熱唱ボイス、爽やかなクリアトーン、男の色気を感じさせる低音に加えて②Tornではスキャットまでも披露していてMILLENIUM、MASTERPLANなどJornが参加した他の作品と比べてみても本作がJornのベストパフォーマンスだと思えてきます。いろんなプロジェクトに顔を出しつつソロ活動を展開しているJornですが、彼の幅広いボーカリゼーションを最も活かせるのはARKなのではないでしょうか。ToreとMatsの熱きバトルが鳥肌ものの①Heal The Water(コインが落ちる音まで曲の一部として機能しているのもイイ)から、JornのDavid Coverdale(Vo/WHITESNAKE)ボイスが冴える日本盤ボーナスのバラード⑪Silent Is The Rainまで摩訶不思議で個性的なサウンドが詰まっている本作の中でも群を抜いているのがフラメンコ調のメロディックロック⑥Just A Littleですね。楽曲から滲み出る哀愁が堪らない名曲で、この1曲を聴くためにアルバムを買う価値があると思えるほど気に入っています。

【音源紹介】
・Just A Little