【CD購入録】DREAM EVIL「IN THE NIGHT」(2010)

  • 2010/02/25(木) 00:00:00

【CD購入録】
IN THE NIGHT
DREAM EVIL「IN THE NIGHT」(2010)

メロディックメタル/メロデス界の敏腕プロデューサーFredrik Nordstrom(G)のメインバンドDREAM EVILの5作目を買いました。前作でやや手詰まり感があったので、どうなるのかと思っていたらこんな姿になっていて驚きました。

DREAM EVIL

ちなみにメンバーの名前はこのようになっています。
Niklas Isfeldt(Vo)→Nick Night
Daniel Varghamne(G)→Dannee Demon
Patric J. Sten(Ds)→Pat Power
Peter Stalfors(B)→Pete Pain
Fredrik Nordstrom(G)→Ritchie Rainbow

さて中身の方はというとこれまで同様、男気溢れる堅実なメタルサウンドが楽しめる作品でありながら、これ!という決め手に欠けるという感じでしょうか。⑦On The Wind、⑨In The Fires Of Sun、⑬Good Nightmareといった佳曲やしっとりとした曲調におバカな歌詞を乗せたバラード⑧The Balladなど良いと思える楽曲もあるにはあるのですが3rdアルバムまでの作品と比べると物足りなさが残ります。日本盤はボーナストラック4曲を合わせると全16曲も収録されているので、聴き込むにつれてお気に入り曲が増えてくれると嬉しいんですけどね。

DREAM EVIL「UNITED」(2006)

  • 2010/02/22(月) 00:00:00

UNITED
【No.219】
★★(2006)

これまで順風満帆な活動を続けていたDREAM EVILに緊急事態が発生したのは前作完成直後のこと。新世代ギターヒーローとして注目されていたGus G.(G)が自身のバンドFIREWINDに全力を注ぐとしてバンドを脱退したことに端を発します。前作のツアーは新ギタリストMark U. Black(G)を迎えて乗り切ったものの、次はNiklas Isfeldt(Vo)Peter Stalfors(B)が脱退の意思を表明。結局2人ともバンドに復帰しましたが、今度は作曲面での貢献も目立っていたSnowy Shaw(Ds)がバンドを離脱するという事態に。つまり、リーダーであるFredrik Nordstrom(G)以外の全員が一度はバンドを離れたということになります。結局バンドがMarkとPat Power(Ds)の2名を加えた新ラインナップで制作した4thアルバムが本作です。

そんなバンド存続の危機を乗り越えて制作されたアルバムは、けたたましいドラミングとギターの速弾きという新加入組のプレイのみで構成される30秒弱のインストにして日本盤ボーナストラック①Introductionに続き、Niklasの伸びやかな高音を活かした疾走曲②Fallingでスタートします。その後もDREAM EVIL作品には欠かせないメタル賛歌③Fire! Battle! In Metal!、壮大なメロディを持ったキャッチーミドル④United、飛翔感あるサビメロが気持ちいいハードロック⑤Blind Evilと、ここまでは名盤の予感がしたのですが、その後はやや失速気味です。どうにも過去の楽曲と比べるとメロディのフックが弱いように感じられ、日本映画「蒲田行進曲」のテーマ風のイントロでスタートするカバー曲⑮My Number One(GusとSnowyがゲスト参加)が始まるまでは聞き流してしまうこともあります。

確かにアルバム後半も1曲1曲をしっかり聴けば、確かに存在するキャッチーなメロディと曲作りの上手さにうならされるのですが、1枚のアルバムとして聴くと少し物足りなさを感じてしまいますね。これは同系統の作品で4枚目というマンネリ感が漂いやすいタイミングで花形プレイヤー2人が離脱したことと、本編15曲に加え初回盤ボーナスCD5曲(どれもボチボチな出来)を合わせて計20曲というボリュームの大きさに問題があったのかも。本作のマテリアルを厳選して12~13曲程度にまとめてくれていれば、印象も違っていたのかもしれません。新加入の2人は手堅いプレイを披露しているもののGusとSnowyに比べると、小粒感が拭い切れないというのが正直なところです。

【音源紹介】
・Blind Evil

DREAM EVIL「THE BOOK OF HEAVY METAL」(2004)

  • 2010/02/20(土) 00:00:00

D EVIL B OF HM
【No.218】
★★★★(2004)
年間ベスト2004年第6位

Fredrik Nordstrom(G)率いる真性メタル集団DREAM EVILの3作目。アルバムタイトルからして気合が入ってますね。なんでもタイトル訳は「メタルの聖書」、「メタルの教科書」だそうで、ここからもバンドの「メタル愛」が窺えます。「ふーん、BOOKという単語は聖書や教科書と訳されることもあるんかー」と思いつつCDをトレイに乗せ、プレイボタンを押してみると、いきなりNiklas Isfeldt(Vo)による「METAAAAAAAAAL!!!」のシャウトが炸裂!この絶大なインパクトを持つ①The Enemyからしてメタル魂に火をつけてくれます。これまでもメタル賛歌を歌い続けてきたこのバンドも、ついにここまで来たかとニヤリとしてしまうこの幕開けですね。タマリマセン。この曲は日本盤ボーナストラックのようですが、本作には欠かせない1曲だと思います。

そんな文句なしの始まり方をする本作の勢いはそれ以降も衰える気配がありません。メロディ構築の上手さが光る②Into The Moonlight、グロウル風コーラスとNiklasの超絶ハイトーンが轟く重厚感たっぷりのタイトルトラック⑥Book of Heavy Metal(March Of The Metallians)、デビュー作収録のLosing Youに肉迫する泣きのバラード⑨Unbreakable Chain、本作随一のキャッチーなメロディが冴える⑫Only For The Nightもありハードサイドからメロウサイドまで、このバンドに期待するものをきっちり聴かせてくれてます。デビュー作のエンディング曲The Chosen Onesの続編で壮大なクワイアを盛り込んだ⑬Chosen Twiceで締めくくる構成もグッド!その他、やたらキーボードが目立つなと思ったらMats Olausson(Key/ex-YNGWIE MALMSTEEN etc)が参加している③Chapter 6HELLFUELEDなるバンドのボーカルがOzzy Ozbourneそっくりの声で参加してるロックンロール調の④No Wayなどゲストも多彩です。

また、このアルバムでは若きギターヒーローGus G.(G/FIREWIND、MYSTIC PROPHECY etc)が紡ぎ出すギターの音色が発散する「泣き」が、これまで以上に各曲で冴え渡っていて特定のソロパートだけでなく、ちょっとしたギターのフレージングまでが僕の心に響いてきます。作品を重ねるごとに力強さを増すNiklasの歌声、曲作りでも大きく貢献しているSnowy Shaw(Ds)のパワフルなドラミングとGusのギタープレイをFredrikがプロデュースすることで生み出される屈強のバンドサウンドは安心して聴いていられるDREAM EVILブランドと呼べる域に達していますね。デビュー作から3枚続けてこれだけのアルバムを作り上げることができるDREAM EVILの実力は本物だと思い知らされた作品であり、過去2作を上回るバンドの最高傑作だと思います。

【音源紹介】
・The Enemy
METAAAAAAAAAL!!!

DREAM EVIL「EVILIZED」(2003)

  • 2010/02/16(火) 00:00:00

D EVIL EVILIZED
【No.217】
★★★(2003)

デビュー作「DRAGONSLAYER」が好評で早くも来日公演を果たしたFredrik Nordstrom(G)率いるDREAM EVILが、前作から僅か8ヶ月のスパンでリリースした2ndアルバム。その短いインターバルから急造アルバムかと思いきや、クオリティもしっかりキープしているのは本作から楽曲を提供するようになったSnowy Shaw(Ds)を含めてメンバー5人全員が曲を書けるバンドならではの強みですね。基本的には前作同様どこか懐かしさを覚える正統派ヘヴィメタルで、キャッチーなメロディは残しつつも余分な装飾を削ぎ落としたシンプルでストレートなサウンドになっています。

聴き始めの頃は前作の名曲The Prophecyのようなキラーチューンがないため地味な印象でしたが、サビでの逞しい男声コーラスがカッコいいオープニングトラック①Break The Chain、リフで押しまくる②By My SideからGus G.(G/FIREWIND、MYSTIC PROPHECY etc)のフラッシーなギタープレイをフィーチュアした③Fight You Till The Endと畳み掛ける序盤のメタリック疾走チューンズにはテンションが上がります。そしてこのバンドの好きなところは速さに頼らずとも上質のバラード⑦Forevermore、本作のハイライトでシングルカットもされたキャッチーハードロック⑧Children Of The Night、一緒に歌わずにはいられないサビを持ったメタルアンセム⑪Made Of Metal、前作にはなかったアリーナロックタイプのボーナストラック⑬Let's Make Rockといった楽曲もバランスよく配置できる点ですね。

またDREAM EVILとしてツアーを経験したことが影響してか、本作ではライブ映えする曲が増えているのが特徴です。①や⑪のサビにおける漢臭いコーラスはその最たるもので、オーディエンスが拳を突き上げながら大合唱する光景が目に浮かびます。あとはNiklas Isfeldt(Vo)とSnowyが前作以上に存在感を増しているのと同じくらいに、Gusのギターがもう少し派手に暴れてくれれば更に良かったかな。今回も十分な弾きっぷりなのですが、前作に比べると物足りなさを感じなくもないので。全体的なインパクトでは前作に一歩譲るものの、実直で男らしいヘヴィメタルが楽しめるなかなかの1枚です。

【音源紹介】
・Children Of The Night

DREAM EVIL「DRAGONSLAYER」(2002)

  • 2010/02/06(土) 00:00:00

DRAGONSLAYER.jpg
【No.216】
★★★★(2002)
年間ベスト2002年第2位

HAMMERFALLARCH ENEMY、IN FLAMESなどの作品を手がけ、現代のメタルシーンを代表するプロデューサーとして名を馳せるFredrik Nordstrom(G)が満を持して始動させた正統派メタルバンドDREAM EVILのデビュー作。メンバーはFredrikがその才能に惚れ込みバンド結成を決心したという若きギリシャ人ギタリストGus G.(G/FIREWIND、MYSTIC PROPHECY etc)、HAMMERFALLのバッキングボーカル録音時にFredrikの目に留まったNiklas Isfeldt(Vo)とその僚友Peter Stalfors(B)、そしてドラムはベテランSnowy Shaw (ex-King Diamond、Mercyful Fate etc)という布陣です。これまでFredrikがプロデュースした作品は僕の好きなアルバムが多かったので、DREAM EVILが期待外れな作品を出すことはないと思ってましたが、本作の完成度は僕の期待値を遥かに上回るものですね。

Snowy以外のメンバーはこれまで名前を聞いたことがなかったものの、幅広い人脈を持つFredrikが厳選しただけあって各人の力量も文句なし。特にGusはメロディックメタルの将来を担うであろう逸材で、泣きのバラード④Losing Youでのメロウなフィーリング、欧州メロディックメタルの完成型といえる疾走キラーチューン⑦The Prophecyでのテクニカルなプレイなど全曲に渡って大活躍しています。またNiklasのボーカルも飛び抜けた長所はないにせよ、クセがなく伸びやかな声が心地良いですね。勿論サウンドプロダクションも名プロデューサーらしい上質なものになっています。ただ⑪The 7th Dayでノイズが聞こえるのは僕だけでしょうか。

曲単位で見ても全編お気に入りといえる本作の中で特に好きなのが前述の④と⑦、そしてノリの良いアメリカンテイストが効いた⑧H. M. J.ですね。ちなみにH. M. J.とはHeavy Metal Jesusの略でMichael Amott(G/ARCH ENEMY、SPIRITUAL BEGGARS)のことを歌っているそうです。正統派メタルど真ん中なサウンドのみならず、歌詞のテーマも「ヘヴィメタルの賞賛」と「ドラゴン退治」がほとんどなので、どこを切ってもMETALなバンドといえそう。これからメタルを聴くという友人がいたら、まず薦めるであろう作品のひとつです。

【音源紹介】
・The Prophecy