【CD購入録】HARDCORE SUPERSTAR「HCSS」(2015)

  • 2015/04/16(木) 00:00:00

【CD購入録】
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HARDCORE SUPERSTAR「HCSS」(2015)

北欧ロックンロールバンドのベテランHARDCORE SUPERSTARの9作目を買いました。タイトルの「HCSS」はバンド名Hard Core Super Starの頭文字を取ったもので、僕が初めて聴いたこのバンドの作品で名盤の4th「HARDCORE SUPERSTAR」(2005)に続き2枚目のセルフタイトル作ということになります。ここ最近の彼等のアルバムは安定感がある一方でマンネリ気味だったので様子見しようかと思っていたのですが、先行で公開されていた①Don't Mean Shit⑨Glueが好感触だったので聴いてみました。現時点での感想は良くも悪くもHARDCORE SUPERSTARらしい作品という感じですね。⑤Flyはブルージーで渋さを前面に出したナンバーで新機軸と言えそうですが、こういうサウンドはあまり得意ではないんですよね…。ボーナストラックの⑫Run To Your Mama(Demo Version)は7th「SPLIT YOUR LIP」(2010)に収録されたピアノバラードのデモ音源。メンバーによると、この曲は元々ロックソングとして書いたものに色んなアレンジを試しているうちにピアノと歌のみのというシンプルな形に行き着いたらしいので、本作で聴けるバージョンは曲の原型に近いのかもしれません。本作のようなアレンジも良いと思いますね。

【CD購入録】HARDCORE SUPERSTAR「C'MON TAKE ON ME」(2013 )

  • 2013/04/03(水) 00:00:00

【CD購入録】
CMON TAKE ON ME
HARDCORE SUPERSTAR「C'MON TAKE ON ME」(2013 )

バッドボーイズロック系バンドの中で僕が一番注目しているHARDCORE SUPERSTARの8作目を買いました。今回のアルバムを聴いて思い浮かぶ言葉は「実験的」でしょうか。冒頭のイントロ①Cutting The Slackからしてシンセ主体でミステリアスなものとなっているし、⑥Stranger Of Mineでは退廃的でブルージーなサウンドを追求したり、⑦Won't Take The Blame Pt.1~⑧Won't Take The Blame Pt.2(Sect Meeting)で2部構成の楽曲にチャレンジしたりしている辺りも新たな試みと言えそうです。それ以外の特徴としてはこのバンドらしさはキープしつつ、前作に溢れていたエネルギーや衝動性は控えめになり歌メロがキャッチーになったという点でしょうか。ここ最近の作風に3rd「NO REGRETS」(2003)の要素を注入したようにも感じます。「らしさ全開」の③One More Minute⑪Too Much Businessがツボですね。

【現在の愛聴盤】HARDCORE SUPERSTAR「THE PARTY AIN'T OVER 'TIL WE SAY SO...」(2011)

  • 2013/02/14(木) 00:00:00

【現在の愛聴盤】
THE PARTY AINT OVER TIL WE SAY SO
HARDCORE SUPERSTAR「THE PARTY AIN'T OVER 'TIL WE SAY SO...」(2011)
2000年に「BAD SNEAKERS AND A PINA COLADA」でワールドワイドデビューを果たし、これまでにフルアルバム7枚とライブDVDを1枚リリースしてきたHARDCORE SUPERSTAR初のベストアルバムをレンタルして聴いています。

【トラックリストと収録アルバム】
01. We Don't Need A Cure(新曲)
02. We Don't Celebrate Sundays(4th「HARDCORE SUPERSTAR」)
03. Moonshine(7th「SPLIT YOUR LIP」)
04. My Good Reputation(4th「HARDCORE SUPERSTAR」)
05. Wild Boys(4th「HARDCORE SUPERSTAR」)
06. Someone Special(1st「BAD SNEAKERS AND A PINA COLADA」)
07. Dreamin' In A Casket(5th「DREAMIN' IN A CASKET」)
08. Into Debauchery(6th「BEG FOR IT」)
09. Here Comes That Sick Bitch(7th「SPLIT YOUR LIP」)
10. Last Call For Alcohol(7th「SPLIT YOUR LIP」)
11. Beg For It(6th「BEG FOR IT」)
12. Liberation(1st「BAD SNEAKERS AND A PINA COLADA」)
13. Bastards(5th「DREAMIN' IN A CASKET」)
14. Medicate Me(5th「DREAMIN' IN A CASKET」)
15. Standin' On The Verge(4th「HARDCORE SUPERSTAR」)
16. Still I'm Glad(3rd「NO REGRETS」)
17. Have You Been Around(1st「BAD SNEAKERS AND A PINA COLADA」)
18. Shame(2nd「THANK YOU(FOR LETTING US BE OURSELVES)」)
19. Honey Tongue(3rd「NO REGRETS」)
20. Run To Yur Mama(7th「SPLIT YOUR LIP」)

このバンドのスタジオ盤を全て持っている僕としては未発表新曲①We Don't Need A Cureが目当てで本作を聴いてみたのですが、その肝心の①は子供のコーラスや民謡風のテイストもあるHARDCORE SUPERSTARとしては異色のミドルチューンでなかなかの佳曲。バンドの本道とは違うスタイルの楽曲なのでベスト盤の1曲目ではなくラストに配置すべきナンバーのような気もしますが、敢えて冒頭に持ってくるという不敵さも彼等らしいですね。それ以降の19曲については「これは外せない」というものから「他の曲を入れて欲しかった」というものまでありますが、CDランニングタイムの限界近くまで収録してくれているので、このバンドに入門するためのベスト盤としてはありがたいかもしれません。初期3作品はバンドが音楽性を模索している状態だったので当たり外れががある一方で意外性が感じられ、4th「HARDCORE SUPERSTAR」(2005)以降では自身のサウンドが固まってきて、その枠の中で優れた曲を量産してくれているという印象ですね。現在の安定感も捨て難いけれど、初期のような冒険をしてくれても面白いかな…とデビュー作から3rd「NO REGRETS」(2003)までの曲が続く終盤を聴いて思いました。

HARDCORE SUPERSTAR「SPLIT YOUR LIP」(2010)

  • 2013/02/11(月) 00:00:00

SPLIT YOUR LIP
【No.363】
★★★(2010)

メジャーデビューから約10年が経過し、今やベテランバンドの域に達した感がある北欧随一のバッドボーイズ・ロックンロールバンドHARDCORE SUPERSTARの7thアルバム。前作「BEG FOR IT」(2009)がこのバンドにしてはメロディの輪郭がハッキリした整合感のあるメロディアスなメタル寄りの作風だったのに対して、今回はバンドの本質的要素でもある破天荒なサウンドが前面に出ていますね。またJocke Berg(Vo)もメロディをきっちりなぞるのではなく、いい感じに荒れたしゃがれ声で歌っているためアルバムから感じられる熱気や衝動性も前作以上だと思います。

まずはオープニングの①Sadistic GirlsがいかにもHARDCORE SUPERSTARらしいロックチューンだし、「ラス、コー!フォ、アルコ!ホー!」のコーラスが理屈抜きでカッコいい③Last Call For Alcohol、パワフルなサビに合唱必至なタイトルトラック④Split Your Lip、曲の進行と共に加速していき終盤には裏打ち疾走する⑤Moonshineなど、アルバム前半に好きな楽曲が多いですね。アルバムに一貫して流れているのは4th「HARDCORE SUPERSTAR」(2005)の延長線上にあるサウンドではあるものの⑦What Did I Doではグロウル、⑩Honeymoonではスラッシュメタルのテイストを取り入れるなど新鮮さも垣間見せています。また⑥Here Comes That Sick Bitchではアコギ、本編ラストの⑪Run To Your Mamaではピアノのみというシンプルなアレンジで聴かせるバラード2曲もなかなか魅力的で、Jockeの声質にしっとり系のバラードが合うのか疑問でしたが結構いい味を出していますね。ちなみにバラードらしからぬ曲名の⑥は元々ロックソングとして書いたものに色んなアレンジを試しているうちに今の形に行き着いたのだとか。オリジナル(?)のロックバージョンも聴いてみたい1曲です。

アルバム全体の印象としては勢いとノリの良さで勝負する作風が純粋にカッコよく、安心して聴いていられるので自身の音楽スタイルを完成させたバンドならではの強みを感じます。ただバンドが今の音楽性に到達したセルフタイトル作の4thに魅了されてHARD CORE SUPERSTARを聴くようになった身としては、「ここ最近のアルバムも好盤ではあるけれども4作目を越えるには至っていない」と感じてしまうのも事実(この辺りは個人の思い入れによるところも大きいと思いますが…)。次のアルバムは、若干残るそんなモヤモヤ感を問答無用で吹き飛ばしてくれるほどの快作となることを期待したいですね。

【音源紹介】
・Sadistic Girls

【CD購入録】HARDCORE SUPERSTAR「SPLIT YOUR LIP」(2010)

  • 2010/12/05(日) 00:00:00

【CD購入録】
SPLIT YOUR LIP
HARDCORE SUPERSTAR「SPLIT YOUR LIP」(2010)

HELACOPTERS、BACKYARD BABIESといった北欧バッドボーイズ勢が解散していく中、ギタリスト脱退の問題をうまく乗り越えてコンスタントに活動を続けるHARDCORE SUPERSTARの7作目を買いました。毎回のことながらこのバンドは安心して聴けますね。腹にズシリと来るAdde(Ds)のドラミングと特徴的なJocke Berg(Vo)の歌声というバンドの2大個性から始まるオープニング①Sadistic Girls以降、一気に聴かせる勢いがありますね。現在のお気に入りは「Last Call! For Alcohol!」のサビに合唱必至な③Last Call For Alcohol、終盤に裏打ち疾走する⑤Moonshineですね。僕がバンドの最高傑作だと思っている4th「HARDCORE SUPERSTAR」(2005)を越える1枚となるかは更に聴き込んでからの判断ですが、なかなか手応えは良いと思います。日本盤ボーナスは5th「DREAMIN' IN A CASKET」(2007)の収録曲Medicate Meのライブテイク。前作のボートラも既発曲のライブだったので、こういう風に小出しにされるよりはフルレンスライブ盤を聴きたいと思ってしまいますね。

HARDCORE SUPERSTAR「BEG FOR IT」(2009)

  • 2009/11/07(土) 00:00:00

BEG FOR IT
【No.196】
★★★(2009)

前作「DREAMIN' IN A CASKET」に伴うワールドツアー目前にオリジナルメンバーでもあったSilver(G)が脱退したためツアーをどう乗り切るのか不安視されていましたが、若手バンドCRAZY LIXXのギタリストVic Zinoをサポートメンバーとしてツアーを成功させただけでなく、Vicを正式メンバーとして迎えた新生HARDCORE SUPERSTARの1作目(通算6thアルバム)。CRAZY LIXXはHARDCORE SUPERSTAR以上にメロディアスな音楽性ではありますが両バンドに共通点は少なくないし、Vicは前任者Silver以上にメタル寄りできっちりとメロディを弾くタイプというイメージがあったので、彼の加入によってバンドが更に僕の好きなサウンドになるのではないかと楽しみにしていました。

西部劇のワンシーンが頭に浮かんできそうな口笛とストリングスがメインの雄大なイントロ①This Worm’s For Ennioに導かれ、これまでにないメロディ主体のギターリフで始まる②Beg For Itで早くもVic効果が感じられます。とはいっても、バンド名を冠した傑作4th「HARDCORE SUPERSTAR」で確立した「キャッチーで骨太なハードロックンロール」というバンドの本質的部分は揺るぎなく、一本筋の通った作品となっています。お気に入り曲はバンドのメロディアスな側面を強調したバラード⑥Hope For A Normal LifeBjorn Gelotte(G/IN FLAMES)が客演したHARDCORE SUPERSTARの王道チューン⑦Don't Care 'Bout Your Bad Behaviour、ドライヴ感が気持ちいいハードロック⑪Illegal Funといったところですね。

バンドの初期3作品ではアルバム毎に方向性を模索しているように感じられたものの4th以降は安定感ある作品をコンスタントに提供してくれているこのバンドらしく、今回も手堅い1枚といえそうです。ただ、同路線で3作目となるこのアルバムを聴いていると新ギタリストVic加入という話題こそあれ、楽曲のメロディ/フックに関してはやや下降気味のような気もします。それは今のバンドの楽曲に似通った雰囲気のものが少なくないからかもしれません。バンドの中心人物Adde(Ds)の重量感あるドラムとその相棒Martin Sandvik(B)によるリズム隊、艶っぽさを増したJocke Berg(Vo)の歌唱という従来の個性にVicのギターが加わったHARDCORE SUPERSTARがデビュー作のような爆走ロックンロールや今まであまりやらなかった泣きのバラードなど、楽曲の幅を広げてくれれば凄いものができそうな気がするので期待しています。

【音源紹介】
・Don't Care 'Bout Your Bad Behaviour

HARDCORE SUPERSTAR「NO REGRETS」(2003)

  • 2009/06/11(木) 00:00:00

NO REGRETS
【No.148】
★★★(2009)

メジャーデビュー作「BAD SNEAKERS AND A PINA COLADA」では爆走ロックンロール、2枚目となる「THANK YOU(FOR LETTING US BE OURSELVES)」ではムーディーかつ大人びたロックサウンドを披露していたHARDCORE SUPERSTARの3rdアルバム。これまで音楽性の異なるアルバムを2枚リリースしてきたこのバンドですが、今回もまた別路線となっていてメロコア/パンク風の作品と言っても良さそうな1枚となっています。全体的にアップテンポの楽曲が多く、前作で感じられたパワー不足を見事に解消しているものの1stのような爆走サウンドに回帰しているかというと、そこまで激しいというわけでもなく、楽しさが弾けるタイプの楽曲がメインという印象ですね。

「チャッチャッ」というハンズクラップ(手拍子)が楽しさを演出するパーティーロックチューンが大半を占める作品でありながら、このバンド特有ともいえる哀愁のメロディがこっそり注入されているために、能天気なだけのアルバムになることを上手く回避しています。甘酸っぱいサビメロが癖になる④Soul Of Sweetness、シングルカットされたことも納得のキャッチーソング⑤Honey Tongue、バンドが持つ哀メロの魅力が前に出た⑥Still I'm Glad、⑦Bring Me Back、⑩Why Can't You Love Me Like Beforeやノリのいいロックナンバー⑨It's So Trueなど中盤に好きな曲が多いです。これまでの作品と比べて、一言で言えば「ポップになった」という表現が当てはまるような気がしますね。この手のバンドの場合、「ポップ」という言葉は必ずしも褒め言葉ではないので微妙ではありますが、僕はこのキャッチーな作風が結構好きだったりします。残念な点を挙げるとすればサウンドプロダクションに難があるということかな。ノイジーなだけならまだしも、Jocke Berg(Vo)の声が時々割れて聴こえるような気がするのはちょっと…。

僕はこのバンドの音楽性が確固たるものとなった4th「HARDCORE SUPERSTAR」と5th「DREAMIN' IN A CASKET」から聴き始め、その後で本作を含むバンド初期3作品を聴いたのですが、本作と前作はHARDCORE SUPERSTARという大仰なバンド名の割りに音楽そのものが妙に小さくまとまっているように感じました。4th以降の作品と聴き比べてみると、この頃はまだバンドが自分達のサウンドを模索している段階だったのかなと思えてきます。実際、本作を発表後にメンバー間の衝突もありバンドは活動を休止。一時は解散説も囁かれましたが、HARDCORE SUPERSTARらしいサウンドを掴んだ4thで見事に復活を果たしています。

【音源紹介】
・Soul Of Sweetness

HARDCORE SUPERSTAR「THANK YOU(FOR LETTING US BE OURSELVES)(2001)

  • 2009/06/09(火) 08:15:58

THANK YOU
【No.147】
★★(2009)

1stアルバム「BAD SNEAKERS AND A PINA COLADA」での荒くれロックンロールサウンドと時折顔を覗かせる哀愁のメロディが魅力的だったHARDCORE SUPERSTARの2作目。前作は収録曲の約8割が刺々しさと熱気を帯びたロックアルバムだったのに対して本作は、前作で言えばSomeone Specialのような聴かせるタイプの楽曲がグッと増えています。これまでのような縦ノリロックで盛り上がる作品を期待していた僕にしてみれば、やや肩透かしをくらった印象もありますね。

激しいロックンロールナンバーが完全になくなったわけではなく①That's My Life、②Not Dancing, Wanna Know Why?といった冒頭の2曲や⑫They Are Not Even A New Bang Tangoなどは従来の路線に通じるロックソングなのですが、前作で感じられた怒涛の勢いや熱気は明らかに減退しています。その代わりに本作ではポップなメロディが弾ける④Just Another Score、どことなく涼しさを感じさせてくれる⑤Summer Season's Gone、ファンキーで気だるいムードの⑩Smoke 'Emを収録するなど楽曲の幅が大きく広がっています。曲のアプローチ方法は拡散方向にあれど、肝心のメロディセンスは相変わらず輝いていて⑦Do Me That Favour、⑧Significant Other、⑬Mother's Loveなどはお気に入りの曲です。

即効性という面では前作に一歩譲るものの、聴き込み甲斐では本作に軍配が上がるかも。2作目にしてこの大人びた作風に到達したバンドの成長の早さに驚くと同時に、破天荒なロック道をもう少し追求して欲しかったような気もします。このバンドの作品群(1st~5th)においても一番落ち着いたサウンドのアルバムといえそうですね。

【音源紹介】
・Significant Others

HARDCORE SUPERSTAR「BAD SNEAKERS AND A PINA COLADA(2000)

  • 2009/06/06(土) 09:16:49

BAD SNEAKERS AND A PINA COLADA
【No.146】
★★★(2009)

90年代半ばから台頭してきた北欧出身の爆走ロックンロール勢の中でも、お気に入りバンドのひとつであるHARDCORE SUPERSTARの1stアルバム。98年にインディーズで発売され、今では入手困難でプレミアがついているらしい「IT'S ONLY ROCK'N'ROLL」(全12曲)からのリメイク6曲と新曲7曲で構成されたメジャーデビュー作である本作を、このブログではバンドの第1作としてカウントしています。メンバーが影響を受けたと語るL.A.メタルやHANOI ROCKSはあまり聴く機会がない僕ですが、危険な香りと刺々しさの中にちょっぴり切なさを感じさせるこのバンドは結構好きです。

僕が初めて聴いたこのバンドの作品である4th「HARDCORE SUPERSTAR」とは一味違う作風で、疾走感あるご機嫌なロックンロールサウンドが本作の持ち味ですね。掻き鳴らされるギターとサイレンの音で始まり爆走していく①Hello/Goodbyeからキャッチーなメロディで駆け抜ける②You Will Never Knowと至る流れは、アルバムの掴みとして文句なしです。勢いで押すだけでなくメロディを聴かせる曲も魅力的だということを示してくれる③Liberationを挟んだ後は、自然と頭を振ってしまう④Have You Been Around、文字通りパンキッシュなテイストが美味しい⑤Punk Rock Song、前のめり気味に畳み掛けてくる⑦Rock'N'Roll Star(曲名もグッド)など、アルバム前半から中盤はなかなか強力です。作品後半も気持ち良くノレるロックチューンが多いんですが、メロディの魅力としては前半の方が少し上かな。そんな爆走ロックンロールナンバーがひしめく本作の中で唯一と言っていいミディアム・テンポの⑧Someone Specialが仄かな哀愁を漂わせる名曲なのもいいですね。バンドの本流からは外れた楽曲かもしれませんが、アルバムの良いアクセントにもなっています。

4th以降の作品で感じられる厚みを持った骨太サウンドではないし、ドラムの音も軽く感じられますが、本作のような疾走感溢れるロックンロールアルバムの場合は、こういうラフなサウンドの方が合っていると思います。アルバム本編の13曲を聴き終えて気分爽快になったところに、アンコール的に収録されたHANOI ROCKSのカバー⑭Don't You Ever Leave Me?(日本盤ボーナス)で、しっとり締めくくるという構成もニクイですね。

【音源紹介】
・Someone Special

【CD購入録】HARDCORE SUPERSTAR「BEG FOR IT」(2009)

  • 2009/06/05(金) 08:15:49

【CD購入録】
BEG FOR IT
HARDCORE SUPERSTAR「BEG FOR IT」(2009)

前作「DREAMIN' IN A CASKET」発表後にSilver(G)が脱退し、メジャーデビュー後初めてのメンバーチェンジを経験したHARDCORE SUPERSTARの6作目を買いました。後任ギタリストVic ZinoがHARDCORE SUPERSTARと同路線でよりメロディアスなCRAZY LIXXに在籍していたことと、前任者以上にメタル然としたギタープレイをするイメージがあったので期待していました。ウェスタンっぽい雰囲気もあるバンド初のインスト①This Worm’s For Ennioで始まり、新生HARDCORE SUPERSTARの幕開けを告げるタイトルトラック②Beg For Itにおけるメロディ主体のリフとキャッチーなサビが登場した時点で勝負ありですね。メタリックでありつつ、80年代風の香りのするハードロックンロールが楽しめる曲が目白押し。Vic効果でギターメロディの質と量がアップしているだけでなく、同郷スウェーデンのメロデスバンドIN FALAMESBjorn Gelotte(G)⑦Bad Behaviourで客演しているのも見逃せません。ここに来てJocke Berg(Vo)の歌唱に味わいが増したような気がするのも嬉しいな。あとはCRAZY LIXXがVicの抜けた穴を感じさせない2ndアルバムを作ってくれれば言うことなしですね。

HARDCORE SUPERSTAR「DREAMIN' IN A CASKET」(2007)

  • 2009/06/04(木) 08:11:38

DREAMIN' IN A CASKET
【No.145】
★★★(2007)

活動休止の時期を乗り越え、バンド名を冠した傑作「HARDCORE SUPERSTAR」をリリースしたHARDCORE SUPERSTARSの5thアルバム。メンバー自身が「前作でバンドの方向性が明確になった」と語っているように、前作の流れを継承したアルバムとなっています。ジャケットのレイアウトも前作を連想させますね。

前作同様、どっしりと腰を据えたタフなハードロック/ロックンロールサウンドが繰り広げられる本作の中で前作との違いを挙げるとすれば、やや地味だったSilver(G)のギターパートにメタリックな質感が加味され、ソロのフィーチュア度も高まっている点でしょうか。⑨Sensitive To The Lightのイントロメロディや⑫No Resistanceのソロワークなど、これまで以上にいい仕事をしてますね。そして、やたらと自己主張しているバンドの中心人物Adde(Ds)のドラムサウンドがカッコいいです。グイグイ曲を引っ張っていく彼のドラミングは存在感抜群で、このバンドの要といえる存在ですね(音が大き過ぎな気もすしますが)。

聴き始めの頃は楽曲のカラーが似通っていることもあり、少し地味にも思えましたが1曲1曲を取り出して聴けばサビには強力なメロディがある高品質ロックソングが多いと気付きました。ハードな音像で迫っておいてサビは一転してメロウになるタイトルトラック③Dreamin' In A Casket、ビッグなサビのコーラスがたまらなくカッコいい⑤Sophisticated Ladies、キャッチーでアップテンポな縦ノリロックンロール⑥Wake Up The Dead In The Garbage Canや前述の⑨などリピートを誘われる楽曲が多く、前作超えこそならなかったもののアルバムとしては実に魅力的な1枚です。ネット配信という形態でのみ発売されていた先行シングル⑬Bastardsが日本盤ボーナスとして収録されているのも嬉しいですね。

【音源紹介】
・Sophisticated Ladies

HARDCORE SUPERSTAR「HARDCORE SUPERSTAR」(2005)

  • 2009/06/02(火) 08:32:18

HARDCORE SUPERSTAR
【No.144】
★★★★(2005)
年間ベスト2005年第6位

一部では「北欧のMOTLEY CRUE」とも呼ばれているスウェーデン出身のバッドボーイズ・ロックバンドHARDCORE SUPERSTARの通算4作目。このブログでは「BAD SNEAKERS AND PINA COLADA」を1stアルバムとして数えています。僕は本作で初めてこのバンドの作品を聴いたのですが、前作発表後に活動休止宣言をしていたらしいので復活作ともいえる作品かもしれません。僕の大好きなZIGGYTHE DUST’N’BONEZのインタビューの中に、このバンドをはじめとする北欧ロケンロールバンドの名前が出てきていたので興味を持って聴いてみたのですが、これは単純にカッコいいロックンロールアルバムですね。北欧出身のバンドでありながら、いわゆる北欧らしさは希薄でスケールの大きい骨太ロックサウンドが堪能できます。

このバンドの一番の強みはメロディがいいこと。ボーナストラックも含めて一緒に歌いたくなるようなメロディがテンコ盛りで、中でもポップな側面を強調した⑤We Don’t Cerebrate Sundays、⑧My Good Reputationが気に入っています。もちろんロックバンドとしてのエナジーを凝縮した②Bag On Your Head、⑦Wild Boysやサビのコーラスが哀愁を発散している④She's Offbeatなどもあり、バランスの取れた1枚となっています。ドラマーのAddeも曲作りに参加しているからか、リズムがとても心地よい曲もあるので聴いてて実に気持ちいいアルバムです。Jocke Berg(Vo)は若干カスレ気味の声なのでバラード調になるとちょっと苦しそうになりますが、勢いあるロックナンバーを歌うのにはピッタリなシンガーだと思います。

バンド名だけ聞くとエクストリームで激しい要素があると思ってしまいそうですが、ハードコアというよりは至ってまっすぐなロックアルバムです。同系統のBACKYARD BABIES、CRASHDIETHELLACOPTERSにもチャレンジしてみましたが、僕にはこのバンドが一番合いました。母国スウェーデンでは本作を21世紀の「APPETITE FOR DESTRUCTION」(GUNS N' ROSES)だと賞賛されているそうです。

【音源紹介】
・We Don’t Cerebrate Sundays