【CD購入録】BAD HABIT「ATMOSPHERE」(2011)

  • 2011/01/27(木) 00:00:00

【CD購入録】
ATMOSPHERE.jpg
BAD HABIT「ATMOSPHERE」(2011)

1987年のデビューから現在に至るまで長い時では7年間もリリース間隔が空くなど寡作で知られるスウェーデン産メロハー/AORバンドBAD HABITとしては約2年振りという早いスパンてリリースしてくれた6作目を買いました。バンドのメロウ/ハードサイドを併せ持った集大成的アルバムという感のあった前作「ABOVE AND BEYOND」(2009)の質感を今回も継承した1枚という感じでしょうか。メインソングライターHal Marabel(G)が「BAD HABITの初期のアルバムをかなり意識しているよ」と語る通りややハードで2nd「REVOLUTION」(1995)のハイライト曲Hangerがすぐさま頭をよぎる①In The Heat Of The Nightから日本盤ボーナス⑭I'll Be Trueまでメロディックロック好きの僕にとっては至福のひと時を提供してくれますね。流石はBAD HABITです。FAIR WARNING、GOTTHARD、LAST AUTUMN'S DREAM、TERRA NOVAといった同系統バンドに比べると認知度は低いと思いますが、僕にとっては上記バンドと同様に新作が出れば迷わず買うバンドのひとつなのでもっと多くの方に知ってもらいたいですね。

作品の内容には直接関係ありませんが、本作のトラックリストを見ているとベタな曲名が多いなぁと感じました。⑧Only Time Will Tell、⑪Save Me、⑬Without YouなんてAORというジャンルではしょっちゅう目にするし、④I Wanna Be The One、⑤I'll Die For Youというタイトルを見てBAD HABITに同じような曲があったような気がして調べてみたらI'll Be The One(4th「HEAR-SAY」収録)とI Live For You(3rd「ADULT ORIENTATION」収録)でした(笑)。

BAD HABIT「ABOVE AND BEYOND」(2009)

  • 2009/08/11(火) 00:00:00

ABOVE AND BEYOND
【No.169】
★★★★(2009)
年間ベスト2009年第6位

メンバーのほとんどがミュージシャン業の他にも仕事を持つことで生計を立てているという事実が信じられないほどに、優れたメロディックロック作品を届けてくれるBAD HABITの5thアルバム。3rd「ADULT ORIENTATION」がこのバンドにとってだけでなく、メロディックロック界においても屈指の名盤だと思っている僕にとって、前作はダークでモダンなアレンジが施されたハードロック路線だったので聴き始めの頃は違和感を覚えました(後に好きな作品にはなるのですが)。本作は端的に言えば「ADULT ORIENTATION」のようなAORサウンドをベースに、前作にあったハードロック色を味付け程度に含んでいるという感じですね。

Bax Fehling(Vo)がピアノをバックに優しいメロディを歌い上げる①I Don’t Want Youの冒頭部分を聴いた時点で澄み切った青空が脳裏に浮かび、僕の心はBAD HABIT特有の爽やかな音世界へと導かれていきます。前作にも通じるモダンなイントロから歌謡曲風のサビメロへと展開する名曲②Just A Heartbeat Away、「ADULT ORIENTATION」収録のHeart Of Mineの続編にして、一聴しただけで耳に残るキャッチーなメロディを持つ③Don't Want To Say Goodbyeと至る3曲の流れは素晴らしいの一言。メインソングライターHal Marabel(G)がフィアンセへの気持ちを楽曲に込めたラブソング④Let Me Be The One、Baxの作曲による軽快な⑤A Lot To Learnまでを聴いたところでは、3rd寄りの楽曲を揃えてきたのかと思いましたが、その後に登場する中盤の楽曲では前作でその実力を見せつけてくれたSven Crinski(G)が活躍するシーンも多くなってきます。前作に入っていてもおかしくない骨太チューン⑥I Believe、Svenのエモーショナルギターと広がりのあるメロディが印象的なタイトルトラック⑦Above And Beyond、溌剌とした曲調がTERRA NOVAを連想させる⑧My Confessionの3曲は、このアルバムがハードロック作品であることをしっかり主張しています。ひたすらメロディアスな⑨Let Me Tell Youの後にもう一山欲しかったような気もしますが、それはあくまで本作序盤の見事な流れと比較しての話であって、アルバム全編が優しい旋律で満たされていまることは間違いありません。

メロディは一級品だけどハードロックにしてはソフトな3rd、適度にヘヴィでハードロック色を強めた反面メロディの魅力がダウンした4thという過去2作品にあった数少ないウィークポイントを補い合ったのが本作といえるかもしれませんね。僕はソフトであっても優れたメロディがあれば満足するタイプなので、3rdに迫るメロディのクオリティを誇るアルバム前半(特に②と③)が聴けただけで元が取れました。それにしても、このバンドが書く素晴らしい楽曲を一部のメロディックロック・ファンだけで味わっていて良いのでしょうか。普段はハードロックを聴かない人も十分過ぎるほどに楽しめる作品だと思うのですが…。ちなみに普段はHR/HMを全く聴かない僕の奥さんもBAD HABITファンです。

【音源紹介】
・Just A Heartbeat Away

BAD HABIT「HEAR-SAY」(2005)

  • 2009/03/30(月) 08:21:24

HEAR-SAY.jpg
【No.119】
★★★(2005)

ハードロックバンドとしてのエッヂは控えめながら、優れたメロディを堪能するという点においては間違いなく傑作だった前作「ADULT ORIENTATION」リリース後にBax Fehling(Vo)がパイロット業に専念する決意を下したこともあって、一時は解散状態にあったスウェーデン産メロハーバンドBAD HABIT。本作はそんな時期も乗り超えて7年振りに発表された通算4枚目のアルバムです。前作のようなソフトAOR路線を期待していた僕にとっては、作品全体で響くヘヴィでゴリゴリしたギターやドラムループ、ボーカルエフェクトも用いた機械的なサウンドに違和感を覚えました。アルバムの掴みである①To Love You、②I Swearからして前作とはかなり雰囲気が違うし、⑤Reason⑧Take ContorlではBAD HABITにしてはやり過ぎではないかと思えるほどモダンなアレンジが施されています。

ただ、そんな違和感も繰り返し聴くうちに薄れてきたし、BAD HABITならではの愁いあるメロディは確実に存在していることに気付いてきました。それだけでなく、前作ではほとんどフィーチュアされることのなかったSven Crinski(G)のリードギターに耳が惹きつけられます。アップテンポなハードロックナンバー⑥Alive、⑪I Can't Help Myselfを聴いていると、これほど弾きまくれるギタリストがいながらギターソロらしいパートがほとんどなかった前作が勿体なく思えるほどですね。音像がこれまでになくハードになっているのは確かですが、前作に収録されていても不思議ではない③All That I Want、⑦I Want To Know、⑫The Air I Breatheやこれぞ哀愁のメロハーな⑨Tell Me Whyなど押さえるべきところはきっちり聴かせてくれるのがいいですね。あと日本盤ボーナストラック⑬Here I Amもなぜこれがボーナス?と思わずにいられない佳曲です。

前作のEverytime I See Youに匹敵する名曲こそないものの、良質メロディアス・ハードロックが楽しめる1枚です。7年振りの復活作でここまでの充実盤を届けてくれるバンドはそうそういないのではないでしょうか。LAST TRIBEなどにも在籍し、セッションドラマーとして活躍するJaime Salazar(Ds)を除くメンバーはミュージシャン以外の仕事で生計を立てているというのが本当に不思議です。名ソングライターHal Marabel(G)率いるBAD HABITにもっと光を!

【音源紹介】
・Alive

BAD HABIT「ADULT ORIENTATION」(1998)

  • 2009/03/27(金) 08:07:54

ADULT ORIENTATION
【No.117】
★★★★★(1998)
年間ベスト1998年第2位

スウェーデンのメロディック・ロックバンドBAD HABITの3rdアルバム。前作は叙情味ある北欧ハードロックという風情でしたが、今回はアルバムタイトルが示すとおりの大人のロックサウンドとなっています。曲によってはツボを押さえたギターソロがあるもののラウドなギターは控えめだし、シンガーのBax Fehlingも肩の力を抜いた歌唱にシフトするなどハードロックらしさは後退し、アルバム全体を爽やかな空気が包んでいます。例えるとすれば、ソフトになったFAIR WARNINGといった感じでしょうか。

ハードさがなくなった分、天才メロディメイカーHal Johnston(G)のメロディセンスが今まで以上にはっきり伝わってくるのがいいですね。小鳥のさえずりのSEで始まる①Shine Your Light On Meからボーナストラックを含めて14曲というボリュームですが、すんなり聴けてしまいます。特に③Everytime I See Youはサビメロが素晴らしくて、1998年に聴いた楽曲の中でもダントツでお気に入りの1曲です。他にも、一度聴いたら耳から離れない⑧When The Sun Goes Down、⑨Hard Rain Falling、⑫Girlや女性シンガーとのデュエットで優しいメロディを聴かせるバラード⑬Foreverなどが凄く好きですね。

僕の中で北欧を代表するソングライターMikael Erlandssonが発散するような泣きのメロディではなく、仄かな哀愁と爽やかさが持ち味のアルバムで、天気のいい休日やドライブ中に聴くBGMにも最適。これからもこの路線で進んで行ってほしいですね。Hal Johnstonというソングライターに注目するきっかけとなったのが本作でした。

【音源紹介】
・Everytime I See You

【CD購入録】BAD HABIT「ABOVE AND BEYOND」(2009)

  • 2009/03/26(木) 07:54:35

【CD購入録】
ABOVE AND BEYOND
BAD HABIT「ABOVE AND BEYOND」(2009)

2008年の暮れに新作発表のニュースを聞いて以来、ずっと楽しみにしていたスウェデイッシュ・メロディックロックバンドBAD HABITの5作目を買いました。前評判通り、傑作「ADULT ORIENTATION」路線のソフトなAORサウンドに前作「HEAR-SAY」のソリッドな質感を少し加えた本作は僕の期待に応えてくれる内容となっています。全編に渡ってHal Marabel(G)の優れたメロディセンスを味わえる好盤なのですが、中でも②Just A Heartbeat Awayのサビは初めて聴いた時から耳に残って離れません。爽やかな中にもほんのり哀愁を感じさせる1枚なので、春を迎えるこれからの時期にぴったり。しばらくはヘヴィローテーションになりそうです。