SNAKE HIP SHAKES「NEVER SAY DIE」(2001)

  • 2009/03/06(金) 08:24:02

NEVER SAY DIE
【No.107】
★★★★★(2003)

SNAKE HIP SHAKESの3作目にしてラストアルバム。これまた前作から8ヶ月という短いスパンでリリースされています。それでいてアルバムのクオリティが保たれているのは、バンドの創作意欲、勢いの賜物といえるでしょう。一聴して印象的だったのはこれまでよりも音が良くなったと同時に、森重 樹一(Vo)の歌唱から荒っぽさが減り、声に艶があってこれまで以上に魅力的になっているという点です。前作(特にアルバム前半)で見せたような突進型の攻撃性はナリを潜め、より「聴かせる」姿勢を前面に出したポップでキャッチーなアルバムとなっていて、個人的にはSNAKE HIP SHAKESの最高傑作だと思ってます。収録曲10曲中の半数近くが名曲と言いたくなるものなので思い入れも深い1枚です。

そんな本作のキラーチューンとして真っ先に挙げたいのが、「森重節の黄金律ここに極まれり!」と叫びたくなる超名曲③Melancholiaです。このメロディラインは森重にしか書けないんじゃないかとさえ思えてくるほど。他にもシングルになった良い意味でクサいロッカバラード④Rain、バンドを支えてくれるオーディエンスへの感謝の気持ちを歌い上げるメロディックチューン⑥Strong Will、曲自体が発散する切なさが淡い泣きの世界へと誘う⑦「翳りゆく夏に」、パンキッシュでノリまくれる曲調と「オイ!オイ!オイ!」の掛け声がカッコいい⑧「地図にない道」、そして人が年を重ねる上で避けては通れない「老い」から目をそらすことなく、明日への活力を与えてくれる歌詞とメロディがポジティブな空気をもたらすアコースティックバラード⑩「時は誰も」など本当にお気に入り曲が目白押し。

ZIGGYという名で活動できなくなり試練に直面したバンドが、SNAKE HIP SHAKESという名の下で手に入れた自信とバンドの一体感がこのアルバムに凝縮されていますね。①Never Say Dieで「いつかはきっとこの物語に、重い幕を降ろす日が来るだろう」という歌詞があるように、バンドは本作をもってその歴史に幕を降ろし再びZIGGYとして活動をしていくことになりますが、2000年から2001年の間に4枚ものアルバムを残して駆け抜けていったSNAKE HIP SHAKESはもしかするとZIGGY以上に好きかもしれません。

【音源紹介】
・Melancholia(Live)

SNAKE HIP SHAKES「VIRAGO」(2001)

  • 2009/03/04(水) 08:08:12

VIRAGO
【No.106】
★★★★(2002)

ZIGGY時代の楽曲を再録した企画盤「NO DOUBT ZIGGY SONGS played by SNAKE HIP SHAKES」から半年、デビューアルバム「SNAKE HIP SHAKES」から1年経たずにリリースされたSNAKE HIP SHAKES名義の2ndアルバム。驚異的なペースで作品を出し続けてるのもビックリですが、内容が高い水準を保っているのが素晴らしいですね。ライブ感あるプロデュースのせいか、森重 樹一(Vo)の歌に若干の荒っぽさを感じるものの、それがスピーディな曲ではガッチリとはまってます。

それにしても疾走感溢れる冒頭4曲の畳みかけが凄まじい。ドラム→ベース→ギターの順で音が重なっていく曲の始まり方がカッコいいSNAKE HIP SHAKESチューン①Stone-Blind Silver、タイトル通りアクセル全開で突っ走るサビが心地いい②Accel、森重節とクサメロが見事な融合を見せた③Sister Rainbow、森重らしいメロディが味わえるシングル曲④River Of Tearsと来た時点で、本作でも極上のロックンロールが聴けることを確信しました。⑤Deadend Kidsはこれまでにないタイプのルーズな雰囲気を持った松尾 宗仁(G)作の曲で第一印象こそは地味だったけど今ではお気に入りだし、スケール感のあるバラード⑥「澱みない宵闇の蒼さの果てに」、ピアノの音使いがジャジーな空気をもたらす⑪「お気に召すまま」など前作と比べて楽曲の幅を広げつつ、ラストをバンドの円熟味をも感じさせる王道的バラード⑫Dear My Friendで締めるあたりがニクイですね。

SNAKE HIP SHAKESのバンドとしての勢いを反映させた激しいロックンロールをブチかます前半から、じっくり聴かせる側面が強調された後半へ流れてくアルバム構成もお見事。ZIGGYが持っていたロックの側面を強調して勝負してきたデビュー作からの更なる進化を実感できる味わい深い1枚です。

【音源紹介】
・Stone-Blind Silver(Live)

SNAKE HIP SHAKES「NO DOUBT ZIGGY SONGS played by SNAKE HIP SHAKES」(2000)

  • 2009/02/19(木) 08:38:30

SH SHAKES NO DOUBT
【No.101】
★★★(2002)

バンド名そのまんまのタイトルを冠したアルバムを発表し、このままSNAKE HIP SHAKESとして独自の道を進んで行くかと思った、そのわずか3ヶ月後にSNAKE HIP SHAKESがリリースしたZIGGYのセルフ(?)カバー集。メンバー自身がこれからも演奏していきたい曲を選んだそうで、アレンジ面では今のメンバー4人で聴かせることにこだわっているため、オリジナルバージョンにあった女性コーラス、ピアノなどは排除されてるのが特徴です。

過去の名曲にすがった企画盤という見方もできなくはないけれど、個人的にはZIGGYの往年の名曲がこの引き締まったアレンジで収録されてるのは素直に嬉しいです。長年(といっても10年ほどですが)メタルを聴き親しんでいた僕にとって、初期のZIGGYの曲はどこか「ゆるい」と感じてしまっていた部分があり、物足りなさを感じていたんです…。そんなメタル耳の僕にとっては、ここに収録されてるバージョンこそが僕の聴きたかったタイトな音なんですよね。そのあたりは①La Vie en Rose、⑦One Night Stand、⑨Eastside Westside(むちゃくちゃ速くなってます)で顕著に感じます。

曲によってはアレンジによりカッコよくなっているものもあるんですが、オリジナルバージョンの方が気に入ってるものもあったり、前作からのスパンが短いせいか音質がいまひとつなのが気になるのも事実。ZIGGYの代表曲である④Gloria、⑤I’m Gettin’ Blueも収録されてはいるものの、全10曲というボリュームなのでSNAKE HIP SHAKESがZIGGYの楽曲を再録したベスト盤としても食い足りなさも残るなど位置付けが微妙な1枚。ただ⑩Without…に関してはアレンジが素晴らしく、これを聴いたらオリジナルバージョンは聴けないというくらい気に入っています。

本作のトラックリストとオリジナル曲収録作品はこちら。

01.La Vie en Rose「SOUND TRAX」(1991)
02.眠らない25時の街で「YELLOW POP」(1992)
03.Whisky R&R And Women「KOOL KIZZ」(1990)
04.Gloria「HOT LIPS」(1988)
05.I'm Gettin' Blue「ZIGGY-IN WHTH THE TIMES-」(1987)
06.蒼ざめた夜~Too Fast to Live Too Young to Die「YELLOW POP」(1992)
07.One Night Stand「NICE & EASY」(1992)
08.Don't Stop Believing「KOOL KIZZ」(1990)
09.Eastside Westside「ZIGGY-IN WHTH THE TIMES-」(1987) 
10.Without・・・「GOLIATH BIRDEATER」(1999)

【音源紹介】
・Gloria(SNAKE HIP SHAKES Version)

SNAKE HIP SHAKES「SNAKE HIP SHAKES」(2000)

  • 2009/02/15(日) 09:18:48

SNAKE HIP SHAKES
【No.100】
★★★(2002)

日本でも屈指のR&RバンドZIGGYから戸城 憲夫(B)が脱退したことから、契約上の問題で「ZIGGY」という名を使えなくなってしまったために名義をSNAKE HIP SHAKESとして発表した1stアルバム。メンバーは森重 樹一(Vo)、松尾 宗仁(G)、宮脇 知史(Ds)というZIGGYのメンバーに津谷 正人(B)が加入した4人構成。正直なところ、僕がZIGGYにのめり込んだのは、2002年以降なのでSNAKE HIP SHAKES以前のZIGGYと、このアルバムの音楽性を詳しく分析はできないけど、これまでよりもロックに焦点を定め、「自分たちはこの道で進んで行くんだ」という気概が感じられる1枚となっているように思います。

ロックンロールにパンキッシュな味付けをしたバンド名ズバリなタイトルトラック①Snake Hip Shakesで声高らかに「ぶっ倒れるまで楽しもうぜ!」と歌い上げ、続く②「Blackout(失くした週末に)」では天才メロディメイカー森重 樹一の才能が見事なまでに炸裂。冒頭のこの2曲を聴いた段階で僕はSNAKE HIP SHAKESの魅力にとりつかれました。その後も、キャッチーな側面を強調した③Pride~It’s only a love song~、シングルバージョンよりもビルドアップされた音で哀愁のメロディを聴かせる⑧「永遠のjustice~この道の果てに~(AL.Ver)」と突っ走るだけのロックンロールでは味わえない森重らしい絶妙なメロディ展開が楽しめるだけでなく④Stunt Flyers、⑥Brand New Kicksという松尾作の曲が充実してるのが嬉しいですね。後半やや弱いかなと感じる部分もなくはないけどラストを⑩Poison Cherryという、このバンドの魅力を詰め込んだ曲できっちり締めくくるあたりは流石です。

ZIGGYという名前で活動できず、それまで契約していた大手レーベルとの契約も白紙となった後に地道なライブ活動を経てようやく新たなレコード契約にこぎつけたという当時のバンドが直面していた苦しい状況を微塵も感じさせない痛快なハードロックンロールアルバムですね。ガムシャラなまでにロックンロール道を邁進するSNAKE HIP SHAKESの姿は潔く、単純にカッコいい!

【音源紹介】
・「永遠のjustice~この道の果てに~」