【CD購入録】LINGUA MORTIS ORCHESTRA feat. RAGE「LMO」(2013)

  • 2018/06/19(火) 00:00:00

【CD購入録】
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LINGUA MORTIS ORCHESTRA feat. RAGE「LMO」(2013)

ドイツが誇るベテランパワーメタルバンドRAGEのメンバーが2013年に立ち上げたプロジェクトLINGUA MORTIS ORCHESTRAの第1作目を買いました。Peter "Peavy" Wagner(Vo、B)、Victor Smolski(G)、Andre Hilgers(Ds)の編成で制作されたフルアルバム「21」(2012)リリース後に「ヘヴィなものはRAGE、メロディックなものはLINGUA MORTIS ORCHESTRA名義で発表する」ことがアナウンスされ違和感を覚えましたがPeavy、Victor、Andreのラインナップは2015年に崩壊…。今にして思えば、この頃からバンドの歯車は狂い始めていたのかもしれませんね。ちなみにプロジェクト名はRAGEが既発曲をオーケストラと共演して再構築した企画盤「LINGUA MORTIS」(1996)に由来していて、Victorが中心となりオーケストラとの共演を視野に入れて書き下ろした楽曲にPeavyが歌詞を乗せる形式を基本としています。2名の女性シンガーとHenning Basse(Vo/ex-METALIUM)もメンバーとして名を連ねてはいるもののメインで歌っているのはあくまでもPeavyなので、どうしてもRAGEっぽさが残りますね。RAGEファンは勿論、メロディックメタルファンなら一定レベル以上の満足感は保証されていると思うし、必要以上にオーケストラ寄りになることなくHR/HM作品として聴き応えはあるものの飛び抜けたナンバーはないかな、というのが正直な感想です。

【CD購入録】陰陽座「覇道明王」(2018)

  • 2018/06/11(月) 00:00:00

【CD購入録】
覇道明王
陰陽座「覇道明王」(2018)

来年で結成20周年を迎える陰陽座の14作目を買いました。前作「迦陵頻伽」(2016)で表現の幅をグッと広げた彼等でしたが今回はバンドの根幹、つまりヘヴィメタルの部分にスポットを当てた1枚という感じですね。シングルとしてもリリースされた④「桜花忍法帖」は流石にキャッチーな仕上がりとなっているものの、アルバム全体としては即効性はさほど高くなく初めて聴いた時は微妙な印象もありました。ところが数回聴いた頃にはどっしりと構えた堂々たるサウンドに引き込まれましたね。特に①「覇王(はおう)」、⑨「鉄鼠の黶(てっそのあざ)」の2曲はグイグイと引き込まれ、漠然とですが陰陽座が更に一皮むけたと感じさせてくれるナンバーです。バラードを収録せず徹頭徹尾ヘヴィメタルでありながら、曲毎に絶妙な表情の変化を見せる瞬火(B、Vo)のソングライティング能力に脱帽ですね。第一印象としては前作に軍配が上がるのは事実ながら、今回も陰陽座らしいサウンドを堪能できるので聴き込むうちに感想がどう変化してくるのか楽しみです。

【CD購入録】BLOODBOUND「WAR OF DRAGONS」(2017)

  • 2018/06/08(金) 00:00:00

【CD購入録】
WAR OF DRAGONS
BLOODBOUND「WAR OF DRAGONS」(2017)

Fredrik Bergh(Key/STREET TALK)率いるスウェーデンのメロディックメタルバンドBLOODBOUNDの7作目を買いました。彼等がデビューした当時はお気に入りソングライターFredrikのバンドということもあって期待を胸に1st「NOSFERATU」(2005)を聴いたものの、あまり印象に残るメロディがなかったためそれ以降はチェックしていませんでした。ところが本作で久々に彼等の音に触れてみると、清々しいほどにメロパワの王道をひた走るサウンドでビックリ。アルバム導入の語り①A New Era Beginsを経て繰り広げられる②Battle In The Sky、③Tears Of A Dragonheart、④War Of Dragonsがいずれも強力で一気にアルバムに引き込まれます。このブログ的にスルーできない曲名(笑)の⑤Silver Wingsはフォークメタルっぽかったり、ジャーマンメタルファンならばニヤリとしてしまうタイトルの⑨Guardians At Heaven’s Gateはスリリングなギターで幕を開けたりと変化を持たせながら本編ラストの爽系ジャーマンメタル⑫Dragons Are Foreverまで楽しく聴けました。NIGHTWISHWishmasterそのまんまな④を筆頭にどこかで聴いたフレーズが散見されますが、それもBLOODBOUNDの持ち味だとポジティブに受け止めたくなるような1枚です。

【CD購入録】SATIN「IT'S ABOUT TIME」(2018)

  • 2018/05/27(日) 00:00:00

【CD購入録】
ITS ABOUT TIME
SATIN「IT'S ABOUT TIME」(2018)

BON JOVIKISSから多大な影響を受けているというノルウェーのソングライター/マルチプレイヤーTom SatinによるSATIN名義の2作目を買いました。2014年リリースのデビュー作「SATIN」は未聴なので、このアルバムが僕にとって初めて聴くSATINの作品となります。北欧のメロディメイカーといえばMikael Erlandsson(Vo/LAST AUTUMN'S DREAM)が真っ先に思い浮かびますがSATINはMikaelほど哀愁、泣きメロが前面に出ている感はありませんね。このアルバムでもあるSATINのルーツでもある80年代メロディック・ロックからの影響が色濃く表れたサウンドが軸となっていて、懐かしく感じる曲もあります。個人的にはもう少し哀メロを増量してくれた方が好みだったりしますが、キャッチーなメロディが随所に登場する本作はずば抜けたキラーチューンはないにせよメロディック・ロックファンならばリピート必至の魅力に溢れています。SATINの1stアルバムもボーナストラックを追加して6月22日に発売されるようなので気になっています。

【CD購入録】KAMELOT「THE SHADOW THEORY」(2018)

  • 2018/05/19(土) 00:00:00

【CD購入録】
THE SHADOW THEORY
KAMELOT「THE SHADOW THEORY」(2018)

ダークで神秘的なオーラを纏ったメロディック・パワーメタルバンドとして孤高の存在感を放つKAMELOTの12作目を買いました。20年以上に渡ってバンドの屋台骨を支え続けてきたCasey Grillo(Ds)が円満脱退、後任にJohan Nunez(Ds/FIREWIND etc)を迎えて初のアルバムですが、今回もKAMELOTならではのメロディックメタルが堪能できます。1分半ほどの序曲①The Missionに導かれてスタートする②Phantom Divine (Shadow Empire)からしてKAMELOTらしさ全開だし、シンガーのTommy Karevik(SEVENTH WONDER)がメインで作曲したという③RavenLight、流麗なメロディが耳に残るアップテンポ④Amnesiac、ケルトっぽい雰囲気の中で響くサビのコーラスが素晴らしい⑤Burns To Embraceなど流石の楽曲が並びます。前半に比べて後半はやや失速気味に感じるものの、優雅なピアノソロから徐々に激しさを増していく⑫The Proud And The Brokenもいいですね。ちなみにTommyが在籍するプログレメタルバンドSEVENTH WONDERが10月に新作「TIARA」をリリースするようだし、KAMELOTの顔と呼べる存在だった前任シンガーRoy KhanCONCEPTIONを復活させるそうなのでKAMELOTの新旧ボーカルの動向に要注目ですね。

【CD購入録】JOHN WETTON「VOICE MAIL」(1984)

  • 2018/05/11(金) 00:00:00

【CD購入録】
VOICE MAIL
JOHN WETTON「VOICE MAIL」(1994)

ASIAの2代目シンガーJohn PayneErik Norlander(Key/LANA LANE、ROCKET SCIENTISTS etc)が立ち上げたプロジェクトDUKES OF THE ORIENTのデビュー作をリピートするうちに、ふと故John Wetton(Vo/ASIA、ex-KING CRIMSON etc)のソロ作が聴きたくなったのでメロディアスな音楽性だと評判の2作目を買いました。前評判通り極上のメロデイックロック/AORと呼べる作風で、そこに乗るJohnの温かみのある歌声が実に心地よいですね。その魅力は②Battle Lines、④Crime Of Passion、⑦Hold Me Now、⑩You're Not The Only Oneといったバラードで遺憾なく発揮されています。またJim Peterik(G/ex-SURVIVOR)とJohnが共作したという⑧Space And TimeがいかにもJimらしい哀愁とドラマティックさを兼ね備えた名曲で、珠玉のバラードという言葉がぴったりの⑦からの流れも含めて本作のハイライトとなっています。都会的でオシャレなアレンジがいかにもAORという感じのキャッチーソング①Right Where I Wanted To Be、シンセのイントロが印象的なポップチューン③Janeなど前半には明るめの楽曲もありますが基本的には哀メロに浸ることができる1枚だと思います。ちなみに本作は日本では「VOICE MAIL」、海外では「BATTLE LINES」という異なるタイトルで発売されているようです。

【CD購入録】DUKES OF THE ORIENT「DUKES OF THE ORIENT」(2018)

  • 2018/05/03(木) 00:00:00

【CD購入録】
DUKES OF THE ORIENT
DUKES OF THE ORIENT「DUKES OF THE ORIENT」(2018)

2017年に逝去したJohn Wetton(Vo/ASIA、ex-KING CRIMSON etc)の後任としてASIAに在籍していたJohn Payne(Vo)と女性シンフォニックHR/HMシンガーLana Laneの音楽的ブレインで夫でもあるErik Norlander(Key/LANA LANE、ROCKET SCIENTISTS etc)が新たに結成したDUKES OF THE ORIENTの1stアルバムを買いました。僕はASIAやLANA LANE、ROCKET SCIENTISTSをそれほど熱心に追いかけていたわけでもないので、当初はノーマークだったのですがYouTubeで②Strange Days(終末)、⑦Seasons Will Change(変革時期)を偶然聴いて興味を持った次第です。ちなみに本作の楽曲全てに邦題が付けられていてキングレコードの力の入れようが窺えますね。中身の方はというと味わい深いメロディとボーカル、それを盛り上げる鍵盤サウンドが織り成す大人のメロディックロックに仕上がっています。お気に入りはキーボードによる勇壮なメインテーマがカッコいい⑥Fourth Of July(7月4日~新たなる未来)ですね。アルバム全編に渡って中低音域をメインとした温かみのある歌声を披露しているPayneは、John Wettonという偉大な前任者の影に隠れがちですがなかなかの実力者だと思います。余談ですが直訳すると「東洋の公爵達」となるプロジェクト名とPayneの整えられた髭の公爵感(?)がすごくマッチしていますね(笑)。

【CD購入録】HALESTORM「INTO THE WILD LIFE」(2015)

  • 2018/04/25(水) 00:00:00

【CD購入録】
INTO THE WILD LIFE
HALESTORM「INTO THE WILD LIFE」(2015)

これまでに発表した2枚のアルバムがどちらも優れた歌モノハードロック作品だったHALESTORMの3作目を買いました。前作「THE STRANGE CASE OF...」(2012)が素晴らしい出来だったので本作には期待をしていたのですがリリース当時の評判がいまひとつだったこと、2015年は聴きたいアルバムが他に沢山あったことなどから買うのが遅くなってしまいました。いざ聴いてみると確かに世間の(主に日本での?)評価がさほど高くないというのもわかる気がします。端的に言うならHR/HMらしさが減退し、一度聴いただけで口ずさめそうなメロディも少なくなっているので第一印象が弱く感じられます。過去2作品はキャッチーなサビから始まるIt's Not You、バンド屈指のハードチューンLove Bites(So Do I)といった即効性抜群の曲をオープニングに配していたのに対して、本作の①Screamはゆっくりとアルバムの幕開けを告げるタイプで従来とは違う要素を感じさせます。徐々に激しさを増していく②I Am The Fire、アルバム随一のアグレッションで攻め立てる⑦Mayhemなどもありますが、一聴して胸が空くようなナンバーは少ないのでどうしても地味に感じてしまいますね。といいつつリピートするうちにこれはこれでアリかもと思わせるのはLzzy Hale嬢(Vo)の歌唱力に依るところが大きいかな。ピアノ主体のバラード⑤Dear Daughter、印象的なギターメロディとナーナーコーラスが耳に残る⑨Gonna Get Mineから⑩The Reckoningに繋がる流れも気に入っています。HALESTORMを初めて聴く方には過去作品をオススメしたいですが、本作もスルメ盤的な魅力がありますね。

【CD購入録】ANGRA「ØMNI」(2018)

  • 2018/04/17(火) 00:00:00

【CD購入録】
ØMNI
ANGRA「ØMNI」(2018)

看板ギタリストで創設メンバーの1人でもあるKiko LoureiroMEGADETHに加入したため、その動向に注目が集まっていたブラジルの至宝ANGRAの9作目を買いました。Kikoの後任に迎えられたのはEdu Falaschi(Vo/ex-ANGRA)のメインバンドでANGRAのFelipe Andreoli(B)もかつて在籍していたALMAHのギタリストMarcelo Barbosa。彼のことはALMAHの2nd「FRAGILE EQUALITY」(2008)を聴いた時から印象に残っていたので順当な人選だと思います。ANGRAとKikoについても良好な関係を維持しているようで⑥War HornsのレコーディングにはKikoも参加していますね。KikoがMEGADETHのギタリストとして長期間活動し続ける可能性はそれほど高くない気がするので、いつかバンドに復帰する線もあると思います。ANGRAとしてはメロディックパワーメタル色を強めに出しつつ、プログレメタルや彼等ならではのブラジリアンテイストを程よく織り交ぜた今回の作風は僕が聴きたいANGRA像に近いですね。オープニングを飾る①Light Of Transcendenceで聴けるスピーディな曲調と耳に残るギターメロディはかなり気に入っています。Fabio Lione(Vo/LIONE/CONTI etc、ex-RHAPSODY OF FIRE)という実力者を擁していながらRafael Bittencourt(G)がリードボーカルをとる曲があることに疑問は残りますがリピート率はかなり高い1枚ですね。

【CD購入録】CIVIL WAR「THE LAST FULL MEASURE」(2016)

  • 2018/04/13(金) 00:00:00

【CD購入録】
LAST FULL MEASURE
CIVIL WAR「THE LAST FULL MEASURE」(2016)

SABATONの元メンバーとNils Patrik Johansson(Vo/ASTRAL DOORS、LION'S SHARE、WUTHERING HEIGHTS etc)が立ち上げたCIVIL WARを3作目を買いました。本作はデビューアルバムから続く「アメリカ南北戦争3部作」の完結編となります。過去2作品は愛聴盤となっていましたが今回もCIVIL WARらしい熱気に溢れたメタルアルバムに仕上がっていますね。それでいて今回はオープニング曲①Road To Victoryのイントロからして煌びやかなキーボードがフィーチュアされていたり、④Tombstoneではフォークメタルっぽいフレーズが登場したりと新しい要素が盛り込まれています。ストレートなメタルチューン⑧Gladiatorの「グラディエーター」というサビが「ニャア〜ディエェイタァ♪」になっているのはNilsらしくてニヤリとしてしまうし、アルバム本編を壮大に締めくくるタイトル曲⑩The Last Full Measureもいいですね。ボーナストラック⑪Strike Hard, Strike Sure、⑫Aftermathも充実していてアルバム中盤に並ぶ曲よりも強力なのでは、と思えるほど。本作でも圧倒的な存在感を放っているNilsは残念ながら本作を最後に脱退、バンドはADAGIOの復活作「LIFE」(2017)でも歌っていたKelly Sundown Carpenter(Vo)を後任に迎えています。Kellyも実力者だと思いますがNilsはバンドの顔だっただけに今後が少し心配ですね…。

【CD購入録】SABATON「THE LAST STAND」(2016)

  • 2018/04/05(木) 00:00:00

【CD購入録】
THE LAST STAND
SABATON「THE LAST STAND」(2016)

本国スウェーデンでは「サバトン・オープン・エア」というフェスを主催するほどの人気を誇り、ライヴでは戦車などが登場することから「ウォーメタル」、「ミリタリーメタル」と形容されるエピックメタルバンドSABATONの8作目を買いました。つい先日までAMON AMARTHをサポートアクトに迎えて来日もしていたようですね。彼等のことは以前から知っていたのですが「エピックメタル」というジャンルに対して「武骨であるが故にキャッチーさに欠ける」というイメージが強く、購入に至らないまま今に至っていました。ところが本作を聴いてみると予想以上にわかりやすく、勇ましさだけでなく曲によってはメロディアスハードに通じる爽やかさをも兼ね備えていてビックリ。正式メンバーがいないにも関わらず、各曲でキーボードのパートが活躍しているのも意外でした。フロントマンJoakim Brodenの歌唱は漢臭さと威厳に溢れたスタイルで各曲をこれでもかとばかりに盛り上げてくれますね。本作でも「ウォーメタル」の名の通り、曲毎に題材となった歴史上の戦いがあるようで⑨Shiroyamaでは西南戦争の城山の戦いを取り上げているようです。コンパクトに纏められた楽曲を矢継ぎ早に繰り出すスタイルでありつつ「ウゥッ!ハァ!ウゥッ!ハァ!」という漢らしいコーラスからスタートする重厚な①Sparta、オルガンサウンドを纏った軽快なハードロック③Blood Of Bannockburn、心地よく疾走していく⑥Rorke's Driftなど異なる表情を見せてくれるのも好印象。アルバムを通して楽しめる作品ですが、お気に入りは前述の⑨ですね。先日、CD購入録の記事をアップしたKREATORと同じく過去作品も聴いてみたくなりました。

【CD購入録】KREATOR「GODS OF VIOLENCE」(2017)

  • 2018/04/01(日) 00:00:00

【CD購入録】
GODS OF VIOLENCE
KREATOR「GODS OF VIOLENCE」(2017)

ドイツが誇るスラッシュメタルの重鎮KREATORの14作目を買いました。スラッシュメタルをあまり聴かない僕にとってKREATORといえばEDGUYの名盤「HELLFIRE CLUB」(2004)のオープニング曲Mysteriaにゲスト参加していたMille Petrozza(Vo、G)が創設したバンド、程度のことしか知りませんでした(彼等のアルバムで聴いたことがあるのは2005年リリースの「ENEMY OF GOD」のみ)。本作に関しても多くのHR/HMサイトで2017年のベストアルバムに挙げられていることがきっかけで聴いてみたのですが、これは強烈ですね。怒涛のアグレッションと共に突進する②World War Now、④Totalitarian Terror、⑤Gods Of Violenceなどは理屈抜きのカッコよさを誇っていてガツンとやられたし、この手のバンドでは退屈になりがちなミドルテンポの曲もキャッチーとさえ呼べそうなメロディを持っていて③Satan Is Real、⑨Fallen Brother、⑩Side By Sideなどはサビを一緒に歌いたくなるほどです。15年以上の長きに渡りギタリストとしてKREATORに在籍しているSami Yli-Sirnio(BARREN EARTH、WALTARI)のプレイも素晴らしく、邪悪なサウンドの中で光るメロディアスな要素を担う上で大きな役割を果たしています。ここ最近のKREATORはメロディを重視しているそうなので他のアルバムも聴いてみたいですね。

【CD購入録】KELLY SIMONZ'S BLIND FAITH「OVERTURE OF DESTRUCTION」(2017)

  • 2018/03/24(土) 00:00:00

【CD購入録】
OVERTURE OF DESTRUCTION
KELLY SIMONZ'S BLIND FAITH「OVERTURE OF DESTRUCTION」(2017)

一時の寡作振りが嘘のようにここ最近はハイペースな活動を見せているKELLY SIMONZ'S BLIND FAITHの5作目を買いました。12年振りの復活作となった3rd「BLIND FAITH」(2014)からラインナップに変更はなく今回もKelly Simonz(G)がボーカル、キーボードなどもこなしつつリズム隊には正式メンバーが在籍、ゲストシンガーにYama-B(Vo/ex-GALNERYUS)を迎えるという布陣となっています。Kellyが全パートをこなしてアルバムを作り上げていたことから「一人様式美男」と呼ばれていたデビュー当初が懐かしいですね(笑)。アルバムの中身としてはこれまで同様ネオクラシカルチューンを軸にハードポップ、バラードを織り交ぜながらギターインストもしっかりと聴かせるという作風となっています。文字通りの序曲①Overtureからネオクラ疾走曲②Road To Destructionへ雪崩れ込み、軽快なメロディックロック③Close Your Eyesに繋がる展開は今やKelly Simonzのお家芸ですね。3作品続けてのゲスト参加となるYama-Bが激しいナンバー、Kellyはソフトな曲を歌っているのですが③などはKellyの声量不足が感じられるので、いっそのことYama-Bが正式加入してもいいような気もします。インストで印象的なのはGary Moore愛に溢れた⑤Sea Of Tears、3部構成10分越えの長編⑪"The Wrath Of Gaia" Suite No.1-3ですね。過去作品を凌駕する内容というわけではないものの、いかにもKellyらしい1枚となっています。

【CD購入録】ROYAL HUNT「CAST IN STONE」(2018)

  • 2018/03/20(火) 00:00:00

【CD購入録】
CAST IN STONE
ROYAL HUNT「CAST IN STONE」(2018)

11th「SHOW ME HOW TO LIVE」(2011)でD.C. Cooper(Vo)が復帰して以降、コンスタントに作品をリリースし続けているROYAL HUNTの14作目を買いました。前作「DEVIL'S DOZEN」(2015)の後も2016年に「CARGO」、2017年には「2016」というライヴ盤を発表しているので4年連続で何らかのアルバムを届けてくれていますね。今回も内容的には紛れもないROYAL HUNTサウンドでありつつも、煌びやかなネオクラシカル風の音使いはほとんどなくAndre Andersen(Key)もハードロック風のオルガンの音色で演奏する場面が増えています。②The Last Soul Aliveのようにスピーディーな楽曲もありますがミドルテンポ主体で全体的にメロディが地味なので、即効性は低いですね。また典型的ROYAL HUNTソング⑥A Million Ways To Die、⑦Rest In Peaceを聴いて焼き直しと見るか、これぞROYAL HUNTと見るかで本作の評価は分かれると思います(僕はどちらかというと後者ですが)。気になるのは⑥、⑦のように死を連想させる曲名が多いことでしょうか。個人的にはAndreが以前に「A LIFE TO DIE FOR」(2013)がROYAL HUNTとして最後のアルバムになるとインタビューで語っていたことが今でも頭に残っていて、これらの曲名にバンドの最期という意味が込められているのかも、なんて考えてしまうんですよね…。

【CD購入録】BONFIRE「BYTE THE BULLET」(2017)

  • 2018/03/12(月) 00:00:00

【CD購入録】
BYTE THE BULLET
BONFIRE「BYTE THE BULLET」(2017)

ドイツが誇る正統派ハードロックバンドBONFIREのニューアルバム(おそらく14作目)を買いました。2016年には結成30周年を記念したリメイクベスト「PEARLS」を発表するほどのベテランなので、以前から名前は知っていましたがCDを買うのは今回が初めてです。中心人物のHans Ziller(G)以外はメンバーの入れ替わりが少なくないようでシンガーは前任のDavid Reece(Vo/ex-ACCEPT)からAlexx Stahl(Vo)なる人物に交代しています。メロディアスハード系のイメージを持ちながら本作を聴いてみると①Power TrainJUDAS PRIESTThe Hellion〜Electric Eyeを彷彿とさせるドラマティックなメタルチューンで意表を突かれました。その後をドッシリした曲調から徐々に疾走感を増していく②Stand Up 4 Rock、シンガロングを誘うキャッチーなサビが秀逸な③Praying 4 A Miracleの2曲が受け継ぎアルバムの掴みはバッチリです。それ以降も⑤Lonely Nights、⑬Without Youといったバラード、伸びやかなメロディが心地よい⑧Reach For The Sky、勢いたっぷりのスピードチューン⑫Too Far From Heavenなど充実の楽曲群が並びます。曲名通りの邪悪さを醸し出す④Some Kinda Evil、クラシックの有名曲をメドレーで聴かせるインスト⑪InstruMetalなどもいいアクセントになっていますね(ちなみに⑦Locomotive BreathJETHRO TALLのカバー)。僕好みの楽曲が多いなと思っていたらFredrik Bergh(Key/STREET TALK)がソングライティングに関わった曲があったり、バックボーカルにメロハー職人Alessandro Del Vecchio(Key)が参加したりしているようで納得。本作を聴いてBONFIREの他のアルバムもチェックしてみたいと思いました。ちなみに彼等は今年の4月13日に「TEMPLE OF LIES」というニューアルバムを発表するようです。

【CD購入録】THOUSAND EYES「DAY OF SALVATION」(2018)

  • 2018/02/28(水) 00:00:00

【CD購入録】
DAY OF SALVATION
THOUSAND EYES「DAY OF SALVATION」(2018)

KOUTA(G/LIGHTNING)DOUGEN(Vo/AFTERZERO、UNDEAD CORPORATION)を中心に結成されたデスラッシュメサイアTHOUSAND EYESの3作目を買いました。今やGALNERYUS、TEARS OF TRAGEDY、VOLCANOといった国内の実力派バンドのメンバーが名を連ねる豪華なラインナップとなっています。過去2作品がそうだったように今回も国産メロデスとして高品質であるばかりか、海外のバンドと比べても遜色のない仕上がりとなっていますね。昨年はGYZE、SERENITY IN MURDER、ZEMETHなどのリリースラッシュがあり改めて日本のメロデスシーンの層の厚さを感じましたが、THOUSAND EYESもそれらのバンドに勝るとも劣らないと思います。まずは序曲①Dawn Of Despairに続くタイトル曲②Day Of Salvationが実に強力で、KOUTA自身がキラーチューンと語るのも納得の1曲です。それ以外では④Lost Forever、⑥Final Reignなども気に入っていますがラストの⑪Devastated Momentまでテンションが下がることなく一気に聴かせる勢いがあります。本作を聴いていると彼等が日本のエクストリームメタル界を引っ張っていく存在になるのではと予感させる力作です。

【CD購入録】THE DEAR HUNTER「ACT I: THE LAKE SOUTH, THE RIVER NORTH」(2006)

  • 2018/02/24(土) 00:00:00

【CD購入録】
ACT I THE LAKE SOUTH THE RIVER NORTH
THE DEAR HUNTER「ACT I: THE LAKE SOUTH, THE RIVER NORTH」(2006)

アメリカのTHE RECEIVING END OF SIRENSというバンドで活動していたCasey Crescenzo(Vo、G)がバンド在籍中に立ち上げたサイドプロジェクトTHE DEAR HUNTERの1作目を買いました。ちなみにTHE RECEIVING END OF SIRENSは2008年に解散、2010年に再集結したものの今はもう活動していないようです。アルバムタイトルにある「ACTシリーズ」は全6章で構成されるコンセプトアルバムで、第一次世界大戦の頃を舞台にした少年の誕生から急死までの人生を描いた物語を題材にしているとのことです。音楽性はというと様々なジャンルを混合させながら美しいメロディを丁寧に紡いでいくスタイルで、僕が持っているCDを引き合いに出すならばANATHEMA「WEATHER SYSTEMS」(2012)LEPROUS「COAL」(2013)を足して2で割ったような感じでしょうか。収録曲は全8曲で約38分、インストや小曲がそのうち3曲あってフルアルバムというよりはEP並のボリュームなので食い足りなさが残るし、作品の核となるキラーチューンと呼べそうなものはありませんがメロディが胸に沁みます。現時点で「ACTシリーズ」は5章までリリースされているようなので機会があれば他の作品も聴いてみたいですね。

【CD購入録】IN VAIN「CURRENTS」(2018)

  • 2018/02/16(金) 00:00:00

【CD購入録】
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IN VAIN「CURRENTS」(2018)

それまでは未知のバンドながら3rd「AENIGMA」(2013)の深遠なサウンドで僕を魅了してくれたノルウェー産プログレ系デス/ブラックメタルバンドIN VAINの4作目を買いました。このアルバムが2018年に購入した新譜第1号ですね(もう2月も半分を過ぎましたが/苦笑)。ちなみに今回のアルバムがIN VAINの日本デビュー作で、ボーナストラックを追加した前作の国内盤も同時に発売されています。一撃必殺のメロディやわかりやすい展開は希薄ながら、本作もついリピートしたくなる不思議な魅力に溢れていますね。ヘヴィかつ重厚に攻めたててつつも哀愁を感じさせるバッキングと迫力あるグロウルで組み立てられた楽曲には求心力があるし、要所要所で挿入されたクリーンボイスの使い方が絶妙。その最たる例は禍々しい前半と讃美歌のような神聖さが感じられる後半が対照的なアルバム屈指のヘヴィチューン③Blood We Shedですね。またエンディング曲の⑨Standing On The Ground Of Mammothsではサックスも登場し楽曲を彩っています。お気に入り曲を個別に挙げるというよりも、1枚のアルバムとして通して聴きたくなる作品ですね。

【CD購入録】LOVEBITES「AWAKENING FROM ABYSS」(2017)

  • 2018/02/12(月) 00:00:00

【CD購入録】
AWAKENING FROM ABYSS
LOVEBITES「AWAKENING FROM ABYSS」(2017)

2017年5月に「THE LOVEBITES EP」でデビューした5人組ガールズメタルバンドLOVEBITES初となるフルレンスアルバムを買いました。メンバーが女性だけのメタルバンドといえばALDIOUSを草分け的存在としてCYNTIA、GACHARIC SPIN、MARY'S BLOODなどが続々と登場していますがLOVEBITESは硬派なメタルを追求していて、タイプ的にはMARY'S BLOODに近いように思います。ただし正統派メタルに軸足を置きつつJ-POP風の楽曲を収録することもあったMARY'S BLOOD以上に、本作はストイックでゴリゴリなメタルチューンが並んでいるのが特徴でしょうか。また個人的な注目ポイントとしてMao(Key/LIGHT BRINGER)が作曲に参加しているということも大きいですね。バンドは「最高のヘヴィメタルを演る」という信念のもとでワールドワイドな活動を視野に入れているらしく歌詞は全て英語、ミックスとマスタリングにはNIGHTWISH、CHILDREN OF BODOMのアルバムも手掛けたMikko KarmilaMika Jussilaが担当していて音作りについても申し分ありません。序曲から疾走曲に繋がるというヘヴィメタルの伝統を体現した①The Awakening〜②The Hammer Of Erathからして胸が熱くなるし、アルバムのリードトラックにして劇的なメロディが耳に残る④Shadowmaker、速弾きのmidoriとメロディ重視のmi-yaという2人のギタリストが熱いバトルを繰り広げる⑤Scream For Me (Awakened Version)IRON MAIDENっぽいサウンドで駆け抜ける⑩Don't Bite The Dust (Awakened Version)、重厚な展開を見せるMao作の⑪Edge Of The Worldなど聴き応えのある曲が目白押し。ちなみにAwakened Versionと記載のある曲はEPにも収録されていて本作ではEP収録曲は全てリメイクされています。メロディックメタルを好んで聴く僕としてはもう少しキャッチーさが欲しいかなという気もしていましたがリピートするうちにお気に入り度が増していますね。昨年のうちに聴いていたらZEMETHとブライテストホープ争いをしていたかもしれません。

【CD購入録】VIENNA「STEP INTO…」(1988)

  • 2018/01/31(水) 00:00:00

【CD購入録】
STEP INTO
VIENNA「STEP INTO…」(1988)

SYMPHONY X「TWILIGHT IN OLYMPUS」(1998)のコメント欄で、ゆうていさんからお勧めいただいたことでその存在を知った日本のプログレッシブ・ロックバンドVIENNAの2作目を買いました。メンバーは藤村 幸宏(Vo、G/GERARD)、永井 敏巳(B/AFFLATUS)、塚本 周成(Key/OUTER LIMITS)、西田 竜一(Ds/NOVELA)といったラインナップで国産プログレシーンの実力者が揃ったスーパーグループとして当時注目を集めたようです。(僕にとっては知らないプレイヤーばかりですが…/苦笑)。予備知識ゼロの状態で聴いてみたところ「80年代の日本プログレ界にこれほどのバンドがいたことにビックリ」というのが率直な感想ですね。幻想的にアルバムの幕開けを告げる①Step Into The Vivid Garden、②Gathering Waveはそれぞれ3分近くあり①の終盤にコーラスが出て来るだけなので事実上インスト2連発なのですが壮大なプロローグとして期待感を煽ってくれます。満を持してボーカルパートが登場する③Schvelleは藤村の歌唱にややクセがあるもののダイナミックなハードロックとして聴き応えがあるし、緊張感に溢れた⑤Caution!もカッコいいですね。テクニシャン揃いの演奏陣の中でもブイブイ唸る永井のベースが存在感抜群です。バンドは本作を最後に解散、1998年には再結成作「UNKNOWN」をリリースしていますがそれ以降の動きはないようですね。機会があれば他のアルバムも聴いてみようかなと思っています。