SYMPHONY X「SYMPHONY X」(1994)

  • 2017/02/14(火) 00:00:00

SYMPHONY X
【No.486】
★★(1996)

今や押しも押されぬネオクラシカル系プログレメタルバンドの重鎮としてその名を馳せるSYMPHONY Xが1994年にリリースした1stアルバム。デビュー当時はグランジ/オルタナティヴ全盛期ということもあって母国アメリカやヨーロッパでは全くと言っていいほど話題にならず、ゼロ・コーポレーションが彼等を発掘して日本でのみリリースされた作品のようです。このアルバムの時点でダークかつミステリアスなSYMPHONY Xサウンドは既に確立されているものの、僕は2nd「THE DAMNATION GAME」(1995)でこのバンドを知り、後追いで本作を聴いたため物足りなさを感じる点も少なくありません。その最たる例が本作でフロントマンを務めていたRod Tyler(Vo)のボーカルで、独特の味があるヘタウマ系と感じる場面もなくはないですが、次作から加入する実力派Russell Allen(Vo)に比べると不安定さが目立ってしまいますね…。

そんな弱点があるのは事実ながら僕の琴線に触れる楽曲も聴くことができます。特に④Masqueradeはゼロ・コーポレーションが所属アーティストの曲をテーマ毎に集めたコンピレーション盤「煌 CRYSTAL」(1996)に収録されているほか、バンド自身も1998年にリメイクしたバージョンをベストアルバムの1曲目、6th「THE ODYSSEY」(2002)のボーナストラックに再録している初期の代表曲です。それ以外にも「トゥナ〜イ♪」のコーラスが耳に残る②The Raging Season、骨太なサウンドに変化した今では聴けそうにないメロウなバラード⑥Shades Of Grey、キャッチーなサビメロを持った⑧Rapture Or Pain辺りは結構好きですね。コーラスワークにQUEENっぽさが感じられるのも本作ならではの特徴でしょうか。

DREAM THEATERに通じるプログレッシブメタルにYNGWIE MALMSTEENを彷彿とさせるネオクラシカルテイストを融合させたものがSYMPHONY Xの根幹部だと思っているのですが、その中でも本作はネオクラ要素が強い作風となっています。リーダーでもあるMichael Romeo(G)の流麗なギタープレイは同時期の本家YNGWIE以上に聴き応えがありますね。SYMPHONY Xは作品を重ねる度に複雑でプログレ色が濃くなっているので、このバンドの中では比較的聴きやすい1枚だと思います。本作はボーカルと音質(特にドラム)に難はあるものの、ダイヤの原石のような輝きも見せてくれる作品なので現メンバーでリメイクすると面白いかもしれませんね。

【音源紹介】
Masquerade

ARI KOIVUNEN「FUEL FOR THE FIRE」(2007)

  • 2017/01/23(月) 00:00:00

FUEL FOR THE FIRE
【No.484】
★★★★(2008)

フィンランドのアイドル発掘番組、その名も「Idols」でHR/HMソングを歌って優勝を果たしたAri Koivunenのデビューアルバム。本作の目玉はフィンランドメタル界の有名人がAriに楽曲を提供している点でしょう。Timo Tolkki(G/ex-STARTOVARIUS)、Marco Hietara(B、Vo/NIGHTWISH)、Tony Kakko(Vo/SONATA ARCTICA)LEVERAGE、THUNDERSTONEといったバンドのメンバーが手掛ける楽曲群は流石の出来栄え。またJanne Wirman(Key/CHILDREN OF BODOM)、Nino Laurenne(G/THUNDERSTONE)、Mirka Rantanen(Ds/THUNDERSTONE)といったプレイヤーが名を連ねる演奏陣も本作ではバッキングに徹しているせいか派手さこそないものの流石の安定感を誇っていますね。盤石の体制でのバックアップとAri自身の人気もあってか、本作はフィンランドのナショナルチャートで12週連続1位を記録したそうです。

50曲以上の候補から厳選されたという本作の収録曲は僕好みのものが多く程よい疾走感を持った①God Of Warで幕を開け、ミッドテンポの②Hear My Callに繋がる構成はベタながらも掴みとしてはバッチリだし、後者の哀メロはなかなか強力。それ以降もストレートなハードロック④Don't Try To Break Me、前曲から一転してじっくり聴かせるTimo Tolkkiによる泣きのバラード⑤Angels Are Calling、曲名通りの飛翔感にテンションが上がる⑥I Fly、ズシリと響く重厚感を持ったヘヴィチューン⑦Our Beast、Tony Kakko作の軽快なロックソング⑧Losing My Insanity、力強さとフックに満ちたメロディが秀逸な⑨Stay Trueと続く怒涛の展開に心を奪われました。ちなみにボーナストラックにはカバー曲としてフィンランド人シンガーKirka⑫Hetki LyoBilly Joel⑬Piano Man、「Idols」のオリジナルソング⑭On The Top Of The Worldと日本盤限定で④、⑤のライブ音源が収録されていて穏やかなバラード⑭は結構好きだったりします。

楽曲面の充実振りが目立つ本作で聴けるAriの歌唱は良く言えば北欧らしい透明感と繊細さを持ったスタイル、裏を返せば線の細いハイトーンタイプですね。Ariと同じくオーディション番組(American Idol)出身のChris Daughtry、James Durbin辺りと比べると凄みは感じられませんが歌声自体には独特のオーラがあって将来性を感じさせてくれます。それまで無名だった新人のデビュー作、ソコソコの歌唱力、名だたるソングライターが提供した楽曲群といった特徴を総合するとAGNES「WHEN THE NIGHT FALLS」(2006)と共通点が多いように思いますね。Ariは2nd「BECOMING」(2008)をリリースした後、フィンランドのメタルバンドAMORALに加入、長年フロントマンを務めたもののバンドは2017年1月5日にファイナルライブを行い解散しています。Ariのソロ名義によるアルバムは現時点では2枚のみですがAMORALが解散した今、新たなソロ作品がリリースされるかもしれませんね。

【音源紹介】
Stay True

【CD購入録】THE UNCROWNED「REVIVE」(2016)

  • 2016/12/24(土) 00:00:00

【CD購入録】
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THE UNCROWNED「REVIVE」(2016)

BURRN!2017年1月号の「今月のおすすめ」のコーナーで藤木さんが激しくプッシュしていた国産メロディックメタルバンドTHE UNCROWNEDの1stアルバムを買いました。このバンドのことは全く知らなかったのですが藤木さんの「ここ10年に聴いた国産アルバムの中でもTOP5に入るかも」という言葉で興味を持ち、音源を試聴して感触が良かったこともさることながらリーダーのTakeshi(G、Key)がオフィシャルサイトでお気に入りバンドにLAST TRIBE、ECLIPSEを挙げていたことも購入の要因でしたね(バンド名はLAST TRIBEの3rdアルバムから取ったのでしょうか)。ちなみにTakeshiの実弟でもあるNaoki(B)Magnus Karlsson(G/PRIMAL FEAR、ex-LAST TRIBE)をFavoriteに挙げているほか、兄弟揃ってTALISMAN、TREATそしてTM NETWORKのファンでもあるそうです。そんな2人と女性ボーカルSHALを正式メンバー(ドラムはサポート)としたTHE UNCROWNEDのサウンドは哀愁を湛えたメロディックメタルで、懐かしさを感じさせる歌謡曲風のメロディが顔を出す場面もあります。泣きのギターで幕を開け疾走していく①Shiverからラストの⑨Unwaveringまで一気に聴けますね。現時点でのお気に入りは爽快感に溢れたサビが気持ちいい③Infinite、クサメロとスリリングな演奏が楽しめる⑧Duello辺りでしょうか。日本語歌詞の乗せ方にぎこちなさを感じることもありますが、楽曲のメロディはどれも僕好みです。2016年のブライテストホープは某バンドに決まりかけていたのですが、ここに来て強力な対抗馬が現れましたね。

【CD購入録】TEARS OF TRAGEDY「STATICE」(2016)

  • 2016/12/12(月) 00:00:00

【CD購入録】
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TEARS OF TRAGEDY「STATICE」(2016)


2013年にリリースされた2nd「CONTINUATION OF THE DREAM」が素晴らしい出来だったメロディックメタルバンドTEARS OF TRAGEDYの3作目を買いました。彼等の強みは日本のバンドならではの歌謡曲テイストに溢れた歌メロにあると思っているのですが、そんなTEARS OF TRAGEDYらしさはMVにもなった②Void Actでいきなり発揮されています(①Beyond The Chaosは序曲)。スピードチューンでも明るくなりきれない「陰りのあるメロディ」が好きなんですよね。前半はストレートに駆け抜けるタイプが多く、後半になると13分近くある⑨Curse Brideや過去2作品にはなかったピュアバラード⑩close yet far、⑫「雫」もあって楽しめますが、バラード1曲はアルバム序盤に配置しても良かったかなという気もします。バラードにおけるHaruka(Vo)の歌唱を聴いていて、ふと鬼束ちひろが頭に浮かびました。購入前の期待にしっかり応えてくれる1枚ですね。

【CD購入録】OCTAVIAGRACE「OUTWARD RESONANCE」(2016)

  • 2016/12/08(木) 00:00:00

【CD購入録】
OUTWARD RESONANCE
OCTAVIAGRACE「OUTWARD RESONANCE」(2016)

CROSS VEINの元メンバーでもあるYouske(B/SCRAMBLED SOUL CIRCUS)、Ko-ichi(Ds)のリズム隊が中心となって立ち上げたOCTAVIAGRACEの1stフルレンスアルバムを買いました。僕の場合、ART OF GRADATIONKazu(G/SCRAMBLED SOUL CIRCUS、ex-LIGHT BRINGER)と共に作曲を担当していたReanne(Key)が在籍していることからOCTAVIAGRACEに興味を持ちました。メロディックメタルを基調としつつ、女性ボーカル実稀の可憐な声質もあってアニソンっぽさも発散する各曲のメロディの充実度は目をみはるものがありますね。リーダーでもあるYouskeとReanneを中心に実稀、女性ギタリストhanakoも1曲ずつを手掛けていて、4人のソングライターがいる点もこのバンドの強みと言えそうです。爽やかに駆け抜ける①Seal memory〜③white graffiti、ジャジーにスウィングする曲調が気持ちいい④Cope of midnight、作中で最もメロパワ度が高い⑤「リベリオン」まで一気に聴かせる勢いがあるし、実稀の繊細な歌唱が映えるバラード調⑥「俄雨」で一息つく流れも良いですね。終盤に配された⑩Emerging oath、⑪Dramatic Quiet (Resonance Ver.)もお気に入りです(後者はEP収録曲の再録バージョン)。本作で初めてOCTAVIAGRACEの音に触れましたが、彼等が過去にリリースしたEPも聴いてみたいと思わせてくれる1枚ですね。

【CD購入録】陰陽座「迦陵頻伽」(2016)

  • 2016/12/01(木) 00:00:00

【CD購入録】
迦陵頻伽
陰陽座「迦陵頻伽」(2016)

有望株が続々とデビューしている国産バンド勢の中でも僕が大きな信頼をよせている陰陽座の13作目を買いました。バンドを代表する楽曲にしてアニメ「バジリスク〜甲賀忍法帖〜」の主題歌でもある甲賀忍法帖(6th「臥龍點睛」収録)の続編にあたる⑫「愛する者よ、死に候え」の先行MVを聴いて期待が高まったので、以前から興味のあった「バジリスク」の漫画版を読んでみました。物語の内容を知った上でMVを視聴すると更に味わいが増しますね。楽曲単体としても陰陽座の新たな代表曲と呼べる逸品だと思います。美しい声を持つ空想上の生物「迦陵頻伽(かりょうびんが)」を冠した作品ということもあってかアルバム全体としては瞬火(B、Vo)とのツインボーカルは健在ながら、これまで以上に黒猫(Vo)が歌うパートが多く彼女にスポットを当てた作風のように感じました。オープニング曲①「迦陵頻伽」のディープな歌い出しから⑫の高音パートまで、表情豊かな黒猫の歌唱が冴え渡っていますね。物々しい曲名とは対照的にアルバム随一のキャッチーな歌メロを持った④「刃」、これぞ忍法帖シリーズ!といった曲調の⑧「氷牙忍法帖」辺りもお気に入りです。

【CD購入録】GACHARIC SPIN「確実変動-KAKUHEN-」(2016)

  • 2016/11/27(日) 00:00:00

【CD購入録】
確実変動 -KAKUHEN-
GACHARIC SPIN「確実変動-KAKUHEN-」(2016)

2016年に結成7周年を迎えた全力エンターテイメント・ガールズバンドGACHARIC SPINの通算4作目を買いました。メジャーデビュー盤でもあった前作「MUSIC BATTLER」(2015)リリース後も精力的に活動し、先行シングルにもなった③「シャキシャキして!!」がハウスウェルネスフーズの「メガシャキ」のCMタイアップ曲に選ばれるなど、確実にステップアップしている彼女達ですが本作は「歌モノ」をテーマにした1枚となっています。CMタイアップを通して、これまで以上に幅広い層のリスナーがGACHARIC SPINの音楽に触れるこのタイミングだからこそボーカルメロディを重視したというメンバーの言葉通り、キャッチーなメロディに溢れている反面、前作の「デジタルフィクション」、「常識デストロイヤー」、「赤裸ライアー」のようなガチャガチャしたサウンドは控えめですね。ガツンと来る決めの1曲こそないように思いますが④「ゴー!ライバー」、⑥「パラリヤハッピー」のような元気いっぱいのアゲアゲ(死語?)チューンは聴いていると理屈抜きで楽しくなってきます。またTOMO-ZO(G)がギターは勿論、ボーカルからセリフまで八面六臂の活躍を見せる⑦「恋愛スイッチ」、③とともにシングルになったハイテンションソング⑫「アルブスの少女」もお気に入りです。ちなみに後者の曲名の元ネタは勿論「アルプスの少女ハイジ」で「おしーえてー おじいさーん♪」という歌詞も登場します(笑)。また4秒の無音トラックが続いた後にシークレットトラックとして77曲目に「ニコリン星の通勤ラッシュ」というインストが収録されていて、フザけた曲名とは裏腹に楽器陣のテクニカルな演奏が楽しめるナンバーになっているのもGACHARIC SPINらしいですね。

【CD購入録】GACHARIC SPIN「MUSIC BATTLER」(2015)

  • 2016/11/23(水) 00:00:00

【CD購入録】
MUSIC BATTLER
GACHARIC SPIN「MUSIC BATTLER」(2015)

インディーズで2枚のフルアルバムを発表するなどして着々とステップアップしてきた実力派ガールズバンドGACHARIC SPINのメジャーデビューアルバムを買いました。メジャーデビューして最初にリリースしたインディーズ時代のベスト盤「ガチャっとBEST<2010 - 2014>」(2014)がオリコンで20位を記録した勢いそのままの1枚となっていますね。オレオレオナ(Key)が歌う歌謡曲テイストもある失恋ソング①「ノスタルジックブルー」はオープニングとしては大人しめですが②「デジタルフィクション」、③MUSIC BATTLER、④「常識デストロイヤー」のガチャピンらしい濃密ソングの畳み掛けはインパクト抜群。スキャットのパートが新鮮な⑥「ガンバンバダンサー」、過去2作でもあったTOMO-ZO(G)が歌うファンタジーシリーズの最終曲⑦「ファイナルなファンタジー」もいいアクセントになっていますが、本作のハイライトは⑧「夢喰いザメ -Album ver.-」ですね。勇ましくもキャッチー、それでいて哀愁も感じさせてくれるサビメロが堪りません。後半のしっとり系バラード⑩「またね」からGACHARIC SPINというバンドの魅力をギュッと凝縮したダンスロック⑪「赤裸ライアー」に繋がる対比もお見事。なお⑫Don’t Let Me Downはアニメ「ドラゴンボール改」のエンディング曲です。我が家の子供達もドラゴンボールが好きで毎週日曜朝に欠かさず見ているのですが、テレビで初めてこの曲を聴いた時に「GACHARIC SPINもここまできたか」と感慨深くなりましたね(アルバムの中でこの曲だけ外部ライターによるものですが)。

【CD購入録】MARY'S BLOOD「FATE」(2016)

  • 2016/11/19(土) 00:00:00

【CD購入録】
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MARY'S BLOOD「FATE」(2016)

骨太で硬派なサウンドが持ち味のガールズメタルバンドMARY'S BLOODの3作目を買いました。今回も僕が注目するEYE(Vo)による迫力満点のシャウト、SAKI(G)のテクニカルなプレイという2大要素は健在でオープニングを飾る①Counter StrikeはMARY'S BLOODの魅力をギュッと凝縮したナンバーだし、それに続く②Shall We Dance?もガツンと来るメタリックチューンとなっています。その後は落ち着いた曲調や一際ポップな⑥HANABI、演歌テイストも感じられる⑧In The Rainを交えつつラストは再び激しい曲で締める構成も良いですね。ちなみに本作では複数のゲストを迎えていて③Angel’s LadderBABYMETALKARATEを作曲、編曲したゆよゆっぺなる人物が提供しているほか、⑤Chateau de Sableにはルーク篁(G/CANTA、ex-聖飢魔II)⑨Change The Fateには五十嵐☆sun-go☆美貴(G/SHOW-YA)が客演しています。正直なところ第一印象としては前作「BLOODY PALACE」(2015)に及ばないような気もしますがMARY'S BLOODらしい1枚に仕上がっていると思います。

【CD購入録】MARDELAS「MARDELAS Ⅱ」(2016)

  • 2016/11/04(金) 00:00:00

【CD購入録】
MARDELASⅡ
MARDELAS「MARDELAS Ⅱ」(2016)

2015年のブライテストホープ候補でもあった国産HR/HMバンドMARDELASの2作目を買いました。今回もバンドの顔である蛇石 マリナ(Vo/ex-DESTROSE)のパワフルボイスを軸にした①「神風」〜③LonerといったMARDELASらしいメタリックチューンで幕を開けますが、それ以降はサウンドの幅を広げた楽曲も登場してきます。まるで演歌のような④「蛇に牡丹 -snake & peony-」、一転してオシャレな雰囲気で軽快に聴かせる⑤Cheers!!、早口で歌うパートも交えつつ乙女心を歌う⑦HA☆NA☆BIなどバラエティ豊かになっている反面、こういった非HR/HM曲が蛇石 マリナの声質に合っているか疑問符がつく場面もありますね…(④は結構ハマっていますが)。またデビューアルバム「MARDELAS Ⅰ」で僕が好きだったアニソン系ナンバーが今回は収録されていないのも残念。ちなみに、ほとんどの曲をマリナ嬢と及川 樹京(G)が手がけている中で⑦はhibiki(B/ALHAMBRA、LIGHT BRINGER)の作曲によるものです。hibikiが燃え尽きてしまったことがLIGHT BRINGER活動休止の大きな要因だったかと思うのですが、別バンドだと肩肘張らずにソングライティングできるということでしょうか。形はどうであれ、こうして彼の曲が聴けるのは嬉しいですね。

【CD購入録】TRICK OR TREAT「RABBITS' HILL PT.2」(2016)

  • 2016/10/31(月) 00:00:00

【CD購入録】
RABBITS HILL PT2
TRICK OR TREAT「RABBITS' HILL PT.2」(2016)

「ハッピーメタル」を標榜するイタリアのメロディック・パワーメタルバンドTRICK OR TREATの4作目を買いました。タイトルからもわかる通り、バンド初のコンセプトアルバム「RABBITS' HILL」の後編にあたる1枚です。前作「RABBITS' HILL PT.1」(2012)は持ち前の爽系メロパワサウンドから距離を置き、多様性を見せた作風ではあったものの僕の琴線に触れるメロディは減少していたので今回は購入を迷っていました。そんな中、各所で本作の良い評判を耳にしたので聴いてみたのですが、これがなかなか好感触。牧歌的な②Together Againでいきなりスローダウンしてしまうのはマイナスですが、バンド初のデス声をフィーチュアした①Inle'(The Black Rabbit Of Death)、これぞTRICK OR TREAT!な③Cloudrider⑥The Great Escape、クサいメロディと劇的な展開が秀逸な10分越えの大作⑩The Showdownなど聴きどころが多いですね。恒例となっている感のあるゲストシンガーとしてはSara Squadrani(Vo/ANCIENT BARDS)がドラマティックなバラード⑤Never Say GoodbyeTim "Ripper" Owens (Vo/ex-JUDAS PRIEST、ICED EARTH)がパワフルな⑦They Must DieTony Kakko(Vo/SONATA ARCTICA)がフォーキーな⑨Unitedで客演していて、特にSaraとTimが持ち味を発揮しています。

【CD購入録】HEVISAURUS「JURAHEVIN KUNINKAAT」(2009)

  • 2016/10/28(金) 00:00:00

【CD購入録】
JURAHEVIN KUNINKAAT
HEVISAURUS「JURAHEVIN KUNINKAAT」(2009)

フィンランドから現れた恐竜着ぐるみバンドHEVISAURUSの1stフルレンスアルバムを買いました。なぜメンバーがこんな格好をしているかというと、彼等は子ども向けヘヴィメタルバンドだからだそうで日本で言うところのガチャピンとムック、または「おかあさんといっしょ」に出てくる着ぐるみキャラによるバンドという感じでしょうか。6,500万年前のジュラヘヴィ期という時代から眠りについていた恐竜達が魔女の力によってメタリックな卵から孵ったというのが公式設定だそうですが、実際のメンバーはHEVISAURUSの発案者でもあるMirka Rantanen(Ds/THUNDERSTONE) を筆頭にJens Johansson(Key/STRATOVARIUS)、Henrik Klingenberg(Key/SONATA ARCTICA)、Nino Laurenne(G/THUNDERSTONE)、Mikko Salovaara(Vo/ex-KIUAS)といったフィンランドメタル界の有名人がレコーディングに参加していることもあってクオリティの高い仕上がりとなっています。曲調もバラエティに富んでいて正統派ヘヴィメタル、フォーク/ヴァイキングメタル風から哀愁のバラード、シンガロングを誘うアリーナロックまであって楽しめますね。歌詞は全てフィンランド語なので内容はわかりませんが、「ウンガチャカ ウンガチャカ♪」に始まり「ウィーゥウィーゥ ウィッキッウッ♪」のサビへと繋がる⑧Intiaanin Sotahuuto、「ポッポッポー♪」と歌うサビが頭から離れない⑪Popkornipullaなど、気づけは口ずさんでいる曲も少なくないし、IRON MAIDENテイストに溢れた疾走曲⑬Louhikaarme Ja Ritariも文句なしのカッコよさです。被り物バンド(?)の先駆者として同じくフィンランドにLORDIがいますがHEVISAURUSも負けていません。こうして小さい頃からメタルの英才教育を受けられるフィンランドの子どもたちが羨ましいですね(笑)。

【CD購入録】AMARANTHE「MAXIMALISM」(2016)

  • 2016/10/20(木) 00:00:00

【CD購入録】
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AMARANTHE「MAXIMALISM」(2016)

2016年9月にHELLOWEENと共に来日した新世代メタルバンドの注目株AMARANTHEの4作目を買いました。冒頭の①Maximize、②Boomerangでいきなり発揮される「男女クリーンボイスとグロウルが絡み合うキャッチーなメタルサウンド」というAMARANTHEらしさは本作でも健在です。QUEENWe Will Rock Youを彷彿とさせるリード曲③That Songを先行で聴いた時は従来とは異なる曲調に戸惑いもありましたが、アルバムの流れの中で聴くとなかなか好感触。正直なところ個々の楽曲のインパクトとしては初期2作品に及ばないし、金太郎飴状態になりつつある感も否めませんが魅力的なメロディ満載のコンパクトな楽曲群はリピートを誘われますね。

【CD購入録】SIRIUS ROAR「QUALIA」(2016)

  • 2016/09/27(火) 00:00:00

【CD購入録】
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SIRIUS ROAR「QUALIA」(2016)

名古屋出身の4人組メロディック・スピードメタルバンドSIRIUS ROARのデビュー作を買いました。メインソングライターのSHO(G、Key)X JAPAN、STRATOVARIUS、SONATA ARCTICAから影響を受けているらしく本作の収録曲は初期SONATA ARCTICA系のキラキラ疾走曲が中心にしつつ、STRATOVARIUSのHunting High And Lowタイプのキャッチーソングや叙情バラードなどが時々顔を出すという感じです(歌詞は全て日英混合)。どこかで聴いたフレーズが散見されるのは事実ながら、メロパワの王道をひた走るその姿は清々しいほどだし魅力的なメロディも多いのでリピートしたくなります。クラシック畑の出身でヴァイオリンもこなす女性シンガーERIKAの歌唱は飛び抜けた個性はありませんが、変なクセもないので聴きやすいですね。お気に入りはアルバムを締めくくる唯一のバラード⑩Rose Of Truthでしょうか。ERIKA嬢のボーカルも現時点ではスピードチューンよりも、この手の曲の方がマッチしているように思います。SUNBURST、ETERNITY'S ENDと並ぶ2016年のブライテストホープ候補と言えそうなバンドですね。

【CD購入録】MAHATMA「ORCHESTRA OF THE LIFE」(2016)

  • 2016/09/23(金) 00:00:00

【CD購入録】
ORCHESTRA OF THE LIFE
MAHATMA「ORCHESTRA OF THE LIFE」(2016)

このブログで2014年のブライテストホープに選出した群馬出身のクリエイティブ・ロックバンドMAHATMAの2作目を買いました。デビュー作「RE:GENERATION」(2014)で未整理な部分を残しながらも抜群のポテンシャルを感じさせてくれた彼等ですが、今回は予想以上にHR/HM色の薄い作風になっていますね。2分に及ぶ序曲①Overture for romanceから曲間なく繋がる②RomanceにはYuhki(Key/GALNERYUS、ALHAMBRA)、hibiki(B/ALHAMBRA、MARDELAS、LIGHT BRINGER)がゲスト参加していることもあって胸熱の疾走曲に仕上がっている一方で、イマドキのJ-POPに通じる⑥「セレクト」、アイドルソングっぽい⑦「ラッキー☆セブン」には面食らいました(どちらにもMAHATMAらしいテクニカルな展開がねじ込まれていますが)。後半にはラテンのノリを上手く取り入れた⑨Starry Nightもあって個人的にはこういう曲をもっと聴きたいですね。デビューアルバム以上に多彩な楽曲が並ぶ本作を聴いて、今後MAHATMAサウンドの焦点が定まってくるのかなと思っていたらTsubasa(G)が2016年6月をもってMAHATMAのギタリストとしての活動を無期限で休止するとの発表があり驚きました。作編曲などではMAHATMAに携わっていくとのことですが、バンドがこれからどのように活動していくのか気がかりですね…。

【CD購入録】RAGE「THE DEVIL STRIKES AGAIN」(2016)

  • 2016/08/27(土) 00:00:00

【CD購入録】
THE DEVIL STRIKES AGAIN
RAGE「THE DEVIL STRIKES AGAIN」(2016)

15年以上バンドに在籍していた看板ギタリストVictor Smolskiと袂を分かった新生RAGEの第1弾アルバムにして通算22作目(ボーナスディスクとEP「MY WAY」付きの3枚組仕様)を買いました。VictorはリーダーのPeter "Peavy" Wagner(Vo、B)と並ぶRAGEの顔となっていたし、このバンドを聴くようになったのが「UNITY」(2002)からだったので今回の脱退劇はショックでした。しかも、ただの脱退ではなく人間関係が悪化したためPeavyがVictorとAndre Hilgers(Ds/SILENT FORCE)を解雇したらしくファンとしては悲しいですね…。そんな名うてのプレイヤー達の後任に迎えられたのがSOUNDCHASERなるバンドを率いてRAGEのツアーサポートをしたこともあるベネズエラ出身のギタリストMarcos Rodriguez、RAGEのマネージャーだったVassilios "Lucky" Maniatopoulos(Ds)の両名です。ちなみにSOUNDCHASERというバンド名はVictor期RAGEの代表作のひとつ「SOUNDCHASER」(2003)から取っていてMarcos自身も熱狂的なRAGEファンなのだとか。演奏の凄み、知名度のどちらも前任者に及びませんが楽曲の複雑化に伴いキャッチーさが後退していた前作「21」(2012)よりもストレートな作風なので第一印象は良いですね。飛び抜けた楽曲こそないものの冒頭の①The Devil Strikes Again〜④The Final Curtainの流れが気に入っています。

【CD購入録】ETERNITY'S END「THE FIRE WITHIN」(2016)

  • 2016/08/03(水) 00:00:00

【CD購入録】
THE FIRE WITHIN
ETERNITY'S END「THE FIRE WITHIN」(2016)

ドイツ出身のネオクラシカル系ギタリストChristian Muenznerが立ち上げたETERNITY'S ENDのデビュー作を買いました。Christianのことは知らなかったのですが、これまでにALKALOID、SPAWN OF POSSESSIONといったテクニカル/プログレ系デスメタルバンドで活動をしてきた人物のようですね。本作ではそんなエクストリームメタル寄りのサウンドから距離を置き、YNGWIE MALMSTEENを彷彿とさせるネオクラシカルの王道を行きつつ、時折ジャーマンメタル調の明るいメロディも顔を出す作風となっています。新鮮味は希薄な音楽性だし、どこかで聴いたフレーズが散見されるものの、この手のサウンドが好きなので結構楽しめています。Christianの弾きまくりギターパートは勿論Ian Parry(Vo/ex-ELEGY)の熱唱も聴きどころとなっていますね。現在のお気に入りはキャッチーなサビメロが耳に残る④Eagle Divine、ネオクラシカル道のど真ん中を突っ走る⑨Moonstruckでしょうか。どちらにも初めて聴いた気がしないパートがあるのはご愛嬌ということで(苦笑)。2016年のブライテストホープ候補としてSUNBURSTの対抗馬になれそうなニューアクトの登場ですね。そういえばドイツのスラッシュメタルバンドPARADOXの現ギタリストはSUNBURSTの中心人物でもあるGus Draxで、前任はChristian Muenznerなんですよね。PARADOXはこれまでノーチェックでしたが若手テクニカルギタリストの登竜門なのでしょうか…。密かに僕の中で注目度がアップしています。

【CD購入録】FUKI COMMUNE「WELCOME!」(2016)

  • 2016/06/29(水) 00:00:00

【CD購入録】
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FUKI COMMUNE「WELCOME!」(2016)

現代のジャパニーズメタル界を代表する女性シンガーのひとりFuki(LIGHT BRINGER、UNLUCKY MORPHEUS etc)初のソロアルバム(DVD付きの初回限定盤)を買いました。インストを含む全11曲中9曲はLIGHT BRINGERでも活動を共にしていたMao(Key)が作曲、Fukiが作詞していて⑥「朝な朝な」、⑦「狂い咲け雪月華」のみ外部ライターによる楽曲です。MaoはLIGHT BRINGERが活動休止する前のラストアルバム「MONUMENT」(2014)で大半の曲を手掛けていたので、その延長線上にある作品かとも思いましたがLIGHT BRINGERの質感を残しつつもアニソンっぽさが強いように感じますね。複数の曲がアニメ、ゲームのタイアップなのでそうなるのは自然だと思うし、Fukiの伸びやかな声はこの手の曲にマッチしています。デジタリーな序曲①Welcome to my dream -Instrumental-の後に配された②「月が満ちる前に」、③「輝く夜へようこそ!」、④I’ll never let you down!と続く即効性の高いアップテンポチューンとアルバム終盤を盛り上げるバラード調⑩「未来」、ラブリーテイストの強い⑪Sail on my loveなどが現時点でのお気に入りですね。期待値が高かったこともあり「これくらいはやってくれるはず」という想定の範囲内ではあるものの、しばらくはヘビロテ確定の1枚となりそうです。

【CD購入録】MYRATH「LEGACY」(2016)

  • 2016/06/13(月) 00:00:00

【CD購入録】
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MYRATH「LEGACY」(2016)

3rd「TALES OF THE SANDS」(2011)で日本デビューを果たしたチュニジアンメタルバンドMYRATHの4作目を買いました。今回も前作同様、エスニックなムードとプログレテイストに溢れたメロディックメタルを展開しているのですがメロディ、音作りなどあらゆる面でメジャー感が増していますね。ド派手に疾走したり、激しさを全面に出したりする場面はほとんどなくミディアム、バラード調の曲でとにかくメロディを聴かせるスタイルと、バンドの顔でもあるZaher Zorgati(Vo)によるコブシの効いた独特の歌い回しは本作でも健在です。決め手となる1曲がないのも相変わらずながら、このバンドの場合は聴き応えのある楽曲揃いなので突出したナンバーがないと感じるタイプなのだと思います。どの曲も甲乙付け難いのですが、お気に入りは序曲①Jasminに導かれて始まるリーダートラック②Believerですね。バンド名のミラスとはアラビア語で「遺産」を意味するため本作がバンドのセルフタイトル作ということになりますが、文字通りこのアルバムでMYRATHのアイデンティティが確立されたと言えるのではないでしょうか。

【CD購入録】MYRATH「TALES OF THE SANDS」(2011)

  • 2016/06/10(金) 00:00:00

【CD購入録】
TALES OF THE SANDS
MYRATH「TALES OF THE SANDS」(2011)

最新作「LEGACY」(2016)が各方面で好評を博しているチュニジア出身のプログレッシブ・メタルバンドMYRATHの3作目を買いました。BURRN!誌上では「アラブのDREAM THEATER」と評されていましたが、中東的なフレーズを盛り込みながらメロディアスに進行していく彼等の楽曲から僕が最初に思い浮かべたのはイスラエル出身のORPHANED LAND、そしてそこにKAMELOTのテイストを加味したという感じでしょうか。一撃で聴き手をねじ伏せるほどのキラーチューンこそないものの、どの曲も聴き応えがあるし⑥Dawn Within、⑦Wide Shut、⑧Requiem For A Goodbye辺りは即効性高めですね。デビュー前にはSYMPHONY Xのカバーバンドとして活動していたということもあって演奏陣はさすがの安定感を誇っているし、フロントマンZaher Zorgatiによる艶やかで力強い歌唱、Kevin Codfert(Key/ADAGIO)がプロデューサーを務めたサウンドプロダクションなどB級臭さは感じられません。「LEGACY」では更に成長した姿を見せてくれているようなので、そちらも購入予定です。