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【CD購入録】MAGNUS KARLSSON’S FREE FALL「WE ARE THE NIGHT」(2020)

  • 2020/06/15(月) 00:00:00

【CD購入録】
WE ARE THE NIGHT
MAGNUS KARLSSON’S FREE FALL「WE ARE THE NIGHT」(2020)

現代HR/HMシーン屈指のソングライター/ギタリストMagnus Karlsson(PRIMAL FEAR、STARBREAKER、THE FERRYMEN、ex-LAST TRIBE)とゲストシンガー達との競演が醍醐味のプロジェクトMAGNUS KARLSSON'S FREE FALLによる3rdアルバム。今回のゲストはDino Jelusick(ANIMAL DRIVE)、Renan Zonta (ELECTRIC MOB)、Noora Louhimo(BATTLE BEAST)、Mike Andersson (CLOUDSCAPE)、Ronnie Romero(RAINBOW、LORDS OF BLACK etc)、Tony Martin(ex-BLACK SABBATH)の6名で、過去2作でMagnusと抜群の相性を見せていたTony Harnell(Vo/STARBREAKER、ex-TNT etc)ALLEN-LANDE、ALLEN/OLZONなどMagnusとの競演回数の多いRussell Allen(Vo/SYMPHONY X)らは参加していません。Dino JelusickとRenan Zontaが僕にとって未知のボーカルということもあってゲストが地味、率直に言うと格落ちしたという印象すら抱いていたのですが①Hold Your Fire feat. Dino Jelusick、②Kingdom Falls feat. Renan Zontaを聴いて驚きました。彼等のパワフルかつ男前な歌声は新たなスターの誕生を感じさせるし、この2人がいるなら同じタイプのRussell やJorn Lande(Vo/JORN etc)の参加が見送られたのも腑に落ちるほどです。DinoのANIMAL DRIVE、RenanのELECTRIC MOBはどちらも本プロジェクトと同じFRONTIERS RECORDS所属、特に後者は本作と同日にデビュー作「DISCHARGE」をリリースしているのでレーベルとしても彼等をプッシュしていくつもりなのでしょう。また初参加となるNoora Louhimo嬢もパワーバラード④Queen Of Fireで持ち味を存分に発揮しているし、FREE FALLとしては初となるインスト⑪On My Way Back To Earthなど聴きどころが多いアルバムとなっています。やはりMagnusは期待を裏切りませんね。

【CD購入録】ALLEN/OLZON「WORLDS APART」(2020)

  • 2020/03/26(木) 00:00:00

【CD購入録】
WORLDS APART
ALLEN/OLZON「WORLDS APART」(2020)

Russell Allen(Vo/SYMPHONY X)、Anette Olzon(Vo/THE DARK ELEMENT、ex-NIGHTWISH)という男女ボーカルを看板に据え、Magnus Karlsson(G/MAGNUS KARLSSON'S FREE FALL、PRIMAL FEAR、ex-LAST TRIBE etc)が創作面を担うFRONTIERS RECORDSの新プロジェクトALLEN/OLZONの1stアルバム。ラインナップ的にALLEN-LANDEの二番煎じっぽさを感じていましたが、どうやらJorn Lande(Vo/JORN、ex-MASTERPLAN)がALLEN-LANDEの新作で歌うことを望まなかったためAnetteを迎えたという経緯があったようなので、事実上ALLEN-LANDEの続編と言えそうです。サウンドの方もALLEN-LANDEの初期3作品と同路線で派手さこそないものの、匠の域に達したMagnus Karlsson流メロディックHR/HMが繰り広げられています。それどころかMagnusの楽曲、ギタープレイともに冴え渡っていて僕がALLEN-LANDEで最も気に入っている1st 「THE BATTLE」(2005)に迫るものすら感じるしRussellとJornの声質が似ているため、どちらが歌っているかわからないという課題もALLEN/OLZONは男女によるデュエットなので当然ながらクリアしています。ちなみにジャケット、アルバムタイトルから推察するにALLEN-LANDEのテーマが「対決」だとすればALLEN/OLZONは「引き離された男女」でしょうか。高品質な楽曲が揃う本作でのお気に入りを挙げるとすれば先行で公開されていた①Never Die、②Worlds ApartとAnetteが歌うことでしなやかさが加わった⑧My Enemyですね。

【CD購入録】STARBREAKER「DYSPHORIA」(2019)

  • 2020/03/17(火) 00:00:00

【CD購入録】
DYSPHORIA.jpg
STARBREAKER「DYSPHORIA」(2019)

MAGNUS KARLSSON'S FREE FALLでも相性の良さを見せていたTony Harnell(Vo/ex-TNT、WESTWORLD etc)Magnus Karlsson(G/FREE FALL、PRIMAL FEAR、ex-LAST TRIBE etc)によるHR/HMプロジェクトSTARBREAKERの約11年振りとなる新作3rdアルバム。前作「LOVE'S DYING WISH」(2008)がダークでメランコリックな音楽性だったのでPRIMAL FEARを彷彿とさせるメタルチューン①Pure Evilでの幕開けは意外でした。ただし、それ以降はそこまでメタリックな楽曲はなく、いぶし銀とも言えるMagnusのメロディセンスとTonyの美声が織りなすメロディアスHR/HMが並びます。聴き始めの頃はもう少しキャッチーなメロディが欲しいと感じていましたが、リピートするうちにどんどん味わいが増していて文字通りの美旋律バラード⑤Beautiful One(ボーナストラックのアコースティック版も良い)、ギターのメインメロディがクセになる表題曲⑥Dysphoria、Magnusがドラマティックに弾きまくる⑨Bright Star Blind Meなどが特に気に入っています。MAGNUS KARLSSON'S FREE FALLで聴けたハードポップサウンドとは一線を画す内容ながらSTARBREAKERならではの魅力を備えた1枚だと思います。

MAGNUS KARLSSON'S FREE FALL「KINGDOM OF ROCK」(2015)

  • 2020/03/13(金) 00:00:00

KINGDOM OF ROCK
【No.539】
★★★★(2015)

ギタープレイヤーとして活動する傍ら、FRONTIERS RECORDSと専属作曲家契約を結び、レーベルが送り出すバンド/プロジェクトの作曲やプロデュース、時には演奏も請け負うというギタリストの新たな音楽活動のスタイルを確立したと言っても過言ではないMagnus Karlsson(G/PRIMAL FEAR、ex-LAST TRIBE etc)のソロプロジェクトMAGNUS KARLSSON'S FREE FALLの2nd。メインバンドだったLAST TRIBEが自然消滅して以降、裏方に徹していたMagnusが豪華なゲストボーカル陣を迎えて久し振りに表舞台へ帰ってきたセルフタイトルのデビュー作は彼の近作に漂っていた「お仕事感」が希薄で、改めてその作曲能力の高さを見せつけてくれる傑作でした。今回のゲストシンガーには前作に引き続きRick Altzi(AT VANCE、MASTERPLAN、THUNDERSTONE)、David Readman(PINK CREAM 69、VOODOO CIRCLE)、Tony Harnell(STRABREAKER、ex-TNT)、Russell Allen(SYMPHONY X、ALLEN-LANDE)らが名を連ねているほか、Magnusにとって夢の共演となるJoe Lynn Turner(ex-RAINBOW etc)、Tonny Martin(ex-BLACK SABBATH etc)、Magnusと何らかの形で活動を共にしたことのあるJorn Lande(JORN、ALLEN-LANDE)、Jakob Samuel(THE POODLES、ex-MIDNIGHT SUN)、Harry Hess(HAREM SCAREM)、そして無名の新人女性シンガーRebecca De La Motteが初めて参加しています。

今回も歌い手の強みを活かしたMagnusのソングライティング術は冴え渡っていてJorn Landeにピッタリな力強いHR/HM讃歌①Kingdom Of Rockで幕を開けると、MIDNIGHT SUNのラストアルバム「METAL MACHINE」(2001)で共演していたJakob Samuelの上手さを再確認させてくれる②Out Of The Darkと続きJoe Lynn Turnerには哀愁のメロディアスハード③No Control、Tony Martinには重厚でドラマティックな④When The Sky Fallsを提供し、憧れの存在と語る2人の魅力を引き出すことに成功しています。ちなみに日本盤ボーナスはRussell Allenが歌う③のアコースティックバージョンですが、やはりJoeの方がしっくりきますね。また僕がTony Harnellに歌って欲しいと思っているハードポップの理想形⑧Never Look Away、Harry Hessが歌うことでHAREM SCAREMテイストが色濃くなりつつもMagnus印がしっかりと刻まれた⑨A Heart So Cold、無名ながら本作の実力派シンガー達に引けを取らないRebecca De La Motte嬢の堂々たる歌唱が映えるメジャー感たっぷりのバラード⑩The Right Momentへ至る終盤の流れは秀逸です。

前作に続きMagnusのリードボーカル曲が2曲(⑥I Am Coming For You、⑪Walk This Road Alone)あるのですが、本業がギタリストとは思えないほどの歌声なので強者シンガー達が歌う楽曲群の中でも聴き劣りしないどころか更に歌唱力がアップしているように思います。前作収録のHigher、Not My Saviourのようなメタリックチューンが本作にはないため初めて聴いた時のインパクトは強くなかったもののリピートするうちにハマっていきました。こうしてMagnusが多くのシンガーとコラボした楽曲を聴いて感じるのはTony Harnellとの相性の良さですね。惜しむらくは彼等が組んだSTARBREAKERが本プロジェクトで聴ける王道メロディックロックとは一線を画すサウンドだということでしょうか(STARBREAKERも嫌いではないのですが…)。充実盤を続けてリリースしてくれたこのプロジェクトは是非継続してもらいたいし、次回はKISKE/SOMERVILLEで共演したMichael Kiske(Vo/PLACE VENDOME、UNISONIC 、ex-HELLOWEEN)、MagnusがキャリアをスタートさせたMIDNIGHT SUNのフロントマンPete Sandbergなどが参加してくれると嬉しいですね。…と思っていたら今年の5月8日に新作「WE ARE THE NIGHT」をリリースするという情報が入ってきましたが残念ながら上記2人のゲスト参加は実現しなかったようです。

【音源紹介】
Never Look Away

MAGNUS KARLSSON'S FREE FALL「MAGNUS KARLSSON'S FREE FALL」(2013)

  • 2020/03/01(日) 00:00:00

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【No.538】
★★★★(2013)
年間ベスト2013年第5位

僕のお気に入りギタリスト/ソングライターの1人Magnus Karlsson(PRIMAL FEAR、ex-LAST TRIBE)初となるソロ・プロジェクトMAGNUS KARLSSON'S FREE FALLの第1弾アルバム。Magnusの経歴を紹介するとJonas Reingold(B/THE FLOWER KINGS)、Pete Sandberg(Vo)を中心とした北欧叙情派HR/HMバンドMIDNIGHT SUNの3rd「NEMESIS」(1999)でデビュー、2001年には自身のバンドLAST TRIBEをスタートさせて3年連続で傑作アルバムを発表。その後は現代メロディックHR/HMシーン屈指の仕掛人Serafino Perginoが社長を務めるFRONTIERS RECORDS発のプロジェクトALLEN-LANDE、STARBREAKERなどのソングライター/プロデューサーとして活躍し、現在は正統派メタルバンドPRIMAL FEARに籍を置きつつ近年もRonnie Romero(Vo/RAINBOW etc、ex-LORDS OF BLACK)、Mike Terrana(Ds/ex-RAGE、YNGWIE MALMSTEEN etc)THE FERRYMENを結成するなど精力的に活動しています。

このプロジェクトの目玉は何と言っても豪華なゲストシンガー陣でRussell Allen(SYMPHONY X、ALLEN-LANDE)、Ralf Scheepers(PRIMAL FEAR)、Tony Harnell(STRABREAKER、ex-TNT)、Mark Boals(THE CODEX、ex-ROYAL HUNT、YNGWIE MALMSTEEN)、Mike Andersson(PLANET ALLIANCE)、Rickard Bengtsson(ex-LAST TRIBE)など、これまでにMagnusとコラボレートしたことのある歌い手に加えてRick Altzi(AT VANCE、MASTERPLAN、THUNDERSTONE)、Herman Saming(A.C.T)、David Readman(PINK CREAM 69、VOODOO CIRCLE)も参加しています。またMagnusもそんなゲスト達に応えるかのようにRussell Allenには力強いHR/HM①Free Fall、Ralf Scheepersには高揚感溢れるメタリックチューン②Higher、Tony Harnellには透明感のあるバラード④Stronger、Rick Altziにはパワーメタル色の強い疾走曲⑤Not My Saviour、Herman Samingには幻想的でメロディアスな⑩Fightingなど、各人の個性を活かした楽曲を生み出しています。こうして見ると改めて彼の作曲能力の高さに唸らされますね。またMagnusのキャリアの中でLAST TRIBEに思い入れが強い僕にとってRickard Bengtssonとの久々の共演が実現した⑨Last Tribeは感涙モノでした。

マルチプレイヤーでもあるMagnusは本作でドラムを除く全ての楽器を演奏しているだけでなく本編で3曲(中でも③Heading Outは出色の出来)、日本盤ボーナスとなっている④のアコースティックバージョンでリードボーカルをとっているのですが、その歌声が実に魅力的で全曲を彼が歌ったアルバムも聴いてみたいほどです。LAST TRIBE時代もMagnusの歌をフィーチュアした楽曲があったせいか本作で彼がボーカルを務める曲はLAST TRIBEっぽさを感じますね。そのLAST TRIBEの最終作3rd「UNCROWNED」(2003)をリリース後、MagnusはFRONTIERS RECORDS所属の様々なプロジェクトに関わることになるのですがALLEN-LANDEの1st「THE BATTLE」(2005)を最後に良作ではあるもののどこか物足りなさが残るのも事実でした。流石のMagnusもネタ切れかと思っていたので本作は正に起死回生の一撃となりましたね。

【音源紹介】
Last Tribe

【CD購入録】PLACE VENDOME「CLOSE TO THE SUN」(2017)

  • 2017/08/13(日) 00:00:00

【CD購入録】
CLOSE TO THE SUN
PLACE VENDOME「CLOSE TO THE SUN」(2017)

Michael Kiske(Vo/ex-HELLOWEEN)がメロディックロックを歌うプロジェクトPLACE VENDOMEの4作目を買いました。2005年の結成当初はAVANTASIAへのゲスト参加はあったもののHELLOWEEN脱退後にHR/HMから距離を置いていたMichael Kiskeが久々にアルバム1枚を通して歌うハードロックプロジェクトとして注目を集めていましたが、今やFRONTIERS RECORDSお抱えのライターが提供する楽曲群をKiskeが歌うためのプロジェクトという感じですね。本作もAlessandro Del Vecchio(Key)、Magnus Karlsson(G/PRIMAL FEAR、ex-LAST TRIBE)といったおなじみのソングライターからJani Liimatainen(G/CAIN'S OFFERING、ex-SONATA ARCTICA)、Simone Mularoni(G/DGM)といった新顔も含めた作曲陣に加えてギターソロではGus G.(FIREWIND)、Kai Hansen(GAMMA RAY、ex-HELLOWEEN)らが名を連ねる豪華なラインナップです。中身の方も期待を裏切らない上質のメロディックロック作品となっていて、過去のアルバムに比べるとややメタリックになっているように思います。これ!という決め手こそないもののFRONTIERS RECORDS作品だけあって手堅い仕上がりですね。現時点でのお気に入りはJani作の②Welcome To The Edgeでしょうか。余談ですが、PLACE VENDOMEがなければKiskeとKaiが在籍するバンドUNISONICの誕生や、彼等2人がHELLOWEENのツアーに帯同するPUMPKINS UNITEDツアーも実現しなかった可能性もあるのでPLACE VENDOMEは色んな意味で重要なプロジェクトだと感じる今日この頃です。

【CD購入録】KISKE/SOMERVILLE「CITY OF HEROES」(2015)

  • 2017/03/14(火) 00:00:00

【CD購入録】
CITY OF HEROES
KISKE/SOMERVILLE「CITY OF HEROES」(2015)

PLACE VENDOME、UNISONICなどでも精力的に活動するMichael Kiske(Vo/ex-HELLOWEEN)と、様々なメタルバンドへのゲスト参加を経てSascha PaethプロデュースのTRILLIUM名義で2011年にアルバムを発表した女性シンガーAmanda SomervilleによるデュエットプロジェクトKISKE/SOMERVILLEの2作目を買いました。本作のソングライティング面の中核を担うのはMat Sinner(B)、Magnus Karlsson(G)PRIMAL FEAR組で⑥Breaking NeptuneのみSander Gommans(G/ex-AFTER FOREVER)とAmandaの共作となっています。全体的な印象としてはPLACE VENDOMEよりもメタル寄りで、曲によってはゴシックメタル風のアレンジも垣間見えます。いかにもオープニングという感じの勢いがある①City Of Heroes、ジャーマンメタル系の明るいメロディを持った⑧Open Your Eyes、ポップフィーリングに溢れる⑫Right Nowなどがお気に入りです。それにしても、ここ最近のMichaelはかなりのハイペースで作品を発表していますね。特に2009年〜2017年の間にはKISKE/SOMERVILLE、PLACE VENDOME、UNISONICでフルアルバムを7枚もリリースしているし、それに加えてAVANTASIAなど多数のプロジェクトにゲスト参加しているため彼が歌う新曲が毎年発表されているのではないでしょうか。Michaelの大ファンの僕としては嬉しい反面、供給過多に感じて有り難みが薄れてしまっている、というのが正直なところです。贅沢な話だというのはわかっているのですが…(苦笑)。

【CD購入録】PLACE VENDOME「THUNDER IN THE DISTANCE」(2013)

  • 2017/03/11(土) 00:00:00

【CD購入録】
THUNDER IN THE DISTANCE
PLACE VENDOME「THUNDER IN THE DISTANCE」(2013)

今年の2月に最新作4th「CLOSE TO THE SUN」をリリースしたPLACE VENDOMEの3作目を買いました。もともとFRONTIERS RECORDSの社長Serafino Pergino発案の「Michael Kiske(Vo/ex-HELLOWEEN)が歌うAORプロジェクト」というアイデアから誕生したこともあって今回もレーベル所縁のソングライター達による良質の楽曲群をMichaelが朗々と歌い上げています。作曲の中核を担っているのはLIONVILLEなどで活動するAlessandro Del Vecchio(Key)で収録曲の約半数を手がけているほか、Magnus Karlsson(G/PRIMAL FEAR etc、ex-LAST TRIBE)、Timo Tolkki(G/ex-STRATOVARIUS etc)といった著名ライターも1曲ずつを提供しています。作品を重ねる度に音楽性がソフトになっきているのはMichaelが歌う「バンド」UNISONICとの差別化を図るためでしょうか。心地よく聴ける作品なのは間違いないし、王道的バラード⑤It Can’t Rain Forever、軽快なアップテンポ⑧Never Too Late(UNISONICに同名異曲が、PLACE VENDOMEの1stにはToo Lateという曲が収録されていましたね)、Magnus Karlssonらしいメロディが楽しめる⑪Break Out辺りは好きな曲ですが全体的にもう少しパンチが欲しいような気もしますね。といいつつ、気がつけばリピートしている1枚です。

【CD購入録】MAGNUS KARLSSON'S FREE FALL「KINGDOM OF ROCK」(2015)

  • 2015/10/22(木) 00:00:00

【CD購入録】
KINGDOM OF ROCK
MAGNUS KARLSSON'S FREE FALL「KINGDOM OF ROCK」(2015)

Pete Sandberg(Vo)、Jonas Reingold(B/THE FLOWER KINGS)らが結成した叙情派メタルバンドMIDNIGHT SUNの2代目ギタリストとしてシーンに登場、今や現代HR/HMシーンに欠かせないソングライター/マルチプレイヤーへと成長したMagnus Karlsson(G、B、Key)のソロプロジェクト第2弾を買いました。今回も豪華なゲストシンガーを迎えていてRick Altzi(AT VANCE、MASTERPLAN、THUNDERSTONE)、David Readman(PINK CREAM69、VOODOO CIRCLE)、Tony Harnell(STRABREAKER、ex-TNT)、Russell Allen(SYMPHONY X、ALLEN-LANDE)などデビュー作に引き続き参加したメンバー(Russellはボーナストラックのみ)に加えてMagnusが憧れの存在と語るJoe Lynn Turner(ex-RAINBOW etc)、Tonny Martin(BLACK SABBATH etc)やMagnusと何らかの形で活動を共にしたことのあるJorn Lande(JORN、ALLEN-LANDE)、Jakob Samuel(THE POODLES)、Harry Hess(HAREM SCAREM)そして無名の新人Rebecca De La Motteが参加しています。本作でもMagnusは各シンガーの特徴を捉えた作曲スキルと年々上手くなっていくリードボーカルを披露してくれていて安定感抜群の1枚となっています。現時点でのお気に入りは③No Control(featuring Joe Lynn Turner)、⑧Never Look Away(featuring Tony Harnell)といったメロハー系ナンバーですね。FRONTIERS RECORDSに酷使されたため(?)一時は楽曲の輝きが薄れたようにも感じられたMagnusですが、本作を聴く限り復活したと言えるのではないでしょうか。

【CD購入録】REVOLUTION SAINTS「REVOLUTION SAINTS」(2015)

  • 2015/08/13(木) 00:00:00

【CD購入録】
REVOLUTION SAINTS
REVOLUTION SAINTS「REVOLUTION SAINTS」(2015)

本職はドラマーでありながら優れた歌唱力を誇るDeen Castronovo (JOURNEY)をフロントマンに据えてアルバムを制作する、というSerafino Pergino(FRONTIERS RECORDS社長)の発案から誕生したプロジェクトREVOLUTION SAINTSの1stアルバムを買いました。Deenの脇を固めるのはJack Blades(B/NIGHT RANGER)、Doug Aldrich(G/ex-BAD MOON RISING etc)というベテランプレイヤー、そしてFRONTIERS RECORDS御用達のソングライターとして売り出し中(?)のAlessandro Del Vecchio(Key)が作曲、演奏に加えてプロデュース面でも大きく関わっています。本作を語る上で欠かせないのがDeenのボーカルパフォーマンス。Steve Augeri(Vo)が在籍していた時のJOURNEYのライブでSteveが喉を痛めたためDeenが急遽歌うことになったものの、予想以上の歌唱力でファンを魅了したというエピソードにも納得の上手さです。シンガーを本職としている人でもここまで歌える人材はなかなかいないのではないでしょうか。また創作面のカギを握るAlessandroもメロハー好きのツボを押さえた楽曲を量産しているし、FRONTIERS RECORDS作品ではお馴染みのErik Martensson(Vo、G/ECLIPSE)、Magnus Karlsson(G/PRIMAL FEAR)が作曲したナンバーもあり高品質な1枚に仕上がっています。どの曲も聴き応えがありますが、僕に本作を買う決心をさせてくれた①Back On My Trail、②Turn Back Timeという冒頭2曲が特にお気に入りです。2015年のメロハーを語る上で欠かせないアルバムとなりそうな予感がしますね。

デビュー作が素晴らしい出来だったのでREVOLUTION SAINTSの今後に期待していたのですがDeenが女性に対する暴行等の容疑で逮捕されるというショッキングなニュースが入ってきました(BUURN!誌9月号)。これからどうなってしまうのでしょうか…。

【CD購入録】PRIMAL FEAR「DELIVERING THE BLACK」(2014)

  • 2015/02/23(月) 00:00:00

【CD購入録】
DELIVERING THE BLACK
PRIMAL FEAR「DELIVERING THE BLACK」(2014)

欧州メタルシーンを代表する正統派メタルバンドPRIMAL FEARの10作目を買いました。「カッコいいヘヴィメタル作品」の一言で済ましてしまいたくなるほど見事なメタルアルバムですね。結成当初はMat Sinner(B/SINNER)が元GAMMA RAYのハイトーンシンガーRalf Scheepersと組んだという点に注目が集まっていましたが今ではAlex Beyrodt(G/SILENT FORCE etc)、Magnus Karlsson(G/FREE FALL、ex-LAST TRIBE etc)というバンドのメインソングライターを務められるほどの逸材が2人も加入し、ちょっとしたスーパーバンドとなっています(ドラマーのRandy Blackも実にパワフル)。②Rebel Faction、⑧Never Pray For Justice、⑪Inseminoid辺りは即効性の高いメタルチューンだし、このバンドはミドルテンポの曲も間延びすることなくカッコいいのが強みですね。9分に及ぶドラマティック長編⑦One Night In December、バラード⑨Born With A Broken Heartもいいアクセントになっています。メロディック・パワーメタルを好んで聴く僕としてはキャッチーなメロディがもう少し欲しい気もしますが、ここまで質の高いヘヴィメタルを並べられるとぐうの音も出ませんね。

ALLEN-LANDE「THE SHOWDOWN」(2010)

  • 2013/06/12(水) 00:00:00

THE SHOWDOWN
【No.378】
★★★(2012)

Russell Allen(Vo/SYMPHONY X)Jorn Lande(Vo/MASTERPLAN)という実力派シンガー2人の名前を冠したプロジェクトでありながらMagnus Karlsson(G/PRIMAL FEAR、STARBREAKER、ex-LAST TRIBE)がサウンドの鍵を握るALLEN-LANDEの3rdアルバム。ラインナップはこれまでと同じでMagnusがギターのみならずベース、キーボードも演奏、ドラムはLAST TRIBE時代の盟友Jaime Salazar(BAD HABIT)が叩いているほか、2体の巨大生物が対決するアートワークも3作連続でRodney Matthewsが手掛けるという鉄壁の布陣で制作されています。その一方で過去作品ではMagnusがドラム以外の全楽器、作詞作曲をこなしていたのに対して今回は3曲でゲストピアノ奏者を迎えていたり、歌詞の大半をTomas Erlandssonなる人物が書いていたりしています(作曲は全てMagnusなので個人的には気になりませんが)。

今回のアルバムは「ショウダァァウゥ!」という強烈なシャウト(歌い手はおそらくJorn)がインパクト大なタイトル曲①The Showdown、ALLEN-LANDEとして初のPVが作られた②Judgement Dayと続く流れで幕を開けます。疾走曲のみならず過去作品には少なからず収録されていたアップテンポのナンバーまでも姿を消し、本作は重厚なミドルチューンとバラードで構成されていることもあって、聴き始めの頃はこれまで以上に各曲のキャラ立ちの弱さやマンネリ化が目につき「ALLEN-LANDEも潮時か…」と思ったりもしました。ところが聴き込むうちに味わいが増してきてリピートしてしまう辺りが希代のソングライターMagnus Karlssonの為せる業といったところでしょうか。伸びやかなメロディが心地よい④Turn All Into Gold、アルバム随一のキャッチーなサビを持った⑤Bloodlines、1st「THE BATTLE」(2005)に通じるメロハーチューン⑦We Will Rise AgainDREAM THEATERのバラードWait For Sleep(名盤「IMAGES AND WORDS」収録)のピアノメロディに勇壮なギターアレンジを施したかのようなリフが楽曲を覆う劇メロナンバー⑩The Artistなどが気に入っています。Russellが歌うバラード⑥CopernicusReach A Little Longer、Master Of Sorrow(どちらもボーカルはJorn)に比べるとやや薄味ながらも魅力的。なお僕が持っている日本盤にはボーナストラックとして⑥のアコースティックバージョンが収められていますが輸入盤はAliasという未発表曲を収録しているようです。この記事を書いている今日現在、YouTubeに音源がアップされているので聴いてみたところボーナス扱いなのが不思議なくらいの良曲でした。

過去2作品はリリースされてすぐにゲットしていましたが、本作はなかなか購入に踏み切れずにいました。いざ聴いてみるとALLEN-LANDEがこれまでのアルバムで提示してきた高品質なメロディックメタルは今回も健在なので買って損はなかったと思っています(アルバム全体のメリハリに欠ける、RussellとJornのスタイルが似ていて上手いボーカルが2人いる強みを活かせていないといったマイナス面としっかり引き継いでいますが…)。iPodでシャッフルして聴いている時に本作の曲が登場するとハッとさせられるのに1枚のアルバムとして聴くと物足りないという意味で「HIGHER」(2003)以降のHAREM SCAREMと似ているかもしれませんね。①の歌詞和訳にもある通り「最終決戦」と訳すことができる「THE SHOWDOWN」という単語をアルバムタイトルにしていることを踏まえると本作がラストアルバムなのかもしれませんが、次回作があるならばきっと買うと思います。

【音源紹介】
・We Will Rise Again

ALLEN-LANDE「THE REVENGE」(2007)

  • 2013/06/04(火) 00:00:00

THE REVENGE
【No.377】
★★★(2007)

FRONTIERS RECORDS主導の単発プロジェクトかと思いきや予想に反して制作されたALLEN-LANDEの第2弾アルバム。前作「THE BATTLE」(2005)から約2年のスパンがあるとはいえ、中心人物のMagnus Karlsson(G/LAST TRIBE)はその間にTony Harnell(Vo/TNT)とタッグを組んだSTRABREAKERのセルフタイトル作、元PRAYING MANTISのシンガーTony O'hora初のソロアルバム「ESCAPE INTO THE SUN」(2006)に全面参加、Mike Andersson(Vo/CLOUDSCAPE)を中心としたPLANET ALLIANCEにも大きく関わるなどしていたので、Magnusのワーカホリック振りには頭が下がります。FRONTIERSの社長Serafino PerginoLAST TRIBEよりもAORに近い曲を要請されたことからスタートし、誰がシンガーとなるのかわからない状況でソングライティングを進めた前作とは異なり、当初からRussell Allen(Vo/SYMPHONY X)Jorn Lande(Vo/ex-MASTERPLAN)が歌うことをイメージしてMagnusが書き上げた楽曲群は全体的に1stよりもヘヴィでメタリックな仕上がりとなっているように思います。

「THE BATTLE」がアルバム序盤の畳み掛けで勢いをつけ最後まで聴かせるタイプだったとすれば、今回は聴き進めるにつれて充実感を増していく作品と言えそうです。そんなアルバムのハイライトとなっているのがJornが感情を込めまくって歌い上げる名バラード④Master Of Sorrow。ライナーノーツでMagnus自身も「今まで書いたバラードの中でもベスト」と語るこの曲以降⑤Will You Follow、⑥Just A Dream、⑦Her Spell、⑨Wake Up Callといったキャッチーなアップテンポ、メロハー風のアプローチを取り入れた⑧Gone Too FarWITHIN TEMPTATIONにインスパイアされたというMagnusのコメントも頷けるシンフォニックなミドル⑪Who Can You Trustなど良曲がズラリと並びます。個々の楽曲のインパクトでは前作に分があるかもしれませんが、アルバム全体の完成度では本作が上かもしれません。ラストをしっとり聴かせるバラード⑫When Time Doesn't Healで締める構成もグッド。日本盤ボーナストラックにその⑫のリミックス(アンプラグド)バージョンが収められているのですが、僕としては④の別バージョンを聴きたかったかな…。

というわけで今回も期待に十分応えるだけの逸品ではあるものの地味な印象は拭い切れないし、RussellとJornの共演がケミストリーを起こすことまではできていないという前作の課題はそのままです。それに加えて2003年を最後にLAST TRIBEが活動を停止して以降MagnusがこのALLEN-LANDEで2枚、STARBREAKER「STARBREAKER」(2005)、TONY O'hola「ESCAPE INTO THE SUN」(2006)、PLANET ALLIANCE「PLANET ALLIANCE」(2006)そして本作発表後にはMark Boals(Vo/RING OF FIRE、ex-YNGWIE MALMSTEEN)と結成したTHE CODEX「THE CODEX」(2007)をリリースするなど、供給過多と言えるほどにアルバムを乱発していることも僕の本作に対する印象に少なからず影響を与えているように思います。当初はLAST TRIBE以外でMagnusの曲が聴けることに興奮していた僕もMagnus絡みのプロジェクトが質は高いが決め手に欠けるものばかりだったこともあって、有難味が薄れてきてしまってるんですよね。数々のプロジェクトに携わる職人ソングライターのようなMagnusの活動スタイルに対して、一定以上の満足感を得ながらも「多忙な中でこれだけ良質な作品を連発できるなら、じっくり腰を据えてアルバムを制作して名盤を生み出してほしい」という複雑な心境になる1枚でもあります。

【音源紹介】
・Master Of Sorrow

ALLEN-LANDE「THE BATTLE」(2005)

  • 2013/05/27(月) 00:00:00

THE BATTLE
【No.376】
★★★(2005)
年間ベスト2005年第9位

Magnus Karlsson(G/LAST TRIBE)が書いた楽曲をRussell Allen(Vo/SYMPHONY X)Jorn Lande(Vo/MASTERPLAN)が歌うプロジェクトALLEN-LANDEの1stアルバム。とはいえこのプロジェクトを企画したのでは彼等ではなくFRONTIERS RECORDSの社長Serafino PerginoがMagnusにAOR寄りの曲作りをオーダーしたところから始まり、Magnusが作曲を進めるのと平行してFRONTIERSがシンガーを選定した結果RussellとJornに白羽の矢が立ったというのがALLEN-LANDE誕生の経緯のようです。ちなみに上記の2人と言えばRoland Grapow(G/ex-HELLOWEEN)Uli Kusch(Ds/ex-HELLOWEEN)MASTERPLAN結成する際、Russellに加入を要請したものの断られたためJornに打診、結果的にJornがシンガーの座に就いたというエピソードがありましたね。また、このプロジェクトの仕掛人Serafinoは本作と同じ2005年にMichael Kiske(Vo/ex-HELLOWEEN)をフィーチュアしたPLACE VENDOMEのアルバムをリリースするなどしていたので、僕の中で彼に対する注目度が高くなってきたのもこの頃だったと思います。LAST TRIBEのシンガーRickard Bengtssonも作品を重ねる度に成長はしていたものの、Magnusが手掛けた曲をトップクラスのシンガーの歌唱で聴きたいという気持ちがあったのでALLEN-LANDEの話を初めて耳にした時は期待に胸が膨らみました。

このアルバムに収められているのはSYMPHONY Xタイプのネオクラ系プログレメタルでもMASTERPLANのようなパワーメタルでもないサウンドで、曲によってはLAST TRIBEよりもソフトなメロディアスHR/HM路線です。こうしてJornがメロハー系の曲を歌っているのを耳にするとMILLENIUMの傑作「HOURGLASS」(2000) をふと思い出したりしますね。プロジェクト名の影響もあってボーカルに注目が集まりがちですが、Magnusファンとしては楽曲面の充実振りに目が(というか耳が)いきます。軽快なハードロック②Hunter's Night、爽やかなサビメロが冴え渡る③Wish For A Miracle、LAST TRIBE時代には希薄だったメジャー感溢れるバラード④Reach A Little Longer、攻撃的なギターリフとポップなサビの対比が印象的な⑤Come Aliveと続くアルバム前半がハイライトでしょうか。レーベルから「こんなタイプの曲を書いてほしい」と依頼されて、指定された音楽性の枠内でここまでの仕事ができるMagnusの才能には脱帽ですね。

LAST TRIBEの3rd「THE UNCROWNED」(2003)と同じく、スピードに頼らずメロディの良さで勝負するそのスタイルは楽曲の幅が狭くなりがちなので間延び感がしてしまうのは否めませんが、曲毎に取り出して聴けばどれも高品質なものばかり。ただMagnusが作詞作曲を担当しRussellとJornという実力的に申し分ない2人のシンガーが単独で歌い、曲によってはデュエットするというこのプロジェクトに対する事前の期待値からすると物足りなさを感じるというのも事実だったりします。その要因のひとつがプロジェクトの肝であるシンガー2人はそれぞれ素晴らしい歌を聴かせてくれてはいるものの声質が似ているためブックレットを見ないとどちらが歌ってるかわかり難く、コラボレーションによる相乗効果が生まれるには至っていないことでしょうか。この辺りは参加メンバーに対する期待が大きいためハードルが高くなっていることが関連していると思うし、客観的に見れば満足できる作品であることには間違いないんですけどね…。

【音源紹介】
・Wish For A Miracle

【CD購入録】MAGNUS KARLSSON'S FREE FALL「MAGNUS KARLSSON'S FREE FALL」(2013)

  • 2013/05/23(木) 00:00:00

【CD購入録】
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MAGNUS KARLSSON'S FREE FALL「MAGNUS KARLSSON'S FREE FALL」(2013)

自身のバンドLAST TRIBEとして3枚のアルバムを発表した後はマルチプレイヤー、コンポーザー、プロデューサーとしても才能を発揮して主にFRONTIERS RECORDSの様々なプロジェクトに携わってきたMagnus Karlsson(G)による初のソロ作品を買いました。LAST TRIBEのアルバムはどれも傑作だったのに対して、その後に乱発気味にリリースされたプロジェクト作品ではFRONTIERSに酷使されるあまり(?)以前ほどの魅力が感じられなかったのですが今回はなかなか良いですね。本作では多くのゲストシンガーを迎えているのも話題のひとつでRussell Allen(SYMPHONY X、ALLEN-LANDE)、Ralf Scheepers(PRIMAL FEAR)、Tony Harnell(STRABREAKER、ex-TNT)、Mark Boals(THE CODEX、ex-ROYAL HUNT、YNGWIE MALMSTEEN)、Mike Andersson(PLANET ALLIANCE)、Rickard Bengtsson(ex-LAST TRIBE)といった過去のMagnus関連作品のリードシンガーに加えてRick Altzi(AT VANCE、MASTERPLAN、THUNDERSTONE)、Herman Saming(A.C.T)、David Readman(PINK CREAM69、VOODOO CIRCLE)も参加しています。またMagnusも3曲でリードシンガーも務めていて、上記のゲストボーカル陣の中にあっても違和感ない歌を披露しています。個人的に一番楽しみだった⑨Last Tribeは曲調、歌詞の両面でLAST TRIBEというバンド名に込められた「自分達がメタルの最後の種族だ」という気持ちが伝わってくるメタル讃歌となっていてニヤリ。こうなってくるとプロジェクトではなくMagnusがイニシアチブを握る正式なバンドが聴きたくなりますね。

LAST TRIBE「THE UNCROWNED」(2003)

  • 2013/05/20(月) 00:00:00

L TRIBE UNCROWNED
【No.375】
★★★★(2003)
年間ベスト2003年第9位

2001年のデビュー以降、1年に1枚のペースで高品質なアルバムを届け続けるLAST TRIBEの3作目。ソングライティングやギタープレイだけではなくキーボード、プロデュース、ボーナストラックではボーカルまでこなす中心人物Magnus Karlsson(G)のマルチな才能はここに来て一段と輝きを増していますね。前作「WITCH DANCE」(2002)ではプログレテイストもある正統派、躁なメロディを持ったジャーマンメタル調からポップな歌ものまでバラエティに富んだ楽曲が並んでいましたが、今回は上に挙げたタイプの中でも「プログレテイストもある正統派メタル」に焦点を絞ってきたように思います。これまでの作品には少なからず収録されていた疾走系ナンバーがないこと、楽曲がやや画一的になったこともあって地味になった感は否めませんがリピートするうちに味わいが増してくる辺りは流石ですね。

本作は何と言ってもアルバム冒頭が実に強力。重厚かつヘヴィなリフワークから流麗なサビへと展開していく①Healer、メジャーキーを用いた明るい曲調と終盤のアレンジが秀逸な②The Chosen Oneという名曲2連発で幕を開けます。そして、パイプオルガンで荘厳に始まるイントロからエンディングまで一分の隙もないドラマティックメタルの極致④The Uncrownedも本作のハイライトですね。そんなタイトルトラック以降は若干テンションが下がるもののMagnusらしいギターが炸裂する⑤Otherworld、配置も絶妙な1分半の叙情インスト⑥April Skyや本編ラストの⑩Call Of The Tribeなどは確かな聴きどころとなっています。またMagnusが歌う⑪Blessed By The Darkも楽曲、歌唱の両面でボートラだとは信じがたいほどのクオリティを誇っている点にも驚かされました。

このバンドの要がMagnusであることは間違いないのですが、デビュー当時からMagnusの相棒を務めるRickard Bengtsson(Vo/ex-ARMAGEDDON)、屈強のリズム隊としてバンドの屋台骨をしっかり支えるDick Lowgren(B/TIME REQUIEM、ex-ARMAGEDDON etc)、Jaime Salazar(Ds/BAD HABIT、ex-THE FLOWER KINGS etc) といった他のメンバーもLAST TRIBEに欠かせない存在となっている点も見逃せません。特にRickardは1st「THE RITUAL」(2001)やARMAGEDDONの頃と比べて大きく成長しましたね(最大の見せ場は⑨Full Moonのラストでしょうか)。派手さこそないもののデビューから3枚続けて質の高いアルバムを作り上げ、メンバーも定着してきたLAST TRIBEに大きな期待を寄せていたのですが現時点では本作を最後にバンドは自然消滅しています。その才能を高く評価されてMagnusが多くのプロジェクトに引っ張りだこになったことが大きな要因だと思うのですがALLEN/LANDE、STARBREAKER、THE CODEXなど彼が携わったプロジェクトは一定以上の質は担保されているけれどLAST TRIBEほどの感動は得られない作品が大半だというのがファンとしてはもどかしいですね。2013年現在MagnusはMat Sinner(B、Vo/SINNER)、Ralf Scheepers(Vo/ex-GAMMA RAY)を擁するPRIMAL FEARのパーマネントメンバーとなっているし、Rickardはプロデューサーやエンジニアとして活躍、DickはエクストリームメタルバンドMESHUGGAHに10年近く在籍、Jaimeは相変わらず複数のバンドやプロジェクトを掛け持ちするなど多忙なようですが、いつかLAST TRIBEを復活させてもらいたいですね。

【音源紹介】
・The Uncrowned

LAST TRIBE「WITCH DANCE」(2002)

  • 2013/05/17(金) 00:00:00

L TRIBE W DANCE
【No.374】
★★★★(2002)
年間ベスト2002年第6位

Pete Sandberg(Vo)がリーダーだと思っていたらそのPeteが脱退、後任にTALISMANでドラマーを務めていたことがあり後にTHE POODLESを結成することになるJakob Samuel(Vo)を迎えたことで、実はJonas Reingold(B)のバンドだということが明らかになったMIDNIGHT SUN。そのバンドの2代目ギタリストとしてシーンに登場したMagnus Karlsson率いるLAST TRIBEの2ndです。いちプレイヤーに徹していたMIDNIGHT SUNに対して、自分の理想とする音楽を追求するために結成したLAST TRIBEでは弾きまくりのギターや卓越したソングライティング能力で僕を魅了してくれていたので、期待が高まっていましたが本作はそんな期待にきっちり応えてくれる仕上がりとなっていますね。リズム隊にセッションミュージシャンを起用していたこともありプロジェクトっぽさが感じられたデビュー作「THE RITUAL」(2001) からメンバーチェンジがあり、技巧派ベーシストDick Lowgren(B/TIME REQUIEM、ex-ARMAGEDDON etc)とMIDNIGHT SUNでも活動を共にしていた北欧の名手Jaime Salazar(Ds/BAD HABIT ex-THE FLOWER KINGS etc)が加入していて大幅にレベルアップ。Magnus自身も「今のLAST TRIBEは正式なバンド」だと表明しています。

全体的には前作と同じく当時流行っていたメロパワとは一線を画したメロディックメタルで、楽曲が複雑な展開を見せる場面がありつつも歌メロは更にキャッチーになっていて更に聴きやすさが増していますね。序曲①The Gatheringに導かれて劇的なイントロから始まるタイトルトラック②Witch Dance、ミドルテンポの王道的ナンバー③Messengerと繋がる流れは鉄板です。それ以降も絶品のボーカルメロディに「キュイ~ン♪」とうなるMagnusのギターが絡む④Bring Out The Brave、爽やかなメロディがドラマティックに駆け抜けていく⑥Behind Your Eyes、ジャーマンメタル調の明るいメロディも飛び出す⑧Man Of Peace(Magnusの高速フレーズにDickがユニゾンするパートがカッコいい)といったメタリックチューン、ポップとすら言えそうな⑪DreamerBilly JoelHonestyっぽい?)など、多彩かつ高品質なナンバーが目白押し。前作に収録されていた超名曲Black Widowほどのインパクトこそないものの、アルバム全体の出来としては本作の方が上かもしれません。

それにしてもMagnusのギターは聴いていて気持ちがいいですね。良い意味でギタリストのエゴが感じられたデビュー作に比べて今回は楽曲のためのプレイに重きを置きつつ、見せ場もきっちり作ってくれています。それだけでなくMagnusは日本盤ボーナストラック⑫Tell Me Moreではリードボーカルも披露していてアコースティックバラード風の曲調と彼の素直な歌声がマッチしているし、客観的に見ても十分上手いと思います。本作と同時期にリリースされたMIDNIGHT SUNの4作目にしてラストアルバムとなった「METAL MACHINE」(2001)が僕好みの作風ではなかったこともあって、本作を聴きながらMagnusにはLAST TRIBEに専念してもらいたいと思ったことを今も覚えていますね。

【音源紹介】
・Dreamer

【CD購入録】ALLEN-LANDE「THE SHOWDOWN」(2010)

  • 2012/11/27(火) 00:00:00

【CD購入録】
THE SHOWDOWN
ALLEN-LANDE「THE SHOWDOWN」(2010)

Magnus Karlsson(G/PRIMAL FEAR、ex-LAST TRIBE etc)が手がけた楽曲をRussell Allen(Vo/SYMPHONY X)Jorn Lande(Vo/JORN、MASTERPLAN)が歌うスーパープロジェクトALLEN-LANDEの3作目を買いました。音楽性は1st「THE BATTLE」(2005)の頃から不変で、今回も一流アーティスト揃いなだけあって流石のクオリティを誇ってはいるもののマンネリ感は否めないし、RussellとJornの声質が似ているためどちらが歌っているのかわからないという点も相変わらずです。特にRussellとJornの歌が似ているということについては、せっかくシンガーが2人いるのにアルバムクレジットを見ないとどちらが歌っているのかわからないほどなので、何だか勿体なく感じてしまいますね。どちらも熱く歌い上げるタイプなのでコントラストをつけるにはハイトーン系シンガーと組んだ方が効果的だと思うのですが…。個人的には最近SECRET SPHEREに加入したMichele Luppi(Vo/ex-VISION DIVINE)とのコラボが聴いてみたいです。この手のプロジェクトは結成当初は豪華なラインナップが楽しめる反面、バンド感が希薄なのでコンスタントにアルバムが発表されると新鮮味が欲しくなってきてしまうんですよね。

【CD購入録】KISKE/SOMERVILLE「KISKE/SOMERVILLE」(2010)

  • 2011/08/21(日) 00:00:00

【CD購入録】
KISKE SOMERVILLE
KISKE/SOMERVILLE「KISKE/SOMERVILLE」(2010)

以前からその存在が公言されていたMichael Kiske(Vo/PLACE VENDOME、UNISONIC、ex-HELLOWEEN)が女性ボーカルと組むプロジェクトが、彼の相棒にTOBIAS SAMMET'S AVANTASIAでも共演経験のあるAmanda Somerville(Vo)を迎えてリリースした1stアルバムを買いました。PLACE VENDOMEでHR/HMシーンに復帰して以降、Kiske関連のアルバムはソフトなAOR系が多かったので本作もそんな感じかと思っていたら、これが予想以上にヘヴィな質感を持っていて少しびっくり(勿論メタルと呼ぶほどではありませんが)。この辺りは本作のメインコンポーザーMat Sinner(B)、Magnus Karlsson(G)の両名がピュアメタルバンドPRIMAL FEARに籍を置いていることも関係しているのかな。アルバム全体の印象としては手堅く一定水準以上のクオリティを誇るものの、飛び抜けて感動的でもないという「良くも悪くもFRONTIERSらしい作品」ながらKiskeの歌声に惚れ込んだ身としてはよく聴いている1枚です。ちなみに僕が買ったのは②Silence、③If I Had A WishのPV(こちらこちら)に加えてそのメイキング映像が収録されたDVD付き輸入盤でKiskeを始めとするメンバーのオフショットを見ることができて良かったです。

【CD購入録】BOB CATLEY「IMMORTAL」(2008)

  • 2009/11/26(木) 00:00:00

【CD購入録】
BOB CATLEY IMMORTAL
BOB CATLEY「IMMORTAL」(2008)

英国の気品を感じさせるハードロックバンドMAGNUMのフロントマンとして活躍後、1998年にソロ活動をスタート、最近ではTobias Sammet(Vo/EDGUY)のサイドプロジェクトAVANTASIAにも参加しているBob Catley(Vo)の6thソロアルバムを買いました。Magnus Karlsson(G/PRIMAL FEAR、STARBREAKER)が全曲のソングライティングとキーボードで参加していますがギターについては③End Of The Worldのソロを弾いているだけで、ギターパートは本作の発売元であるFRONTIERS RECORDS御用達のDennis Ward(B)Uwe Reitenauer(G)PINK CREAM 69組が担当しています。本作と合わせて買ったTONY O'HORA「ESCAPE INTO THE SUN」(2006)、STARBREAKER「LOVE'S DYING WISH」(2008)に比べるとMagnusの関わりが薄いアルバムではありますが上記2作品よりも気に入っていたりします。