FC2ブログ

CIRCUS MAXIMUS「HAVOC」(2016)

  • 2018/09/09(日) 00:00:00

HAVOC.jpg
【No.521】
★★★(2016)

2005年にデビュー、2nd「ISOLATE」(2007)以降は不動のメンバーで活動を続けるノルウェー出身のプログレメタルバンドCIRCUS MAXIMUSの4作目。初期2作品は一度聴いただけで口ずさめそうな歌メロが話題となっていたのに対して前作「NINE」(2012)では、わかりやすさが減退した一方で深みを増したサウンドに変化していました。今回も基本的に3rdの延長線上にある音楽性で楽曲のシンプル化は更に進み、これまで収録されていた10分越えの曲も姿を消しています。それだけでなく本作のタイトル曲③HavocMARILYN MANSONが引き合いに出されるようなヘヴィロック調で驚きました。この曲はアルバムリリースに先駆けて公開されていたため、購入前に「HAVOC」という作品に対して不安がよぎったのは事実ですね(苦笑)。

いざ聴いてみるとアルバム前半には③を筆頭にダークな楽曲が多いものの、冒頭の①The WeightはCIRCUS MAXIMUSらしいメロディが盛り込まれているし、⑥Loved Ones以降は僕がこのバンドに期待する美しいメロディが前面に出ていて一安心。特に⑧Rememberは「NINE」収録の名曲Last Goodbyeを彷彿とさせるメロディアスチューンで、この手の楽曲をもっと聴きたかったというのが本音ですね。また本編を締めくくる⑨Chivalryは3分近く続くアウトロが胸に沁みるナンバーで、この⑧から⑨に至る流れは本作の中で一番気に入っています。これら2曲の影に隠れがちですがスケール感のあるキーボードとMichael Eriksen(Vo)の美声が相乗効果をもたらしている⑥、DREAM THEATER風のインタープレイを織り交ぜたドラマティックチューン⑦After The Fireもなかなかの佳曲です。

メロディアスなHR/HMを好む僕としてはアルバム前半を聴いて戸惑うものの後半に持ち直すので聴後感はそれほど悪くありません。このアルバムを経てCIRCUS MAXIMUSがどのように進化していくのか要注目ですね。そんな本作を語る上で欠かせないのがバンドの初来日公演となったLOUD PARK 12から8曲を収録した初回限定盤ボーナスCDの存在です。セットリスト的にもLast Goodbyeを始めとした「NINE」の楽曲を中心に初期2作品からはAlive、Abyss、Arrival Of Loveといった名曲をしっかり押さえているので「HAVOC」本編にらしさを感じつつモヤモヤ感が拭いきれなかった僕にとしてはこちらをリピートすることの方が多かったりします(笑)。ちなみにライヴでは全9曲が演奏されていてI Amのみ本編のボーナストラックに収録されています。通常盤を買ったファンにもライヴ音源を聴いてもらいたいという意図なのかもしれませんが、初回限定盤を買った身としては全曲を通して聴きたかったかな…。ちなみに初回限定盤には本編に⑩Loathというボーナストラックが追加されていますが可もなく不可もなくという印象です。

【音源紹介】
Remember

CIRCUS MAXIMUS「NINE」(2012)

  • 2018/08/15(水) 00:00:00

NINE.jpg
【No.520】
★★★★(2012)

2nd「ISOLATE」(2007)で日本デビューを果たし、プログレメタルシーン期待の若手として注目を集めるCIRCUS MAXIMUSの3rdアルバム。 前作リリース後、Michael Eriksen(Vo)はバンドを離脱したRoy Khan(Vo)の代役としてKAMELOTのステージに立ったり、Torsti Spoof(G/LEVERAGE)と結成したメロディックロック・プロジェクトTHE MAGNIFICENTでアルバムを発表したりと活動の幅を広げCIRCUS MAXIMUSの知名度も上がっていましたが5年とやや長いスパンでの新作となりました。リリース間隔が長くなった要因はMichaelの課外活動もさることながら、創設メンバーで作曲面の中心となっているMats Haugen(G)が腕を痛めるなど予期せぬトラブルに依るところが大きかったらしく、当初予定していた2010年頃の完成時期が後ろ倒しになってしまったようです。

本作でまず目を惹くのはジャケットですね。従来の絵画的な雰囲気とは別物の無機質でアーティスティックなアルバムカバーはデザイナーでもあるMatsの奥さんによるものだそうですが、本作を聴く前はこのような変化がサウンド面にも表れているのではないかと一抹の不安を感じていました。実際に聴いてみても過去2作品とは趣きが違っていて親しみやすいボーカルメロディが残っているとはいえ登場頻度は減少、いかにもプログレメタル風の展開が増えています。全体的な印象としては過去のアルバムがDREAM THEATERの「IMAGES & WORDS」(1992)に北欧らしい叙情メロディを加味した作風だとすれば今回は「OCTAVARIUM」(2005)期のDREAM THEATERに近いように思いますね。そんな変化は音作りにも表れていてボーカルのボリュームがやや小さいミックスとなっている一方で、Matsのギターソロはこれまで以上に目立っていて大きな聴きどころとなっています。

聴き始めの頃は今回の変化に違和感を覚えましたが不思議とリピートしたくなる魅力を持った作品でもあります。序曲①Forgingを経てスタートする②Architect Of Fortuneはいきなり10分越えの長編で本作で聴けるCIRCUS MAXIMUSらしさが凝縮されているし、③Namasteは一転してコンパクトかつ曲名から連想される通りオリエンタルな雰囲気を放つ中毒性の高いナンバーです。僕がイメージするCIRCUS MAXIMUSらしさに最も近いのは⑥I Am、それに次ぐのが⑩Last Goodbyeでしょうか。それ以外は即効性が高くないため地味な印象を持ちますが聴くほどに味わいが増す曲が多いスルメ盤ですね。中でも哀愁と清涼感が交錯する⑩のサビはこれまでにCIRCUS MAXIMUSが生み出してきたメロディの中でも一番のお気に入りとなっていてROYAL HUNT、AT VANCEがそうだったように「Last Goodbyeという曲名にハズレなし」という法則を再確認しました。過去のアルバムで見せてくれた歌モノプログレメタルという個性やインパクトはこれまでで最も希薄ながら、バンドとしては着実に成長していると感じさせてくれる1枚です。

【音源紹介】
Last Goodbye

【CD購入録】AFTER ETERNITY「THE LEAP OF PAIN」(2017)

  • 2018/07/25(水) 00:00:00

【CD購入録】
THE LEAP OF PAIN
AFTER ETERNITY「THE LEAP OF PAIN」(2017)

ノルウェー出身のプログレッシブ・メタルバンドAFTER ETERNITYが2017年にリリースした1stアルバムを買いました。このバンドについては全く知らなかったのですがCIRCUS MAXIMUSのことを調べているうちにデビュー作「THE 1ST CHAPTER」(2005)発表後にEspen Storoというキーボードプレイヤーがバンドを脱退したこと、そして彼が現在はAFTER ETERNITYに在籍していることを知って音源をチェックしたところ、良さげだったので購入した次第です。バンドは5人編成でEspen以外のメンバーはDALE、DEFECTIVE、OCEANS OF TIME等で活動した経歴があるようですが知らないバンドばかり(苦笑)なのでEspenが一番の有名人ということになるのかもしれません。音楽性はというとCIRCUS MAXIMUSに通じるものがありつつ、彼等が2nd「ISOLATE」(2007)でキャッチー路線に舵を切ったのに対して本作は「THE 1ST CHAPTER」以降もプログレッシブな方向に踏み込んだらこうなったという感じですね。どの曲もミドルテンポでほぼ全てが6分以上だし、歌メロもさほどキャッチーではないので聞き流している場面もあったりしますがスリリングな演奏もあって心地よく聴ける1枚ではあります。シンガーErik Salminenは無名ながらMichael Eriksen(Vo/CIRCUS MAXIMUS)Mats Leven(Vo/ex-AT VANCE、YNGWIE MALMSTEEN etc)寄りにしたような歌声の持ち主でなかなか魅力的ですね。ちなみに僕が調べた限り本作はCDとしての販売はされておらずiTunesやAmazonでデジタル音源が入手できるようです。

CIRCUS MAXIMUS「ISOLATE」(2007)

  • 2018/07/21(土) 00:00:00

C MAXIMUS ISOLATE
【No.519】
★★★★(2007)

2005年リリースのデビュー作「THE 1ST CHAPTER」が輸入盤市場で注目を集めていたノルウェー産プログレメタルバンドCIRCUS MAXIMUSの2作目にして日本デビュー盤。音楽性は前作同様、初期DREAM TEHATERをベースとしつつ本家以上に歌心を大切にしたサウンドとなっています。バンドの持ち味であるメロディアスハードにも通じる親しみやすい歌メロと、テクニカルな側面という2つの要素が絶妙に絡み合っていますね。デビュー作以上にキャッチーさを増したように感じられますが、その要因としては収録曲の大半が4〜5分台とコンパクトになったことと、ポップな方向に振り切れた⑤Arrival Of Loveに依るところが大きいと思います。

楽曲的には⑤のインパクトが頭ひとつ抜けている感はあるものの、爽快なサビメロがクセになる②Abyssも前作におけるハイライトとなっていたAliveを彷彿とさせるCIRCUS MAXIMUSらしいナンバーです。また聴けば聴くほどに味わいが増すオープニング①Darkened Mind、後にMichael Eriksen(Vo)Roy Khan(Vo)の後任候補としてKAMELOTへの加入が噂されたことにも納得できる魅惑の低音ボーカルが胸に沁みるバラード⑥Zeroなども聴きどころとなっていますね。そしてアルバム後半には12分台の⑦Mouth Of Madness、9分台の⑨Ultimate Sacrificeといった長編を配していて、こちらでも複雑になり過ぎることなく良質なメロディを聴かせる姿勢に揺るぎはありません。それどころがメロディの起伏やドラマ性が強調されていてコンパクトな楽曲との対比もお見事。また日本盤ボーナストラック⑩Silenceは1stアルバムに収録されていたバラードSilence From Angels Aboveのリメイクで、こちらはライヴで演奏する時のバージョンだそうです。ギターのイントロや効果的なキーボードなどオリジナル以上に劇的な仕上がりとなっていてバンドの成長振りが窺えますね。

そんな楽曲群を歌うシンガーのMichael Erikssenは敬愛しているというGeoff Tate(Vo/QUEENSRYCHE)や母国ノルウェーが誇るTNTのフロントマンTony Harnellを彷彿とさせるハイトーンに加え、低音域では前述した通りRoy Khanのような深みも感じさせてくれます。ボーカルメロディを大切にする姿勢を更に強化した今回のアルバムにおける彼の貢献度はかなり大きいですね。ちなみに本作はジャケットに描かれている「どん底でもがき苦しむ男」の人生にまつわるコンセプトアルバムだそうで、テーマとしてはダークで重いように感じますが音楽自体は前作よりも聴きやすくメロディアスなので、プログレメタルというよりはプログレッシブな要素もあるメロディックメタルと表現したくなるよう作風となっています。

【音源紹介】
Arrival Of Love

CIRCUS MAXIMUS「THE 1ST CHAPTER」(2005)

  • 2018/07/09(月) 00:00:00

THE 1ST CHAPTER
【No.518】
★★★★(2006)

ノルウェーから現れたプログレメタルの新星CIRCUS MAXIMUSのデビューアルバム。本作がリリースされた2005年当時は国内盤が発売されませんでしたが、輸入盤市場で話題になっていたので即購入した思い出がありますね。その後2nd「ISOLATE」(2007)が好評で日本でも人気に火がつき2008年に本作の日本盤がリリースされています。ちなみにCIRCUS MAXIMUSというバンド名は同郷ノルウェーのメロディックロックバンドDA VINCIの2nd「BACK IN BUSINESS」(1989)の収録曲から取っているのかと思いきや、全く関係なく主要メンバーMats(G)Truls(Ds)Haugen兄弟がプレイしていたゲームでCIRCUS MAXIMUSという単語を偶然目にしたことがバンド名を決めるきっかけとなったそうです。

本作のサウンドはこのジャンルの大御所DREAM THEATERの影響下にあることが明白なスタイルで2nd「IMAGES AND WORDS」(1992)を彷彿とさせますね。それでいてボーカルメロディは本家以上にメロディアスでわかりやすいのがCIRCUS MAXIMUSの強みです。プログレメタルも好きなジャンルではあるけれど難解な曲は苦手という僕のようなリスナーにとってある意味理想的なサウンドかもしれません。その大きな要因となっているのがMichael Eriksen(Vo)の透き通った歌声です。線はやや細いし聴いていて圧倒されるような凄みこそないものの、メロディの良さをしっかり届けてくれる彼のボーカルは心地よく胸に響いてきますね。そんな歌ものプログレメタルと呼べそうなCIRCUS MAXIMUSの魅力を凝縮したのが優雅でキャッチーなサビが冴え渡る名曲②Alive、「ワーィ、アーマァヒー♪」と一緒に歌いたくなる⑥Why Am I Hereでしょう。またアコギが演出するリラックスした雰囲気で始まりメロハーに通じる親しみやすさと緊迫感のあるインストパートが交錯する⑦The Prophecyもいいですね。

一方で本作が1stアルバムということもあってバンドとしてのオリジナリティは確立されておらず①Sinのヘヴィなギターから中近東風のフレーズに繋がるイントロや、演奏陣が火花を散らすインスト曲④BiosfearはDREAM THEATERを連想させるし、10分越えの③Glory Of The EmpireではまるでSYMPHONY Xなピアノが登場、叙情バラード⑤Silence From Angels AboveKAMELOTのアルバムに収録されていそうなナンバーだったりします。デビュー作でありながら19分に及ぶ⑧The 1st Chapterもこの超大作を収録したチャレンジ精神は良いと思いますが、未整理な部分が目に付いたりします。…といった感じでいくつか注文を付けたくなる点はあるものの、それは期待の裏返しであって総じて見れば音楽的な面は勿論ジャケット、ブックレットに至るまでデビューアルバムとは思えないほどのクオリティを誇っています。僕としては一般的に評価の高い「ISOLATE」と同じかそれ以上のお気に入り盤ですね。

【音源紹介】
Alive

【CD購入録】IN VAIN「CURRENTS」(2018)

  • 2018/02/16(金) 00:00:00

【CD購入録】
CURRENTS.jpg
IN VAIN「CURRENTS」(2018)

それまでは未知のバンドながら3rd「AENIGMA」(2013)の深遠なサウンドで僕を魅了してくれたノルウェー産プログレ系デス/ブラックメタルバンドIN VAINの4作目を買いました。このアルバムが2018年に購入した新譜第1号ですね(もう2月も半分を過ぎましたが/苦笑)。ちなみに今回のアルバムがIN VAINの日本デビュー作で、ボーナストラックを追加した前作の国内盤も同時に発売されています。一撃必殺のメロディやわかりやすい展開は希薄ながら、本作もついリピートしたくなる不思議な魅力に溢れていますね。ヘヴィかつ重厚に攻めたててつつも哀愁を感じさせるバッキングと迫力あるグロウルで組み立てられた楽曲には求心力があるし、要所要所で挿入されたクリーンボイスの使い方が絶妙。その最たる例は禍々しい前半と讃美歌のような神聖さが感じられる後半が対照的なアルバム屈指のヘヴィチューン③Blood We Shedですね。またエンディング曲の⑨Standing On The Ground Of Mammothsではサックスも登場し楽曲を彩っています。お気に入り曲を個別に挙げるというよりも、1枚のアルバムとして通して聴きたくなる作品ですね。

【CD購入録】DA VINCI「AMBITION ROCKS」(2017)

  • 2017/10/22(日) 00:00:00

【CD購入録】
AMBITION ROCKS
DA VINCI「AMBITION ROCKS」(2017)

本国ノルウェーで1989年にリリースした2nd「BACK IN BUSINESS」の日本盤がゼロ・コーポレーションから4年遅れで発売されメロディックロック愛好家の間で好評を博したものの、日本でその存在が知られた頃には既に解散状態だったというDA VINCIが28年振りに発表した3作目を買いました。今年に入ってADAGIO、NOCTURNAL RITESなどが久々に新作を届けてくれましたが一番驚いたのはDA VINCI復活ですね。オリジナルメンバーで今も在籍しているのはDag Selboskar(Key)、Gunnar Westlie(G)のみではあるものの音楽性に変化はなく北欧ハードポップが堪能できる1枚となっています。以前に比べると楽曲全体を包み込むキーボードが目立っているように思いますね。新加入のシンガーErling Ellingsenは良くも悪くもクセのないスタイルでDA VINCIサウンドにマッチしていて曲によってはTommy Heart(Vo/FAIR WARNING)っぽく聴こえる場面もあります。DA VINCI復活を強烈に印象づけるキラーチューンこそないものの④I've Come All This Way、⑥Rocket Of Frame、⑩Soul Survivorなどはお気に入りだし、オシャレな雰囲気が新鮮な⑬Touch Of Humanityもいいですね。バンド再始動の挨拶がわりのアルバムとしては上々の仕上がりだと思います。それにしてもDA VINCIが再結成したとなると90年代に活動を停止してしまったCLOCKWISE、Steven Anderson(G)辺りも気長に待っていれば復活してくれるのでは…という淡い期待を抱いてしまいますね。

DA VINCI「BACK IN BUSINESS」(1989)

  • 2017/08/29(火) 00:00:00

BACK IN BUSINESS
【No.500】
★★★★(1995)

2017年9月15日に約28年振り(!)の復活作「AMBITION ROCKS」を日本盤でも発表するノルウェー産メロディックロックバンドDA VINCIの2作目にして再結成前のラストアルバム。本国では1989年に発表、日本ではかのゼロ・コーポレーションより1993年にリリースされています。1995年にYNGWIE MALMSTEENHELLOWEENでHR/HMに目覚めた僕は1996年辺りまでは北欧出身バンドを重点的にチェックしていてDA VINCIを知ったのもそんな北欧メタル開拓中のことでした。またMIKEAL ERLANDSSON「THE 1」(1995)との衝撃的な出会いもあってゼロ・コーポレーションの作品にも注目していたので「北欧」と「ゼロ・コーポレーション」という2つのキーワードにマッチする本作はかなり期待して購入した覚えがあります。いざ聴いてみると透明感あるサウンドと瑞々しいメロディに溢れた作風で嬉しくなりましたね。

まずはオープニングの①Touchdownが強力。煌びやかなキーボードがゴージャス感を演出する北欧メロディアスハードの名曲だと思います。PVも制作されたハードポップ②Call Me A Liar、大御所EUROPEを彷彿とさせるバラード③Young Heartsとメロディアスな楽曲の後に続くアメリカンな曲調に数え歌のような歌詞が乗る④9 And 10はそれまでの流れにハマっていない感もありますが、ゼロ・コーポレーションのバラード企画盤「美彩’d〜beside〜」(1995)にも収録された⑤Turn Down The Lightsで持ち直します。アルバム後半も一際キャッチーな⑥Millions Like Us、荘厳な雰囲気がアルバムの流れ的にも良いアクセントとなっている⑧Circus Maximus、ラストを爽やかに締めくくる⑩Last Timeなど佳曲が多いですね。ちなみにノルウェー出身のプログレメタルバンドCIRCUS MAXIMUSの名前は⑧から来ているのかと思いきや関係はないようです。本作を購入した当時は①、③、⑤など大好きな楽曲はあるものの他の曲が弱いかなと感じていましたが改めて聴くとアルバム全体としても好印象でした。

日本デビュー盤となった本作がメロディックロックファンの間で好評を博し、1st「DA VINCI」(1987)もゼロ・コーポレーションからリリースされるなど日本では高く評価されていましたね。その一方で世界的には本作のセールスは振るわなかったらしくバンドは契約を失ってしまい解散の道を辿ることに…。2006年にはデビューアルバムと本作にボーナストラックを1曲ずつ追加したリマスター盤が海外で再発されましたが、当時はバンドが復活する気配がなかったばかりかリリース元のレーベルMTM Musicまで倒産してしまったため今も彼等の1stと2ndは入手困難な状況が続いているようです。DA VINCI再結成は全くの予想外だったので今回の3rdアルバム発売のニュースはビッグサプライズだし、これを機にDA VINCIの過去作品が注目されると嬉しいですね。本作はゼロ・コーポレーションが世に送り出した北欧HR/HMバンドの中でもFORTUNE「MAKING GOLD」(1993)MASQUERADE「MASQUERADE」(1992)と肩を並べる充実のアルバムだと思います。

【音源紹介】
Touchdown

【CD購入録】JORN LANDE & TROND HOLTER present DRACULA 「SWING OF DEATH」(2015)

  • 2016/06/21(火) 00:00:00

【CD購入録】
SWING OF DEATH
JORN LANDE & TROND HOLTER present DRACULA 「SWING OF DEATH」(2015)

2014年に解散を発表したWIG WAMのギタリストTeenyことTrond HolterがWIG WAM在籍時から構想を温めていたドラキュラをテーマにしたストーリーアルバムを買いました。リードシンガーを務めているのはJorn Lande(Vo/JORN、ALLEN-LANDE etc)で、今回も濃厚なボーカルパフォーマンスを披露しています。WIG WAMのリードシンガーだったAge Sten Nilsenによると、本作は元々WIG WAMの別プロジェクトとして自身が歌うはずだったにもかかわらずTrondが独断でJornとレコーディングを進めていったのだとか…。そのことが引き金となりWIG WAMの解散が決定的になったという、いわくつきの1枚でもあります。音楽性はWIG WAMとは似ても似つかないほどダークかつドラマティックなヘヴィメタルでJornの熱唱も冴えていますね。また曲によってはヨーロッパ民謡風のメロディが飛び出してきたり、女性シンガーとのデュエットもあったりしてアルバムに起伏を持たせています。ハイライトは劇的な展開と終盤の弾きまくりギターソロが印象的な⑦Queen Of The Deadですね。いわゆる疾走曲の類いは収録されていないので即効性は低めですが繰り返し聴いているうちに味わいが増してくる辺りは流石です。WIG WAMの中心人物だったGlamとTeenyの2人が解散後に発表したアルバムによる対決は本作に軍配が上がりますね。

【CD購入録】Age Sten Nilsen's AMMUNITION「SHANGHAIED」(2014)

  • 2016/06/17(金) 00:00:00

【CD購入録】
SHANGHAIED.jpg
Age Sten Nilsen's AMMUNITION「SHANGHAIED」(2014)

2014年に解散を発表したノルウェーの国民的バンドWIG WAMのフロントマンGlamことAge Sten Nilsenが新たに結成したAMMUNITIONの1stアルバムを買いました。本作でAgeの相棒を務めているのは自身のバンドECLIPSEW.E.T.を始めとする多くのプロジェクトで、その作曲能力を発揮しているErik Martensson(G)です。本作の音楽性はWIG WAMにも通じるメロディアスなハードロックですが、各曲のインパクトはWIG WAMに及ばないかな。耳に残るメロディよりもロックの楽しさ、ノリのよさを全面に出しているように感じます。このアルバムも悪くはないもののリピートしているうちにWIG WAMが聴きたくなってしまいますね…。⑧Do You Like ItでAgeが「カモンカモンカモン♪」と歌っているのを耳にするとWIG WAMの代表曲In My Dreamsが頭をよぎります(笑)。あとはボーナストラックの⑬Access Deniedが結構好きだったりします。

【CD購入録】CIRCUS MAXIMUS「HAVOC」(2016)

  • 2016/03/03(木) 00:00:00

【CD購入録】
HAVOC.jpg
CIRCUS MAXIMUS「HAVOC」(2016)

ノルウェーが誇るプログレッシブ・メタル界のホープCIRCUS MAXIMUSの4作目を買いました。アルバムリリースに先駆けて公開された楽曲群を聴いて、歌メロ重視だった初期2作品と比べてやや内省的だった前作「NINE」(2012)に近いものを感じていました。実際にアルバムを聴いてみての第一印象としては作品前半にヘヴィなナンバーが多く、後半に進むにつれて僕がこのバンドに期待する繊細なメロディが楽しめるという感じでしょうか。特に⑥Loved Ones〜⑨Chivalryの流れは秀逸ですね。聴き始めの感触としては前作より良いし「NINE」も聴き込むほどに好きになっていった作品なので、これからどんどんハマっていきそうな気がしています。なお僕が買った初回限定盤にはLOUD PARK 12でのパフォーマンスを収録した8曲入りボーナスCDが付いていて、こちらも聴き応えがありますね。

【CD購入録】LEPROUS「COAL」(2013)

  • 2016/02/26(金) 00:00:00

【CD購入録】
COAL.jpg
LEPROUS「COAL」(2013)

ノルウェーのダーク・プログレッシブメタルバンドLEPROUSの3作目を買いました。メンバーがブラックメタルの大御所EMPERORやその中心人物Ihsahn(Vo)のソロでバックバンドを務めていた関係で来日経験もあるようですが、メロディ派の僕はEMPERORもIhsahnもよく知らないのでこのバンドもノーチェックでした。他のブロガーさんの記事を見ていると最新作の4th「THE CONGREGATION」(2015)を高く評価されている方が多かったので一度聴いてみたいと思っていたところ、本作を安価で発見したので捕獲。プログレメタルといってもDREAM THEATERのようにテクニカルパートで聴き手を圧倒するのではなく、緻密に組み立てられた楽曲をじっくり聴かせるスタイルでPAIN OF SALVATIONやプログレデススタイルだった頃のOPETHからグロウルを大幅カットしたような感じでしょうか(両バンドの熱心なファンではないのであくまでイメージですが)。そんなLEPROUSサウンドの核となっているのはEinar Solberg(Vo、Key)の卓越した歌唱力。伸びやかなハイトーン、繊細な歌唱から濁声まで幅広いスタイルをこなしていて、中でも④The Cloakにおけるエモーショナルな歌声は絶品です。即効性の高い音楽性ではないため聴き込みが必要だと感じていますが、何度も聴きたくなる不思議な魅力に溢れた1枚ですね。

【CD購入録】IN VAIN「AENIGMA」(2013)

  • 2014/02/26(水) 00:00:00

【CD購入録】
Ænigma
IN VAIN「AENIGMA」(2013)

ノルウェー出身のプログレッシブデス/ブラックバンドIN VAINの3作目を買いました。ジャンル的には僕が好んで聴くタイプではないのですが、相互リンクさせていただいているヒゲ・スカイウォーカーさんをはじめ複数のサイト/ブログで絶賛されていたのでYouTubeで試聴して「これはいけそう」と判断しました。本作を聴いてまず印象的だったのはヘヴィな演奏と獰猛なグロウルの間に絶妙なタイミングとバランスで差し込まれるクリーンボーカルパートの充実振りです。それが一番顕著に表れているのが④Hymne Til Havetで、この曲のクリーンパートは神々しさを感じるほど。またギターソロがカッコいい⑥Time Of Yoreもお気に入りです。未知のバンドでしたが今後聴き込み続ければ更に味わいが増してきそうな予感もしています。こういう出会いがあるので他のブロガーさんの年間ベスト記事は楽しみなんですよね。

【CD購入録】ALLEN-LANDE「THE SHOWDOWN」(2010)

  • 2012/11/27(火) 00:00:00

【CD購入録】
THE SHOWDOWN
ALLEN-LANDE「THE SHOWDOWN」(2010)

Magnus Karlsson(G/PRIMAL FEAR、ex-LAST TRIBE etc)が手がけた楽曲をRussell Allen(Vo/SYMPHONY X)Jorn Lande(Vo/JORN、MASTERPLAN)が歌うスーパープロジェクトALLEN-LANDEの3作目を買いました。音楽性は1st「THE BATTLE」(2005)の頃から不変で、今回も一流アーティスト揃いなだけあって流石のクオリティを誇ってはいるもののマンネリ感は否めないし、RussellとJornの声質が似ているためどちらが歌っているのかわからないという点も相変わらずです。特にRussellとJornの歌が似ているということについては、せっかくシンガーが2人いるのにアルバムクレジットを見ないとどちらが歌っているのかわからないほどなので、何だか勿体なく感じてしまいますね。どちらも熱く歌い上げるタイプなのでコントラストをつけるにはハイトーン系シンガーと組んだ方が効果的だと思うのですが…。個人的には最近SECRET SPHEREに加入したMichele Luppi(Vo/ex-VISION DIVINE)とのコラボが聴いてみたいです。この手のプロジェクトは結成当初は豪華なラインナップが楽しめる反面、バンド感が希薄なのでコンスタントにアルバムが発表されると新鮮味が欲しくなってきてしまうんですよね。

【CD購入録】CIRCUS MAXIMUS「NINE」(2012)

  • 2012/06/21(木) 00:00:00

【CD購入録】
NINE.jpg
CIRCUS MAXIMUS「NINE」(2012)

最近ではKAMELOTのツアーにサポートとして帯同したり、THE MAGNIFICENTTorsti Spoof(G/LEVERAGE)と結成したことでも知られる実力派シンガーMichael Eriksen擁するノルウェー産プログレメタルバンドCIRCUS MAXIMUSの3作目を買いました。歌メロを大切にするプログレメタルというこのバンドのスタイルが好みだったのですが、過去2作品とジャケットイメージも異なる本作は僕が買った国内盤に先駆けてリリースされた輸入盤のレビューを見ると賛否両論あったので期待と不安を胸に聴いてみました。前作「ISOLATE」(2007)の延長線上にある作品とは言い難いという事前情報があったせいか、本作を数回聴いた現時点ではそれほど大きな違和感はありません。前作で時折感じられたメロハーテイストはTHE MAGNIFICENTの方で出し切ってしまったのかArrival Of Loveのようなわかりやすいキャッチーソングはないものの、これまで以上に懐の深さを感じさせてくれる作品なので聴き込むにつれて、このアルバムに対する印象がどう変わっていくのか楽しみです。

【CD購入録】WIG WAM「WALL STREET」(2012)

  • 2012/05/24(木) 00:00:00

【CD購入録】
WALL STREET(JPN)
WIG WAM「WALL STREET」(2012)

これまでのアルバムで「とにかく明るくメロディアスなロックンロール」を聴かせてくれたノルウェー産バンドWIG WAMの4作目を買いました。過去作品は「ROCK'N'ROLL」という単語を使ったタイトルが多かったのに対して今回は「ウォール街」というロックンローラーとはある意味で対極に位置するものとなっていたり、アルバムジャケットとメンバー写真の両方がこれまで以上におバカさが控えめになっていたりするのですが、その辺りが影響してかサウンドの方にも変化が見られます。従来の能天気なまでの明るさはかなり抑えられていて、それに伴ってGlam(Vo)が派手なシャウトを決める場面も激減しているので、第一印象としては地味です。ゴシックテイストやデジタルサウンドを導入している曲もあって、初めて聴いた時は違和感を覚えました。とはいえWIG WAMならではのメロディセンスは健在なので、これまでのアルバムとの違いを味わいながら本作をリピートしたいと思います。

【CD購入録】EVENRUDE「ONE SIZE FITS ALL」(1989)

  • 2012/02/20(月) 00:00:00

【CD購入録】
ONE SIZE FITS ALL
EVENRUDE「ONE SIZE FITS ALL」(1989)

SHA-BOOMDag Finn(Vo/SHA-BOOM)のアルバムに楽曲を提供していたOle Evenrude(Vo)率いるEVENRUDEの5作目を買いました。オリジナル盤は1989年のリリースですが2005年にボーナストラック4曲を追加して再発されており、僕が買ったのは2005年盤の方です。本作には中心人物のOle Evenrude以外のメンバーとしては、後にWIG WAMで活躍するTeeny(G)が本名のTrond Holterでギターをプレイ、Hugo、Jon Fiore、Robin Beckなどメロハーが好きな僕のアンテナが反応するシンガー陣もバックコーラスで参加しているほか、プロデューサーにはSHYKANSASのアルバムを手掛けたこともあるNiel Kernonを迎えています。僕がEVENRUDEを知るきっかけとなったSHA-BOOM同様、このアルバムもアメリカンなノリの良さとキャッチーなメロディ、そして控えめながら確かに存在する北欧的な哀愁が耳に残ります。良く言えばハスキー、悪く言えばアクの強いOleのボーカルは好みが分かれるかもしれませんがSHA-BOOMを聴いて高まった期待に応えてくれる1枚です。Oleは本作を最後に表舞台から身を引き、プロデューサー業に専念しているようですが、EVENRUDEの活動も再開してほしいですね。ちなみに②Desperado、⑩X-Ray Specs、⑫WerewolfはSHA-BOOM「LET'S PARTY」(1990)に、③Broken HeartはDAG FINN「THE WONDERFUL WORLD OF DAG FINN」(1991)に収録されています。

【CD購入録】DAG FINN「THE WONDERFUL WORLD OF DAG FINN」(1991)

  • 2012/02/18(土) 00:00:00

【CD購入録】
THE WONDERFUL WORLD OF DAG FINN
DAG FINN「THE WONDERFUL WORLD OF DAG FINN」(1991)

先日CD購入録記事を書いたSHA-BOOM繋がりでDag Finn(Vo/SHA-BOOM)によるソロ名義のアルバムを買いました。基本的にはSHA-BOOMと同路線のハードポップで、BON JOVIYou Give Love A Bad Nameを連想させるビッグなコーラスに惹きつけられる②What Goes Around(Will Come Around)がお気に入りです。あとはSHA-BOOM名義の時よりも③Bye Bye Baby Goodbye、⑧Sorry(If I Broke Your Heart For Nothing)のような心温まるメロディが多いようにも思います。とにかくアルバム全般に溢れるポップでキャッチーなサウンドが魅力的で正に「Dag Finnの素晴らしき世界」を堪能できる1枚ですね。

【CD購入録】SHA-BOOM「R.O.C.K」(1988)、「LET'S PARTY」(1990)

  • 2012/02/16(木) 00:00:00

【CD購入録】
ROCK.jpg
SHA-BOOM「R.O.C.K.」(1988)

LETS PARTY
「LET'S PARTY」(1990)

2005年に通算3作目にしてハードポップの傑作「THE RACE IS ON」を発表したSHA-BOOMの過去2作品を買いました。それぞれのアルバムタイトルに象徴されるように「ロックンロール」「パーティー」という言葉を連想させる能天気な楽曲もあり、北欧らしい哀愁はそれほど感じられませんが作品の根底には一度聴いただけで口ずさめる親しみやすいメロディが溢れているので、この2作品が北欧ハードポップの隠れた名盤と呼ばれていることにも納得です。1枚のアルバムとしての魅力は現在のところ「THE RACE IS ON」の方が上ですが1stの④Dangerous、⑨1992や2ndの⑩WerewolfOle Evenrudeなる人物のカバー)はかなりのキラーチューン。ちなみに2ndではJay Graydon、Clif Magness、Glen BallardによるAORプロジェクトPLANET3の名バラード④I Don't Wanna Say Goodnightをカバーしていますが、オリジナルに忠実なアレンジということもあり原曲には及ばないかなという印象ですね。

【CD購入録】THE MAGNIFICENT「THE MAGNIFICENT」(2011)

  • 2012/01/23(月) 00:00:00

【CD購入録】
THE MAGNIFICENT
THE MAGNIFICENT「THE MAGNIFICENT」(2011)

ノルウェー産プログレメタルのホープCIRCUS MAXIMUSのフロントマンMichael EriksenとフィンランドのメロディアスHR/HMバンドLEVERAGEのギタリストTorsti Spoofがタッグを組んだニュープロジェクトTHE MAGNIFICENTの1stアルバムを買いました。北欧の若手有望株バンドに所属する2人がメロディアス系レーベルの名門FRONTIERS RECORDSから作品をリリースすると聞いた時点で一定レベル以上のアルバムになると予想していましたが、本作はその期待を裏切らない出来栄えだと思います。このアルバムで聴けるのはCIRCUS MAXIMUSのような歌ものプログレメタルではなくLEVERAGEを更に取っ付きやすくした感じの北欧メロディアスハード(ギターはしっかり弾きまくり)で、CIRCUS MAXIMUSの2nd「ISOLATE」(2007)に収録されていたArrival Of Loveでその片鱗を見せていたMichaelの歌声とポップな楽曲との相性の良さを発揮してくれています。お気に入りは瑞々しいメロディが躍動する③Memories、バラード作りのツボを的確に押さえた④Angelですね。それと見逃せないのが日本盤ボーナスで全盛期のTENを彷彿とさせる爽快チューン⑬Driveの存在。終盤に若干テンションが下がり気味な本作の聴後感をグッと向上してくれています。メロディックロック系(特にFRONTIERS関連)のボートラというと、アルバム本編曲のバージョン違いが多い印象でしたがこの⑬は「日本盤を買って良かった!」と素直に思える1曲でした。