【CD購入録】DA VINCI「AMBITION ROCKS」(2017)

  • 2017/10/22(日) 00:00:00

【CD購入録】
AMBITION ROCKS
DA VINCI「AMBITION ROCKS」(2017)

本国ノルウェーで1989年にリリースした2nd「BACK IN BUSINESS」の日本盤がゼロ・コーポレーションから4年遅れで発売されメロディックロック愛好家の間で好評を博したものの、日本でその存在が知られた頃には既に解散状態だったというDA VINCIが28年振りに発表した3作目を買いました。今年に入ってADAGIO、NOCTURNAL RITESなどが久々に新作を届けてくれましたが一番驚いたのはDA VINCI復活ですね。オリジナルメンバーで今も在籍しているのはDag Selboskar(Key)、Gunnar Westlie(G)のみではあるものの音楽性に変化はなく北欧ハードポップが堪能できる1枚となっています。以前に比べると楽曲全体を包み込むキーボードが目立っているように思いますね。新加入のシンガーErling Ellingsenは良くも悪くもクセのないスタイルでDA VINCIサウンドにマッチしていて曲によってはTommy Heart(Vo/FAIR WARNING)っぽく聴こえる場面もあります。DA VINCI復活を強烈に印象づけるキラーチューンこそないものの④I've Come All This Way、⑥Rocket Of Frame、⑩Soul Survivorなどはお気に入りだし、オシャレな雰囲気が新鮮な⑬Touch Of Humanityもいいですね。バンド再始動の挨拶がわりのアルバムとしては上々の仕上がりだと思います。それにしてもDA VINCIが再結成したとなると90年代に活動を停止してしまったCLOCKWISE、Steven Anderson(G)辺りも気長に待っていれば復活してくれるのでは…という淡い期待を抱いてしまいますね。

DA VINCI「BACK IN BUSINESS」(1989)

  • 2017/08/29(火) 00:00:00

BACK IN BUSINESS
【No.500】
★★★★(1995)

2017年9月15日に約28年振り(!)の復活作「AMBITION ROCKS」を日本盤でも発表するノルウェー産メロディックロックバンドDA VINCIの2作目にして再結成前のラストアルバム。本国では1989年に発表、日本ではかのゼロ・コーポレーションより1993年にリリースされています。1995年にYNGWIE MALMSTEENHELLOWEENでHR/HMに目覚めた僕は1996年辺りまでは北欧出身バンドを重点的にチェックしていてDA VINCIを知ったのもそんな北欧メタル開拓中のことでした。またMIKEAL ERLANDSSON「THE 1」(1995)との衝撃的な出会いもあってゼロ・コーポレーションの作品にも注目していたので「北欧」と「ゼロ・コーポレーション」という2つのキーワードにマッチする本作はかなり期待して購入した覚えがあります。いざ聴いてみると透明感あるサウンドと瑞々しいメロディに溢れた作風で嬉しくなりましたね。

まずはオープニングの①Touchdownが強力。煌びやかなキーボードがゴージャス感を演出する北欧メロディアスハードの名曲だと思います。PVも制作されたハードポップ②Call Me A Liar、大御所EUROPEを彷彿とさせるバラード③Young Heartsとメロディアスな楽曲の後に続くアメリカンな曲調に数え歌のような歌詞が乗る④9 And 10はそれまでの流れにハマっていない感もありますが、ゼロ・コーポレーションのバラード企画盤「美彩’d〜beside〜」(1995)にも収録された⑤Turn Down The Lightsで持ち直します。アルバム後半も一際キャッチーな⑥Millions Like Us、荘厳な雰囲気がアルバムの流れ的にも良いアクセントとなっている⑧Circus Maximus、ラストを爽やかに締めくくる⑩Last Timeなど佳曲が多いですね。ちなみにノルウェー出身のプログレメタルバンドCIRCUS MAXIMUSの名前は⑧から来ているのかと思いきや関係はないようです。本作を購入した当時は①、③、⑤など大好きな楽曲はあるものの他の曲が弱いかなと感じていましたが改めて聴くとアルバム全体としても好印象でした。

日本デビュー盤となった本作がメロディックロックファンの間で好評を博し、1st「DA VINCI」(1987)もゼロ・コーポレーションからリリースされるなど日本では高く評価されていましたね。その一方で世界的には本作のセールスは振るわなかったらしくバンドは契約を失ってしまい解散の道を辿ることに…。2006年にはデビューアルバムと本作にボーナストラックを1曲ずつ追加したリマスター盤が海外で再発されましたが、当時はバンドが復活する気配がなかったばかりかリリース元のレーベルMTM Musicまで倒産してしまったため今も彼等の1stと2ndは入手困難な状況が続いているようです。DA VINCI再結成は全くの予想外だったので今回の3rdアルバム発売のニュースはビッグサプライズだし、これを機にDA VINCIの過去作品が注目されると嬉しいですね。本作はゼロ・コーポレーションが世に送り出した北欧HR/HMバンドの中でもFORTUNE「MAKING GOLD」(1993)MASQUERADE「MASQUERADE」(1992)と肩を並べる充実のアルバムだと思います。

【音源紹介】
Touchdown

【CD購入録】JORN LANDE & TROND HOLTER present DRACULA 「SWING OF DEATH」(2015)

  • 2016/06/21(火) 00:00:00

【CD購入録】
SWING OF DEATH
JORN LANDE & TROND HOLTER present DRACULA 「SWING OF DEATH」(2015)

2014年に解散を発表したWIG WAMのギタリストTeenyことTrond HolterがWIG WAM在籍時から構想を温めていたドラキュラをテーマにしたストーリーアルバムを買いました。リードシンガーを務めているのはJorn Lande(Vo/JORN、ALLEN-LANDE etc)で、今回も濃厚なボーカルパフォーマンスを披露しています。WIG WAMのリードシンガーだったAge Sten Nilsenによると、本作は元々WIG WAMの別プロジェクトとして自身が歌うはずだったにもかかわらずTrondが独断でJornとレコーディングを進めていったのだとか…。そのことが引き金となりWIG WAMの解散が決定的になったという、いわくつきの1枚でもあります。音楽性はWIG WAMとは似ても似つかないほどダークかつドラマティックなヘヴィメタルでJornの熱唱も冴えていますね。また曲によってはヨーロッパ民謡風のメロディが飛び出してきたり、女性シンガーとのデュエットもあったりしてアルバムに起伏を持たせています。ハイライトは劇的な展開と終盤の弾きまくりギターソロが印象的な⑦Queen Of The Deadですね。いわゆる疾走曲の類いは収録されていないので即効性は低めですが繰り返し聴いているうちに味わいが増してくる辺りは流石です。WIG WAMの中心人物だったGlamとTeenyの2人が解散後に発表したアルバムによる対決は本作に軍配が上がりますね。

【CD購入録】Age Sten Nilsen's AMMUNITION「SHANGHAIED」(2014)

  • 2016/06/17(金) 00:00:00

【CD購入録】
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Age Sten Nilsen's AMMUNITION「SHANGHAIED」(2014)

2014年に解散を発表したノルウェーの国民的バンドWIG WAMのフロントマンGlamことAge Sten Nilsenが新たに結成したAMMUNITIONの1stアルバムを買いました。本作でAgeの相棒を務めているのは自身のバンドECLIPSEW.E.T.を始めとする多くのプロジェクトで、その作曲能力を発揮しているErik Martensson(G)です。本作の音楽性はWIG WAMにも通じるメロディアスなハードロックですが、各曲のインパクトはWIG WAMに及ばないかな。耳に残るメロディよりもロックの楽しさ、ノリのよさを全面に出しているように感じます。このアルバムも悪くはないもののリピートしているうちにWIG WAMが聴きたくなってしまいますね…。⑧Do You Like ItでAgeが「カモンカモンカモン♪」と歌っているのを耳にするとWIG WAMの代表曲In My Dreamsが頭をよぎります(笑)。あとはボーナストラックの⑬Access Deniedが結構好きだったりします。

【CD購入録】CIRCUS MAXIMUS「HAVOC」(2016)

  • 2016/03/03(木) 00:00:00

【CD購入録】
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CIRCUS MAXIMUS「HAVOC」(2016)

ノルウェーが誇るプログレッシブ・メタル界のホープCIRCUS MAXIMUSの4作目を買いました。アルバムリリースに先駆けて公開された楽曲群を聴いて、歌メロ重視だった初期2作品と比べてやや内省的だった前作「NINE」(2012)に近いものを感じていました。実際にアルバムを聴いてみての第一印象としては作品前半にヘヴィなナンバーが多く、後半に進むにつれて僕がこのバンドに期待する繊細なメロディが楽しめるという感じでしょうか。特に⑥Loved Ones〜⑨Chivalryの流れは秀逸ですね。聴き始めの感触としては前作より良いし「NINE」も聴き込むほどに好きになっていった作品なので、これからどんどんハマっていきそうな気がしています。なお僕が買った初回限定盤にはLOUD PARK 12でのパフォーマンスを収録した8曲入りボーナスCDが付いていて、こちらも聴き応えがありますね。

【CD購入録】LEPROUS「COAL」(2013)

  • 2016/02/26(金) 00:00:00

【CD購入録】
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LEPROUS「COAL」(2013)

ノルウェーのダーク・プログレッシブメタルバンドLEPROUSの3作目を買いました。メンバーがブラックメタルの大御所EMPERORやその中心人物Ihsahn(Vo)のソロでバックバンドを務めていた関係で来日経験もあるようですが、メロディ派の僕はEMPERORもIhsahnもよく知らないのでこのバンドもノーチェックでした。他のブロガーさんの記事を見ていると最新作の4th「THE CONGREGATION」(2015)を高く評価されている方が多かったので一度聴いてみたいと思っていたところ、本作を安価で発見したので捕獲。プログレメタルといってもDREAM THEATERのようにテクニカルパートで聴き手を圧倒するのではなく、緻密に組み立てられた楽曲をじっくり聴かせるスタイルでPAIN OF SALVATIONやプログレデススタイルだった頃のOPETHからグロウルを大幅カットしたような感じでしょうか(両バンドの熱心なファンではないのであくまでイメージですが)。そんなLEPROUSサウンドの核となっているのはEinar Solberg(Vo、Key)の卓越した歌唱力。伸びやかなハイトーン、繊細な歌唱から濁声まで幅広いスタイルをこなしていて、中でも④The Cloakにおけるエモーショナルな歌声は絶品です。即効性の高い音楽性ではないため聴き込みが必要だと感じていますが、何度も聴きたくなる不思議な魅力に溢れた1枚ですね。

【CD購入録】IN VAIN「AENIGMA」(2013)

  • 2014/02/26(水) 00:00:00

【CD購入録】
Ænigma
IN VAIN「AENIGMA」(2013)

ノルウェー出身のプログレッシブデス/ブラックバンドIN VAINの3作目を買いました。ジャンル的には僕が好んで聴くタイプではないのですが、相互リンクさせていただいているヒゲ・スカイウォーカーさんをはじめ複数のサイト/ブログで絶賛されていたのでYouTubeで試聴して「これはいけそう」と判断しました。本作を聴いてまず印象的だったのはヘヴィな演奏と獰猛なグロウルの間に絶妙なタイミングとバランスで差し込まれるクリーンボーカルパートの充実振りです。それが一番顕著に表れているのが④Hymne Til Havetで、この曲のクリーンパートは神々しさを感じるほど。またギターソロがカッコいい⑥Time Of Yoreもお気に入りです。未知のバンドでしたが今後聴き込み続ければ更に味わいが増してきそうな予感もしています。こういう出会いがあるので他のブロガーさんの年間ベスト記事は楽しみなんですよね。

【CD購入録】ALLEN-LANDE「THE SHOWDOWN」(2010)

  • 2012/11/27(火) 00:00:00

【CD購入録】
THE SHOWDOWN
ALLEN-LANDE「THE SHOWDOWN」(2010)

Magnus Karlsson(G/PRIMAL FEAR、ex-LAST TRIBE etc)が手がけた楽曲をRussell Allen(Vo/SYMPHONY X)Jorn Lande(Vo/JORN、MASTERPLAN)が歌うスーパープロジェクトALLEN-LANDEの3作目を買いました。音楽性は1st「THE BATTLE」(2005)の頃から不変で、今回も一流アーティスト揃いなだけあって流石のクオリティを誇ってはいるもののマンネリ感は否めないし、RussellとJornの声質が似ているためどちらが歌っているのかわからないという点も相変わらずです。特にRussellとJornの歌が似ているということについては、せっかくシンガーが2人いるのにアルバムクレジットを見ないとどちらが歌っているのかわからないほどなので、何だか勿体なく感じてしまいますね。どちらも熱く歌い上げるタイプなのでコントラストをつけるにはハイトーン系シンガーと組んだ方が効果的だと思うのですが…。個人的には最近SECRET SPHEREに加入したMichele Luppi(Vo/ex-VISION DIVINE)とのコラボが聴いてみたいです。この手のプロジェクトは結成当初は豪華なラインナップが楽しめる反面、バンド感が希薄なのでコンスタントにアルバムが発表されると新鮮味が欲しくなってきてしまうんですよね。

【CD購入録】CIRCUS MAXIMUS「NINE」(2012)

  • 2012/06/21(木) 00:00:00

【CD購入録】
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CIRCUS MAXIMUS「NINE」(2012)

最近ではKAMELOTのツアーにサポートとして帯同したり、THE MAGNIFICENTTorsti Spoof(G/LEVERAGE)と結成したことでも知られる実力派シンガーMichael Eriksen擁するノルウェー産プログレメタルバンドCIRCUS MAXIMUSの3作目を買いました。歌メロを大切にするプログレメタルというこのバンドのスタイルが好みだったのですが、過去2作品とジャケットイメージも異なる本作は僕が買った国内盤に先駆けてリリースされた輸入盤のレビューを見ると賛否両論あったので期待と不安を胸に聴いてみました。前作「ISOLATE」(2007)の延長線上にある作品とは言い難いという事前情報があったせいか、本作を数回聴いた現時点ではそれほど大きな違和感はありません。前作で時折感じられたメロハーテイストはTHE MAGNIFICENTの方で出し切ってしまったのかArrival Of Loveのようなわかりやすいキャッチーソングはないものの、これまで以上に懐の深さを感じさせてくれる作品なので聴き込むにつれて、このアルバムに対する印象がどう変わっていくのか楽しみです。

【CD購入録】WIG WAM「WALL STREET」(2012)

  • 2012/05/24(木) 00:00:00

【CD購入録】
WALL STREET(JPN)
WIG WAM「WALL STREET」(2012)

これまでのアルバムで「とにかく明るくメロディアスなロックンロール」を聴かせてくれたノルウェー産バンドWIG WAMの4作目を買いました。過去作品は「ROCK'N'ROLL」という単語を使ったタイトルが多かったのに対して今回は「ウォール街」というロックンローラーとはある意味で対極に位置するものとなっていたり、アルバムジャケットとメンバー写真の両方がこれまで以上におバカさが控えめになっていたりするのですが、その辺りが影響してかサウンドの方にも変化が見られます。従来の能天気なまでの明るさはかなり抑えられていて、それに伴ってGlam(Vo)が派手なシャウトを決める場面も激減しているので、第一印象としては地味です。ゴシックテイストやデジタルサウンドを導入している曲もあって、初めて聴いた時は違和感を覚えました。とはいえWIG WAMならではのメロディセンスは健在なので、これまでのアルバムとの違いを味わいながら本作をリピートしたいと思います。

【CD購入録】EVENRUDE「ONE SIZE FITS ALL」(1989)

  • 2012/02/20(月) 00:00:00

【CD購入録】
ONE SIZE FITS ALL
EVENRUDE「ONE SIZE FITS ALL」(1989)

SHA-BOOMDag Finn(Vo/SHA-BOOM)のアルバムに楽曲を提供していたOle Evenrude(Vo)率いるEVENRUDEの5作目を買いました。オリジナル盤は1989年のリリースですが2005年にボーナストラック4曲を追加して再発されており、僕が買ったのは2005年盤の方です。本作には中心人物のOle Evenrude以外のメンバーとしては、後にWIG WAMで活躍するTeeny(G)が本名のTrond Holterでギターをプレイ、Hugo、Jon Fiore、Robin Beckなどメロハーが好きな僕のアンテナが反応するシンガー陣もバックコーラスで参加しているほか、プロデューサーにはSHYKANSASのアルバムを手掛けたこともあるNiel Kernonを迎えています。僕がEVENRUDEを知るきっかけとなったSHA-BOOM同様、このアルバムもアメリカンなノリの良さとキャッチーなメロディ、そして控えめながら確かに存在する北欧的な哀愁が耳に残ります。良く言えばハスキー、悪く言えばアクの強いOleのボーカルは好みが分かれるかもしれませんがSHA-BOOMを聴いて高まった期待に応えてくれる1枚です。Oleは本作を最後に表舞台から身を引き、プロデューサー業に専念しているようですが、EVENRUDEの活動も再開してほしいですね。ちなみに②Desperado、⑩X-Ray Specs、⑫WerewolfはSHA-BOOM「LET'S PARTY」(1990)に、③Broken HeartはDAG FINN「THE WONDERFUL WORLD OF DAG FINN」(1991)に収録されています。

【CD購入録】DAG FINN「THE WONDERFUL WORLD OF DAG FINN」(1991)

  • 2012/02/18(土) 00:00:00

【CD購入録】
THE WONDERFUL WORLD OF DAG FINN
DAG FINN「THE WONDERFUL WORLD OF DAG FINN」(1991)

先日CD購入録記事を書いたSHA-BOOM繋がりでDag Finn(Vo/SHA-BOOM)によるソロ名義のアルバムを買いました。基本的にはSHA-BOOMと同路線のハードポップで、BON JOVIYou Give Love A Bad Nameを連想させるビッグなコーラスに惹きつけられる②What Goes Around(Will Come Around)がお気に入りです。あとはSHA-BOOM名義の時よりも③Bye Bye Baby Goodbye、⑧Sorry(If I Broke Your Heart For Nothing)のような心温まるメロディが多いようにも思います。とにかくアルバム全般に溢れるポップでキャッチーなサウンドが魅力的で正に「Dag Finnの素晴らしき世界」を堪能できる1枚ですね。

【CD購入録】SHA-BOOM「R.O.C.K」(1988)、「LET'S PARTY」(1990)

  • 2012/02/16(木) 00:00:00

【CD購入録】
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SHA-BOOM「R.O.C.K.」(1988)

LETS PARTY
「LET'S PARTY」(1990)

2005年に通算3作目にしてハードポップの傑作「THE RACE IS ON」を発表したSHA-BOOMの過去2作品を買いました。それぞれのアルバムタイトルに象徴されるように「ロックンロール」「パーティー」という言葉を連想させる能天気な楽曲もあり、北欧らしい哀愁はそれほど感じられませんが作品の根底には一度聴いただけで口ずさめる親しみやすいメロディが溢れているので、この2作品が北欧ハードポップの隠れた名盤と呼ばれていることにも納得です。1枚のアルバムとしての魅力は現在のところ「THE RACE IS ON」の方が上ですが1stの④Dangerous、⑨1992や2ndの⑩WerewolfOle Evenrudeなる人物のカバー)はかなりのキラーチューン。ちなみに2ndではJay Graydon、Clif Magness、Glen BallardによるAORプロジェクトPLANET3の名バラード④I Don't Wanna Say Goodnightをカバーしていますが、オリジナルに忠実なアレンジということもあり原曲には及ばないかなという印象ですね。

【CD購入録】THE MAGNIFICENT「THE MAGNIFICENT」(2011)

  • 2012/01/23(月) 00:00:00

【CD購入録】
THE MAGNIFICENT
THE MAGNIFICENT「THE MAGNIFICENT」(2011)

ノルウェー産プログレメタルのホープCIRCUS MAXIMUSのフロントマンMichael EriksenとフィンランドのメロディアスHR/HMバンドLEVERAGEのギタリストTorsti Spoofがタッグを組んだニュープロジェクトTHE MAGNIFICENTの1stアルバムを買いました。北欧の若手有望株バンドに所属する2人がメロディアス系レーベルの名門FRONTIERS RECORDSから作品をリリースすると聞いた時点で一定レベル以上のアルバムになると予想していましたが、本作はその期待を裏切らない出来栄えだと思います。このアルバムで聴けるのはCIRCUS MAXIMUSのような歌ものプログレメタルではなくLEVERAGEを更に取っ付きやすくした感じの北欧メロディアスハード(ギターはしっかり弾きまくり)で、CIRCUS MAXIMUSの2nd「ISOLATE」(2007)に収録されていたArrival Of Loveでその片鱗を見せていたMichaelの歌声とポップな楽曲との相性の良さを発揮してくれています。お気に入りは瑞々しいメロディが躍動する③Memories、バラード作りのツボを的確に押さえた④Angelですね。それと見逃せないのが日本盤ボーナスで全盛期のTENを彷彿とさせる爽快チューン⑬Driveの存在。終盤に若干テンションが下がり気味な本作の聴後感をグッと向上してくれています。メロディックロック系(特にFRONTIERS関連)のボートラというと、アルバム本編曲のバージョン違いが多い印象でしたがこの⑬は「日本盤を買って良かった!」と素直に思える1曲でした。

SHA-BOOM「THE RACE IS ON」(2005)

  • 2011/12/19(月) 00:00:00

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【No.312】
★★★★(2007)

ノルウェー出身のDag Finn(Vo)なる人物が中心となっているバンドSHA-BOOMのおそらく3作目となるアルバム。現在のところ日本盤のリリースはなく、このバンドに関する情報も非常に少ないのですが調べてみるとSHA-BOOMは「R.O.C.K.」(1988)、「LET'S PARTY」(1990)という2枚のアルバムをリリースしていて本作は約15年振りの復活作ということになるようです。過去2作品ではバンド形態だったのに対して、今回はメロハー職人Tommy Denander(G/RADIOACTIVE etc)がDagと共同でプロデュースを担当しているほか、全13曲中10曲のソングライティングに関わり、数曲でギターとキーボードも演奏するなど全面的にバックアップしているようなのでバンドというよりはDagのソロプロジェクトにTommyが参加したという印象です。

そんな本作の中身はというと、日本盤が発売されていないのが不思議なほど高品質なハードポップがギッシリ詰まった名盤に仕上がっています。「ブラ~ ブラ~ ブラ~♪」の明るくポップなサビが一発で耳に残るキャッチーソング①Blah, Blah, Blahを皮切りにハードな質感の②Somewhere In The Darkを挟んで、爽やかな中にも仄かな哀愁が漂う③My Home Townからパワーポップの名曲④The Race Is Onへと繋がる流れがまずは素晴らしい。それ以降も本作の中で最もハードロック寄りな⑥Into The Fire、「Let's Go Party~!」のシャウトで始まる文字通りのパーティーソング⑦Get The Party Started、純粋にメロディの良さで酔わせてくれる⑧Message Of Love、⑨Here I Am、⑪This Is My Life、⑬Fortune And FameやイントロがHELLOWEENLivin' Ain't No Crimeを連想させるポップチューン⑩Big Bang、そしてしっとりと泣かせてくれるバラード⑤22nd Of October、⑫Why Did I...に至るまで優れたメロディを持ちながら、それでいてバラエティに富んだナンバーが揃っています。しかも、ほとんどの楽曲が2~3分台とコンパクトに纏まっている本作は、いわゆる「ポップミュージックの魔法」が発揮された1枚と言えるかもしれません。北欧ならではの胸を締め付ける泣きのメロディというよりは、哀愁を感じさせつつも明るく元気なハードポップサウンドが僕のツボを的確に突いてくれますね。

Dagのボーカルは圧倒的な上手さで聴き手を魅了するほどではありませんが、本作のリリースと同じ2005年に脚光を浴びた同郷バンドWIG WAMのフロントマンGlamに似たタイプで、この手の楽曲に合うシンガーだと思います。ちなみに、Sporty(Ds/WIG WAM)はかつてSHA-BOOMに在籍していたこともあるのだとか。また本作には大勢のゲストミュージシャンが名を連ねていて僕が知っているプレイヤーとしてはMarcel Jacob(B/LAST AUTUMN'S、TALISMAN、ex-YNGWIE MALMSTEEN etc)が⑩に、John Leven(B)、Ian Haugland(Ds)、Mic Michaeli(Key)といった現EUROPE組が④、⑧、⑪に、Kee Marcello(G/ex-EUROPE)が②に、またアルバム全体のバックボーカルとしてThomas Vikstrom(Vo/STORMWIND etc)が参加しています。

【音源紹介】
・Why Did I...

【CD購入録】ISSA「SIGN OF ANGELS」(2010)

  • 2011/08/30(火) 00:00:00

【CD購入録】
SIGN OF ANGELS
ISSA「SIGN OF ANGELS」(2010)

ノルウェー出身の女性シンガーIsabel OversveenISSA名義でリリースした1stアルバムを買いました。この作品には作曲面ではJoacim Cans(Vo/HAMMERFALL)、本作のプロデューサーでもあるRonny Milianowics(Ds/SAINT DEAMON、ex-SINERGY、DIONYSUS)SUNSTORM、KHYMERAなどにも楽曲提供しているTomとJamesのMartin兄弟、演奏面ではNoby Noberg(B/SAINT DEAMON、ex-NATION、DIONYSUS)、Uli Kusch(Ds/ex-HELLOWEEN、MASTERPLAN)が参加していることもあって以前から若干気になっていましたが、BURRN!誌上で広瀬編集長が95点を献上し、藤木さんが僕にとって伝説的名盤であるERIKA「COLD WINTER NIGHT」(1990)を引き合いに出していたため一気に注目度が上がりました。そんな期待値が高まった中で本作を聴いたために「あれ?こんなもの?」という気がするのも事実ですが、手堅いメロディックロックの良作だと思います。

ちなみにISSAはMichael Kiske(Vo/PLACE VENDOME、UNISONIC、ex-HELLOWEEN)が女性ボーカルとデュエットするプロジェクトの候補にもなっていたそうです。結局Kiskeの相棒はAmanda Somervilleに決定したわけですが、確かにKiskeと張り合うには声に存在感のあるAmanda姐さんの方が相応しいように思いますね。

そんな彼女が10月17日に2作目をリリースするようです。「STORM」と名付けられたこの2ndアルバムにはデビュー作にも参加していたMartin兄弟、今回のプロデューサー兼ドラム、キーボードプレイヤーも務めるDaniel Flores(CRASH THE SYSYTEM etc)、そしてMagnus Karlsson(G/PRIMAL FEAR etc)、Robert Sall(G/WORK OF ART、W.E.T.)といったメンツが楽曲を提供していて、ISSA自身も曲を書いているそうです。1st「SIGN OF ANGELS」を聴き終えた現時点で即買いする予定はありませんが気になる作品であることは事実ですね。

WIG WAM「NON STOP ROCK'N'ROLL」(2010)

  • 2010/10/07(木) 00:00:00

NON STOP ROCKNROLL
【No.259】
★★★(2010)

80年代アリーナロックをリアルタイムで体験していない僕が、2000年代に入ってその手の音楽に注目するきっかけとなったバンドといっても過言ではないノルウェー産メロディックロックバンドWIG WAMの3rdアルバム。デビュー作の時点では、そのルックスから受ける印象もあってBON JOVIを始めとする有名バンドを大胆にデフォルメしたイロモノ的存在かと思っていましたが、作品を重ねる度にパロディ要素は薄くなってきていて本作では「とにかく元気になれるパーティーロック」というWIG WAM色が明確になって来たように感じられます。

キャッチーなコーラスワークから始まる①Do Ya Really Wanna Taste Itのポップで明るい雰囲気はWIG WAMらしいハードロック②Walls Come Downと本作でも一際キャッチーな③Wild One、④C'mon Everybodyまでの4曲全てに溢れていて、ほのぼの系バラード⑤Man In The Moonで一息つく頃には何だか楽しい気持ちになっている自分に気付きます。冒頭4曲のロックソングにはなかった哀愁を感じさせる⑥Still I'm Burning(リードボーカルはギタリストのTeeny)もありますが本作はアルバムタイトルが示す通りポジティブなロックンロールが目白押しですね。後半にも「決め」となる曲はしっかりと存在していて、ハジけた曲調がタイトルトラックに相応しい⑧Non Stop Rock'N'Roll、突き抜けるような爽快感が気持ちいい⑩Rocket Through My Heartで本作のテンションは最高潮に達します。バンド最大のヒットシングルIn My Dreamsに象徴されるビッグでキャッチーなサウンドに絶妙のさじ加減で哀メロを注入するという作風から徐々に哀愁味が薄くなってきているのが個人的には物足りなかったりしますが、ここまで聴き手に元気を与えてくれるアルバムにはなかなか出会えないのではないでしょうか。

WIG WAMがデビュー作で注目を集めた要因に、ユーロヴィジョン2005でハードロックバンドとしては異例とも言える決勝進出を果たし9位に入賞したことと、奇抜で派手なバンドイメージで確信犯的に80年代サウンドを狙ったことが挙げられると思います。ところがユーロヴィジョン2006においてフィンランドのモンスター集団LORDIHard Rock Hallelujahで優勝し、WIG WAMに対するアメリカからの回答だといわんばかりのバンドSTEEL PANTHERが個性的なバンド像と80年代への回帰をいろんな意味で更に突き詰めた形で実践したためWIG WAMの存在感が薄れていってしまうのではないかと勝手に心配していたのですが、本作を聴く限りそんなことはなさそうですね。またアルバムに満ちたエネルギーと疾走感を象徴するかのように、多少の障害物なら余裕でなぎ倒し乗り越えてしまいそうなホイールの上にギターが乗っかり後方から火を噴いているというジャケットもユニークだし、ナンバープレートがデビュー作の収録曲に因んで「667」となっている点もニクイ。WIG WAMの前には明るいロックンロールロードが広がっていると確信させてくれる1枚です。

【音源紹介】
・Rocket Through My Heart

WIG WAM「LIVE IN TOKYO」(2007)

  • 2010/09/30(木) 00:00:00

LIVE IN TOKYO
【No.258】
★★★(2007)

80年代に活躍した有名バンドのエッセンスを大胆に取り入れたメロディアスな音楽性とインパクトのあるルックス、そしてただのイロモノバンドに終わらない確かなプレイアビリティを兼ね備えたノルウェーのメロディック・ロックバンドWIG WAM初のライブCD作品。東名阪ツアーを敢行した初来日時の渋谷O-EAST公演からのテイクによる本ライブの音源は僕が持っている本編+4曲入りボーナスCDという2枚組仕様に加えてDVD盤としてもリリースされています。またライブ当日には日本のメタルゴッド「マサ伊藤」こと伊藤 政則氏が開演前に登場して観客を煽った上でバンドを紹介するというサプライズがあったようで、その模様も①Introduction By Masa Itoとして収められているだけでなくライナーノーツにはバンドのムチャ振りでこのサプライズが実現したというエピソードも披露されています。バンドを紹介する時の発音が「ウィグワム」ではなく「ウィーガム」にしか聞こえなかったりしますが…。

バンドがステージに現れる前から会場のボルテージが高まったライブは、当時の最新作「WIG WAMANIA」と同じくイントロ②Wig Wamaniaから③Rock My Rideへと続く流れで幕を開けます。小気味よいドラムからスタートする③はノリの良い曲調だし、バンドメンバーの名前が冒頭の歌詞に登場することもあってライブのオープニングには最適ですね。バンドが当日演奏した全18曲(イントロを除く)を聴いて、つくづくWIG WAMには良い曲が多いと実感させられました。この時点でWIG WAMが発表したスタジオ盤は僅か2枚と少ないのに、これだけ高品質な楽曲を並べられるバンドはそうそういないと思います。しかもキャッチーでメロディアスなロックソングを軸とした曲のバラエティが豊かで熱唱系⑦Out Of Time、しっとり系⑩At The End Of The Dayとタイプの異なるバラードや80年代をリスペクトするバンドらしくギタリストTeenyによるインストも⑧Erection、⑨The Riddleの2曲を挟むことでセットリストに抑揚を上手くつけていますね。スタジオ盤にあった煌びやかさが少々減退しているように感じられるものの、各曲ともにオリジナルに忠実なアレンジ(⑪Mine All Mine~⑫A R 'N' R Girl Like Youはメドレー形式)で安定感たっぷりに演奏されています。そんな中、一際耳に残ったのがDisc-2①Bygone Zone(Acoustic Version)です。2nd「WIG WAMANIA」の中でも1、2を争うメロデイアスなミドルチューンがここでは見事なアコースティックバラードに生まれ変わっていてメロディの良さが一段と引き立てられています。ロックナンバーで声を張り上げるGlam(Vo)も好きですが、こういう歌い方も魅力的ですね。

DVD盤はライブでプレイされた全曲を演奏順に収録しているのに対して、僕が持っているCD2枚組盤は収録時間の関係で前述のBygone Zoneとバンドのレパートリーの中でも僕が大好きなCrazy Thingsが本編CDではなくボーナスディスクに回されています。一方、CD盤でしか聴けないトラックとしてSlave To Your LoveAfter The Nine O'clock Newsが収録されていますが、サウンドチェックバージョンという代物(要はリハーサルバージョン?)なので有り難みはあまり感じられないかな。またDVDにはドキュメンタリーが収録されているほか、GlamのMCも長めに収録しているようだし、Disc-1⑯Hard To Be A Rock'N' Rollerで繰り広げられる「これまで調子良く速弾きをビシバシ決めていたのに、突如レゲエ風のギターを弾き始めたTeenyにGlamが活を入れるため『ロックンロールスプレー』なるものを吹きかける」という寸劇(笑)も映像で見た方が面白いと思うのでDVDの方がお買い得という気がしますね。

【音源紹介】
・Hard To Be A Rock'N'Roller(Live)


・Bygone Zone(Acoustic Live Version)


ちなみに本作のエンディングで歌われている代表曲In My DreamsのサビではGlamが日本語に挑戦しています。その中で「You're the only one living in my fantasies, in my dreams~♪」という箇所を和訳した「おまえだけが俺の夢の中に生きている」が「おまえだけが骨の山の中に生きている~♪」とマサ伊藤さん曰く「ブルータル」な歌詞に聞こえてしまうのはご愛嬌(笑)。

WIG WAM「WIG WAMANIA」(2006)

  • 2010/09/25(土) 00:00:00

WIG WAMANIA
【No.257】
★★★★(2006)

ヨーロッパを代表するソングコンテスト「ユーロヴィジョン2005」のノルウェー大会を制した名曲In My Dreamsのヒットもあり本国では国民的人気を得て、日本でも輸入盤市場を賑わせたベテランプレイヤー達による新人メロディック・ロックバンドWIG WAMの2作目にして日本デビュー盤。1stアルバムも「HARD TO BE A ROCK 'N' ROLLER」というオリジナルタイトルの最後に「...IN TOKYO」と付けられた日本盤としてほぼ同時期にリリースされています。今回もグラムロック風のケバいメイクとファッション、そして80年代ハードロックの王道を行くサウンドは健在で楽しい雰囲気に満ちたロックソングが詰まった1枚となっています。

シンフォニックなサウンドをバックにGlam(Vo)が拡声器を通して聴き手を煽るように捲し立てる1分足らずのSE①Wig Wamaniaに続く事実上のオープニングトラック②Rock My Rideはノリの良いドラムで始まり、キャッチーなサビメロへと繋がっていくロックナンバーでアルバムの掴みにはピッタリです。そして本作のハイライトは第1弾シングルにもなった④Gonna Get You Somedayですね。アカペラで歌うサビから曲がスタートするところやギターの入り方などがBON JOVIの名曲You Give Love A Bad Nameを連想させ、途中でこれまたBON JOVIの代表曲Livin' On Prayerの影響をチラつかせるこの曲はインパクト抜群です。そんな②と④を筆頭に、ボーカリストGlamの上手さを存分に活かしたミドル⑤Bygone Zone、タメの効いたサビがアクセントとなっている⑥Dare Devil Heat、とにかくゴキゲンな⑦Kill My Rock 'N' Roll⑩A R 'N' R Girl Like Youなど、一緒に歌いたくなるロックソングを中心にTeeny(G)のテクニカル・リックが炸裂するインスト⑧The Riddleもあって、とにかく聴いていて楽しくなってくるアルバムですね。

ベスト盤かと思うほどに各曲のキャラ立ちがしっかりしていた前作に比べると、ややあっさりしている気もしますが高水準の楽曲がズラリと並んでいます。本編ラストのヘヴィな⑫Breaking All The Rulesでは邪悪なムード醸し出すべくGlamがダーティな歌い方を披露していますがメンバーいわく、ノルウェーでは3歳の子供から80歳のお年寄りまで幅広い層に支持されているWIG WAMが発散する健全なバンドイメージがどこか「優等生が無理して悪ぶってる」ように感じられて微笑ましいですね。ちなみに日本盤ボーナスとして収録されている3曲も、ボーナスには勿体無い佳曲⑬After The Nine O'clock NewsFlash(B)がリードボーカルを務めるキャッチーソング⑭Flying Highそしてバンドの代表曲⑮In My Dreams(Live Version)と充実しています。

【音源紹介】
・Gonna Get You Someday

WIG WAM「HARD TO BE A ROCK'N'ROLER...IN TOKYO」(2006)

  • 2010/09/18(土) 00:00:00

HARD TO BE A ROCKNOLLER IN TOKYO
【No.256】
★★★★(2006)
年間ベスト2006年第8位

ノルウェーから突如現れたド派手なルックスの4人組WIG WAMの1stアルバム。元々は「HARD TO BE A ROCK'N'ROLER」というタイトルでリリースされていたアルバムに、ABBACeline Dionを輩出したことでも有名なヨーロッパのソングコンテスト「ユーロヴィジョン2005」のノルウェー代表に選出されたシングル曲①In My Dreamsを追加収録した「HARD TO BE A ROCK'N'ROLER...IN KIEV」(キエフはユーロヴィジョン2005の会場となったウクライナの首都)が輸入盤市場で注目を集めていて、その話題性と勢いそのままに2nd「WIG WAMANIA」で2006年に日本デビューを果たしたバンドがセカンドアルバムと同じタイミングで発売したのが本作です(日本盤ボーナストラックを3曲追加)。

中身の方はというと、失礼かもしれませんがメンバーの外見からは想像できないほど高品質な80年代風メロディアス・ハードロック作品で驚きました。どの曲も一緒に歌いたくなるような強力なサビがあって一度聴いたら頭から離れません。ユーロヴィジョンでの活躍もあって本国ノルウェーでは国民的バンドのようです。「Come On Come On Come On~♪」という冒頭のビッグなコーラスで僕のハートをがっちり掴む前述のヒット曲①を筆頭に、初めて聴いた時から口ずさんでしまえそうなキャッチーソング④Crazy Things、⑤Bless The Nightなど、とにかく歌メロの充実振りがハンパではないですね。他にも⑧Out Of Time⑩Tell Me Where To Goといった聴かせるバラードあり、⑨Mine All Mineのような明るいパーティーロックあり、そして歌ものだけでなく⑥The Drop⑫Erectionなどのギターインストまで盛り込んだ本作はバラエティに富んでいて飽きません。

第一印象でイロモノバンドかと思っていましたが、ミュージシャンとしてはベテランの域に達しているメンバーの力量は確かなものがありますね。特にGlam(Vo)はロックソングでは楽曲に華を添えるハイトーンやハードなシャウトを聴かせたかと思うと、バラード系では熱く歌い上げるだけでなく優しく語りかけるように歌うスタイルを披露するなど器用な歌い手だと思います。80年代のアメリカンハードロックを基盤としていながらも、ヨーロッパのバンドらしく哀愁のメロディを上手く織り込んでくれているのも嬉しいですね。ルーキーのような溌剌さとベテランならではの安定感を併せ持ったWIG WAMが鮮烈なデビューを飾った好盤です。

【音源紹介】
・In My Dreams(Live)

先日、車内のBGMとして本作を聴いていたら後部座席のチャイルドシートに座っている息子(2歳2ヶ月)が突然「かもんかもんかもん♪」と歌い出したのでビックリ。我が家に2人目のウィグワマニアが誕生した瞬間でした。それ以降も息子は時々「かもんかもんは?」と言ってこの曲をリクエストしてきます。WIG WAM恐るべし!