【CD購入録】CIVIL WAR「GODS AND GENERALS」(2015)

  • 2015/08/04(火) 00:00:00

【CD購入録】
GODS AND GENERALS
CIVIL WAR「GODS AND GENERALS」(2015)

現代メタルシーン屈指のパワフルシンガーNils Patrik Johansson(Vo/ASTRAL DOORS、LION'S SHARE、WUTHERING HEIGHTS、ex-SPACE ODYSSEY)SABATONの元メンバーが合体して誕生した正統派メタルバンドCIVIL WARの2作目を買いました。前作のCD購入録の記事でも書いたように今年に入るまでこのバンドのことは知らなかったのですが、今回もなかなか良いですね。デビュー作と比べてメロパワ的要素は減退して疾走感も控えめになっていますがNilsの力強い歌声を中心に据えたメタルサウンドはやはりカッコいいです。バグパイプなどを用いてフォーキーな雰囲気を醸し出す場面もあったりしつつ、スピードに頼らないメタルチューンが並びます。重厚感のある曲調とキャッチーな歌メロが共存する②Bay Of Pigs、③Braveheart、⑦Admiral Over The Oceans辺りがCIVIL WARの真骨頂と言えそうなナンバーでしょうか。またジャーマンメタル的なメロディを持つ①War Of The Worldや勢いで押し切る⑤USS Monitorといったアップテンポも良いアクセントとなっていて、本作も漢臭いパワーメタルが味わえる1枚に仕上がっていると思います。

【CD購入録】CIVIL WAR「THE KILLER ANGELS」(2013)

  • 2015/08/01(土) 00:00:00

【CD購入録】
THE KILLER ANGELS
CIVIL WAR「THE KILLER ANGELS」(2013)

SPACE ODYSSEY、ASTRAL DOORS、WUTHERING HEIGHTSなどNils Patrik Johansson(Vo)がシンガーを務めるバンドの記事を書いていて、ここ最近の彼の動向が気になり調べたところCIVIL WARというバンドでも歌っていることを知ったので、その1stアルバムを買いました。Nilsの脇を固めるのは同郷スウェーデンの漢臭いパワーメタルバンドSABATONの元メンバーが大半を占めているようです。僕はSABATONのことはよく知らないのですが本作はなかなか良いですね。パワーメタル好きとしては②First To Fight、⑤Sons Of Avalon、⑨My Own Worst Enemyといった疾走曲に耳を奪われるし、ミドルテンポもメロディの充実度が高いです。アルバム発表前にシングルとしてリリースされていた③Saint Patricks Day、④Rome Is Falling、⑥I Will Rule The Universeの3曲は勿論、勇壮な⑩Gettysburgなども魅力的。NilsのメインバンドASTRAL DOORSも悪くないけれど僕はCIVIL WARの方が好きですね。というわけで2ndアルバムもポチりました。

RICHARD ANDERSSON'S SPACE ODYSSEY「THE ASTRAL EPISODE」(2005)

  • 2015/07/29(水) 00:00:00

THE ASTRAL EPISODE
【No.438】
★★★(2005)

TIME REQUIEMでも精力的に活動しているRichard Andersson(Key)率いるSPACE ODYSSEYの2ndアルバム。デビュー当時はTIME REQUIEMにもRICHARD ANDERSSON'Sとつけられていたのが2作目からシンプルにバンド名だけとなっていたのに対して、こちらはRICHARD ANDERSSON'S SPACE ODYSSEY名義のままなのでTIME REQUIEMはバンド、SPACE ODYSSEYはプロジェクトという位置付けなのかもしれません。前作「EMBRACE THE GALAXY」(2003)はTIME REQUIEMの前身バンドMAJESTICに近いコンパクトなネオクラ路線だったのに対し、本作はテクニカルなフレーズとプログレテイストを増強していてTIME REQUIEMの音楽性に近づいた感がありますね。楽曲面におけるTIME REQUIEMとの差別化要因としてはMagnus Nilsson(G)によるギターパートのフィーチュア度が高いという点くらいでしょうか。

Richard Andersson関連の作品では恒例となっているメンバーチェンジは今回もあって、ドラマーにはRichardも惚れ込んだという17歳の新鋭Andreas Brobjer(PLATITUDE)が加入。オープニングの①Through Dreams And Realityからしてその実力を見せつけてくれています。ベースはギタリストのMagnusがデモ段階で弾いたものが楽曲の求める要素を満たしているという理由からMagnusのプレイを採用したそうです。前作に参加していた北欧メタル界のレジェンドMarcel Jacob(B/TALISMAN)に対して「彼が参加したことでアルバムセールスが伸びたわけではない」と言ってしまうRichardの俺様っぷりがなんとも…(苦笑)。そして前作で衝撃のデビューを飾った超絶シンガーNils Patrik Johansson(Vo/ASTRAL DOORS、WUTHERING HEIGHTS)の豪快な歌いっぷりは更に凄みを増していて漲る感情をぶちまけた暑苦しい歌唱法だけでなく、Nilsがクリーンボイスで全編を歌い上げる日本盤ボートラのピアノバラード⑨The Finest Of A Good Kindなどはこれまでにないアプローチで新鮮。また⑧The Seventh Star FantasyではWUTHERING HEIGHTSでも披露していた「1人デュエット」が聴けるのですが、本作ではそのクオリティがアップしていてシンガーとしての成長が窺えます。

楽曲としては過去に引用実績のあるYNGWIE MALMSTEENRising Force風のパートに始まり秀逸なサビメロへ繋がる④Dazzle The Devilが一番のお気に入りです。それ以外でも最近のRichard作品によく登場するSYMPHONY Xタイプの曲調をベースにしつつサビではクサく盛り上がる②Astral Episode、曲名通りのダークな空気が支配的な⑤Back To The Dark、ネオクラエッセンスを凝縮したインスト⑥Presence Of Mind、前作にもあったジャーマンメタル路線⑦Reversationや前述の⑧、⑨など曲のバリエーションもなかなか豊富。聴き始めの頃はTIME REQUIEMとの違いが分かりにくくなったこと、Richardがこれまでにリリースした作品と比べても突出した要素が感じられなかったことなどから、あまり好きになれなかったのですが、リピートするうちに段々と好きになってきたスルメタイプの1枚ですね。

【音源紹介】
Dazzle The Devil

WUTHERING HEIGHTS「FAR FROM THE MADDING CROWD」(2003)

  • 2015/07/07(火) 00:00:00

FAR FROM THE MADDING CROWD
【No.436】
★★★★(2004)

デンマーク出身のプログレッシブ・パワーメタルバンドWUTHERING HEIGHTSの3rdアルバム。バンド名は勿論エミリー・ブロンテの有名小説「嵐が丘」から取られていて、本作はデビュー盤の「WITHIN」(1999)から続く物語の最終パートという位置づけのコンセプトアルバムのようです。コピーコントロールCDではありますが「狂乱からの旅路」というアルバムタイトルだけでなく各曲にも邦題がつけられていて、レーベル側もバンドを日本で売っていこうとしている意気込みが感じられますね。これまで僕はこのバンドについて名前を知っているだけで実際に聴くことはなかったのですがRICHARD ANDERSSON'S SPACE ODYSSEY「EMBRACE THE GALAXY」(2003)で鮮烈なデビューを飾ったNils Patrik Johansson(Vo/ASTRAL DOORS)が本作でも歌っていると知って購入に踏み切りました。本作と同日にリリースされたASTRAL DOORSのデビュー作「CLOUDBREAKER」の国内盤と一緒に買った記憶があります。WUTHERING HEIGHTSの音楽性はパワーメタルをベースにしつつ1曲の中に山あり谷ありの展開と強烈なクサメロを盛り込み、バグパイプやフルート等による民謡調のフレーズが乱舞するという、これまでに聴いたことのないタイプですね。聴き始めの頃は目まぐるしく変わる曲構成に置いてきぼりをくらい、何曲目を聴いているのかわからなくなることもありましたがリピートするうちにバンドの中心人物Erik Ravn(G)が生み出す独特の音世界に魅了されました。

バグパイプが響き渡るイントロ①Gather Ye Wild(つどえ、野生の子ら)、一筋縄ではいかなそうなギターメロディに始まりサビではクサメロが炸裂する②The Road Goes Ever On(果てしなき道)の時点でWUTHERING HEIGHTSの世界に引き込まれましたね。本作の核となっているのは「Now the wind calls a storm from the past. Night falls and I'm longing for the woods」という歌詞が乗るキラーフレーズが登場する④Part Ⅰ:The Wild Children(野生の血)、⑥Part Ⅱ:The Ring Of Fire(炎の輪)、⑨Part Ⅲ:Herne's Prophecy(古の預言)で構成されるLooking For The Woods(荒野の情熱)3部作でしょう。3曲に共通する上記サビメロが秀逸であるだけでなく、手を替え品を替え異なるアレンジで楽しませてくれるそのセンスが素晴らしい。また⑩Land Of Golden Glory(失われし栄華)もアルバムのハイライトと呼べる疾走曲で堪りません。アイリッシュ、トラッド、フォークといった要素が混在しAメロ〜Bメロ〜サビと単純に進行する曲がほとんどない本作は展開が強引すぎる面もあり⑤Highland Winds(ハイランドの風)の4:10付近は唐突すぎて笑ってしまうほどすが、そこは繰り返し聴いても飽きがこないという強みにもなっています。

そして僕にWUTHERING HEIGHTSを聴くきっかけを与えてくれたNils Patrik Johanssonのボーカルもエネルギッシュに歌うことの多かったASTRAL DOORS、SPACE ODYSSEYとは一味違う歌唱を披露しています。本作最初のボーカルパートが登場する②の歌い出しではまるで別人かと思うほどのクリーンボイスを駆使、かと思えば「The road goes on and on」と歌うサビでは「ざ、ろぅ、ごじょぉお〜にぃにょお〜♪」と聞こえるくらいの暑苦しい歌い方(笑)となっていて、その幅の広さにビックリ。アルバムが発売されたのはSPACE ODYSSEYの方が先だったもののNilsが初めて本格的なバンドで歌ったのが本作だとは信じられませんね。NilsとしてはASTRAL DOORSを自身のメインバンドに考えているようですが、あちらではパワー重視になりがちなのでWUTHERING HEIGHTSこそが彼の歌唱力を最も活かせる場のように思います。そんなNilsの影に隠れがちではありますがドラマーMorten Sorensenの叩きっぷりも素晴らしく、バンドの大きな推進力となっています。このアルバムでWUTHERING HEIGHTSを知り、現時点での最新作5th「SALT」(2010)までの3枚を聴きましたが本作が一番好きですね。

【音源紹介】
Land Of Golden Glory

ASTRAL DOORS「CLOUDBREAKER」(2003)

  • 2015/07/04(土) 00:00:00

CLOUDBREAKER.jpg
【No.435】
★★★(2004)

Richard Andersson(Key/TIME REQUIEM、ex-MAJESTIC)が新たに立ち上げたSPACE ODYSSEYのリードボーカルとしてシーンに登場するやRonnie James Dio、Tony Martinといった大御所シンガーを彷彿とさせる力強い歌唱で一躍注目を集めるようになったPatrik Johansson(Vo)のメインバンドASTRAL DOORSによる1stアルバム。日本デビューに先駆けてリリースされていた欧州盤は「OF THE SON AND THE FATHER」というタイトルでジャケットも異なっていましたが、キングレコードの意向でジャケットとタイトルが変更されています。たしかに日本盤ジャケットの方が断然いいですね(というかオリジナルがヒドイ/苦笑)。ASTRAL DOORSの音楽性はRAINBOW、DIO、Tony Martin在籍時のBLACK SABBATHに例えられることが多いハードロックの王道をゆくサウンドで人によっては懐かしさを感じるのかもしれませんが、上記バンドをあまり聴かない僕にとってはかえって新鮮だったりします。さほど目立たないものの各曲で鳴り響くオルガンサウンドもいいですね。

ASTRAL DOORS最大の武器であるPatrikのボーカルはとにかく熱く、パワフルで圧倒されます。本作のベストパフォーマンスは「ニョォ!ニョォ!ニョォ!ニョォ!ニョォオ〜♪」と歌い上げる⑧Burn Down The Wheel、暑苦しさの度合いとしては⑥In Prison For Lifeがトップですね(笑)。全体的にSPACE ODYSSEYの時よりものびのびと歌っているように思います。楽曲面では勢いとフックに満ちたアップテンポ①Cloudbreaker、自然と身体が揺れてくるシャッフルナンバー④Slay The Dragon、一際キャッチーなサビメロが耳に残る⑪Man On The Rock辺りが特に気に入っています。それ以外にも荘厳かつヘヴィな②Of The Son And The Father、どストレートなハードロック③Hungry People、⑤Ocean Of Sandなどアルバム序盤はなかなか強力です。

ズバ抜けた名曲こそないものの個々の楽曲は聴き応えがあるし、どっしりと腰を据えた仕上がりとなっている本作からは新人らしからぬ落ち着きが感じられますね。難点としては似たタイプの曲が続き、Patrikのボーカルも9割方が力押しなので後半になると聴き疲れしてしまうことでしょうか。若手の中でも古き良きHR/HMをとことん追求し、ここまでの作品を生み出せるバンドは貴重だしPatrikほどの歌い手がいることは大きなアドバンテージなので頑張ってほしいですね。といいつつ、僕の好みからするとキャッチーなメロディが少し足りないように思えて次作以降は聴いてなかったりするのですが…。

【音源紹介】
Cloudbreaker

RICHARD ANDERSSON'S SPACE ODYSSEY「EMBRACE THE GALAXY」(2003)

  • 2015/06/22(月) 00:00:00

EMBRACE THE GALAXY
【No.434】
★★★(2003)

MAJESTICからTIME REQUIEMへとバンド名は変われど、圧巻の鍵盤捌きと抜群のパクリセンス(笑)でファンを拡大してきた鍵盤魔人Richard Andersson(Key)が新たに立ち上げたRICHARD ANDERSSON'S SPACE ODYSSEYのデビュー作。プログレ指向が強かったTIME REQUIEMに比べて、本作はよりストレートでシンプルなアプローチのネオクラシカルメタルでMAJESTICの頃に立ち戻ったかのような印象です。今回もRichardが作詞作曲、プロデュースなどを取り仕切っていますがRichard曰く彼の旧友Magnus Nilsson(G)とタッグを組んでいること、TIME REQUIEMよりもソフトなサウンドとなっていることがSPACE ODYSSEYの特徴だそうです。確かにRichardがとにかく弾きまくるTIME REQUIEMに比べるとギターの存在感が大きいように思いますね(それでも依然としてキーボード重視ですが…)。

中身の方はというと、もはや安心印のRichard Anderssonミュージックなのですが本作の目玉は無名のパワフルシンガーPatrik Johansson(Vo/ASTRAL DOORS、WUTHERING HEIGHTS)による圧巻のボーカルパフォーマンスでしょう。古くはRonnie James Dio(Vo)、最近ではJorn Lande(Vo/MASTERPLAN)系の熱唱スタイル基本にDavid Coverdale(Vo/WHITESNAKE)のようなディープボイスも操る彼は本作でその名をHR/HMシーンに轟かせることとなります。オープニングトラック①Despair And Painのサビ前で炸裂する「ニョォォ〜!」のシャウトは思わず笑ってしまうほどの暑苦しさですが、ここまで力強く歌えるPatrikは間違いなく逸材ですね。当初はD.C. Cooper(Vo/SILENT FORCE、ex-ROYAL HUNT)を迎える構想があったらしく、いいところまで話が進んでいたそうですが金額面での折り合いがつかず断念したのだとか。ちなみにD.C.は2006年にイタリアのメロパワバンドSTEEL SEALのデビュー作「BY THE POWER OF THUNDER」にゲストボーカルとして全面参加していますが、その理由のひとつに「メロディもやりたいように書ける自由があった」ことを挙げているのでAndre Andersen(Key/ROYAL HUNT)以上の独裁者(と思われる)Richardと組んだとしても合わなかったかもしれませんね。

話が少し逸れましたが隠れた実力派シンガーPatrikに加えてべーシストには初期YNGWIE MALMSTEENを支えた名手Marcel Jacob(B/TALISMAN)、北欧を代表するプログレバンドTHE FLOWER KINGSのドラマーZoltan Csorsz、そのTHE FLOWER KINGSの中心人物でMIDNIGHT SUNなどでも活動していたJonas Reingold(B)がミックスや共同プロデューサーとして関わるなどシーン屈指のプレイヤーが参加しています。楽曲的にも従来のRichard関連作品にはなかった新技ジャーマンメタルテイストを導入した④Entering The Dome、⑥Grand Openingのような高揚感溢れる曲もあってグッド。相変わらず他のバンドからの引用が散見されるので、その点が容認できない方にとっては駄目なサウンドだとは思いますが僕は曲が自分好みなら問題ありません(パクリに気付かないこともしばしばあるので/苦笑)。本作がリリースされた2003年といえばYNGWIE MALMSTEENやSTRATOVARIUSといった大御所が僕の好みから外れ気味だったので、それに取って代わる存在となってくれるのではという期待もありましたね。

【音源紹介】
Entering The Dome

【CD購入録】WUTHERING HEIGHTS「SALT」(2010)

  • 2011/05/09(月) 00:00:00

【CD購入録】
SALT.jpg
WUTHERING HEIGHTS「SALT」(2010)

鬼才Erik Ravn(G、Key、B)率いるデンマーク産のフォーキーでクサいメロディックメタルバンドWUTHERING HEIGHTSの5作目を買いました。このバンドはNils Patrik Johnsson(Vo/ASTRAL DOORS、LION'S SHARE、ex-SPACE ODYSSEY)が加入した3rd「FAR FROM THE MADDING CROWD」(2003)から聴いていて、本作もErikが生み出す濃密な音世界をPatrikが圧倒的な存在感を放つ歌唱で表現した1枚となっています。僕はASTRAL DOORSをデビュー作しか聴いたことがなく、他のPatrik関連のバンドもSPACE ODYSSEYくらいしか知らないのでPatrikといえばWUTHERING HEIGHTSという印象です。それにしても本作はこのバンドらしく曲の展開が目まぐるしいですね。圧巻は大作⑨Lost At Seaで16分間の9割方が熱いメタルとなっています。もう少しキャッチーなメロディが欲しい気もしますが、しばらくは暑苦しく混沌としたWUTHERING HEIGHTSワールドに身を委ねようと思います。