【CD購入録】STRATOVARIUS「ETERNAL」(2015)

  • 2015/09/10(木) 00:00:00


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STRATOVARIUS「ETERNAL」(2015)

僕の中でHELLOWEENと並ぶメロディックパワーメタル界の重鎮となっているSTRATOVARIUSの15作目を買いました。HELLOWEENよりも遅い1989年にデビュー、2004年〜2006年にかけては解散騒動があったりした彼等ですがアルバム枚数では既に追いついていて順調な活動振りが窺えます。オープニングの①My Eternal Dreamがそうだからかもしれませんが、今回はネオクラ系パワーメタル色が戻ってきているように感じますね。この点についてはソングライティングにJani Liimatainen(G/CAIN'S OFFERING、ex-SONATA ARCTICA)が参加していることも関係しているのかもしれません。第一印象としては前作「NEMESIS」(2013)収録のHalcyon Days級のキラーチューンこそないものの、STRATOVARIUSらしいサウンドが堪能できる1枚だと思います。ちなみに本作は10曲入りの通常盤に加えて⑥Endless Forest、⑦Giantsのボーナストラック2曲を追加したSHM-CDとLOUD PARK13の模様を収録したDVD2枚組限定盤があり、僕は迷った末に限定盤を買いました。家でライブDVDを見ることはほとんどないのですが、今のSTRATOVARIUSの曲はひとつでも多く聴きたいというのが限定盤を選んだ理由です。ボートラに関しては静かでメルヘンチックなインスト⑥、キャッチーな歌メロが耳を捕らえる⑦という感じで特に後者が気に入っています。ライブDVDは家族が寝静まった後にでも見ようかな。

【CD購入録】CAIN'S OFFERING「STORMCROW」(2015)

  • 2015/04/30(木) 00:00:00

【CD購入録】
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CAIN'S OFFERING「STORMCROW」(2015)

Jani Liimatainen(G/ex-SONATA ARCTICA)Timo Kotipelto(Vo/STRATOVARIUS)を中心としたメロディック・パワーメタルバンド(プロジェクト?)CAIN'S OFFERINGの2作目を買いました。前作「GATHER THE FAITHFUL」(2009)以降CAIN'S OFFERINGとしての動きはあまり伝わってきませんでしたが、2012年にKOTIPELTO & LIIMATAINEN名義でアコースティック作品「BLACKOUSTIC」を発表するなど2人の関係は良さそうだったこともありCAIN'S OFFERINGの新作を気長に待っていたので、こうしてニューアルバムを届けてくれたことが嬉しいですね。しかもキーボードにはJens Johansson(Key/STRATOVARIUS)を迎えるという強力布陣。いざ聴いてみるとメンバーの顔ぶれから期待するサウンドを裏切らない内容となっています。北欧の伝説的キーボード奏者Jensを迎えたこともあってJaniのギターが目立つ場面は前作同様あまりなくコンポーザーに徹していますね。今のところキラーチューンと呼べるものはなさそうですが良曲揃いだし、先行でリリックビデオが公開されていた④I Will Build You A Romeの爽やかなメロディが特に気に入っています(バラード⑤Too Tired To Runのエンディングメロディは「蛍の光」?)。デビュー作との違いを挙げるとすれば、今回はよりドラマティックなアレンジが目立つという点でしょうか。KotipeltoのメインバンドSTRATOVARIUSもニューアルバム「ETERNAL」を8月に出すようなので、そちらも楽しみです。

【CD購入録】STRATOVARIUS「NEMESIS」(2013)

  • 2013/02/21(木) 00:00:00

【CD購入録】
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STRATOVARIUS「NEMESIS」(2013)

Matias Kupiainen(G)の加入後、順調な活動を展開しているSTRATOVARIUSの14作目(14曲収録の初回限定盤)を買いました。2011年に脱退を表明したJorg Michael(Ds)の後任にRolf Pilve(Ds/STATUS MINOR etc)を迎えた新体制としては初のアルバムとなります。前作「ELYSIUM」(2011)がプログレテイストの強い作風だったのに対して本作はよりパワーメタル的なアプローチを取っていて、過去2作品に収録されていた長編曲はなく比較的コンパクトな楽曲が並んでいます。2013年は新年早々にHELLOWEENが「STRAIGHT OUT OF HELL」という傑作アルバムを発表してくれましたがSTRATOVARIUSも今年を代表するメロディックメタル作品を届けてくれたな、というのが率直な感想です。70分超の長丁場である、キラーチューンだけが飛び抜けているのではなく作品全体に優れた楽曲が並んでいる、ドラマーを除く全メンバーが作曲を手掛けている点など「STRAIGHT OUT OF HELL」との共通点が見受けられるのも興味深いですね。アグレッシブなメタルチューン、へヴィかつダークなものからポップな曲調、叙情バラードまで多彩な表情を見せる本作でのお気に入りはキャッチーかつスピーディな④Halcyon Daysでしょうか。当分ヘヴィロテ確定です。

STRATOVARIUS「ELYSIUM」(2011)

  • 2013/02/02(土) 00:00:00

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【No.362】
★★★(2011)

バンドのリーダー/メインソングライターだったTimo Tolkki(G)が脱退し、解散の危機に直面していたもののTolkkiの後任に無名の新人ギタリストMatias Kupiainenを迎えた12th「POLARIS」(2009)で復活を遂げたSTRATOVARIUSの新体制となってからは2作目、通算13枚目のアルバム。前作リリース時にはアルバムの出来もさることながら「Tolkki抜きでバンドが成り立つのか?」「迷走していたSTRATOVARIUSがメロパワの世界に戻ってきてくれるのか?」といった点に注目が集まっていたことをバンド側も感じたのか、安心感はありつつも無難な作風と言えなくもなかったのでバンドの勝負作となるのは「その次の1枚」だと思っていました。いざ蓋を開けてみるとMatiasがアルバム本編の半数以上の楽曲を手がけ、プロデュースも担当するなどバンドの中心的存在へと成長した本作は、往年のSTRATOVARIUSとは異なるが同系統のバンドもパッと頭に浮かばないという独特のオーラと気品に溢れたパワーメタルに仕上がっていて、前作以上の出来映えだと思います。

まずは前作のオープニングトラックDeep Unknown同様、疾走曲と呼べるほどのスピード感はないものの適度にテクニカルな展開を盛り込んだアップテンポ①Darkest Hourとそれを引き継ぐ②Under Flaming Skiesの流れは実にスムーズでアルバムの幕開けとしては上々の滑り出しとなっていますね。僕にとってのハイライトは、バラード調で始まりドラマティックな展開から疾走パートへと繋がっていく構成が秀逸な③Infernal Maze、ボーカルを軸としたミドルテンポから徐々に加速していき白熱のソロバトル(キーボードVSギター)を経た後にペースダウンして感動的なメロディで大団円を迎える3部作で18分の大作⑨Elysiumでしょうか。上記2曲の両方がMatias作で③が元々は⑨の一部だったというのも興味深いですね。Matias以外のメンバーが書いた曲では、いかにもJens Johansson(Key)らしいメロディ/ソロワークと共に駆け抜けるパワーメタル⑤The Game Never Endsや北欧的なムードの濃いヘヴィチューン⑥Lifetime In A Moment、独特な美しさを放つバラード⑦Move The Mountain(Jens作)のようにメロウなナンバーも楽しめます。前作で最もTolkki時代を彷彿とさせたスピード曲Forever Is Todayを手がけたLauri Porra(B)による⑥はバンド初期に通じる雰囲気が感じられるので今のメンバーでTolkkiらしい曲が書けるのは彼なのかもしれません(1997年に発表された6th「VISIONS」収録の名曲Black Diamondのライトバージョンと呼べそうな日本盤ボーナス⑩CastawayもLauriが作曲)。

全盛期のTolkkiがバンドに残した名曲群のような一撃必殺のキラーメロディはここにはない反面、聴くほどに味わいを増すスルメ盤の要素は本作の方が感じられるので、これをどう捉えるかによって本作に対する評価も変わってくるのではないかと思います。個人的には9th「ELEMENTS PART1」(2003)辺りから陰りが見え始めたとはいえTolkkiが生み出すメロディには特別な力が宿っていたんだと改めて感じさせられたのも事実だったりします(今のスタイルも好きですが…)。ボーナストラックに収録されたTolkki時代の名曲⑫Against The Wind(Live)、⑬Black Diamond(Live)とアルバム本編を聴き比べると余計にそう思いますね。かといってAndre Matos(Vo/ex-ANGRA etc)らと結成したスーパーバンドSYMFONIAはあっさり崩壊、果てには音楽業界からの引退にまで言及するなど相変わらずのお騒がせ振りを発揮しているTolkkiと再合流しても上手く行かないと思うし、現ラインナップになってからTimo Kotipelto(Vo)が苦しそうなハイトーンで歌う場面も激減したので復活作「POLARIS」で掴んだ今のスタイルを突き詰めて行ってTolkki時代を凌駕するアルバムを生み出してもらいたいですね。

【音源紹介】
・Elysium

【CD購入録】STRATOVARIUS「UNDER FLAMING WINTER SKIES: LIVE IN TAMPERE」(2012)

  • 2012/08/19(日) 00:00:00

【CD購入録】
UNDER FLAMING WINTER SKIES LIVE IN TAMPERE
STRATOVARIUS「UNDER FLAMING WINTER SKIES: LIVE IN TAMPERE」(2012)

5th「EPISODE」(1996)からSTRATOVARIUSに加入、その後は当時のリーダーTimo Tolkki(G)との確執で一時的にバンドを離れたこともありましたが13th「ELYSIUM」(2011)までの全アルバムでドラムを叩いてきたJorg Michael(Ds)のフェアウェルツアーからフィンランドのタンペレ公演を収めたライブ盤を買いました。本作はDVD+2CD仕様の国内盤も出ていますが、僕は2CDのみの輸入盤を選択。なおDVDには脱退することになったJorgのスピーチとドキュメンタリー映像が含まれているようです。中身の方は長年ヨーロピアンメタルの王者として君臨してきたことも頷ける流石の出来栄えです。本作のセットリストはJorg在籍時の楽曲のみで構成されていますが、そのままベスト盤としても機能しそうなほどの充実振り(「ELEMENTS PART2」収録のDisc-1②I Walk To My Own Songは少し意外でしたが)。前任ドラマーのTuomo Lassilaはバンドの名付け親であり、リーダーを務めたこともありましたがSTRATOVARIUSのドラマーといえば、やはりJorgですね。長い間お疲れ様でした!なおバンドは既に後任にRolf Pilve(Ds/STATUS MINOR etc)を迎えています。

CAIN'S OFFERING「GATHER THE FAITHFUL」(2009)

  • 2011/11/06(日) 00:00:00

GATHER THE FAITHFUL
【No.309】
★★★(2009)

SONATA ARCTICAが衝撃的なデビューを飾った頃からのギタリストとして活躍してきたものの、兵役問題の関係で5th「UNIA」(2007)を最後にバンドを脱退したJani Liimatainen(G)が新たに結成した新バンド(プロジェクト)CAIN'S OFFERINGの1stアルバム。Jani以外のメンバーは彼の旧友であるJani Hurula(Ds)こそ知名度が低いものの、他に名を連ねるのはメロパワの王者STRATOVARIUSのフロントマンTimo Kotipelto(Vo)、SONATA ARCTICA時代の元同僚で2011年11月現在はTimo Tolkki(G/ex-STRATOVARIUS etc)の新バンドSYMFONIAに在籍している若手キーボードプレイヤーの注目株Mikko Harkin(Key)、メロデスバンドNORTHERJukka Koskinen(B)というフィンランドメタル界でも名前の通ったプレイヤーが参加しています。サウンドの方はSONATA ARCTICA、STRATOVARIUSの両バンドに近いスタイルでありつつ時折プログレメタル的な展開もあって、メロディックメタルファンの僕にとっては嬉しい音楽性ですね。

ギタリストJani主導のプロジェクトでありながらギターはそれほど前に出てくることもなく、本作の中核を形成しているのはKotipeltoのボーカルです。STRATOVARIUSの作品では少し不安定な彼のハイトーンに危なっかしさを感じることもありましたが本作ではそんな場面が激減していて、これまでは彼の裏返りそうなハイトーンを聴くと「高音域を無理して歌っている」と感じたのに対し、本作では「感情を込めて歌った結果としてそうなっている」という風に不思議とポジティブに受け止めることができますね。Kotipeltoの大ファンを自認するJaniが書く楽曲は本家以上にKotipeltoの声の旨味を引き出しているのではないかと思えるほどです。きっとKotipeltoの歌声で一番美味しい部分を熟知しているんでしょうね。そしてJaniのギタープレイに関しては「フォア・ザ・バンド」の精神で本作に臨んでいるからなのか伴奏に徹している印象が強く、ギターソロと呼べそうなパートは⑨Stolen Waterくらいなので楽曲における存在感はMikkoのキーボードの方が大きいです。

個々の楽曲を見てみるとCAIN'S OFFERINGの音楽性を端的に表現したアップテンポのオープニングチューン①My Queen Of Winter、ドラマティックな展開美が素晴らしいミドル③Oceans Of Regret、クラシカルな速弾きフレーズも飛び出す待望の疾走曲⑥Dawn Of Solaceなどが特にお気に入りです。いわゆる疾走系の曲はそれほど多くなく聴かせるタイプが主流なのですがサビだけでなく、そこに至るまでの流れにおいても僕を惹きつけるボーカルメロディがあるというのがこのバンドの強みですね。STRATOVARIUSが本作と同年に発表した復活作「POLARIS」同様、日本盤ボーナス⑩Tale Untoldを本編の後に収録するのではなくエンディングをピアノバラード⑪Elegantly Brokenで美しく締めてくれるアルバム構成も◎。聞き流してしまいそうな楽曲もなく、Kotipeltoもベストと思えるパフォーマンスを披露してくれているので個人的には「POLARIS」以上のお気に入り盤となっています。Kotipeltoを筆頭に、ほとんどのメンバーが掛け持ち状態であるため正式バンドとして活動するためのラインナップをどう整えるのか気になりますが、次の作品にも期待したいですね。

【音源紹介】
・Dawn Of Solace

STRATOVARIUS「POLARIS + POLARIS LIVE」(2010)

  • 2011/10/26(水) 00:00:00

POLARIS + POLARIS LIVE
【No.307】
★★★★(2011)

バンド名を冠したアルバムだったにもかかわらず自らのアイデンティティであるメロディック・パワーメタルサウンドとは距離を置いた11thにして問題作「STRATOVARIUS」(2005)発表後、リーダー/メインソングライターのTimo Tolkki(G)が脱退、後任に若手ギタリストMatias Kupiainenを迎えて新体制となったSTRATOVARIUSのお披露目アルバム「POLARIS」(2009)に伴うツアーからイタリアのミラノ、ブルガリアのソフィア公演の模様を収めたと思われるライブ作品。このバンドのライブアルバムとしては「LIVE! VISIONS OF EUROPE」(1998)以来2作品目となります。ちなみに現時点で本作はライブCD単発でのリリースはなく輸入盤「POLARIS」との2枚組仕様か、日本の販売元VICTORのサイトからの有料ダウンロードという形式で発売されていて僕は前者を購入しました。スタジオアルバムの方は日本盤ボーナストラックSecond Sightが収録されていないので国内盤より1曲少なくなっているほかは既に記事にした「POLARIS」と同内容なので、ここでは「POLARIS LIVE」について書きたいと思います。

【セットリストと収録アルバム】
01.Destiny(7th「DESTINY」)
02.Hunting High And Low(8th「INFINITE」)
03.Speed Of Light(5th「EPISODE」)
04.Kiss Of Judas(6th「VISIONS」)
05.Deep Unknown(12th「POLARIS」)
06.A Million Light Years Away(8th「INFINITE」)
07.Bach: Air Suite(Keyboard Solo)
08.Winter Skies(12th「POLARIS」)
09.Phoenix(8th「INFINITE」)
10.S.O.S(7th「DESTINY」)
11.Forever Is Today(12th「POLARIS」)
12.King Of Nothing(12th「POLARIS」)
13.Father Time(5th「EPISODE」)
14.Higher We Go(12th「POLARIS」)

9th「ELEMENTS PART1」(2003)以降、メロパワから離れつつあった彼らにとって「POLARIS」はSTRATOVARIUS新章の幕開けを告げるだけでなく、バンドの復活作と言える内容だったと思うのですがライブ構成もSTRATOVARIUSがメロディック・パワーメタルに帰還したことを印象づけるものとなっています。まずはバンドが確固たる地位を築いた90年代後半の作品「DESTINY」(1998)のタイトルトラックであり10分近くに及ぶ大作①Destinyによる大胆な幕開け、それとは対象的にコンパクトかつキャッチーなメロディが秀逸な②Hunting High And Lowで観衆の心をガッチリ掴みます。このツアーで最も注目されているであろうニューギタリストMatiasの紹介を挟んで彼の速弾きから曲が始まるスピードチューン③Speed Of Light、そして実はMatias同様に「POLARIS」がバンドに加入して最初のアルバムだったLauri Porra(B)の見せ場を盛り込んだミドル④Kiss Of Judas、バンドが黄金期と言える時期に発表した上記4曲と並んでも遜色ない新作のオープニング曲⑤Deep Unknownまでの流れは見事と言うほかありません。またJens Johansson(Key)がグイグイ楽曲を引っ張っていく⑥A Million Light Years Away、彼らしい音色で「バッハのG線上のアリア」を弾きまくるキーボードソロ⑦Bach: Air Suiteから⑧Winter Skiesへと繋がる中盤はJensの独壇場だし、それ以降も5th「EPISODE」(1996)~8th「INFINITE」(2000)から厳選されたグレイテストヒッツ的セットリストと「POLARIS」からの5曲が違和感なく溶け込んだ好演が展開されています。新作の楽曲に関しては前述の⑧や⑫King Of Nothingなど、スタジオ盤では地味に思えたナンバーが更に魅力的になっているのも好印象ですね。

本作はスタジオでの手直しがほとんど施されていないこともあって荒いながらも「生」の新生STRATOVARIUSの姿を楽しむことができるのが特徴で、Timo Kotipeltoのボーカルは⑩S.O.S、⑪Forever Is Today、⑬Father Timeなど一部の楽曲で高音域が苦しそうではあるものの大半の曲はしっかり歌えているし中低音域は実に魅力的です。それに加えてオーディエンスの煽り方やショウ運びも上手く、YouTubeで見ただけですがステージアクションも華があるので、メタルバンドのフロントマンとしては屈指の存在だと思いますね。本ライブ単体でのリリースがない変則的な作品でありながら全14曲で収録時間70分以上と聴き応えがあるし、選曲も良いのでSTRATOVARIUSファンは買って損することのない1枚ではないでしょうか。ちなみに僕は13th「ELYSIUM」(2011)の日本盤ボーナスとして収録されているAgainst The Wind、Black Diamondのライブバージョンと合わせてよく聴いています。

【音源紹介】
・Winter Skies(Live)

【CD購入録】STRATOVARIUS「POLARIS + POLARIS LIVE」(2010)

  • 2011/09/14(水) 00:00:00

【CD購入録】
POLARIS + POLARIS LIVE
「POLARIS + POLARIS LIVE」(2010)

リーダー/メインソングライターのTimo Tolkki(G)が脱退して新体制となったSTRATOVARIUSのお披露目アルバム「POLARIS」(2009)の輸入盤に14曲入りライブCDがカップリングされた2枚組を買いました。僕は「POLARIS」の国内盤を持っていますが、本作は2枚で1000円台という値段だったのでライブ盤目当てで購入。なお日本盤ボーナストラックSecond Sightは当然ながら収録されていないのでスタジオアルバムの方は国内盤より1曲少なくなっています。ちなみに日本の販売元VICTORのサイトから本ライブ音源はダウンロード(有料)することができるようです。Timo Kotipelto(Vo)のMCから推測するに、ブルガリアのソフィアとイタリアのミラノ公演の模様が収録されているみたいですね。またライブの手直し作業はほとんどしていないようで、荒いながらも「生」の新生STRATOVARIUSの姿を楽しむことができます。Timoのボーカルは⑩SOS、⑪Forever Is Today、⑬Father Timeなど一部の楽曲で高音域が苦しそうですが、大半の曲はしっかり歌えているし中低音は非常に魅力的。セットリストについても新作からの5曲以外はグレイテストヒッツ的な内容となっていて僕は概ね満足でした。新作の楽曲は⑧Winter Skiesを筆頭にライブの方が良いと思えるナンバーが多いのも好印象ですね。

【CD購入録】STRATOVARIUS「ELYSIUM」(2011)

  • 2011/01/13(木) 00:00:00

【CD購入録】
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STRATOVARIUS「ELYSIUM」(2011)

一時はバンド解散の危機に直面しながらも、脱退した前リーダーTimo Tolkki(G)の後任に若手Matias Kupiainen(G)を迎えて作り上げた前作「POLARIS」(2009)で復活を遂げたSTRATOVARIUSの13作目を買いました。前作がリリースされた時点では、作品の出来以前に「崩壊寸前状態にあったバンドか再びメロディックメタルの王者としての輝きを取り戻せるのか」という点に注目が集まっていたため、新体制で2枚目となる本作からが本当の勝負になると感じていました。前作の延長線上にあり、激速疾走というほどではないけれどそこそこ速いアップテンポからミドルテンポ、バラード、そしてプログレッシブな大作が揃うパワーメタル作品でSTRATOVARIUSのサウンドイメージを裏切らない本作を数回聴いた現時点での印象は良く言えば「手堅い」、悪く言えば「地味」ですかね。本作の日本盤ボーナスとしてライブバージョンが収録されている往年の名曲Against The Wind、Black Diamondや前作のForever Is Today、Higher We Goのような一聴して心を鷲掴みされるほどの突き抜けたメロディは少ないものの、18分の大作となったタイトル曲⑨Elysiumを筆頭にジワジワと味が出てきそうな楽曲が多いような気がしています。本作をこれから聴き込むにつれて、今の感想がどのように変わって行くのか期待半分、不安半分という感じですね。

【CD購入録】CAIN'S OFFERING「GATHER THE FAITHFUL」(2009)

  • 2009/09/29(火) 00:00:00

【CD購入録】
GATHER THE FAITHFUL
CAIN'S OFFERING「GATHER THE FAITHFUL」(2009)

デビュー作「ECLIPTICA」~5th「UNIA」までSONATA ARCTICAのギタリストとして活躍してきたJani Liimatainen(G)がSONATA ARCTICA脱退後に結成した新バンド(プロジェクト)CAIN’S OFFERINGの1stアルバムを買いました。Jani以外のメンバーはTimo Kotipelto(Vo/STRATOVARIUS)、Mikko Harkin(Key/ex-SONATA ARCTICA)、Jukka Koskinen(B/NORTHER)といったフィンランドメタル界でも名前の通ったプレイヤーに、Janiの旧友であるJani Hurula(Ds)というラインナップです。サウンドの方はSONATA ARCTICA、STRATOVARIUSの両バンドを連想させつつプログレメタル的な展開もあるという、メロディックメタルファンの僕にとっては嬉しい音楽性となっていますね。本作で最も僕を惹きつけたのがTimo Kotipeltoのボーカル。「こんなに魅力的なシンガーだったっけ?」というのが正直な感想です。STRATOVARIUSの作品では、やや不安定なハイトーンに危なっかしさを感じることもありましたが、本作ではそんな場面もほとんどなく彼の声の中でも一番美味しい部分が引き出されてますね。彼のソロバンドKOTIPELTOは聴いたことがありませんが、本作でのボーカルはTimo Kotipeltoのベストパフォーマンスではないでしょうか。楽曲的にはバンドの音楽性を端的に表したオープニングチューン①My Queen Of Winter、ドラマティックな展開美が素晴らしい③Oceans Of Regret、待ってましたの疾走曲⑥Dawn Of Solaceがお気に入りです。ギタリスト中心のバンドでありながら、魅力的な歌メロが満載の1枚ですね。

STRATOVARIUS「POLARIS」(2009)

  • 2009/08/05(水) 00:00:00

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【No.168】
★★★(2009)

90年代後半に大躍進を遂げ、メロディック・パワーメタルの王者と称されるまでの存在に登り詰めたものの、2003年発表の9th「ELEMENTS PART1」以降の作品では、僕を含め多くのファンが期待するメロパワサウンドから距離を置くようになっただけではなく、リーダーでメインソングライターのTimo Tolkki(G)が抱える躁鬱病とそれにまつわるメンバー間トラブル、レーベルとの契約問題など音楽以外の面に注目が集まりがちだったSTRATOVARIUSがTolkki脱退後初めてリリースする作品にして通算12枚目。後任ギタリストMatias Kupiainenは勿論、2005年に加入したLauri Porra(B)を擁するラインナップとしても初めての作品です。バンドのアイデンティティであるはずのメロディックメタルからかけ離れた問題作11th「STRATOVARIUS」発表後に勃発した一連の騒動は、このままバンドが解散しても不思議ではないほど衝撃的なものでした。その騒動の元凶でもあったTolkkiが脱退してSTRATOVARIUSが活動を継続すると聞いた時は嬉しさよりも、数々の名曲を生み出したTolkki抜きでどこまで魅力的な楽曲が揃うのかという不安の方が強くありました。他のバンドで例えるならAndre Andersen(Key)のいないROYAL HUNTMichael Amott(G)のいないARCH ENEMYみたいな印象でしたから…。ところが、そんなドタバタ劇の末に届けられた本作が思った以上にSTRATOVARIUSらしいアルバムで一安心。

まずはオープニングトラック①Deep Unknownがアルバムの掴みとして申し分ないですね。従来のSTRATOVARIUSスタイルのアップテンポナンバーでありつつ、速い曲では音を詰め込む印象の強かったこのバンドにしては適度なスペースが感じられ新鮮味もあります。その後の2曲は作品序盤に持ってくるにはやや地味に思えますが、日本盤ボーナスにしておくには勿体ない④Second Sightとメロディックメタル佳曲⑤Blind以降からエンジンがかかってきます。特にこれぞSTRATOVARIUSな疾走曲⑦Forever Is Today、高揚感あるサビが堪らない⑧Higher We Goという2大キラーチューンは強力。ラストを5th「EPISODE」収録の名バラードForeverを彷彿とさせる⑫When Mountains Fallで締めるという構成も好印象ですね。

全12曲中Timo Kotipelto(Vo)とMatiasの共作が4曲、Jens Johansson(Key)が3曲、Lauriが5曲と、Jorg Michael(Ds)を除く全メンバーが曲を持ち寄っているだけでなく新メンバーがかなりの割合でソングライティングに関わっている点も見逃せません。流石に、独特の哀感と清らかさに満ちたTolkkiの全盛期を上回る楽曲は本作にはありませんが、迷走気味だったここ3作品に比べると断然僕好みです。中でも⑦、⑫といった本作における名曲を手がけたLauriの貢献が大きいですね。やや手堅くまとまり過ぎな気がしないでもないですが、メインソングライターの脱退という危機を残りのメンバーが力を合わせてフォローすることでポジティブな雰囲気が作品から溢れています。Kotipelto特有のハイトーンボイス、一段と存在感を増したJensの超絶キーボード、JorgのパワフルなドラミングというSTRATOVARIUSらしさが随所に見られる作品であるだけでなく、技術的にTolkkiを上回るMatiasのギタープレイ、おまけに新加入2人の若さとルックスなど、これまでにない魅力を手に入れたバンドの今後に期待せずにはいられません。メジャー感に満ちた明るいメロディが満載だった名盤8th「INFINITE」meets「EPISODE」と表現したくなる本作は、僕にとって「STRATOVARIUSの復活作」というべき1枚です。メロディックメタルの王者STRATOVARIUSの時計が再び動き始めました。

【音源紹介】
・Forever Is Today

【CD購入録】STRATOVARIUS「POLARIS」(2009)

  • 2009/05/21(木) 08:34:03

【CD購入録】
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STRATOVARIUS「POLARIS」(2009)

バンドのリーダーでありメインソングライターでもあったTimo Tolkki(G)脱退後、初めての作品となるSTRATOVARIUSの通算12枚目のアルバム「POLARIS」を買いました。新加入ギタリストMatias Kupiainenのみならず、Lauri Porra(B)加入後初めての作品でもあるんですね。リリース前に公開されていた音源から薄々感じていましたが、いかにもSTRATOVARIUSらしい作品でアルバム全体がポジティブな雰囲気で包まれています。何度かリピートして聴いた印象としては、Tolkki在籍時代のアルバムを大きく上回るわけでもズバ抜けた名曲があるというわけでもないという感じではありますが、前作で感じた迷走振りを思うとバンドが再びメロパワの王者として動き始めたことに拍手したいですね。Tolkki不在ながら本作が「INFINITE」に続くアルバムだと言われても違和感がないほどです。作曲面ではTimo Kotipelto(Vo)とMatiasの共作、Jens Johansson(Key)、Lauriそれぞれが独作で曲を書いた全12曲が収録されていて、やや弱いかなという曲もなくはないですがJens作の⑤Blind、Lauri作の⑦Forever Is TodayはガッツポーズもののSTRATOVARIUSチューンです。存続の危機を乗り越えてバンドの新章の幕開けを告げるアルバムとしては上々の1枚だと思います。

STRATOVARIUS「STRATOVARIUS」(2005)

  • 2009/05/20(水) 08:01:08

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【No.141】
★★(2009)

「これ、STRATOVARIUSのアルバムですよね?」というのが初めて聴いた時の率直な感想だったSTRATOVARIUSの11thアルバム。前作「ELEMENTS PART2」発表後にTimo Kotipelto(Vo)Jorg Michael(Ds)が脱退→Miss Kなる女性ボーカルが加入→Timo Tolkki(G)が暴漢に襲撃される→Tolkkiが躁鬱病で入院するなど数々のトラブルを抱えていましたが、最終的にはKotipeltoとJorgがバンドに復帰(Miss Kはレコーディング前に脱退)してリリースされたのが本作です。

このアルバムには疾走曲や突き抜けるメロディもなければ、Jens Johansson(Key)の派手なソロもないし、Jorgのツーバスドラムもありません。僕を含め多くのファンが抱いていたSTRATOVARIUS像は、ここにはほとんどないと言ってもいいと思います。それほど本作はメロディック・パワーメタルというスタイルからかけ離れたサウンドとなっています。だからと言って本作が駄作かというと、そういうわけでもないのがSTRATOVARIUSの底力ですね。やたらとクセになるギターメロディが耳に残るヘヴィロック調の①Maniac Danceはついリピートしてしまうし、従来スタイルに比較的近いメロディックチューン②Fight!!!、③Just Carry Onもあります。アルバム終盤ではいかにもフィンランドのバンドらしいタイトルを持った民謡風バラード⑦The Land Of Ice And Snow、テンポを速くすればSTRATOVARIUSらしい疾走曲になりそうな⑧Leave The Tribe、ラストに相応しい大仰でクサいメロディが味わえる⑨Unitedなども本作のお気に入りとして挙げておきたい楽曲です。

ただメンバー間のトラブルがあって普段よりも注目度が上がっているところに、バンド名そのままズバリのタイトルを付けておきながら、この音楽性というのが腑に落ちないんですよね。「STRATOVARIUS」と名付けられた作品であるにもかかわらず、STRATOVARIUSのアイデンティティ的要素(少なくとも僕が思うところの)を大幅に排除してしまっている何とも言えない1枚。個人的には速弾きのないYNGWIE MALMSTEEN、クワイアのないBLIND GUARDIAN、ギターソロのないARCH ENEMYと例えたくなるような違和感があります。「ELEMENTS」2作品の楽曲(特に疾走曲)で気になったマンネリ感はあまりなく、キャッチーなメロディも確かに存在するので、これがSTRATOVARIUSではなく別のバンドの作品であるならもっと楽しめたかもしれません。これからSTRATOVARIUSを聴くという方は、間違っても本作から入門しないようにしてくださいね(苦笑)。

【音源紹介】
・United

STRATOVARIUS「ELEMENTS PART2」(2003)

  • 2009/05/19(火) 08:42:36

ELEMENTS PART2
【No.140】
★★(2009)

物質の4大要素である火・水・風・土をテーマにした2部作「ELEMENTS」の後編となるSTRATOVARIUSの10thアルバム。前作では典型的メロディックメタルから少し距離を置き、疾走曲以外の側面でアピールするシンフォニックなプログレ風メタル路線へと傾倒していた彼らの2部作の後編は「ELEMENTS PART1」と同時期に曲が書かれたこともあり、前作と似た音楽性となっています。相違点を挙げるなら、本作の方がシンフォニックで大仰なアレンジは控えめになっているところでしょうか。

「ELEMENTS PART1」本編のエンディング曲A Drop In The Oceanラストの波の音を引き継いで始まる①Alpha & Omegaからスタートすることで2作品の連続性を表現したかったのだと思いますが、肝心の楽曲の方が作品の中盤/終盤に配されることで威力を発揮しそうなミッドテンポ大作であるために出だしからつまずいてしまってます。前作のリーダートラックEagleheartタイプの②I Walk To My Own Songで仕切り直した後は、Timo Kotipelto(Vo)の巻き舌シャウトが最後に炸裂する③I'm Still AliveJens Johansson(Key)の超絶プレイがテンコ盛りな⑥Know The Differenceという2つの疾走曲でメロパワファンの心を繋ぎとめつつ、軸足はあくまでもじっくり聴かせる大作系に置くというTimo Tolkki(G)の深遠なる音世界が繰り広げられています。ヒーリング音楽のような浮遊感が味わえる⑦Luminous、綿密に織り込まれたメロディが印象的なプログレタッチの⑧Dreamweaver、今回の2部作を締めくくるに相応しい本編ラストのバラード⑨Libertyなど聴きどころもあるんだけど、やはり前作同様にメロディがどうにも弱いような気がします。

相変わらず高音パートで必死さが滲み出るボーカル(そこが魅力でもあるんですが)を尻目に揺るぎない安定感を見せ付けるインストパートと極上のサウンドプロダクションは一級品ながら、引っかかりなく流れていく楽曲が多いのが気になるんですよね。特に2曲のスピードチューンはSTRATOVARIUSにしては妙に薄味で過去の名曲群に比べると、ただ駆け抜けているだけという印象すら抱いてしまいます。メロパワから次のステージに向かおうとするバンドの姿勢は応援したいし、並のバンドに比べると十分魅力的な作品ではあるもののSTRATOVARIUSにしては物足りなさが残る1枚ですね。数曲のキラーチューン以外は好きになれず、アルバムとしてのお気に入り度が低かったバンド初期作品とはまた別の意味で「ELEMENTS」の2枚は微妙なアルバムでした。

【音源紹介】
・Liberty

STRATOVARIUS「ELEMENTS PART1」(2003)

  • 2009/05/18(月) 08:10:33

ELEMENTS PART1
【No.139】
★★(2003)

出世作「VISIONS」でヨーロピアンメタル勢の中でも抜きん出た存在となり、続く7th「DESTINY」、8th「INFINITE」が本国フィンランドのナショナルチャートで1位(「INFINITE」はゴールドディスクを獲得)に輝くなど、名実ともにトップバンドとなったSTRATOVARIUS。前作「INFINITE」リリース後に、リーダーTimo Tolkki(G)がしばらくバンド活動を休止すると宣言したこともあり3年のインターバル(この間にTolkkiとTimo Kotipelto(Vo)はそれぞれソロ作を発表)を置いて発表された通算9枚目です。本作は地球や人間の要素(エレメント)である火・水・風・土をテーマにした2部作の前編という位置付けで、4大要素の中の「火」と「水」がテーマとなっています。

STRATOVARIUSがHR/HMファン限定のバンドではなく、より幅広い層にアピールできる普遍的な魅力を持ったバンドとなったことを雄弁に物語るオープニングのリーダートラック①Eagleheartを聴いた時点で期待が大きくなったのですが、その後がどうにも続きません。どこを切ってもSTRATOVARIUS印のスピードチューン③Find Your Own Voice、⑤Learning To Flyやテクニシャン揃いのこのバンドらしい激速インスト⑦Stratofortress以外はファンタジックで大仰なミドル、バラードが並んでいて、STRATOVARIUSのトレードマークはフックあるメロディの疾走曲だと考える僕にとっては、とっつきにくい楽曲が多いように思います。リピートしていると、スピードに頼らないSTRATOVARIUSの旨味が感じられる④Fantasia、12分の長さが冗長に思えるものの後半はゴージャスなアレンジで劇的に盛り上がる⑧Elements、ボーカルメロディが胸に染みるバラード⑨A Drop In The Oceanなどが気に入ってきたりもしているんですが、メロディ自体があまり耳に残らないんですよね。

あと気になったのは③、⑤といった疾走曲で顕著なキーの高さ。Kotipeltoの歌唱は自らの限界に挑戦するかのような悲壮感漂うハイトーンが魅力的なこともありますが、流石に③はキーが高すぎて悲壮感を通り越して痛々しいほど。Tolkkiのギターに加えて、このバンドのソロパートには欠かせない存在となった元祖鍵盤魔人Jens Johansson(Key)や一段と存在感を増したJari Kainulainen(B)、Jorg Michael(Ds)の力強いリズム隊を筆頭に演奏陣に余裕が感じられるだけに、ボーカルだけが切羽詰っているというアンバランスさも感じられます。ゴージャスなアレンジと緻密に作り込まれたサウンドからは、ベテランの風格とトップバンドの凄みが感じられる反面、メロディの即効性は過去作品には及ばないため聴き込みを要する1枚かもしれませんね。本作まではこのバンドの新譜が出る度に即買いしていた僕も、次回作はどうしようかなという迷いが出てきた作品でもあります。

【音源紹介】
・Eagleheart

STRATOVARIUS「INTERMISSION」(2001)

  • 2009/05/17(日) 13:19:33

INTERMISSION.jpg
【No.138】
★★(2009)

1994年に3rd「DREAMSPACE」を発表して以降、2000年までの7年間で6枚のスタジオアルバムと2枚組ライブ盤をリリースするというハイペースで走り続けてきたSTRATOVARIUS率いるTimo Tolkki(G)がバンドの活動休止を発表したのが8th「INFINITE」に伴うツアーに出る前のこと。「次のアルバムは2003年頃になるだろう」と明言した上での活動休止だったのでファンとしては心配はしていませんでしたが、バンドが長い休みを取ることを良く思っていなかったレーベル側の要望にバンドが応える形でリリースされたのが本作です。

収録曲はこちら。
【新曲4曲】
01. Will My Soul Ever Rest In Peace?
02. Falling Into Fantasy
03. Courtains Are Falling
04. Requiem
【カバー曲3曲】
05. Bloodstone(JUDAS PRIEST)
06. Kill The King(RAINBOW)(ボーカルはTimo Tolkki)
07. I Surrender(Live)(RAINBOW)
【ボーナストラック集7曲】
08. Keep The Flame(フランス盤「INFINITE」収録)
09. Why Are We Here(日本でのみ発売のベスト「14Diamonds」収録)
10. What Can I Say?(日本盤「INFINITE」収録)
11. Dream With Me(日本盤「DESTINY」および輸入盤のみ発売のベスト「THE CHOSEN ONES」収録)
12. When The Night Meets The Day(日本盤「EPISODE」収録)
13. It's A Mystery(フランス盤「INFINITE」収録)
14. Cold Winter Nights(ヨーロッパ盤「DESTINY」収録)
【ライブ音源1曲】
15. Hunting High And Low(Live)

日本盤のオリジナルアルバムを聴いてきた僕にとっては、全15曲のうち⑩、⑪、⑫を除く12曲が初めて耳にする音源ということになります。まず新曲についてはミッドテンポの①と②、本作の中で唯一の疾走曲③、壮大でシンフォニックなインスト④と、どの曲もまずまずの出来。カバー3曲はオリジナル曲のシンガーと比べると、Timo Kotipelto(Vo)Timo Tolkki(G、Vo)が歌うバージョンではやや物足りないかな。意外な掘出物だったのがボーナストラック集で、このバンドにしては珍しく軽快な曲調の⑨、⑬や⑭など佳曲と呼べそうなものもありました。ただファン心理としては、シングルのカップリング曲(「HUNTING HIGH AND LOW」収録のNeon Light Childなど)がフォローしきれていないのが少し不満かな。

あくまで未発表曲やボーナストラックを寄せ集めた企画盤なので、熱心なファン向け作品の域を出ない本作のもうひとつ目玉はブックレットですね。各メンバーのおふざけ写真に加えて、これまでの活動を振り返ってのコメントもあって、なかなか興味深い内容です。特にJens Johansson(Key)Jorg Michael(Ds)の2人ともが「面識のないTimo Tolkkiというフィンランド人からいきなりバンド加入の誘いと『EPISODE』のデモ音源が送られてきた。その音源を聴いてバンド加入を決めた」というようなコメントを残しているのが印象的でした。Tolkkiは「駄目でもともと」と思って送ったのでしょうが、何事もやってみるもんですね。

【音源紹介】
・Cold Winter Nights

STRATOVARIUS「INFINITE」(2000)

  • 2009/05/15(金) 08:12:28

STRATOVARIUS_INFINITE.jpg
【No.137】
★★★★★(2000)
年間ベスト2000年第3位

メロディックパワーメタルの王者STRATOVARIUSの8thアルバムは、出世作「VISIONS」と並ぶ名盤となりました。今回はサイコセラピーを受け精神的にも落ち着いたリーダーTimo Tolkki(G)の精神状態を反映しているかのように、明るく前向きな曲が多いのが特徴です。前作「DESTINY」で感じられたマイナス要素もほとんど気になりません。

その特徴が顕著に表れているのがメタルっぽい感触を抑え、ポップセンスが光る①Hunting High And LowとSTRATOVARIUS特有の爽やかさ全開のメタルチューン⑦Freedomで、アルバム全体にもメジャー級の風格が漂っています。その一方でクサメロ満載で突っ走る②Millennium、④PhoenixJens Johansson(Key)のペンによるストレートな疾走曲⑤Glory Of The Worldでメタリックな魅力も十分アピールしてます。中でも④は曲に絶妙のタメとフックを与える名ドラマーJorg Michaelのパワーヒットとリズム感、楽曲のボトムを支えるYari Kainulainen(B)のテクニックに、派手なギター&キーボードソロというSTARTOVARIUSの演奏陣の凄みを改めて思い知らされる1曲です。前作にもあったような大作も2曲あり、そのうちのひとつ③Mother Gaiaで聴けるこれまでになかった壮大で感動的なメロディは、Timoのソングライティングがワンランク上の次元に到達したとさえ思えるほど。多彩な曲をアルバムに詰め込みながら、そのどれもがSTRATOVARIUSらしさを保ってるのが凄いですね。

6th「VISIONS」で数あるメロディックパワーメタルバンドから抜け出し、このジャンルの王者へとのし上がったSTRATOVARIUSが王者としての風格を身につけ、その他大勢のメタルバンドとの差を見せつけるべくメタルシーンに放った1枚が本作「INFINITE」だと思っています。STRATOVARIUSを聴くなら、まずはこの2枚からどうぞ!

【音源紹介】
・Phoenix

STRATOVARIUS「DESTINY」(1998)

  • 2009/05/13(水) 08:11:33

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【No.136】
★★★(1998)

前作「VISIONS」でバンド結成以来最大の成功を収めたSTRATOVARIUSの7thアルバム。バンドの出世作であっただけでなく、ヨーロッパメタルシーンに多大な影響を与え、STRATOVARIUSフォロワーを生み出すほどの力を持った名盤「VISIONS」に続く本作もこれぞメロディック・パワーメタルという力作に仕上がっています。

オープニングと本編ラストに①Destiny、⑨Anthem Of The Worldという10分超の大作を配するという大胆な構成と、その2曲に挟まれる形でスピードチューンとバラードがほぼ交互に収録されている本作からは、もはやSTRATOVARIUS節といえる安定感すら漂っています。このアルバムのハイライトとなっている大作2曲やデジタルビートをうまくメタルに取り入れたシングルカット曲②S.O.STimo Kotipelto(Vo)の繊細なボーカルがはまっている④4,000 Rainy Nights、キャッチーメタル⑦Playing With Fireがお気に入り曲ですね。

ただ前作が素晴らしすぎたため、どうしても聴き劣りしてしまうなぁと思いながら本作を聴いてると、自身の声域を超えるキーの楽曲を与えられているTimo Kotipeltoのボーカル(⑥Years Go Byでは限界ギリギリの歌唱が曲の哀感をアップさせてますが)や僕の魂を揺さぶることの少ない速弾き偏重気味なTimo Tolkki(G)のギタープレイ、過去の楽曲の焼き直し的なメロディなど、前作では感じることのなかったバンドの弱点が気になってきたりもします。これは本作が6th「VISIONS」と8th「INFINITE」という僕のお気に入り盤にはさまれた作品で、影が薄いということも関連してるかもしれませんね。STRATOVARIUSらしい作品という点でいえば、本作も上記2作に匹敵するアルバムだと思います。

【音源紹介】
・Destiny

STRATOVARIUS「LIVE! VISIONS OF EUROPE」(1998)

  • 2009/05/11(月) 08:18:07

LIVE! VISIONS OF EUROPE
【No.135】
★★★(1998)

傑作「VISIONS」に伴うヨーロッパツアーの中からアテネ、ミラノ両公演の模様を抜粋して収録したSTRATOVARIUS初のライブ盤(2枚組)です。現時点ではバンド唯一の公式ライブアルバムですね。文字通りのイントロダクションDisc-1①Introに続く実質上のオープニングトラックDisc-1②Forever Freeのサビにおける「フォーエーバー フリ~♪」の合唱が象徴するように、オーディエンスの反応がとにかく熱くてバンドの人気の高さが随所で感じられます。

セットリストに関してはTimo Kotipelto(Vo)加入後の3作品「FOURTH DIMENSION」、「EPISODE」、「VISIONS」からのみで構成された16曲(イントロを含む)なので、初期作品からの曲も入れて欲しかった気もしますがDisc-1③Kiss Of Judas、④Father Time、Disc-2②Will The Sunrise?、④Black Diamondといったシングルカット曲を筆頭に、STRATOVARIUSの美味しいところをギュッと凝縮したかのようなチョイスとなっていて、「EPISODE」以前の作品に対して「名曲も収録されてるけどアルバム単位では、さほど楽しめない」という印象を持っていた僕も、好きな曲が大半を占める本作の選曲に対する満足度は高いです。特に①Visionsという大作に始まり、名曲②を経て観衆の大合唱を誘う名バラード③Foreverからラスト⑦Legionsまで怒涛の畳み掛けを見せるDisc-2は凄まじいの一言。

そんなTimo Tolkki(G)によって生み出された名曲の数々が、ライブならではの生々しい演奏によってスタジオ盤以上の熱気を放っています。Tolkkiと速弾きバトルを繰り広げるJens Johansson(Key)、ライブでその存在感を増す影のテクニシャンJari Kainulainen(B)も素晴らしいですが、本作で一番目立っているのは「親方」の愛称で親しまれるJorg Michael(Ds)のドラミングですね。そんな演奏陣の超絶プレイは「VISIONS」収録のインストHoly Lightとギター/キーボード、ドラムソロをミックスしたDisc-1⑨Holy Solosで堪能できます。そしてフロントマンのKotipeltoも一部の曲でキーを下げているものの、スタジオ盤と遜色ないボーカルを披露してくれているのでベスト盤としての役割も果たせそうな充実のライブアルバムといえそうです。

【音源紹介】
・Forever~Father Time(Live)

STRATOVARIUS「EPISODE」(1996)

  • 2009/05/08(金) 08:21:43

STRATOVARIUS EPISODE
【No.134】
★★(1996)

前作「FOURTH DIMENSION」リリース後に、いつの間にかバンドのリーダーとなったTimo Tolkki(G)Antti Ikonen(Key)とバンド創設者であり前リーダーだったTuomo Lassila(Ds)を解雇し、Jens Johansson(Key/ex-YNGWIE MALMSTEEN‘S RISING FORCE etc)と、多くのバンドを渡り歩いた実力派ドラマーJorg Michael(Ds/ex-GRAVE DIGGER、RUNNING WILD etc)の2人を迎えて放った5thアルバム。メタルシーンの中でも屈指のプレイヤーを2人も同時に加入させたこともあって、STRATOVARIUSは90年代後半に大躍進を遂げ、ヨーロピアンパワーメタルの旗手というべき存在へと上り詰めて行きます。バンドの黄金期といえるラインナップが整った本作で演奏面のクオリティ、安定感が大きく向上していて、バンドとしてグレードアップを遂げた1枚となっています。

ただ個人的にはこのアルバムを含めて、初期STRATOVARIUSの作品は僕の心を激しく揺さぶる名曲がある一方で、どうにも好きになれない楽曲もあり、いわば曲の出来/不出来の差が大きいという印象が拭いきれないんですよね。前作同様、アルバム序盤でいきなりハイライトを作り上げる①Father Time、②Will The Sun Rise?の2曲はいかにもSTRATOVARIUSらしい切なくも爽やかなサビメロが素晴らしい疾走曲だし、アルバム終盤のクサいメロディと歌詞を持った儚いバラード⑪Foreverもバンドを代表する名曲だと思います。この3曲がズバ抜けている他はタイトル通りスピード感に溢れた⑤Speed Of Light、激テクのインスト⑧Stratosphere、あとは⑩Tomorrowあたりが好きかな。僕好みの楽曲が占める割合が増えているとはいえ、それ以外の楽曲はちょっと…。

次作「VISIONS」では全編に渡ってフックのあるメロディが展開されてるのに対し、本作ではまだ楽曲的には発展途上という印象を受けます。デビュー作からバンドを支えるファンの間では本作はかなり好評のようですが僕としてはこれまでの作品同様、1枚のアルバムとして楽しむというよりは、好きな楽曲を引っ張り出して聴く作品という感じですね。ちなみに本作の楽曲のメロディは後の作品でも使用されていて、わかりやすい例としては⑩のサビがForever Free(「VISIONS」収録)、⑪Night Time Eclipseの間奏パートがAnthem Of The World(「DESTINY」収録)のイントロで再登場しています。

【音源紹介】
・Will The Sun Rise?