AMARANTHE「AMARANTHE」(2011)

  • 2018/02/04(日) 00:00:00

AMARANTHE.jpg
【No.507】
★★★★(2011)
年間ベスト2011年第10位

男女クリーンボイスにデス声担当を加えたトリプルボーカル体制が話題となったスウェーデンの新星AMARANTHEのデビューアルバム。バンドの創設者はメロパワバンドDRAGONLANDの中心人物Olof Morck(G)で、彼が一時期DREAM EVILにも在籍したことのあるJake E(Vo/DREAMLAND)とプロジェクトを立ち上げたことがAMARANTHE誕生のきっかけのようです。当初は多くのゲストを迎える予定だったそうですが女性ボーカルElize Ryd、グロウル担当のAndyが歌った時に2人のパフォーマンスがバンドには最適と判断し、そこから本格的なバンドへと変化したそうです。シンガーが3人いることに注目が集まりがちですが、メロデス風のスタイルを基本としつつテクノ/トランス風のアレンジも取り入れたSOILWORK meets BLOOD STAIN CHILDと表現できそうなサウンドの中で輝くキャッチーな歌メロがAMARANTHE最大の武器でしょう。

まずは冒頭4曲①Leave Everything Behind、②Hunger、③1.000.000 Lightyears、④Automaticがいずれも即効力抜群で一気にAMARANTHEの世界に引き込まれます。どれも甲乙付け難いですが中でも③はこのバンドの魅力を凝縮した1曲だと思うし、本作唯一のバラード⑥Amaranthineもしっとり聴かせる高品質な仕上がりとなっています。また⑧Call Out My Nameのようなダンスメタルも収録していてB級感が抜け切らないメロパワバンドDRAGONLANDのギタリストOlofが、これほどポップで大衆性を備えたメロディセンスを持っていたとは驚きです。AMARANTHEはOlofとJake Eが作曲の中心となっているようなので2人のケミストリーによって、AMARANTHEサウンドができあがっているのかもしれませんね。

初めて聴いた時から口ずさめそうなキャッチーな楽曲群はどれも3〜4分台のコンパクトなものばかりで聴きやすいし、アルバムとしてもデビュー盤とは思えないほどの完成度を誇っているので普段メタルを聴かないリスナーをも取り込む魅力を秘めているのではないでしょうか。日本での注目度も高く2011年4月にデビューすると7月に初来日、10月にはLOUD PARK 11に出演するなどニューアクトとして申し分のないスタートを切っています。ただし各曲が似通っていることもあってアルバムとしてのメリハリがあまり感じられないのも事実で、中盤以降は何曲目を聴いていたのかわからなくなることもありますね。聴き始めの頃はかなりのお気に入り盤だったのですが、個人的には繰り返し聴いているうちに飽きがくるのも早かったりします。というわけで注文をつけたくなる点がなくはないものの新世代メタルの大型新人として十分のインパクトを持った1枚です。

【音源紹介】
1.000.000 Lightyears

THE NIGHT FLIGHT ORCHESTRA「INTERNAL AFFAIRS」(2012)

  • 2018/01/23(火) 00:00:00

INTERNAL AFFAIRS
【No.506】
★★★★(2012)
年間ベスト2012年ノミネート作品

SOILWORKの6th「STABBING THE DRAMA」(2005)に伴うツアー中にBjorn“Speed”Strid(Vo/SOILWORK)と当時はツアーギタリストで後に正式メンバーとなるDavid Andersson(G)が飲みながらロック談義に花を咲かせるうちに酔った勢いで結成に至ったというTHE NIGHT FLIGHT ORCHESTRAの1stアルバム。ラインナップにはSharlee D'Angelo(B/ARCH ENEMY、SPIRITUAL BEGGARS)も名を連ねているためメンツ的には北欧エクストリームメタル界注目のニューアクトかと思っていました。ところが、いざ聴いてみると遊び半分で誕生したプロジェクトとは思えないほどハイクオリティな70〜80年代風のクラシックロック作品に仕上がっていてビックリ。「サイドプロジェクトは本業バンドとは異なる音楽をメンバーが気楽にプレイするために結成されるため中身はイマイチ」という僕が漠然と抱いていたイメージを覆してくれましたね。

サウンド的にはエクストリームメタルの要素はゼロだし、曲によっては一般的なHR/HMよりもソフトなものもあるため聴き始めの頃は違和感があったものの、数々のキャッチーなメロディに魅了されるまでそれほど時間はかかりませんでした。特に晴れ渡る青空を連想させる爽やかチューン②California Morning、どこか懐かしくも感じる哀メロが冴え渡る④West Ruth Aveはかなりリピートしましたね。またDEEP PURPLE風のオルガンサウンドを纏って駆け抜ける⑥Miami 5:02、ファンク/ソウルミュージックの雰囲気が面白いタイトル曲⑦Internal Affairs、温かみのあるメロディが心地よくラストにはサックスも登場する産業ロック⑧1998と続くアルバム中盤も気に入っています。

Bjornがシンガーとして新たな一面を披露しているのも見逃せません。音楽性を考えれば当然ながらSOILWORKで見せていたグロウルは封印、全曲をディープかつ男前な声で歌っています。ノーマルボイスだけでも、これだけ歌えるシンガーだったんですね。クラシックロック愛に溢れた本作は聴く人によっては使い古されたベタなサウンドに思えるかもしれませんが、90年代以降のHR/HMを中心に聴いてきた僕にとっては一周まわって新鮮に感じられます。Peter Wichers(G)不在時のSOILWORKの作品はそれほど好きではなかったのでBjornとDavidの2人がここまで僕好みの曲を書いてくれるとは予想外でした。SOILWORKでも本作のようなキャッチーなメロディが聴けると嬉しいのですが、いい意味で遊び心があってお約束のベタな展開も躊躇なく取り入れられるサイドプロジェクトと、オリジナリティを追求する本業バンドの線引きをしているのかもしれませんね。

【音源紹介】
California Morning

【CD購入録】CYHRA「LETTERS TO MYSELF」(2017)

  • 2017/12/20(水) 00:00:00

【CD購入録】
LETTERS TO MYSELF
CYHRA「LETTERS TO MYSELF」(2017)

メロデス/エクストリームメタル界の重鎮IN FLAMESの創設メンバー(2010年に脱退)として知られるJesper Stromblad(G/DIMENSION ZERO、ex-IN FLAMES)Jake E(Vo/ex-AMARANTHE)が中心となって立ち上げた新バンドCYHRAの1stアルバムを買いました。なおベースはPeter Iwers(ex-IN FLAMES)、ドラムはLUCA TURILLI'S RHAPSODYなどに在籍するAlexander Landenburgが叩いていて安定感のあるサウンドに仕上がっています。中身の方はAMARANTHEにも通じるシンセを取り入れたモダン・メロディックメタルで、JesperとJake共作で書かれた各曲は魅力的なメロディで溢れています。スタイルとしてフィンランドのENTWINEを彷彿とさせるものがありますね。楽曲のレパートリーが多いというわけではないため、やや間延びする感は否めませんがキャッチーで哀愁を感じさせるメロディがそれを補ってくれています。その中でもお気に入り曲は②Heartrageですね。シンガーが3人いるAMARANTHEではさほど目立たなかったJakeが思った以上に実力者だったというのも新たな発見です。AMARANTHEは作品を重ねるにつれて女性シンガーElyze Rydのパートがどんどん増えていたので、これだけ歌えるJakeとしては面白くなかったのかもしれませんね。ちなみに、そのAMARANTHEは後任にNils Molin(Vo/DYNAZTY)を迎えているようですが、宝の持ち腐れになることなく上手くいくのかやや心配です…。

HAMMERFALL「GLORY TO THE BRAVE」(1997)

  • 2017/12/16(土) 00:00:00

GLORY TO THE BRAVE
【No.505】
★★★(1997)

正統派メタルが不遇の時代を迎えていた90年代後半(1997年)に突如現れ、「ピュアメタルの救世主」として注目を集めたスウェーデン産メタルバンドHAMMERFALLのデビュー作。発売当時はJesper Stromblad(G/IN FLAMES)、Mikael Stanne(Vo/DARK TRANQUILLITY)がかつて在籍していたバンドとして話題になっていた記憶があります。僕自身、IN FLAMESの熱心なファンというわけではありませんが名ソングライターとして名高いJesperが書くメロデス以外の曲を聴いてみたいというのが本作の購入動機のでした(ちなみにJesper、Mikaelの両名ともアルバムリリース時は既に脱退)。また1995年からHR/HMを聴くようになった僕としては鋲付きレザージャケットに身を包み、外見や曲名からして「いかにもヘヴィメタル」なバンドは逆に新鮮で興味をそそられたというのもありますね。中心人物Oscar Dronjak(G)がその細身に鎧風のコスチュームを纏った姿はいろんな意味でインパクトがありました(笑)。

HAMMERFALLの強みは正統派メタルを基盤としつつジャーマンメタル風のわかりやすいメロディを持ち、北欧ならではの哀愁を湛えているという点だと思います。個人的にはヘヴィメタルの王道ど真ん中よりはメロディックパワーメタルの方が好きなのでこの音楽性は歓迎です。オープニングを飾る①The Dragon Lies Bleedingは特にジャーマンテイストが強く、一度聴いたら耳から離れないサビメロの威力は抜群だしエンディングでしつこいほどにサビを繰り返す構成もいいですね。曲名にMetalという単語が使われるのは珍しいなと当時思った②Metal Age、「ハァ〜ンマ、フォ〜」のコーラスが印象的なバンドのテーマソング③HammerFallときて、哀愁のバラード④I Believeと繋がる流れも絶妙(僕の中でメタルアルバム4曲目はバラードが定石というイメージがあります)。後半も⑤Child Of The Damned、⑥Steel Meets Steel、⑧Unchainedといった疾走感のあるメタルチューン(⑤はWARLORDのカバー)を軸にイントロのギターメロディと漢臭いコーラスがいかにもヘヴィメタルなミドル⑦Stone Cold、そして作品を荘厳に締めくくる悲哀に満ちたバラード⑨Glory To The Braveがハイライトとなっています。歌詞の内容的には鎮魂歌と呼ぶに相応しい⑨は90年代のメタルバラードを代表する1曲と言えるのではないでしょうか。

というわけで楽曲面は結構充実しているし疾走曲①、バラード⑨という「動」と「静」の両方でキラーチューンが存在しているのは大きいですね。ただし本作が大好きなアルバムだったかというと、そうでもないというのが正直なところです。その理由としてはJoacim Cans(Vo)による線の細い歌声と演奏面での魅力不足の2点が挙げられます。Joacimに関してはバラードではなかなか味のある歌唱を聴かせてくれるものの、ヘヴィメタルを歌うにはもっと力強さが欲しいところですね。本作をパワフルなシンガーが歌っていたら更にワンランク上のアルバムになっていたと思います。といいつつもリピートしているうちにこのミスマッチ具合がクセになってきたりもしていますが…。HAMMERFALLはそれほど熱心に追いかけてきたバンドではありませんが、本作は時々聴きたくなるアルバムですね。日本での人気はそこそこながら、ヨーロッパでは絶大なる人気を誇り母国スウェーデンではアルバムが国内チャート1位を獲得するなどしています。なお本作の20周年記念盤が2CD+DVDという豪華仕様で2017年12月8日にリリースされたようで、その人気の高さが窺えますね。

【音源紹介】
The Dragon Lies Bleeding

【CD購入録】KEE OF HEARTS「KEE OF HEARTS」(2017)

  • 2017/10/26(木) 00:00:00

【CD購入録】
KEE OF HEARTS
KEE OF HEARTS「KEE OF HEARTS」(2017)

FRONTIERS RECORDSの発案で誕生したKee Marcello(G/ex-EUROPE)Tommy Heart(Vo/FAIR WARNING、SOUL DOCTOR)を中心としたプロジェクトKEE OF HEARTSの1stアルバムを買いました。プロジェクト名のとおり中核をなすのはKeeとTommyの2人ですが作曲には関わっておらず、近年のFRONTIERS関連アルバムでよく目にするAlessandro Del Vecchio(Key)がメインコンポーザー兼プロデューサーを務めています。ここ最近(厳密に言えば2006年リリースの「BROTHER'S KEEPER」以降)のFAIR WARNINGにさほど満足できていないこと、FRONTIERSの作品は高品質ながら突き抜けたアルバムが少ないイメージがあったので様子見していましたが公開されている音源が好印象だったので購入。「今のFAIR WARNING以上に僕好みの曲が目白押し」というのが率直な感想ですね。本家の近作に漂っていたモヤモヤ感とは無縁のメロディアスでキャッチーなハードロックが次から次へと登場します。公開されているオフィシャル音源が①The Storm〜④Bridge To Heavenに集中していますが、それ以降もテンションが下がることなく楽しめました。贅沢を言えばKEE OF HEARTSの代名詞と呼べるようなキラーチューンが欲しいところですが、メロディックロックファンならば聴いて損はない1枚だと思います。

【CD購入録】JIM JIDHED「PUSH ON THROUGH」(2017)

  • 2017/10/10(火) 00:00:00

【CD購入録】
PUSH ON THROUGH
JIM JIDHED「PUSH ON THROUGH」(2017)

バンド名を冠したデビューアルバムが北欧メロディックロックを代表する1枚として高く評価されているALIENのフロントマンJim Jidhedの通算5枚目となるソロアルバムを買いました。バックを固めるのはプロデューサーでもあるDaniel Flores(Ds/MIND’S EYE etc)FIRST SIGNALに参加したり自身のバンドPALACEで昨年デビューを果たしたりと最近売り出し中のMichael Palace(G)、ALIENの盟友でもあるKen Sandin(B)といった面々で安定感のある仕上がりとなっています。オープニングを飾る①Gloriousが疾走感のあるハードロック系なので、その曲調が続くのかと思いきや②Push On Through以降はミディアム/バラード系のナンバーが続きます。ガツンと来るインパクトこそないもののジャケットに写る渋くてダンディーなJimのイメージそのままに大人のメロディックロックが楽しめますね。試聴して購入を決めた③If We Call It Love、⑤The First Timeの2曲を筆頭に⑦Too Many Words、⑨Drowningやアルバム本編を哀愁たっぷりに締めくくる⑪It Is What It Isなどもお気に入りです。ちなみに日本盤ボーナスの⑫RihannaBAD HABITの中心人物Hal Marabel(G)が作曲に関わっていて流石の出来栄え。そういえばBAD HABITも「ATMOSPHERE」(2011)以降、音沙汰がないのでそろそろ新譜を聴きたいですね。

【CD購入録】H.E.A.T「INTO THE GREAT UNKNOWN」(2017)

  • 2017/10/02(月) 00:00:00

【CD購入録】
INTO THE GREAT UNKNOWN
H.E.A.T「INTO THE GREAT UNKNOWN」(2017)

2009年にデビューして以降、コンスタントに良作を届け続けてくれているスウェーデンのメロディックロックバンドH.E.A.Tの5作目を買いました。ラインナップが安定しないバンドというイメージが強い彼等ですが、今回もメンバーチェンジがあり2013年に脱退したDave Dalone(G)が復帰しています。音楽性は今回もアリーナロック風の溌剌としたナンバーやキャッチーなメロハーが並びつつも、僕の好きな哀愁や泣きの要素は減少傾向にあると思います。バンド初期に比べると音楽性は拡散しているため散漫になっている感はあるものの、各曲に魅力的なメロディがあるのがH.E.A.Tの強みですね。スペーシーなキーボードが曲を引っ張る④Time On Our SideErik Gronwall(Vo)の歌い出しがMikael Erlandsson(Vo)っぽく聴こえるバラード⑥Eye Of The Storm、躍動感のあるサビを持った⑦Blind Leads The Blind、ドラマティックな展開を見せてくれる⑧We Ruleと続く中盤の流れがいいですね。今回もなかなかの出来栄えだと思います。

【CD購入録】NOCTURNAL RITES「PHOENIX」(2017)

  • 2017/09/21(木) 00:00:00

【CD購入録】
PHOENIX.jpg
NOCTURNAL RITES「PHOENIX」(2017)

2010年頃からニューアルバムを制作中という噂は聞かれたものの、続報が入ることがなかったため自然消滅または解散したものとばかり思っていたNOCTURNAL RITES10年振りの新作(通算9枚目)を買いました。ライナーノーツによるとバンド側としては解散するつもりは毛頭なく、しばらくリフレッシュ期間を設けるつもりが、どんどんその期間が長くなってしまったとのことです。前作「8TH SIN」(2007)発表後にメインソングライターNils Norberg(G)が脱退、後任にChris Rorland(G)を迎えるも人気バンドSABATONにも在籍する彼がNOCTURNAL RITESとの活動を並行させることは難しく離脱。今年になってSCAR SYMMETRYの中心人物でもあるPer Nilsson(G)が加入したことでバンドが活性化し、完成したのが本作のようです。待望の新作なので期待を胸に抱きつつ、10年という長いブランクがあったので一抹の不安も感じていましたが第一印象としてはNOCTURNAL RITESらしい1枚に仕上がっていると思います。若干ヘヴィになった感はありますが、スピードに頼ることなくドッシリと構えた重厚なヘヴィメタルサウンドとJonny Lindkvist(Vo)の熱唱が今回も堪能できますね。即効性の高い楽曲は少ないですが何度も聴きたくなる魅力を備えています。現時点でのお気に入りは前任ギタリストChrisが曲作りにも参加した②Before We Waste Awayですね。

【CD購入録】MOON SAFARI「LOVER'S END」(2010)

  • 2017/09/18(月) 00:00:00

【CD購入録】
LOVERS END
MOON SAFARI「LOVER'S END」(2010)

先日CD購入録の記事を書いたBAROCK PROJECTと共に2017年6月に来日、その後に追加で単独公演も敢行したスウェーデンのプログレッシブ・ロックバンドMOON SAFARIの3作目を買いました。初めてこのバンドを聴くにあたり、どの作品がいいのか調べたところ評判が良くジャケットもインパクトがある本作をチョイス。アルバム全編に渡って爽やかでファンタジックな雰囲気が溢れていますね。BAROCK PROJECTが気品のあるサウンドだとすればMOON SAFARIはポップで甘酸っぱいメロディが特徴でしょうか。同郷スウェーデンのA.C.Tに通じるものがありますね。ただし明るいメロディが主体なので泣きや哀愁といった要素が好きな僕としてはスーッと流れていき、気がつけばアルバムが終わっていたと感じるのも事実。美旋律を丁寧に紡いでいくスタイル自体は好きなのでリピートするうちに味わいが増してきそうな予感はしています。

【CD購入録】ARCH ENEMY「WILL TO POWER」(2017)

  • 2017/09/02(土) 00:00:00

【CD購入録】
WILL TO POWER
ARCH ENEMY「WILL TO POWER」(2017)

3代目ボーカルAlissa White-Gluz(Vo/ex-THE AGONIST)を迎えての2枚目、元NEVERMOREのギタリストJeff Loomis加入後のラインナップでは初のフルレンスアルバムとなるARCH ENEMYの10作目を買いました。前作「WAR ETERNAL」(2014)は名盤と呼べるほどの仕上がりだったし、先行で公開されていた③The World Is YoursがいかにもARCH ENEMYらしい1曲だったので今回も期待していたのですが、それにきっちりと応えてくれていますね。大御所となった今も彼等のチャレンジは続いているようでバンド初のバラード(?)⑤Reason To BelieveではAlissaがクリーンボイスも披露しています。Alissa加入時にMichael Amott(G)は「ARCH ENEMYで彼女がクリーンボイスで歌うことはない」と語っていた記憶があるので、いきなりの前言撤回に驚きもありますが個人的には歓迎です。またMichaelの実弟でバンドを2度脱退したことのある(笑)Christopher Amott(G)が一部の曲作りに関わっていたり、Jens Johansson(Key/STRATOVARIUS)が3曲で客演しているのもサプライズですね。ChristopherとJensが関与した⑨Dream Of Retributionはアルバム後半の聴きどころとなっています。今年の9月はGALNERYUSNOCTURNAL RITESなど注目盤が多いのですが幸先の良いスタートとなりました。

【CD購入録】THE NIGHT FLIGHT ORCHESTRA「SKYLINE WHISPERS」(2015)

  • 2017/08/25(金) 00:00:00

【CD購入録】
SKYLINE WHISPERS
THE NIGHT FLIGHT ORCHESTRA「SKYLINE WHISPERS」(2015)

酔った勢いで結成に至ったという経緯、Bjorn“Speed”Strid(Vo/SOILWORK)を始めとする主要メンバーがメインバンドとのかけ持ちであることなどから、単発プロジェクトだとばかり思っていたTHE NIGHT FLIGHT ORCHESTRAがリリースしたまさかの2作目を買いました。北欧エクストリームメタル界の重鎮によるバンドとは思えないほどクラシックロックのど真ん中をひた走る作風はデビュー作「INTERNAL AFFAIRS」(2012)と同じですが、本作の方が若干ヘヴィになっているように思います。キャッチーなメロディ作りの上手さは今回も健在で勢いよく突っ走る①Sail On、レトロなサウンドが心地よい②Living For The Nighttime、弾きまくりのキーボードソロをフィーチュアした⑨Demon Princess、プログレッシブな展開を盛り込んだ⑫The Heather Reportsなど曲によって異なる表情を見せてくれるのも好印象。楽曲の充実度で言えば前作に分があるように思いますが、このところのSOILWORK以上に僕の琴線に触れる楽曲が多いし、Bjornのクリーンボイスも魅力たっぷりなので「このバンドをメインにしてもらってもいいかも」なんて思ってしまいますね(笑)。

【CD購入録】PAIN OF SALVATION「REMEDY LANE RE:VISITED」(2016)

  • 2017/06/11(日) 00:00:00

【CD購入録】
REMEDY LANE REVISITED
PAIN OF SALVATION「REMEDY LANE RE:VISITED」(2016)

スウェーデンの奇才Daniel Gildenlow(Vo、G)率いるプログレッシブHR/HMバンドPAIN OF SALVATIONが2002年に発表したコンセプトアルバムで通算4作目にあたる「REMEDY LANE」のリミックス盤を買いました。本作にはアルバムを曲順通りに再現したライヴ盤(2014年の公演)もセットになっていてお得感がありますね。本作にリミックスを施したのはANGRA、ARCH ENEMY、SYMPHONY Xといった大物バンドの近作にも携わっている売れっ子Jens Bogrenです。実はこのアルバムと3rd「THE PERFECT ELEMENT, PART Ⅰ」(2000)はリアルタイムで購入していたのですが、当時の僕には難解に感じられ売ってしまっていました。ところが約15年経った今、本作を改めて聴いてPAIN OF SALVATIONというバンドの凄みに魅了されています。オリジナル盤もレンタルして聴き比べてみたのですがリミックス効果は大きいように思います。Daniel夫妻が体験した流産を歌詞にしたという重いテーマとは対照的に明朗なメロディとともに駆けていく④Trace Of Blood、メロディアスなバラード⑫Second Loveといった即効性が比較的高い楽曲もさることながら、テーマメロディが耳から離れない②Ending Theme、悲壮感漂う⑥Undertow、壮大なエンディングを迎える⑬Beyond The Paleなど聴けば聴くほど味わいの増す楽曲群は中毒性抜群です。本作を聴いてPAIN OF SALVATIONというバンドへの注目度が僕の中で上昇中なのですが、彼等はアルバムによって音楽性をガラリと変えるバンドらしいので他の作品にトライするよりもしばらくはこのアルバムの世界にじっくり浸ろうと思います。

【CD購入録】TWILIGHT FORCE「HEROES OF MIGHTY MAGIC」(2017)

  • 2017/05/06(土) 00:00:00

【CD購入録】
HEROES OF MIGHTY MAGIC
TWILIGHT FORCE「HEROES OF MIGHTY MAGIC」(2017)

デビューアルバム「TALES OF ANCIENT PROPHECIES」(2014)がクサメタラーの間で好評だったアドヴェンチャー・メタルバンドTWILIGHT FORCEの2作目を買いました。トワイライトキングダムを舞台としたストーリーアルバムでもある本作は2016年夏に輸入盤で発売され、評判も良さげだったので日本盤ボーナストラックに期待して国内盤を待ち続けていました。その日本盤は輸入盤から半年近く遅れて、本編のカラオケバージョンとライヴ音源1曲が入った2枚組限定盤、通常盤の2バージョンが発売されたもののカラオケには興味がないので通常盤を購入。待った甲斐があまりなかったような気もしますが、アルバムに登場する各キャラクターの設定やステータスの和訳が付いているのでアルバムの世界観に浸るにはいいのかもしれません(笑)。中身の方は前作を気に入った方なら今回もイケるであろうシンフォニックなメロパワで相変わらず明るめのメロディが目立ちます。個人的にはもう少し哀メロが欲しいし、似た曲調が続くためアルバムとしての抑揚に欠ける感はありますが、疾走曲を次から次へと繰り出すその作風はそんな不満を吹き飛ばすだけのパワーに溢れています。お気に入り曲はいきなりクサメロが炸裂するオープニング①Battle Of Arcane MightFabio Lione(Vo/ANGRA、ex-RHAPSODY OF FIRE)がゲスト参加した長編⑤There And Back Again辺りでしょうか。それ以外の楽曲も高揚感満載のメロパワチューンで否が応でもテンションが上がりますね。ちなみに⑪Epilogueは6分近くもある語り、⑫Knights Of Twilight's Mightはトワイライトキングダムの国歌だそうです(笑)。前作を聴いて膨らんだ期待を裏切らないメロディック・クサメタルの充実盤だと思います。

【CD購入録】TWILIGHT FORCE「TALES OF ANCIENT PROPHECIES」(2014)

  • 2017/05/02(火) 00:00:00

【CD購入録】
TALES OF ANCIENT PROPHECIES
TWILIGHT FORCE「TALES OF ANCIENT PROPHECIES」(2014)

自らの音楽を「アドヴェンチャー・メタル」と称するスウェーデンの新鋭TWILIGHT FORCEの1stアルバムを買いました。「アドヴェンチャー・メタル」というワード、火を吹くドラゴンが描かれたジャケットから想像がつく通り、剣と魔法が登場するシンフォニック・クサメタルでRHAPSODYGLORYHAMMERを彷彿とさせますね(後者は特にメンバーのコスチューム的に/笑)。これらのバンドよりも明るいメロディが目立っているのがTWILIGHT FORCEの特徴でしょうか。ジャケットははっきり言ってチープですが、中身の方は意外と(?)しっかりしていてデビュー作としては上々の出来栄えです。若かりし頃のTobias Sammet(Vo/EDGUY、AVANTASIA)にも似たシンガーChristian Erikssonが高音域で時折苦しそうになるのも、この手のバンドではよくあるケースなのでさほど気になりません。アップテンポの曲を中心としつつ、後半に配されたバラードかいいアクセントになっているし、なんと言っても各曲のクサメロが光っています。その中でも際立っているのがアルバムに先駆けて配信されていたという②The Power Of The Ancient Force。サビでバンド名が高らかに歌い上げられるこの曲はTWILIGHT FORCEのテーマソングと呼べそうですね。また日本盤ボーナストラックにはHELLOWEENの超名曲⑫Eagle Fly Freeのカバーを収録。このバンドのカラーに合った壮大な仕上がりではあるものの基本的にオリジナルに近いアレンジとなっています。

【CD購入録】THE POODLES「DEVIL IN THE DETAILS」(2015)

  • 2017/02/04(土) 00:00:00

【CD購入録】
DEVIL IN THE DETAILS
THE POODLES「DEVIL IN THE DETAILS」(2015)

安定感抜群のアルバムを発表し続けてくれているメロディックロックバンドTHE POODLESの6作目を買いました。デビュー当初はWIG WAMの二番煎じという印象が強かったものの、解散してしまった本家(?)とは対照的にTHE POODLESはコミカルなイメージを上手く払拭してコンスタントに活動していますね。結論から言うと今回も安心して聴けるメロハー作品です。これ!というキラーチューンはありませんが何度もリピートしたくなりますね。このバンドの場合、外部ソングライターの楽曲も取り入れているのが特徴のひとつで③The Greatestは2016年に自身のプロジェクトRUN FOR VICTORYを立ち上げたErik Lidbomによるナンバーです。次のアルバムが出たら即買いをするかどうかは別にして是非聴きたいと思わせてくれる作品ですね。

【CD購入録】SONIC STATION「NEXT STOP」(2015)

  • 2017/01/27(金) 00:00:00

【CD購入録】
NEXT STATION
SONIC STATION「NEXT STOP」(2015)

スウェーデン出身のギタリスト/ソングライターAlexander Kronbrink率いるAORプロジェクトSONIC STATIONの2作目を買いました。セルフタイトルのデビュー作では4人のシンガーが歌っていたそうですが、今回は前作に続いての参加となる女性ボーカルMarika Willstedtが3曲、彼女の紹介で初参加となった男性シンガーJohan Bodingが8曲で歌う体制となっています。都会的なAORといった感じのSONIC STATIONサウンドを聴いて最初に連想したのはRobert Sall(G)擁するWORK OF ARTですね。アルバムの幕開けに持ってこいの爽快チューン①Ameliaからして強力で「女性の名前をタイトルにしたAORソングにハズレなし」という法則が見事に当てはまっています。それ以外にも心温まるメロディが秀逸な⑧Broken Man、Marikaの力強い歌声が映えるドラマティックバラード⑪Hide And Seekを筆頭に、HR/HMとして聴くにはソフトすぎるきらいはあるものの、とことんメロディアスな楽曲がズラリと並びます(意外と自己主張の強いギターパートもグッド)。AlexanderにはSONIC STATIONを今後も継続してもらいたいですね。

【CD購入録】AMARANTHE「MAXIMALISM」(2016)

  • 2016/10/20(木) 00:00:00

【CD購入録】
MAXIMALISM.jpg
AMARANTHE「MAXIMALISM」(2016)

2016年9月にHELLOWEENと共に来日した新世代メタルバンドの注目株AMARANTHEの4作目を買いました。冒頭の①Maximize、②Boomerangでいきなり発揮される「男女クリーンボイスとグロウルが絡み合うキャッチーなメタルサウンド」というAMARANTHEらしさは本作でも健在です。QUEENWe Will Rock Youを彷彿とさせるリード曲③That Songを先行で聴いた時は従来とは異なる曲調に戸惑いもありましたが、アルバムの流れの中で聴くとなかなか好感触。正直なところ個々の楽曲のインパクトとしては初期2作品に及ばないし、金太郎飴状態になりつつある感も否めませんが魅力的なメロディ満載のコンパクトな楽曲群はリピートを誘われますね。

【CD購入録】SPIRITUAL BEGGARS「SUNRISE TO SUNDOWN」(2016)

  • 2016/10/05(水) 00:00:00

【CD購入録】
SUNRISE TO SUNDOWN
SPIRITUAL BEGGARS「SUNRISE TO SUNDOWN」(2016)

LOUD PARK16に所謂「アモット枠」で出演するのでは、という大方の予想に反して単独来日公演を10月に行うことが発表されたSPIRITUAL BEGGARSの9作目を買いました。3代目シンガーのApollo Papathanasioが加入して3枚目のアルバムとなります。前任のJB(Vo/GRAND MAGUS)が在籍している頃は大好きなバンドだったのですが、現体制になってからは今ひとつのめり込めずにいました。あまり期待せずに本作を聴いたこともあってか第一印象としては好感触。勢いのあるハードロック①What Doesn't Kill You、キャッチーなギターメロディが曲を引っ張る②Sunrise To SundownPer Wiberg(Key)のハモンドサウンドが存在感を発揮している③Diamond Under PressureLudwig Witt(Ds)が作詞作曲した④Hard Roadと続く序盤は特に良い感じですね。後半に進むにつれてトーンダウンしているように思うし、ボーナストラックにカバー2曲とライヴ5曲を収録というのは流石に多すぎて間延びしてしまっているのが残念ですが…。iPodに本編11曲とカバーソングだけを取り込んでリピートしています。

【CD購入録】ECLIPSE「ARMAGEDDONIZE」(2015)

  • 2016/09/15(木) 00:00:00

【CD購入録】
ARMAGEDDONIZE_20160811094315705.jpg
ECLIPSE「ARMAGEDDONIZE」(2015)

去る9月14日にファン待望の初来日公演を敢行した(はずの)スウェディッシュ・ハードロッカーECLIPSEの5作目を買いました。フロントマンのErik Martensson(Vo、G)はFRONTIERS RECORDS御用達のソングライターとして数多くのバンドやプロジェクトに関わっているため、最近はその才能が酷使されている感があったし、実際に食傷気味だったりするのですがECLIPSEで聴く彼の曲は一味違いますね。冒頭から矢継ぎ早にロックチューンを繰り出し4曲目辺りでややペースダウン、その後はバラードも交えながら一気に聴かせるというスタイルは前作「BLEED AND SCAREM」(2012)を彷彿とさせます。実際、音楽性にさほど変化がないため良くも悪くも手堅い作風ですが、僕のツボを突いてくる楽曲が多いですね。お気に入りはバラードの王道をゆく⑥Live Like I’m Dying、それとは対照的に勢いに溢れた⑧Love Bitesでしょうか。新鮮味はあまりないものの気付けば何度もリピートしています。ちなみに本作は来日記念盤としてライブCD付きの2枚組で今年に再発されましたが、僕が買ったのは2015年の通常盤です。

【CD購入録】ECLIPSE「BLEED AND SCAREM」(2012)

  • 2016/09/04(日) 00:00:00

【CD購入録】
BLEED AND SCREAM
ECLIPSE「BLEED AND SCAREM」(2012)

9月14日にファン待望の初来日公演を行う予定のスウェーデン産メロディアス・ハードロックバンドECLIPSEの4作目を買いました。前作「ARE YOU READY TO ROCK」(2008)リリース後、中心人物のErik Martensson(Vo、G)Robert Sall(G/WORK OF ART)、Jeff Scott Soto(Vo/TALISMAN)と結成したW.E.T.Toby Hitchcock(Vo/PRIDE OF LIONS)のソロ作に関わるなど多忙だったためECLIPSEとしては4年振りの新作となります。今回も北欧らしい叙情メロディとアメリカンな快活さが絶妙のバランスで保たれたハードロックが堪能できる1枚となっていますね。贅沢を言えば、前作のTo Mend A Broken Heartに匹敵するキラーチューンが欲しかった気もしますが①Wake Me Up〜③Ain't Dead Yetのハードロック3連発は強力だし、ケルティックな雰囲気漂う④Battlegrounds(ボートラのアコースティックバージョンもいい感じ)、終盤でMagnus Henriksson(G)がドラマティックに弾きまくる⑤A Bitter Taste、ECLIPSE流メタル⑧Take Back The Fearなど聴きどころ満載です。現時点での最新作5th「ARMAGEDDONIZE」(2015)も近々購入しようと思っています。