【CD購入録】BLOODBOUND「WAR OF DRAGONS」(2017)

  • 2018/06/08(金) 00:00:00

【CD購入録】
WAR OF DRAGONS
BLOODBOUND「WAR OF DRAGONS」(2017)

Fredrik Bergh(Key/STREET TALK)率いるスウェーデンのメロディックメタルバンドBLOODBOUNDの7作目を買いました。彼等がデビューした当時はお気に入りソングライターFredrikのバンドということもあって期待を胸に1st「NOSFERATU」(2005)を聴いたものの、あまり印象に残るメロディがなかったためそれ以降はチェックしていませんでした。ところが本作で久々に彼等の音に触れてみると、清々しいほどにメロパワの王道をひた走るサウンドでビックリ。アルバム導入の語り①A New Era Beginsを経て繰り広げられる②Battle In The Sky、③Tears Of A Dragonheart、④War Of Dragonsがいずれも強力で一気にアルバムに引き込まれます。このブログ的にスルーできない曲名(笑)の⑤Silver Wingsはフォークメタルっぽかったり、ジャーマンメタルファンならばニヤリとしてしまうタイトルの⑨Guardians At Heaven’s Gateはスリリングなギターで幕を開けたりと変化を持たせながら本編ラストの爽系ジャーマンメタル⑫Dragons Are Foreverまで楽しく聴けました。NIGHTWISHWishmasterそのまんまな④を筆頭にどこかで聴いたフレーズが散見されますが、それもBLOODBOUNDの持ち味だとポジティブに受け止めたくなるような1枚です。

【CD購入録】SATIN「IT'S ABOUT TIME」(2018)

  • 2018/05/27(日) 00:00:00

【CD購入録】
ITS ABOUT TIME
SATIN「IT'S ABOUT TIME」(2018)

BON JOVIKISSから多大な影響を受けているというノルウェーのソングライター/マルチプレイヤーTom SatinによるSATIN名義の2作目を買いました。2014年リリースのデビュー作「SATIN」は未聴なので、このアルバムが僕にとって初めて聴くSATINの作品となります。北欧のメロディメイカーといえばMikael Erlandsson(Vo/LAST AUTUMN'S DREAM)が真っ先に思い浮かびますがSATINはMikaelほど哀愁、泣きメロが前面に出ている感はありませんね。このアルバムでもあるSATINのルーツでもある80年代メロディック・ロックからの影響が色濃く表れたサウンドが軸となっていて、懐かしく感じる曲もあります。個人的にはもう少し哀メロを増量してくれた方が好みだったりしますが、キャッチーなメロディが随所に登場する本作はずば抜けたキラーチューンはないにせよメロディック・ロックファンならばリピート必至の魅力に溢れています。SATINの1stアルバムもボーナストラックを追加して6月22日に発売されるようなので気になっています。

【CD購入録】CIVIL WAR「THE LAST FULL MEASURE」(2016)

  • 2018/04/13(金) 00:00:00

【CD購入録】
LAST FULL MEASURE
CIVIL WAR「THE LAST FULL MEASURE」(2016)

SABATONの元メンバーとNils Patrik Johansson(Vo/ASTRAL DOORS、LION'S SHARE、WUTHERING HEIGHTS etc)が立ち上げたCIVIL WARを3作目を買いました。本作はデビューアルバムから続く「アメリカ南北戦争3部作」の完結編となります。過去2作品は愛聴盤となっていましたが今回もCIVIL WARらしい熱気に溢れたメタルアルバムに仕上がっていますね。それでいて今回はオープニング曲①Road To Victoryのイントロからして煌びやかなキーボードがフィーチュアされていたり、④Tombstoneではフォークメタルっぽいフレーズが登場したりと新しい要素が盛り込まれています。ストレートなメタルチューン⑧Gladiatorの「グラディエーター」というサビが「ニャア〜ディエェイタァ♪」になっているのはNilsらしくてニヤリとしてしまうし、アルバム本編を壮大に締めくくるタイトル曲⑩The Last Full Measureもいいですね。ボーナストラック⑪Strike Hard, Strike Sure、⑫Aftermathも充実していてアルバム中盤に並ぶ曲よりも強力なのでは、と思えるほど。本作でも圧倒的な存在感を放っているNilsは残念ながら本作を最後に脱退、バンドはADAGIOの復活作「LIFE」(2017)でも歌っていたKelly Sundown Carpenter(Vo)を後任に迎えています。Kellyも実力者だと思いますがNilsはバンドの顔だっただけに今後が少し心配ですね…。

【CD購入録】SABATON「THE LAST STAND」(2016)

  • 2018/04/05(木) 00:00:00

【CD購入録】
THE LAST STAND
SABATON「THE LAST STAND」(2016)

本国スウェーデンでは「サバトン・オープン・エア」というフェスを主催するほどの人気を誇り、ライヴでは戦車などが登場することから「ウォーメタル」、「ミリタリーメタル」と形容されるエピックメタルバンドSABATONの8作目を買いました。つい先日までAMON AMARTHをサポートアクトに迎えて来日もしていたようですね。彼等のことは以前から知っていたのですが「エピックメタル」というジャンルに対して「武骨であるが故にキャッチーさに欠ける」というイメージが強く、購入に至らないまま今に至っていました。ところが本作を聴いてみると予想以上にわかりやすく、勇ましさだけでなく曲によってはメロディアスハードに通じる爽やかさをも兼ね備えていてビックリ。正式メンバーがいないにも関わらず、各曲でキーボードのパートが活躍しているのも意外でした。フロントマンJoakim Brodenの歌唱は漢臭さと威厳に溢れたスタイルで各曲をこれでもかとばかりに盛り上げてくれますね。本作でも「ウォーメタル」の名の通り、曲毎に題材となった歴史上の戦いがあるようで⑨Shiroyamaでは西南戦争の城山の戦いを取り上げているようです。コンパクトに纏められた楽曲を矢継ぎ早に繰り出すスタイルでありつつ「ウゥッ!ハァ!ウゥッ!ハァ!」という漢らしいコーラスからスタートする重厚な①Sparta、オルガンサウンドを纏った軽快なハードロック③Blood Of Bannockburn、心地よく疾走していく⑥Rorke's Driftなど異なる表情を見せてくれるのも好印象。アルバムを通して楽しめる作品ですが、お気に入りは前述の⑨ですね。先日、CD購入録の記事をアップしたKREATORと同じく過去作品も聴いてみたくなりました。

AMARANTHE「MAXIMALISM」(2016)

  • 2018/03/16(金) 00:00:00

MAXIMALISM.jpg
【No.510】
★★★(2016)

デビュー以降コンスタントにアルバムを発表し、その度に単独で来日したりメタルの祭典LOUD PARK2011、2014に出演したりと日本でもすっかり地位を確立した新世代メタルバンドの注目株AMARANTHEの4thアルバム。本作がリリースされる直前にはHELLOWEENのジャパンツアーのスペシャルゲストとして来日しています。初期2作品に比べて3rd「MASSIVE ADDICTIVE」(2014)は良くも悪くもメタル度が減少していましたが今回は更にメタル離れが進み、デジロックサウンドが強調されているように思います。メタルの要素が存在するのは事実ながら、コテコテのサウンドとは真逆の洗練性がありポップミュージックの要素も大胆に取り入れたAMARANTHEの作風をリーダーOlof Morck(G/DRAGONLAND)は「ハイブリッド・メタル」と表現しているようですが納得感がありますね。

Jake E(Vo)、Henrik Englund(Vo)のクリーンボイスとグロウルが絡み合いながら緊張感を高めていきElize Ryd(Vo)がサビで開放感のあるメロディを歌う①Maximize、キャッチーなサビからスタートするAMARANTHEの王道チューン②Boomerangの2曲で掴みはOK。③That Songは他の曲と毛色が違うため異彩を放つもののQUEENWe Will Rock Youを彷彿とさせる「ドン ドン シャッ」のリズムがインパクト大だし、続く④21も前作収録のDrop Dead Cynicalに似た縦ノリ系なのでこういった曲調がAMARANTHEの新たな定番となってきている感がありますね。個人的には①、②やダンサブルな⑤On The Rocksのような曲の方が好きですが。そんな音楽性の拡散に合わせるようにElizeのボーカルもこれまでになかったようなアプローチを取り入れていて⑤で聴ける「フゥッ!」の掛け声はカッコいいし、⑩Supersonicではソプラノボイスにも挑戦しています。またアルバム本編を締めくくる⑫EndlesslyはElizeの独唱によるバラードでハリウッド映画の主題歌としても使えそうなスケールの大きさを誇っています。

Elizeの存在感が一段と増す中でも本作はHenrikがメインで歌うメロデスタイプ⑦Fury(ElizeとJakeをディスった歌詞も面白い/笑)、Jakeが作曲に加えて歌唱面でも大きく貢献した⑧Faster、⑨Break Down And Cryなど影が薄くなりがちだった男性ボーカル陣にスポットが当たっているのも好印象。これを契機にElize偏重気味だったトリプルシンガーのパワーバランスがよくなっていくことを期待していたのですが、本作をリリースして1ヶ月も経たないうちにJakeが活動休止を発表、その2ヶ月後にはAMARANTHEを脱退してしまいました…。バンドは後任にDYNAZTYのフロントマンNils Molinを迎え、JakeはJesper Stromblad(G/DIMENSION ZERO、ex-IN FLAMES)CYHRAを結成しています。既にDYNAZTYて一定のステイタスを築いているNilsがトリプルボーカル体制のAMARANTHEにマッチするのか期待と不安の両方がありますね。

【音源紹介】
Maximize

AMARANTHE「MASSIVE ADDICTIVE」(2014)

  • 2018/03/04(日) 00:00:00

MASSIVE ADDICTIVE
【No.509】
★★★★(2014)

2011年にセルフタイトル作でデビューするや、メロデス/メタルコア風のサウンドに乗るキャッチーなメロディを個性の異なる3人のシンガーが入れ替わり立ち替わり歌うというスタイルが人気を博し、若手バンドの注目株となったAMARANTHEの3作目。前作「THE NEXUS」(2013)リリース後にグロウルシンガーAndyが脱退、後任にHenrik Englund(Vo/ex-SCARPOINT)を迎えたためAMARANTHEとして初めてメンバーチェンジを経て制作されたアルバムですが影響はそれほど感じられません。良くも悪くもボーカルパートはElize Ryd(Vo)に依るところが大きいことを再確認しました。そのElize嬢は①Dynamiteで炸裂する「ダァイナマァァイ♪」のシャウトで顕著なように、これまで以上に艶と張りのある歌唱を披露していてAMARANTHEでその名を知られて以降KAMELOT、TIMO TOLKKI'S AVALONなどにゲスト参加したことが成長に繋がっているようですね。

シンガーの交代以上に本作はバンドが音楽的アプローチを変えてきたことの方が印象に残ります。従来がメロディックメタル/メロデスに親しみやすいメロディとダンス風のアレンジを加えた作風だとすれば、今回はより幅広い層にアピールできそうなポップロックに通じる大衆的な楽曲を基本としつつメタル的な重さも備えているという感じでしょうか。それを象徴しているのが縦ノリのリズムで進行していく②Drop Dead Cynicalですね。またタイトル曲④Massive Addictiveは文字通り中毒性抜群で、この2曲がアルバムの核となっています。余談ですが「マッシヴ・アディクティヴ」というタイトルは口に出して読みたくなりますね(笑)。

インタビュー記事を読む限りメインソングライターOlof Morck(G/DRAGONLAND)は意図的に変化を狙って曲を書いていたようですが⑤Digital World、⑦Unreal、⑨Danger Zone、⑪An Ordinary Abnormalityなどで聴けるAMARANTHE節も健在。特に⑨のサビはかなりクセになりますね。またこのバンドEでは6曲目に配置されることでお馴染みのバラードは⑥Trueもさることながら⑧Over And Doneが出色の出来だし、その⑧や⑬Exhaleで奏でられる儚げなピアノも今までにはなかった魅力だと思います。トリプルボーカル体制のAMARANTHEはいつかこの単語を使うだろうと思っていた③Trinityもなかなかの佳曲です。メロパワ色が薄まっていることもあって一発で聴き手ををねじ伏せるような爆発力は減退したため、初めの頃はメロディの魅力が低下したように感じたもののリピートするうちに過去作品同様のお気に入り盤となりました。

【音源紹介】
Drop Dead Cynical

AMARANTHE「THE NEXUS」(2013)

  • 2018/02/20(火) 00:00:00

THE NEXUS
【No.508】
★★★★(2013)
年間ベスト2013年第8位

2009年に発表したデモ音源「LEAVE EVERYTHING BEHIND」の時点から注目を集め、国内盤リリース直後には来日公演が決定するなど華々しいデビューを飾ったスウェーデンの新星AMARANTHEの2ndアルバム。セルフタイトルのデビュー作は男女混合のトリプルシンガー体制というもの珍しさもさることながら、キャッチーなメロディに溢れた3分台の楽曲をズラリと並べたクオリティの高い1枚でした。ボーカリストが3人いるので2ndでは新しい表現にチャレンジしてくるのか注目していましたが、今回も充実のデビュー盤で展開していた音楽性をそのまま踏襲していますね。本作の特徴としては元々フィーチュア度の高かった女性シンガーElize Rydの登場頻度が更に上がっていること、ダンス/テクノ風のアレンジが強調されていることが挙げられると思います。AMARANTHEサウンドのど真ん中をゆく①Afterlife、②Invincibleの冒頭2曲を聴いた時点で、前作のファンなら思わずガッツポーズが出てしまうのではないでしょうか。

バンドの根幹部分は変わっていないので、どれだけ充実したメロディが聴けるかが肝になってくるわけですが結論から言うと僕は1stより本作の方が好きですね。アルバムジャケット/ブックレットの世界観とリンクする近未来的なMVが制作されたリーダートラック③The Nexusの哀メロは流石だし④Theory Of Everything、⑤StardustもAMARANTHEらしさ全開のキャッチーなメタルソングです。ここまで③以外はアップテンポの曲ばかりなので、やや一本調子かなと思っていたところに男女クリーンボイスのみで歌うバラード⑥Burn With Me、AMARANTHEにしては珍しくネオクラシカル風のギターソロを盛り込んだドッシリ感のあるミドル⑦Mechanical Illusionで変化をつけているのも好印象。またノリのよさが際立つ⑧Razorbladeのサビは思わず口ずさんでしまうほどだし、ダンサブルなメタル曲⑩Electroheart、ジャーマンメタルを彷彿とさせる躁系メロディが耳に残る⑪Transhuman、スケール感のあるサビメロで本編を締めくくる⑫Infinityなどお気に入り曲を挙げるとキリがありません。

デビュー作の時点で既に完成されたサウンドだったので2枚目のジンクスにハマってしまうのではないかと心配していましたが、本作で新世代メタルのホープとしての地位を確立したと思います。ただし筋金入りのメタルファンからの評価は今ひとつのようで、メタルバンドのデータベースサイトとして僕も重宝しているEncyclopaedia Metallum: The Metal Archivesには掲載されてなかったりします(苦笑)。コンパクトな楽曲を矢継ぎ早に繰り出すのがAMARANTHEの特徴だとは思いますが、前作にもあった「インパクトはあるが飽きがくるのも早い」という課題は今回も感じられます。少し長めの曲を収録するだけでも印象が変わってきそうな気もするのですが…。特に⑫の壮大なメロディはもう少し丁寧に聴かせて欲しかったですね。いくつか注文をつけたくなる点があるものの本作が僕にとってAMARANTHEの最高傑作であることは間違いありません。

【音源紹介】
The Nexus

AMARANTHE「AMARANTHE」(2011)

  • 2018/02/04(日) 00:00:00

AMARANTHE.jpg
【No.507】
★★★★(2011)
年間ベスト2011年第10位

男女クリーンボイスにデス声担当を加えたトリプルボーカル体制が話題となったスウェーデンの新星AMARANTHEのデビューアルバム。バンドの創設者はメロパワバンドDRAGONLANDの中心人物Olof Morck(G)で、彼が一時期DREAM EVILにも在籍したことのあるJake E(Vo/DREAMLAND)とプロジェクトを立ち上げたことがAMARANTHE誕生のきっかけのようです。当初は多くのゲストを迎える予定だったそうですが女性ボーカルElize Ryd、グロウル担当のAndyが歌った時に2人のパフォーマンスがバンドには最適と判断し、そこから本格的なバンドへと変化したそうです。シンガーが3人いることに注目が集まりがちですが、メロデス風のスタイルを基本としつつテクノ/トランス風のアレンジも取り入れたSOILWORK meets BLOOD STAIN CHILDと表現できそうなサウンドの中で輝くキャッチーな歌メロがAMARANTHE最大の武器でしょう。

まずは冒頭4曲①Leave Everything Behind、②Hunger、③1.000.000 Lightyears、④Automaticがいずれも即効力抜群で一気にAMARANTHEの世界に引き込まれます。どれも甲乙付け難いですが中でも③はこのバンドの魅力を凝縮した1曲だと思うし、本作唯一のバラード⑥Amaranthineもしっとり聴かせる高品質な仕上がりとなっています。また⑧Call Out My Nameのようなダンスメタルも収録していてB級感が抜け切らないメロパワバンドDRAGONLANDのギタリストOlofが、これほどポップで大衆性を備えたメロディセンスを持っていたとは驚きです。AMARANTHEはOlofとJake Eが作曲の中心となっているようなので2人のケミストリーによって、AMARANTHEサウンドができあがっているのかもしれませんね。

初めて聴いた時から口ずさめそうなキャッチーな楽曲群はどれも3〜4分台のコンパクトなものばかりで聴きやすいし、アルバムとしてもデビュー盤とは思えないほどの完成度を誇っているので普段メタルを聴かないリスナーをも取り込む魅力を秘めているのではないでしょうか。日本での注目度も高く2011年4月にデビューすると7月に初来日、10月にはLOUD PARK 11に出演するなどニューアクトとして申し分のないスタートを切っています。ただし各曲が似通っていることもあってアルバムとしてのメリハリがあまり感じられないのも事実で、中盤以降は何曲目を聴いていたのかわからなくなることもありますね。聴き始めの頃はかなりのお気に入り盤だったのですが、個人的には繰り返し聴いているうちに飽きがくるのも早かったりします。というわけで注文をつけたくなる点がなくはないものの新世代メタルの大型新人として十分のインパクトを持った1枚です。

【音源紹介】
1.000.000 Lightyears

THE NIGHT FLIGHT ORCHESTRA「INTERNAL AFFAIRS」(2012)

  • 2018/01/23(火) 00:00:00

INTERNAL AFFAIRS
【No.506】
★★★★(2012)
年間ベスト2012年ノミネート作品

SOILWORKの6th「STABBING THE DRAMA」(2005)に伴うツアー中にBjorn“Speed”Strid(Vo/SOILWORK)と当時はツアーギタリストで後に正式メンバーとなるDavid Andersson(G)が飲みながらロック談義に花を咲かせるうちに酔った勢いで結成に至ったというTHE NIGHT FLIGHT ORCHESTRAの1stアルバム。ラインナップにはSharlee D'Angelo(B/ARCH ENEMY、SPIRITUAL BEGGARS)も名を連ねているためメンツ的には北欧エクストリームメタル界注目のニューアクトかと思っていました。ところが、いざ聴いてみると遊び半分で誕生したプロジェクトとは思えないほどハイクオリティな70〜80年代風のクラシックロック作品に仕上がっていてビックリ。「サイドプロジェクトは本業バンドとは異なる音楽をメンバーが気楽にプレイするために結成されるため中身はイマイチ」という僕が漠然と抱いていたイメージを覆してくれましたね。

サウンド的にはエクストリームメタルの要素はゼロだし、曲によっては一般的なHR/HMよりもソフトなものもあるため聴き始めの頃は違和感があったものの、数々のキャッチーなメロディに魅了されるまでそれほど時間はかかりませんでした。特に晴れ渡る青空を連想させる爽やかチューン②California Morning、どこか懐かしくも感じる哀メロが冴え渡る④West Ruth Aveはかなりリピートしましたね。またDEEP PURPLE風のオルガンサウンドを纏って駆け抜ける⑥Miami 5:02、ファンク/ソウルミュージックの雰囲気が面白いタイトル曲⑦Internal Affairs、温かみのあるメロディが心地よくラストにはサックスも登場する産業ロック⑧1998と続くアルバム中盤も気に入っています。

Bjornがシンガーとして新たな一面を披露しているのも見逃せません。音楽性を考えれば当然ながらSOILWORKで見せていたグロウルは封印、全曲をディープかつ男前な声で歌っています。ノーマルボイスだけでも、これだけ歌えるシンガーだったんですね。クラシックロック愛に溢れた本作は聴く人によっては使い古されたベタなサウンドに思えるかもしれませんが、90年代以降のHR/HMを中心に聴いてきた僕にとっては一周まわって新鮮に感じられます。Peter Wichers(G)不在時のSOILWORKの作品はそれほど好きではなかったのでBjornとDavidの2人がここまで僕好みの曲を書いてくれるとは予想外でした。SOILWORKでも本作のようなキャッチーなメロディが聴けると嬉しいのですが、いい意味で遊び心があってお約束のベタな展開も躊躇なく取り入れられるサイドプロジェクトと、オリジナリティを追求する本業バンドの線引きをしているのかもしれませんね。

【音源紹介】
California Morning

【CD購入録】CYHRA「LETTERS TO MYSELF」(2017)

  • 2017/12/20(水) 00:00:00

【CD購入録】
LETTERS TO MYSELF
CYHRA「LETTERS TO MYSELF」(2017)

メロデス/エクストリームメタル界の重鎮IN FLAMESの創設メンバー(2010年に脱退)として知られるJesper Stromblad(G/DIMENSION ZERO、ex-IN FLAMES)Jake E(Vo/ex-AMARANTHE)が中心となって立ち上げた新バンドCYHRAの1stアルバムを買いました。なおベースはPeter Iwers(ex-IN FLAMES)、ドラムはLUCA TURILLI'S RHAPSODYなどに在籍するAlexander Landenburgが叩いていて安定感のあるサウンドに仕上がっています。中身の方はAMARANTHEにも通じるシンセを取り入れたモダン・メロディックメタルで、JesperとJake共作で書かれた各曲は魅力的なメロディで溢れています。スタイルとしてフィンランドのENTWINEを彷彿とさせるものがありますね。楽曲のレパートリーが多いというわけではないため、やや間延びする感は否めませんがキャッチーで哀愁を感じさせるメロディがそれを補ってくれています。その中でもお気に入り曲は②Heartrageですね。シンガーが3人いるAMARANTHEではさほど目立たなかったJakeが思った以上に実力者だったというのも新たな発見です。AMARANTHEは作品を重ねるにつれて女性シンガーElyze Rydのパートがどんどん増えていたので、これだけ歌えるJakeとしては面白くなかったのかもしれませんね。ちなみに、そのAMARANTHEは後任にNils Molin(Vo/DYNAZTY)を迎えているようですが、宝の持ち腐れになることなく上手くいくのかやや心配です…。

HAMMERFALL「GLORY TO THE BRAVE」(1997)

  • 2017/12/16(土) 00:00:00

GLORY TO THE BRAVE
【No.505】
★★★(1997)

正統派メタルが不遇の時代を迎えていた90年代後半(1997年)に突如現れ、「ピュアメタルの救世主」として注目を集めたスウェーデン産メタルバンドHAMMERFALLのデビュー作。発売当時はJesper Stromblad(G/IN FLAMES)、Mikael Stanne(Vo/DARK TRANQUILLITY)がかつて在籍していたバンドとして話題になっていた記憶があります。僕自身、IN FLAMESの熱心なファンというわけではありませんが名ソングライターとして名高いJesperが書くメロデス以外の曲を聴いてみたいというのが本作の購入動機のでした(ちなみにJesper、Mikaelの両名ともアルバムリリース時は既に脱退)。また1995年からHR/HMを聴くようになった僕としては鋲付きレザージャケットに身を包み、外見や曲名からして「いかにもヘヴィメタル」なバンドは逆に新鮮で興味をそそられたというのもありますね。中心人物Oscar Dronjak(G)がその細身に鎧風のコスチュームを纏った姿はいろんな意味でインパクトがありました(笑)。

HAMMERFALLの強みは正統派メタルを基盤としつつジャーマンメタル風のわかりやすいメロディを持ち、北欧ならではの哀愁を湛えているという点だと思います。個人的にはヘヴィメタルの王道ど真ん中よりはメロディックパワーメタルの方が好きなのでこの音楽性は歓迎です。オープニングを飾る①The Dragon Lies Bleedingは特にジャーマンテイストが強く、一度聴いたら耳から離れないサビメロの威力は抜群だしエンディングでしつこいほどにサビを繰り返す構成もいいですね。曲名にMetalという単語が使われるのは珍しいなと当時思った②Metal Age、「ハァ〜ンマ、フォ〜」のコーラスが印象的なバンドのテーマソング③HammerFallときて、哀愁のバラード④I Believeと繋がる流れも絶妙(僕の中でメタルアルバム4曲目はバラードが定石というイメージがあります)。後半も⑤Child Of The Damned、⑥Steel Meets Steel、⑧Unchainedといった疾走感のあるメタルチューン(⑤はWARLORDのカバー)を軸にイントロのギターメロディと漢臭いコーラスがいかにもヘヴィメタルなミドル⑦Stone Cold、そして作品を荘厳に締めくくる悲哀に満ちたバラード⑨Glory To The Braveがハイライトとなっています。歌詞の内容的には鎮魂歌と呼ぶに相応しい⑨は90年代のメタルバラードを代表する1曲と言えるのではないでしょうか。

というわけで楽曲面は結構充実しているし疾走曲①、バラード⑨という「動」と「静」の両方でキラーチューンが存在しているのは大きいですね。ただし本作が大好きなアルバムだったかというと、そうでもないというのが正直なところです。その理由としてはJoacim Cans(Vo)による線の細い歌声と演奏面での魅力不足の2点が挙げられます。Joacimに関してはバラードではなかなか味のある歌唱を聴かせてくれるものの、ヘヴィメタルを歌うにはもっと力強さが欲しいところですね。本作をパワフルなシンガーが歌っていたら更にワンランク上のアルバムになっていたと思います。といいつつもリピートしているうちにこのミスマッチ具合がクセになってきたりもしていますが…。HAMMERFALLはそれほど熱心に追いかけてきたバンドではありませんが、本作は時々聴きたくなるアルバムですね。日本での人気はそこそこながら、ヨーロッパでは絶大なる人気を誇り母国スウェーデンではアルバムが国内チャート1位を獲得するなどしています。なお本作の20周年記念盤が2CD+DVDという豪華仕様で2017年12月8日にリリースされたようで、その人気の高さが窺えますね。

【音源紹介】
The Dragon Lies Bleeding

【CD購入録】KEE OF HEARTS「KEE OF HEARTS」(2017)

  • 2017/10/26(木) 00:00:00

【CD購入録】
KEE OF HEARTS
KEE OF HEARTS「KEE OF HEARTS」(2017)

FRONTIERS RECORDSの発案で誕生したKee Marcello(G/ex-EUROPE)Tommy Heart(Vo/FAIR WARNING、SOUL DOCTOR)を中心としたプロジェクトKEE OF HEARTSの1stアルバムを買いました。プロジェクト名のとおり中核をなすのはKeeとTommyの2人ですが作曲には関わっておらず、近年のFRONTIERS関連アルバムでよく目にするAlessandro Del Vecchio(Key)がメインコンポーザー兼プロデューサーを務めています。ここ最近(厳密に言えば2006年リリースの「BROTHER'S KEEPER」以降)のFAIR WARNINGにさほど満足できていないこと、FRONTIERSの作品は高品質ながら突き抜けたアルバムが少ないイメージがあったので様子見していましたが公開されている音源が好印象だったので購入。「今のFAIR WARNING以上に僕好みの曲が目白押し」というのが率直な感想ですね。本家の近作に漂っていたモヤモヤ感とは無縁のメロディアスでキャッチーなハードロックが次から次へと登場します。公開されているオフィシャル音源が①The Storm〜④Bridge To Heavenに集中していますが、それ以降もテンションが下がることなく楽しめました。贅沢を言えばKEE OF HEARTSの代名詞と呼べるようなキラーチューンが欲しいところですが、メロディックロックファンならば聴いて損はない1枚だと思います。

【CD購入録】JIM JIDHED「PUSH ON THROUGH」(2017)

  • 2017/10/10(火) 00:00:00

【CD購入録】
PUSH ON THROUGH
JIM JIDHED「PUSH ON THROUGH」(2017)

バンド名を冠したデビューアルバムが北欧メロディックロックを代表する1枚として高く評価されているALIENのフロントマンJim Jidhedの通算5枚目となるソロアルバムを買いました。バックを固めるのはプロデューサーでもあるDaniel Flores(Ds/MIND’S EYE etc)FIRST SIGNALに参加したり自身のバンドPALACEで昨年デビューを果たしたりと最近売り出し中のMichael Palace(G)、ALIENの盟友でもあるKen Sandin(B)といった面々で安定感のある仕上がりとなっています。オープニングを飾る①Gloriousが疾走感のあるハードロック系なので、その曲調が続くのかと思いきや②Push On Through以降はミディアム/バラード系のナンバーが続きます。ガツンと来るインパクトこそないもののジャケットに写る渋くてダンディーなJimのイメージそのままに大人のメロディックロックが楽しめますね。試聴して購入を決めた③If We Call It Love、⑤The First Timeの2曲を筆頭に⑦Too Many Words、⑨Drowningやアルバム本編を哀愁たっぷりに締めくくる⑪It Is What It Isなどもお気に入りです。ちなみに日本盤ボーナスの⑫RihannaBAD HABITの中心人物Hal Marabel(G)が作曲に関わっていて流石の出来栄え。そういえばBAD HABITも「ATMOSPHERE」(2011)以降、音沙汰がないのでそろそろ新譜を聴きたいですね。

【CD購入録】H.E.A.T「INTO THE GREAT UNKNOWN」(2017)

  • 2017/10/02(月) 00:00:00

【CD購入録】
INTO THE GREAT UNKNOWN
H.E.A.T「INTO THE GREAT UNKNOWN」(2017)

2009年にデビューして以降、コンスタントに良作を届け続けてくれているスウェーデンのメロディックロックバンドH.E.A.Tの5作目を買いました。ラインナップが安定しないバンドというイメージが強い彼等ですが、今回もメンバーチェンジがあり2013年に脱退したDave Dalone(G)が復帰しています。音楽性は今回もアリーナロック風の溌剌としたナンバーやキャッチーなメロハーが並びつつも、僕の好きな哀愁や泣きの要素は減少傾向にあると思います。バンド初期に比べると音楽性は拡散しているため散漫になっている感はあるものの、各曲に魅力的なメロディがあるのがH.E.A.Tの強みですね。スペーシーなキーボードが曲を引っ張る④Time On Our SideErik Gronwall(Vo)の歌い出しがMikael Erlandsson(Vo)っぽく聴こえるバラード⑥Eye Of The Storm、躍動感のあるサビを持った⑦Blind Leads The Blind、ドラマティックな展開を見せてくれる⑧We Ruleと続く中盤の流れがいいですね。今回もなかなかの出来栄えだと思います。

【CD購入録】NOCTURNAL RITES「PHOENIX」(2017)

  • 2017/09/21(木) 00:00:00

【CD購入録】
PHOENIX.jpg
NOCTURNAL RITES「PHOENIX」(2017)

2010年頃からニューアルバムを制作中という噂は聞かれたものの、続報が入ることがなかったため自然消滅または解散したものとばかり思っていたNOCTURNAL RITES10年振りの新作(通算9枚目)を買いました。ライナーノーツによるとバンド側としては解散するつもりは毛頭なく、しばらくリフレッシュ期間を設けるつもりが、どんどんその期間が長くなってしまったとのことです。前作「8TH SIN」(2007)発表後にメインソングライターNils Norberg(G)が脱退、後任にChris Rorland(G)を迎えるも人気バンドSABATONにも在籍する彼がNOCTURNAL RITESとの活動を並行させることは難しく離脱。今年になってSCAR SYMMETRYの中心人物でもあるPer Nilsson(G)が加入したことでバンドが活性化し、完成したのが本作のようです。待望の新作なので期待を胸に抱きつつ、10年という長いブランクがあったので一抹の不安も感じていましたが第一印象としてはNOCTURNAL RITESらしい1枚に仕上がっていると思います。若干ヘヴィになった感はありますが、スピードに頼ることなくドッシリと構えた重厚なヘヴィメタルサウンドとJonny Lindkvist(Vo)の熱唱が今回も堪能できますね。即効性の高い楽曲は少ないですが何度も聴きたくなる魅力を備えています。現時点でのお気に入りは前任ギタリストChrisが曲作りにも参加した②Before We Waste Awayですね。

【CD購入録】MOON SAFARI「LOVER'S END」(2010)

  • 2017/09/18(月) 00:00:00

【CD購入録】
LOVERS END
MOON SAFARI「LOVER'S END」(2010)

先日CD購入録の記事を書いたBAROCK PROJECTと共に2017年6月に来日、その後に追加で単独公演も敢行したスウェーデンのプログレッシブ・ロックバンドMOON SAFARIの3作目を買いました。初めてこのバンドを聴くにあたり、どの作品がいいのか調べたところ評判が良くジャケットもインパクトがある本作をチョイス。アルバム全編に渡って爽やかでファンタジックな雰囲気が溢れていますね。BAROCK PROJECTが気品のあるサウンドだとすればMOON SAFARIはポップで甘酸っぱいメロディが特徴でしょうか。同郷スウェーデンのA.C.Tに通じるものがありますね。ただし明るいメロディが主体なので泣きや哀愁といった要素が好きな僕としてはスーッと流れていき、気がつけばアルバムが終わっていたと感じるのも事実。美旋律を丁寧に紡いでいくスタイル自体は好きなのでリピートするうちに味わいが増してきそうな予感はしています。

【CD購入録】ARCH ENEMY「WILL TO POWER」(2017)

  • 2017/09/02(土) 00:00:00

【CD購入録】
WILL TO POWER
ARCH ENEMY「WILL TO POWER」(2017)

3代目ボーカルAlissa White-Gluz(Vo/ex-THE AGONIST)を迎えての2枚目、元NEVERMOREのギタリストJeff Loomis加入後のラインナップでは初のフルレンスアルバムとなるARCH ENEMYの10作目を買いました。前作「WAR ETERNAL」(2014)は名盤と呼べるほどの仕上がりだったし、先行で公開されていた③The World Is YoursがいかにもARCH ENEMYらしい1曲だったので今回も期待していたのですが、それにきっちりと応えてくれていますね。大御所となった今も彼等のチャレンジは続いているようでバンド初のバラード(?)⑤Reason To BelieveではAlissaがクリーンボイスも披露しています。Alissa加入時にMichael Amott(G)は「ARCH ENEMYで彼女がクリーンボイスで歌うことはない」と語っていた記憶があるので、いきなりの前言撤回に驚きもありますが個人的には歓迎です。またMichaelの実弟でバンドを2度脱退したことのある(笑)Christopher Amott(G)が一部の曲作りに関わっていたり、Jens Johansson(Key/STRATOVARIUS)が3曲で客演しているのもサプライズですね。ChristopherとJensが関与した⑨Dream Of Retributionはアルバム後半の聴きどころとなっています。今年の9月はGALNERYUSNOCTURNAL RITESなど注目盤が多いのですが幸先の良いスタートとなりました。

【CD購入録】THE NIGHT FLIGHT ORCHESTRA「SKYLINE WHISPERS」(2015)

  • 2017/08/25(金) 00:00:00

【CD購入録】
SKYLINE WHISPERS
THE NIGHT FLIGHT ORCHESTRA「SKYLINE WHISPERS」(2015)

酔った勢いで結成に至ったという経緯、Bjorn“Speed”Strid(Vo/SOILWORK)を始めとする主要メンバーがメインバンドとのかけ持ちであることなどから、単発プロジェクトだとばかり思っていたTHE NIGHT FLIGHT ORCHESTRAがリリースしたまさかの2作目を買いました。北欧エクストリームメタル界の重鎮によるバンドとは思えないほどクラシックロックのど真ん中をひた走る作風はデビュー作「INTERNAL AFFAIRS」(2012)と同じですが、本作の方が若干ヘヴィになっているように思います。キャッチーなメロディ作りの上手さは今回も健在で勢いよく突っ走る①Sail On、レトロなサウンドが心地よい②Living For The Nighttime、弾きまくりのキーボードソロをフィーチュアした⑨Demon Princess、プログレッシブな展開を盛り込んだ⑫The Heather Reportsなど曲によって異なる表情を見せてくれるのも好印象。楽曲の充実度で言えば前作に分があるように思いますが、このところのSOILWORK以上に僕の琴線に触れる楽曲が多いし、Bjornのクリーンボイスも魅力たっぷりなので「このバンドをメインにしてもらってもいいかも」なんて思ってしまいますね(笑)。

【CD購入録】PAIN OF SALVATION「REMEDY LANE RE:VISITED」(2016)

  • 2017/06/11(日) 00:00:00

【CD購入録】
REMEDY LANE REVISITED
PAIN OF SALVATION「REMEDY LANE RE:VISITED」(2016)

スウェーデンの奇才Daniel Gildenlow(Vo、G)率いるプログレッシブHR/HMバンドPAIN OF SALVATIONが2002年に発表したコンセプトアルバムで通算4作目にあたる「REMEDY LANE」のリミックス盤を買いました。本作にはアルバムを曲順通りに再現したライヴ盤(2014年の公演)もセットになっていてお得感がありますね。本作にリミックスを施したのはANGRA、ARCH ENEMY、SYMPHONY Xといった大物バンドの近作にも携わっている売れっ子Jens Bogrenです。実はこのアルバムと3rd「THE PERFECT ELEMENT, PART Ⅰ」(2000)はリアルタイムで購入していたのですが、当時の僕には難解に感じられ売ってしまっていました。ところが約15年経った今、本作を改めて聴いてPAIN OF SALVATIONというバンドの凄みに魅了されています。オリジナル盤もレンタルして聴き比べてみたのですがリミックス効果は大きいように思います。Daniel夫妻が体験した流産を歌詞にしたという重いテーマとは対照的に明朗なメロディとともに駆けていく④Trace Of Blood、メロディアスなバラード⑫Second Loveといった即効性が比較的高い楽曲もさることながら、テーマメロディが耳から離れない②Ending Theme、悲壮感漂う⑥Undertow、壮大なエンディングを迎える⑬Beyond The Paleなど聴けば聴くほど味わいの増す楽曲群は中毒性抜群です。本作を聴いてPAIN OF SALVATIONというバンドへの注目度が僕の中で上昇中なのですが、彼等はアルバムによって音楽性をガラリと変えるバンドらしいので他の作品にトライするよりもしばらくはこのアルバムの世界にじっくり浸ろうと思います。

【CD購入録】TWILIGHT FORCE「HEROES OF MIGHTY MAGIC」(2017)

  • 2017/05/06(土) 00:00:00

【CD購入録】
HEROES OF MIGHTY MAGIC
TWILIGHT FORCE「HEROES OF MIGHTY MAGIC」(2017)

デビューアルバム「TALES OF ANCIENT PROPHECIES」(2014)がクサメタラーの間で好評だったアドヴェンチャー・メタルバンドTWILIGHT FORCEの2作目を買いました。トワイライトキングダムを舞台としたストーリーアルバムでもある本作は2016年夏に輸入盤で発売され、評判も良さげだったので日本盤ボーナストラックに期待して国内盤を待ち続けていました。その日本盤は輸入盤から半年近く遅れて、本編のカラオケバージョンとライヴ音源1曲が入った2枚組限定盤、通常盤の2バージョンが発売されたもののカラオケには興味がないので通常盤を購入。待った甲斐があまりなかったような気もしますが、アルバムに登場する各キャラクターの設定やステータスの和訳が付いているのでアルバムの世界観に浸るにはいいのかもしれません(笑)。中身の方は前作を気に入った方なら今回もイケるであろうシンフォニックなメロパワで相変わらず明るめのメロディが目立ちます。個人的にはもう少し哀メロが欲しいし、似た曲調が続くためアルバムとしての抑揚に欠ける感はありますが、疾走曲を次から次へと繰り出すその作風はそんな不満を吹き飛ばすだけのパワーに溢れています。お気に入り曲はいきなりクサメロが炸裂するオープニング①Battle Of Arcane MightFabio Lione(Vo/ANGRA、ex-RHAPSODY OF FIRE)がゲスト参加した長編⑤There And Back Again辺りでしょうか。それ以外の楽曲も高揚感満載のメロパワチューンで否が応でもテンションが上がりますね。ちなみに⑪Epilogueは6分近くもある語り、⑫Knights Of Twilight's Mightはトワイライトキングダムの国歌だそうです(笑)。前作を聴いて膨らんだ期待を裏切らないメロディック・クサメタルの充実盤だと思います。