【CD購入録】MORS PRINCIPIUM EST「DAWN OF THE 5TH ERA」(2014)

  • 2017/01/15(日) 00:00:00

【CD購入録】
DAWN OF THE 5TH ERA
MORS PRINCIPIUM EST「DAWN OF THE 5TH ERA」(2014)

フィンランドのメロディック・デスメタルバンドMORS PRINCIPIUM ESTの5作目を買いました。一度聞いただけでは覚えられないバンド「モルス・プリンシピアム・エスト」はラテン語で「死は始まりに過ぎない」という意味の言葉だそうです。彼等については以前から名前だけは知っていてKALMAH、SCAR SYMMETRYなどと同じく北欧メロデス界の中堅バンドというイメージがありましたが実際に聴くのは今回が初めてです。いざ聴いてみるとこれが予想以上に好感触で、上に挙げた2バンド以上に僕のツボにハマるバンドかもしれません。まず印象的なのが弾きまくりのソロパートのみならずリフでも耳に残るフレーズを連発しているギターパート。そしてアグレッシブに押しまくるだけでなく、スピードを抑えた楽曲も持ち前のメロディセンスによって魅力的な仕上がりとなっています。お気に入りはタイトな演奏で迫ってくる③Leader Of The TitansARCH ENEMYを彷彿とさせる④We Are The Sleep、リリカルなピアノの調べに導かれて激しさと美しさの両面を見せつけてくれる⑪The Forsakenといったところでしょうか。過去作品もなかなか評判が良いみたいだし、1月25日発売予定の6th「EMBERS OF THE DYING WORLD」(2017)も期待できそうなのでいつか聴いてみたいですね。

【CD購入録】AMARANTHE「MAXIMALISM」(2016)

  • 2016/10/20(木) 00:00:00

【CD購入録】
MAXIMALISM.jpg
AMARANTHE「MAXIMALISM」(2016)

2016年9月にHELLOWEENと共に来日した新世代メタルバンドの注目株AMARANTHEの4作目を買いました。冒頭の①Maximize、②Boomerangでいきなり発揮される「男女クリーンボイスとグロウルが絡み合うキャッチーなメタルサウンド」というAMARANTHEらしさは本作でも健在です。QUEENWe Will Rock Youを彷彿とさせるリード曲③That Songを先行で聴いた時は従来とは異なる曲調に戸惑いもありましたが、アルバムの流れの中で聴くとなかなか好感触。正直なところ個々の楽曲のインパクトとしては初期2作品に及ばないし、金太郎飴状態になりつつある感も否めませんが魅力的なメロディ満載のコンパクトな楽曲群はリピートを誘われますね。

【CD購入録】DISARMONIA MUNDI「COLD INFERNO」(2015)

  • 2016/10/17(月) 00:00:00

【CD購入録】
COLD INFERNO
DISARMONIA MUNDI「COLD INFERNO」(2015)

CORONER RECORDSのオーナーとしてレーベルを経営する傍ら、ジブリ映画の曲をエクストリームメタル風にカバーするプロジェクトIMAGINARY FLYING MACHINESを立ち上げたりBLOOD STAIN CHILD、GYZEといった日本のバンドをプロデュースしたりと多方面で活躍するマルチプレイヤーEttore Rigottiのメイン(?)プロジェクトDISARMONIA MUNDIの5作目を買いました。今回も正式メンバーは全ての楽器とクリーンボーカルまでを1人でこなすEttoreとグロウル担当のClaudio RavinaleのみでBjorn“Speed”Strid(Vo/SOILWORK、THE NIGHT FLIGHT ORCHESTRA)が過去作に引き続きゲストとして参加しています。サウンドの方も①Creation Dirgeの冒頭がオーケストラ風で驚かされますが、曲自体はDISARMONIA MUNDIらしいモダンメロデス/エクストリームメタルとなっています。個人的にこのバンドはアルバムとしてはそれなりに楽しめる一方で聴き終えた時に印象的な曲がなかったりするのですが、今回はサビメロが一際キャッチーな②Stormghost、④Coffinやアグレッション全開の⑥Slaves To The Illusion Of Lifeなどが気に入っています。日本盤ボーナスの⑪The Loneliness Of The Long Distance Runnerも良い曲だなと思っていたらIRON MAIDENのカバーでした(笑)。ちなみにこの曲にはChristian Alvestam(Vo/ex-SCAR SYMMETRY)がゲスト参加しています。マンネリ感は否めないものの流石のクオリティを誇る1枚という感じですね。

BLOOD STAIN CHILD「EPSILON」(2011)

  • 2016/10/13(木) 00:00:00

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【No.480】
★★★★(2011)

メロディックデスメタルをテクノ/トランス調のアレンジで聴かせるという独自のサウンドを前作「MOZAIQ」(2007)で確立したBLOOD STAIN CHILDの5thアルバム。「MOZAIQ」から専任シンガーのSadewが加入しワールドデビューも果たしたため、ここからエンジン全開で活動していくのかと思いきや、そうはいかなかったようでSadewや創設メンバーでもあるViolator(Ds)の脱退、レーベル移籍などがあり前作から約4年が経過してのニューアルバムとなります。本作の注目ポイントは何といってもSadewの後任にバンドが迎えたギリシャ出身の女性ボーカルSophiaと、それに伴うトランス色の更なる強化でしょう。最早メタルというジャンルでは括りきれない楽曲もチラホラありますが、一段とメロディアスになった本作の音楽性は結構好きですね。

そんな非メタル系ナンバーとして挙げられるのが③STARGAZER、⑥ELECTRICITY、⑨Dedicated To Violatorなどで特に③のキャッチーなメロディの魅力はバンド史上最高。本作のキラーチューンですね。アルバム全体で7割程度、③と⑥ではほぼ全てのボーカルパートを任されているSophia嬢の歌唱力はさほど高くなく一本調子に感じられるものの②FOREVER FREE④S.O.P.H.I.Aを聴いていると感情を抑えた彼女の歌い方は近未来的なトランスサウンドを持ち味とするBLOOD STAIN CHILDとマッチしていると思います。バンド史上初となるバラード⑫SAI-KA-NOも彼女がいるからこそできたナンバーでしょう。その一方でアルバムの軸となっているのは、あくまでもメタリックな楽曲群で⑤Unlimited Alchemist⑧MOON LIGHT WAVEIN FLAMESっぽさ漂う⑪La+などがお気に入りです。

前作で確立したトランスメタルの更なる進化に一役買っているのがDISARMONIA MUNDIの中心人物にして本作リリース元のレーベルCORONER RECORDSのオーナーでもあるEttore Rigottiで、彼の方からバンドに対して「君たちの音楽は素晴らしいのに、なぜあまり知られていない!?君たちをもっと世界に広めたい!」とラブコールを送ってきたそうです。Ettoreが共同プロデューサーを務めたこともあってか、これまで以上にサウンドが洗練されたように感じますね。今度こそBLOOD STAIN CHILDの快進撃が始まるかと期待したのですが、本作リリース後も活動は順調ではないようで2012年2月にSophiaが脱退したため同年12月に後任として女性シンガーKiKiを迎えてシングル「LAST STARDUST」を発表するも、2016年にはKiKiのみならずオリジナルメンバーのひとりRyo(B、Vo)までもがバンドを離れています。更に残念なのはセンス抜群の音使いとアレンジで今のブラステサウンドの中核を担ってきたAki(Key)がサイトのメンバーリストからひっそりと姿を消していることですね。バンドは2016年6月に男性ボーカルSaikaを迎えたことをリニューアルしたHPで発表し、ニューシングル「NEXUS」もリリースしたようなのでこのままフルアルバムの制作に入ってもらいたいところです。今のメンバーでどんな作品が生まれるのか未知数なので一抹の不安もありますが…。

【音源紹介】
STARGAZER

【CD購入録】LEPROUS「COAL」(2013)

  • 2016/02/26(金) 00:00:00

【CD購入録】
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LEPROUS「COAL」(2013)

ノルウェーのダーク・プログレッシブメタルバンドLEPROUSの3作目を買いました。メンバーがブラックメタルの大御所EMPERORやその中心人物Ihsahn(Vo)のソロでバックバンドを務めていた関係で来日経験もあるようですが、メロディ派の僕はEMPERORもIhsahnもよく知らないのでこのバンドもノーチェックでした。他のブロガーさんの記事を見ていると最新作の4th「THE CONGREGATION」(2015)を高く評価されている方が多かったので一度聴いてみたいと思っていたところ、本作を安価で発見したので捕獲。プログレメタルといってもDREAM THEATERのようにテクニカルパートで聴き手を圧倒するのではなく、緻密に組み立てられた楽曲をじっくり聴かせるスタイルでPAIN OF SALVATIONやプログレデススタイルだった頃のOPETHからグロウルを大幅カットしたような感じでしょうか(両バンドの熱心なファンではないのであくまでイメージですが)。そんなLEPROUSサウンドの核となっているのはEinar Solberg(Vo、Key)の卓越した歌唱力。伸びやかなハイトーン、繊細な歌唱から濁声まで幅広いスタイルをこなしていて、中でも④The Cloakにおけるエモーショナルな歌声は絶品です。即効性の高い音楽性ではないため聴き込みが必要だと感じていますが、何度も聴きたくなる不思議な魅力に溢れた1枚ですね。

【CD購入録】SOILWORK「THE RIDE MAJESTIC」(2015)

  • 2015/09/16(水) 00:00:00

【CD購入録】
THE RIDE MAJESTIC
SOILWORK「THE RIDE MAJESTIC」(2015)

メンバーチェンジを繰り返しながらもバンドとして成長を続けるメロデス/エクストリームメタル界の重鎮SOILWORKの10作目を買いました。現代ヘヴィメタルのひとつの型となった感すらあるグロウルとクリーンボイスを駆使したSOILWORKサウンドはそのままに、今回はクリーンパートの歌メロが更に強調されています。この辺りはBjorn“Speed”Strid(Vo)David Andersson(G)が在籍し、Bjornがノーマルボイスで歌うTHE NIGHT FLIGHT ORCHESTRAでの活動が活かされているのかもしれませんね。先行で公開されていた①The Ride Majesticが好感触だったので購入したのですが、アルバムのハイライトはその①と⑦The Ride Majestic(Aspire Angelic)でしょうか。バンドの最高傑作かどうかはさておき十分楽しめる作品だと思います。

CHILDREN OF BODOM「HATE CREW DEATHROLL」(2003)

  • 2015/03/07(土) 00:00:00

HATE CREW DEATHROLL
【No.421】
★★★★(2003)
年間ベスト2003年第5位

デス/ブラックメタルにネオクラシカルギターと派手なキーボードを融合させるという独自のサウンドで1998年にデビューして以降、順当な成長振りを見せるCHILDREN OF BODOMの4作目。前作「FOLLOW THE REAPER」(2000)はこれまでで最もJanne Wirman(Key)のプレイが目立っていたのに対して今回はキーボードを(このバンドにしては)グッと抑え、ギターに重きを置いた作風となっています。それと連動するように男声コーラスや一緒に歌えそうなパートが増えているのも特徴でヘヴィかつブルータル、それでいてキャッチーなメタルを生み出すことに成功していますね。デビューアルバムから3rdまでは着実に前進しているという印象でしたが、今回は「化けた」と言えるほど飛躍していて驚きました。

まずはオープニングの①Needled 24/7からして強烈。バンドの代名詞にもなっている「ジャンジャン!」というキーボードで幕を開けたかと思うと極上のメロディとブルータリティが押し寄せてくるこの曲は間違いなくキラーチューンです。心地よいグルーヴ感の中で「666!!(シックシックシックス!!)」と叫ぶAlexi Laiho(Vo、G)が堪らなくカッコいい②Sixpounder、Janneが大きな見せ場を作り出すソロパートだけでなくリフワークも秀逸な③Chokehold(Cocked'N'Loaded)、そこから間髪入れずに繋がる④Bodom Beach Terrorも激しいサウンドの中で美味しいギターフレーズが乱舞していてテンションは上がりっぱなしです。チルボド流のメロウなバラード(?)⑤Angels Don't Killで一息ついた後は怒涛の後半へ突入。従来のネオクラテイストとキャッチーなコーラスが同居した⑥Triple Corpse Hammerblow、邪悪なムードを発散しながら疾走するイントロに始まりサビではシンガロングを誘うコーラスを配した⑦You're Better Off Dead、そして⑧Lil' Bloodred Ridin' Hoodの余韻に浸る間もなくドラマティックにスタートするタイトル曲⑨Hate Crew DeathrollはCHILDREN OF BODOMの魅力を詰め込んだようなナンバーで、これを本編ラストに持ってくる配置も素晴らしい。恒例のカバーはSLAYER⑩Silent ScreamRAMONES⑪Somebody Put Something In My Drinkの2曲で、前者のハマり具合は見事だし後者ではこれまでと違って「歌うAlexi」が新鮮です。

Alexi、Janneという2人のスタープレイヤーに加えてリズムギターとして土台を支えるAlexander Kuoppala、音質の向上によってその実力がより明確に伝わってくるようになったHenkka Blacksmith(B)、Jaska Raatikainen(Ds)のリズム隊からなる布陣は鉄壁ですね。個人的な好みでは2nd「HATEBREEDER」が最高傑作だという思いに変わりはないものの、CHILDREN OF BODOMが自身の音楽性を完成させた本作こそがバンドにとっての最重要アルバムと言えるでしょう。それだけでなくバンドは本作で新世代メタルシーンにおけるひとつのスタイルを確立したと思います。難点を挙げるとすれば、このアルバムがこれ以上ないほどにチルボドサウンドの理想型を体現しているため次回以降の作品を聴いても物足りなさを感じてしまう点でしょうか…(苦笑)。

【音源紹介】
・Needled 24/7

【CD購入録】CHILDREN OF BODOM「HALO OF BLOOD」(2013)

  • 2015/03/04(水) 00:00:00

【CD購入録】
HALO OF BLOOD
CHILDREN OF BODOM「HALO OF BLOOD」(2013)

Alexi Laiho(Vo、G)率いるフィンランド産エクストリームメタルの雄CHILDREN OF BODOMの8作目を買いました。リリース前から本作は2nd「HATEBREEDER」(1999)、3rd「FOLLOW THE REAPER」(2000)を彷彿とさせる作風だという評判でしたが、前作「RELENTLESS RECKLESS FOREVER」(2011)もメロディアスになったと言われつつ過去作品ほどツボにはまらなかったので今回も様子見していました。いざ聴いてみると緊張感に溢れたリフと流麗なギターワークがカッコいい①Waste Of Skin、ブラックメタル風に爆走する②Halo Of Bloodなど掴みは上々。耽美的なチルボドという新境地を見せる⑦Dead Man’s Hand On Youもアクセントになっているし、「これが聴きたかった」と言わずにいられない⑨All Twistedのような曲もあります。バンド初期の雰囲気を残しつつ、5th「ARE YOU DEAD YET?」(2005)以降に強まったモダンテイストも織り込んだ本作はバンドの集大成的なアルバムと言えそうですね。

【CD購入録】HONE YOUR SENSE「ABSOLUTE SENSES」(2014)

  • 2015/01/23(金) 00:00:00

【CD購入録】
ABSOLUTE SENSES
HONE YOUR SENSE「ABSOLUTE SENSES」(2014)

これまで知らなかったのですが、複数のブロガーさんの年間ベスト記事で取り上げられているのを見て興味を持った東京出身のエクストリームメタルバンドHONE YOUR SENSEの1stアルバムを買いました。サウンドの核となっているのは攻撃的なリフとギターハーモニーでグロウルも迫力満点で、オープニングを飾る①Black Lotusからしてインパクト抜群。それだけでなく②The Last Man Standing、⑥Break The Silenceなどで披露しているスウィングジャズ的なノリやロックンロール風の味つけも取って付けた感がなく見事にハマっています(DIABLO SWING ORCHESTRAを彷彿とさせるパートもチラホラ)。激しいだけでなくギターがクサいメロディを紡いでいたり、ボーカルパートがキャッチーなのも好印象。昨年のうちに聴いていたらブライテストホープ候補になっていたでしょうね。今の日本メタルシーンの層の厚さを改めて感じました。

【CD購入録】AMARANTHE「MASSIVE ADDICTIVE」(2014)

  • 2014/10/16(木) 00:00:00

【CD購入録】
MASSIVE ADDICTIVE
AMARANTHE「MASSIVE ADDICTIVE」(2014)

2011年にデビューして以降、順調に活動を続けるAMARANTHEの3作目を買いました。前作「THE NEXUS」(2013)リリース後にデス声担当のAndy(Vo)が脱退、後任にHenrik Englund(Vo/ex-SCARPOINT)が加入しています。本作を聴く限りメンバーチェンジの影響はさほど感じられず、今回もAMARANTHEらしいキャッチーでコンパクトな楽曲が並んでいます。基本線はこれまでと同じですがバンドの独自性でもあるテクノサウンドとの融合をより大胆に取り入れていること、フィーメルシンガーElize Rydの歌声に艶と張りを増している点に進化の跡が感じられますね。楽曲面でも先行で公開されていた②Drop Dead Cynicalを筆頭に④Massive Addictive、⑨Danger Zone、⑫Exhaleなどは1度聴いただけでメロディが耳から離れない強力なナンバーとなっています。ただ過去2作品の序盤にあったような圧倒的な畳み掛けが今回はないので、このバンドのアルバムにしては第一印象のインパクトは若干弱い気もしますね。

【CD購入録】ARCH ENEMY「WAR ETERNAL」(2014)

  • 2014/06/06(金) 00:00:00

【CD購入録】
WAR ETERNAL
ARCH ENEMY「WAR ETERNAL」(2014)

4th「WAGES OF SIN」(2001)から加入し、バンドの飛躍に大きく貢献したAngela Gossow(Vo)が脱退するだけでなくシンガー業からも引退しマネージメントに専念することを表明、後任にAlissa White-Gluz(Vo/ex-THE AGONIST)を迎えるという超サプライズ人事を発表してファンを驚かせたARCH ENEMYの9作目を買いました。まず注目しなくてはならないボーカルパートについては、リリース前の噂通りAlissaがクリーンボーカルを封印していることもあってびっくりするほど違和感がなく、何の事前情報もなく本作を聴けばAngelaが歌っていると思ってしまうほど。そしてシンガー交代劇の陰に隠れてしまったものの今回のアルバムがARCH ENEMYデビューとなるNick Cordle(G)もバンドに溶け込んでいますね。ARCH ENEMYのアルバムとしてはどこかユルく感じられた前作「KHAOS LEGIONS」(2011)と比べて、本作は②Never Forgive, Never Forget、⑪On And Onを筆頭にブルータリティと魅惑のギターメロディが見事に融合した楽曲が目白押しで5人中2人のメンバーが交代したとは思えないほど「らしい」仕上がりとなっています。新機軸として挙げられるのは「バンド初となるオーケストラの起用」で⑨Time Is Blackなどアルバム後半でそれが顕著に表れていますね。リリース前は劇的なメンバーチェンジがあったために注目していましたが、いざ聴いてみるとそのファーストインパクトたるや今年に購入した新譜の中でもトップクラス。年間ベストにもランクインしそうな勢いです。

【CD購入録】IN VAIN「AENIGMA」(2013)

  • 2014/02/26(水) 00:00:00

【CD購入録】
Ænigma
IN VAIN「AENIGMA」(2013)

ノルウェー出身のプログレッシブデス/ブラックバンドIN VAINの3作目を買いました。ジャンル的には僕が好んで聴くタイプではないのですが、相互リンクさせていただいているヒゲ・スカイウォーカーさんをはじめ複数のサイト/ブログで絶賛されていたのでYouTubeで試聴して「これはいけそう」と判断しました。本作を聴いてまず印象的だったのはヘヴィな演奏と獰猛なグロウルの間に絶妙なタイミングとバランスで差し込まれるクリーンボーカルパートの充実振りです。それが一番顕著に表れているのが④Hymne Til Havetで、この曲のクリーンパートは神々しさを感じるほど。またギターソロがカッコいい⑥Time Of Yoreもお気に入りです。未知のバンドでしたが今後聴き込み続ければ更に味わいが増してきそうな予感もしています。こういう出会いがあるので他のブロガーさんの年間ベスト記事は楽しみなんですよね。

【CD購入録】AMARANTHE「THE NEXUS」(2013)

  • 2013/03/17(日) 00:00:00

【CD購入録】
THE NEXUS
AMARANTHE「THE NEXUS」(2013)

男女ボーカルにグロウルシンガーを加えたトリプルボーカリスト体制という目新しさ、とにかくキャッチーで親しみやすい楽曲群が好評を博してデビュー1年目にして単独公演とLOUD PARKで2度の来日を果たすなどブレイクしたAMARANTHEの2作目(DVD付き初回限定盤)を買いました。セルフタイトルのデビュー作の時点でもかなり洗練されていましたが、オープニング曲①Afterlifeとともに溢れてくるメジャーの風格に驚かされましたね。3分台というコンパクトな楽曲の中で交錯する3者3様のボーカル、YNGWIE MALMSTEENっぽさも見せながら弾きまくるギターソロ、ヘヴィかつタイトなリズム隊と絶妙なさじ加減で絡むエレクトロアレンジが一体となったナンバーが12曲+ボーナストラック2曲(既発曲のアコースティックバージョン)が並ぶ本作は繰り返し聴きたくなります。現時点でのお気に入りはPVにもなったタイトル曲③The Nexus⑧Razorblade、⑩Electroheartですね。近未来的なサウンドイメージとリンクしたジャケットもグッド。

【CD購入録】SOILWORK「THE LIVING INFINITE」(2013)

  • 2013/02/28(木) 00:00:00

【CD購入録】
THE LIVING INFINITE
SOILWORK「THE LIVING INFINITE」(2013)

バンド創設メンバーにして創作面の中心人物でもあるPeter Wichers(G)不在のラインナップでリリースした6th「SWORN TO A GREAT DEVIDE」(2007)が個人的に好きになれなかったものの、Peterが復帰した前作「THE PANIC BROADCAST」(2010)が傑作だったSOILWORKの9作目を買いました。今回のアルバムはリリース前からPeterが再脱退したこと、バンド初のコンセプトアルバム(しかも2枚組)となることがアナウンスされていたため期待よりも不安の方が大きかったのですが、先行発表された音源を聴いて不安が薄れてきたので購入を決めた次第です。バンドの集大成的なアルバムだと思えた前作同様、今回もSOILWORKの持ち味が存分に詰まっているし、デス/ノーマル声を巧みに操るBjorn“Speed”Strid(Vo)のボーカルパフォーマンスもあって、エクストリームメタルバンドの中では楽曲の幅は広い方だと思いますが、現時点では全20曲(うち2曲はインスト)約85分という長丁場に聴き疲れを感じてしまうことは否定できません。今後、聴き込むにつれて2枚組コンセプトアルバムという冒険心に溢れた本作がどんな表情を見せてくれるのか楽しみ半分、不安半分というところですね。

ARCH ENEMY「KHAOS LEGIONS」(2011)

  • 2013/01/14(月) 00:00:00

KHAOS LEGIONS
【No.360】
★★★(2011)

デビュー当初から高い人気を獲得していた日本と違って欧米では知名度が低い所謂「ビッグ・イン・ジャパン」状態だったものの、女性グロウルシンガーの草分け的存在のAngela Gossowが加入した4th「WAGES OF SIN」(2001)以降、一気にスターダムへと上り詰めていったARCH ENEMYの8thアルバム。前作「RISE OF THE TYRANT」(2007)からは4年振りの作品となりますが、その間もバンドは前任シンガーJohan Liivaが在籍していた初期3作品の楽曲をAngelaが歌い直したリメイク盤「THE ROOT OF ALL EVIL」(2009)を発表したほか、中心人物のMichael Amott(G)Sharlee D'Angelo(B)と活動を共にするもうひとつのバンドSPIRITUAL BEGGARSで7th「RETURN TO ZERO」(2010)を、Michaelの実弟Christopher Amott(G)も初のソロアルバム「FOLLOW YOUR HEART」(2010)をリリースするなど精力的に活動していたので気が付けは4年が経過していたという感じですね。ちなみに本作からバンド名のカタカナ表記が「アーク・エネミー」から英語本来の発音に近い「アーチ・エネミー」に変更されています。

プロデューサーにFredrik Nordstrom(G/DREAM EVIL)を迎えた前作がバンド最大の武器であるAmott兄弟のギターを強調した音作りだったのに対して、Rickard Bengtsson(Vo/ex-ARMAGEDDON、LAST TRIBE)とバンドが共同プロデュース、Andy Sneap(G/HELL)がミックスを担当した本作は各楽器の整合感に重きを置いている印象です。そんなサウンドの中で展開されるARCH ENEMY流エクストリームメタルには一切の揺らぎもなく大物バンドとしての風格が漂う本作の特徴は、これまで以上に練り込まれたギターパートと1曲の中で緩急が目まぐるしく変わる曲構成でしょうか。「激烈」という言葉が相応しいほどの攻撃性とスピード感に溢れていた前作に比べて、今回の楽曲は一筋縄でいかないものが多くブルータルで速い曲だと思って聴いていると、途中で失速する場面もあって正直なところ僕はモヤモヤ感が残りました。曲中のあるパートが盛り上がる前に次の展開に移行していくため、結局ひとつの楽曲として印象に残るものが少ないというか…。これまでは暴虐性たっぷりのサウンドとメロディアスなギターの対比がスムーズに行われていましたが、本作ではメロディックなパートが楽曲の流れに水を差してしまっているように感じることもしばしば。個人的には⑪Thorns In My Flesh、⑬Vengeance Is Mine、⑭Secretsのようにわかりやすく突っ走る曲がもう少し聴きたかったですね。

疾走感を抑えて楽曲の練り込みを重視したためインパクトが弱い本作には若干の不満を感じる一方で、これはARCH ENEMYが持つ底力が為せる業なのか、僕がこのバンドに心酔しているからなのか定かではありませんがリピートさせるだけの魅力は依然として存在しているし、ARCH ENEMYの持ち味とアルバムのクオリティは高水準で保たれているので最終的にはそれなりに楽しめました。今回バンドが挑戦したエクストリームメタルと複雑な曲展開を融合させるというスタイルが今後のアルバムにどう活かされてくるのか期待したいと思います。なお今回のアルバム発表後にChristopherがバンドを再脱退してしまったため、バンドは後任にNick Cordle(G/ARSIS)を迎えて本作に伴うツアーを敢行しています。2005年に脱退して2007年に復帰した時にChristopherは「自分が最後に辞めるメンバーだ」と語っていたにも関わらず「エクストリームなメタルを演奏することに違和感を覚えるようになった」との理由で再び脱退した彼がARCH ENEMYに戻ることはないでしょうね…。Amott兄弟のツインギターが聴けなくなるのは残念ですが、Christopherは今後もソロとしてだけではなくARMAGEDDON復活させるなどして音楽活動を続けていくようなのでARCH ENEMYとあわせてこれからも応援していきたいと思っています。

【音源紹介】
・Vengeance Is Mine

【CD購入録】CHILDREN OF BODOM「RELENTLESS RECKLESS FOREVER」(2011)

  • 2012/05/26(土) 00:00:00

【CD購入録】
RELENTLESS RECKLESS FOREVER
CHILDREN OF BODOM「RELENTLESS RECKLESS FOREVER」(2011)

華麗なるネオクラシカルサウンドと暴虐性に満ちたデス/ブラックメタルを融合させた2nd「HATEBREEDER」(1999)での衝撃的な出会い、そして個人的に現代エクストリームメタルの新しい扉を開けた名盤だと思っている4th「HATE CREW DEATHROLL」(2003)のインパクトも絶大だったCHILDREN OF BODOMの7作目を買いました。前述のように、このバンドは僕のミュージックライフにおいて重要な意味を持つアルバムを発表してくれているのは事実ながら作品によって好き嫌いが分かれ、ここ最近の2作品はあまり好きになれなかったので期待以上に不安が大きい中で聴いてみました。数回リピートした現時点では前作「BLOODDRUNK」(2008)よりもキーボードサウンドが戻ってくるなど、若干ですが僕が好きだった頃の音像に近い作風だと思います(ただしアルバムを代表するようなキラーチューンはないような気も…)。CHILDREN OF BODOMというバンドの特色と呼べる要素は確かに存在するものの、肝心のメロディが耳に残らないという感じでしょうか。カッコいいと思える部分はあるけれど過去の名盤と比べると物足りなさが残る、そんな1枚という印象です。HR/HMの中でもメロパワを好む僕のようなリスナーにとって今の彼らの音楽性はストライクゾーンから外れているのかもしれませんね。ちなみに日本盤ボーナストラックとして⑪Angels Don't Kill、⑫Everytime I Dieのライブバージョンが収録されていますが、どちらも似た印象のミドルテンポなので今イチ盛り上がりに欠ける感があるのも残念かな。ちなみにバンドは今年の5月23日に結成15周年を記念したベスト盤「HOLIDAY AT LAKE BODOM」を発表しています。

【CD購入録】BLOOD STAIN CHILD「EPSILON」(2011)

  • 2011/09/24(土) 00:00:00

【CD購入録】
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BLOOD STAIN CHILD「EPSILON」(2011)

デビュー当初はCHILDREN OF BODOMのフォロワー的印象が強かったものの、3rd「IDOLATOR」(2005)辺りからテクノ/トランスの要素を楽曲に織り込むようになり、4th「MOZAIQ」(2007)で独自性を強めてきた日本産メロデス/エクストリームメタルバンドBLOOD STAIN CHILDの5作目を買いました。本作の注目は何といっても前任の男性ボーカルSadewの後任にバンドが迎えたギリシャ出身の女性ボーカルSophiaと、それに伴う(?)トランス色の更なる強化ですね。最早メタルというジャンルでは括りきれないような楽曲もチラホラありますが、僕は自分好みのメロディが聴ければメタルであるかどうかは気にならないので意外とすんなり聴けました。③Stargazerを筆頭にメロディの充実度は過去最高ではないでしょうか。グロウル担当のRyo(B、Vo)と絡み合いながらボーカルパートの7割程度を任されているSophia嬢については歌唱力が高いとは言えませんが、未来的なトランスサウンドを持ち味としているこのバンドには抑揚を抑えた平坦な彼女の歌声がマッチしているようにも感じました。

【CD購入録】SCAR SYMMETRY「THE UNSEEN EMPIRE」(2011)

  • 2011/07/23(土) 00:00:00

【CD購入録】
THE UNSEEN EMPIRE
SCAR SYMMETRY「THE UNSEEN EMPIRE」(2011)

デス声とノーマルボイスを1人で巧みに操るChristian Alvestam(Vo)と袂を分かち、後任にグロウル担当のRoberth Karlsson、ノーマルボーカル担当のLars Palmqvistという2人のシンガーを迎えたスウェーデン産エクストリームメタルバンドSCAR SYMMETRYの5作目を買いました。ツインボーカルの新体制となって2枚目にあたる本作では従来以上にクリーンボイスで歌われるパートが増えたような気がします。「ツアーに出たがらなかったこと」がChristianの主な脱退理由だったそうで、バンドはこれまで以上にライブを行う一方でスタジオ盤のリリースペースが落ちていない辺りに今のバンド状況の良さが感じられますね。ただし、個々の楽曲が放つインパクトは過去作品ほどではないと思えるのは、エクストリームメタルからメロハーまで1曲の中で振り幅の大きいこのバンドのスタイルに僕が慣れてきてしまったからでしょうか…?冒頭の①The Anomaly、②Illuminoid Dream Sequenceなどは結構好きなのですが、それ以降はやや盛り上がりきれないというのが現時点での感想です。

【CD購入録】AMARANTHE「AMARANTHE」(2011)

  • 2011/06/21(火) 00:00:00

【CD購入録】
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AMARNTHE「AMARANTHE」(2011)

国内盤リリース前からBURRN!誌などで話題となり、7月の単独公演はソールドアウトしているというスウェーデンのニューカマーAMARANTHEのデビュー作を買いました。モダンなヘヴィサウンドの上でグロウルとノーマルボイスが交錯する辺りはSOILWORKを連想させますが、このバンドはそこに女性ボーカルが絡んで来たり、ポップと形容できるほどキャッチーなメロディが飛び出すなど、なかなか面白い音を聴かせてくれます。男性クリーンボーカルのJake、デス声のAndyに女性ボーカルElizeを加えたトリプルシンガーという体制の珍しさもありますが、何と言ってもメロディの充実度が非常に高いというのがバンド最大の武器ですね。特にアルバム序盤はどれも秀逸。どの曲も3~4分とコンパクトながら3人の歌い手がそれぞれの持ち味を発揮し、ギターソロでもしっかり魅せてくれます。現時点では2011年のブライテストホープの最有力であるばかりか、年間ベストにも食い込んできそうな好盤です。

【CD購入録】IMAGINARY FLYING MACHINES「PRINCESS GHIBLI」(2011)

  • 2011/06/07(火) 00:00:00

【CD購入録】
PRINCESS GHIBLI
IMAGINARY FLYING MACHINES「PRINCESS GHIBLI」(2011)

以前からネット上で結構話題になっていたので興味のあったEttore Rigotti(G、Ds、B、Vo/DISARMONIA MUNDI)が主宰するスタジオジブリ映画の曲をエクストリームメタル風にカバーするプロジェクトIMAGINARY FLYING MACHINESのアルバムを買いました。このプロジェクトに関しては面白そうだと思いつつ所詮イロモノだろうという気持ちもあって様子見していたのですが、試聴してみて予想を超える本気度とクオリティの高さに驚き、即購入した次第です。ちなみにYoko Hallelujah、Sophia(Vo/BLOOD STAIN CHILD)という2人の女性ボーカルが歌う部分だけでなく、男声グロウルパートまでもが日本語のままで歌われています。

【トラックリスト、映画タイトルと参加アーティスト】
01.となりのトトロ「となりのトトロ」
Sophia(Vo/BLOOD STAIN CHILD)、DISARMONIA MUNDI
02.君をのせて「天空の城ラピュタ」
Yoko Hallelujah、DISARMONIA MUNDI
03.テルーの唄「ゲド戦記」
Ettore Rigotti(Vo/DISARMONIA MUNDI)、BLOOD STAIN CHILD
04.崖の上のポニョ「崖の上のポニョ」
Yoko Hallelujah、DESTRAGE
05.もののけ姫「もののけ姫」
Yoko Hallelujah、LIVING CORPSE
06.カントリー・ロード「耳をすませば」
Sophia(Vo/BLOOD STAIN CHILD)、DISARMONIA MUNDI
07.いつも何度でも「千と千尋の神隠し」
Claudio Ravinale(Vo/DISARMONIA MUNDI)、BLOOD STAIN CHILD
08.Arrietty's Song「借りぐらしのアリエッティ」
Sophia(Vo/BLOOD STAIN CHILD)、DISARMONIA MUNDI
09.やさしさに包まれたなら「魔女の宅急便」
Yoko Hallelujah、DESTRAGE
10.時には昔の話を「紅の豚」
Yoko Hallelujah、DISARMONIA MUNDI
11.さんぽ「となりのトトロ」
Yoko Hallelujah、LIVING CORPSE
12.ナウシカ・レクイエム「風の谷のナウシカ」
Yoko Hallelujah、NEROARGENTO

最もインパクトが大きかったのが④。初めて試聴した時にはその絶妙なアレンジに思わず良い意味で笑ってしまいました。デス声で歌われる「ポーニョ ポーニョ ポニョ♪」は強烈だし、サビメロ自体がDESTRAGE風になっているのもグッド!反則気味ではありますが、この曲は今年のベストチューン候補に入って来そうな気すらしています。その他には①、②、⑪辺りがお気に入りですね。ちなみに「崖の上のポニョ」「さんぽ」の原曲が好きな我が息子に本作を聴かせたところ、ノリノリで踊っていました(笑)。

このプロジェクトを率いるEttoreはイタリア人。そういえば「聖闘士星矢」の主題歌「ペガサス幻想」、「北斗の拳2」の主題歌「TOUGH BOY」をカバーしたHIGHLORD、「北斗の拳」の主題歌「愛をとりもどせ!!」とをカバーしたDGMもイタリア出身ですよね。イタリアン・メタラーには日本アニメのファンが多いのでしょうか?