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【CD購入録】ALLEN/OLZON「WORLDS APART」(2020)

  • 2020/03/26(木) 00:00:00

【CD購入録】
WORLDS APART
ALLEN/OLZON「WORLDS APART」(2020)

Russell Allen(Vo/SYMPHONY X)、Anette Olzon(Vo/THE DARK ELEMENT、ex-NIGHTWISH)という男女ボーカルを看板に据え、Magnus Karlsson(G/MAGNUS KARLSSON'S FREE FALL、PRIMAL FEAR、ex-LAST TRIBE etc)が創作面を担うFRONTIERS RECORDSの新プロジェクトALLEN/OLZONの1stアルバム。ラインナップ的にALLEN-LANDEの二番煎じっぽさを感じていましたが、どうやらJorn Lande(Vo/JORN、ex-MASTERPLAN)がALLEN-LANDEの新作で歌うことを望まなかったためAnetteを迎えたという経緯があったようなので、事実上ALLEN-LANDEの続編と言えそうです。サウンドの方もALLEN-LANDEの初期3作品と同路線で派手さこそないものの、匠の域に達したMagnus Karlsson流メロディックHR/HMが繰り広げられています。それどころかMagnusの楽曲、ギタープレイともに冴え渡っていて僕がALLEN-LANDEで最も気に入っている1st 「THE BATTLE」(2005)に迫るものすら感じるしRussellとJornの声質が似ているため、どちらが歌っているかわからないという課題もALLEN/OLZONは男女によるデュエットなので当然ながらクリアしています。ちなみにジャケット、アルバムタイトルから推察するにALLEN-LANDEのテーマが「対決」だとすればALLEN/OLZONは「引き離された男女」でしょうか。高品質な楽曲が揃う本作でのお気に入りを挙げるとすれば先行で公開されていた①Never Die、②Worlds ApartとAnetteが歌うことでしなやかさが加わった⑧My Enemyですね。

【CD購入録】ALLEN-LANDE「THE GREAT DIVIDE」(2014)

  • 2020/03/22(日) 00:00:00

【CD購入録】
THE GREAT DIVIDE
ALLEN-LANDE「THE GREAT DIVIDE」(2014)

現代HR/HMシーンきっての実力者Russell Allen(Vo/SYMPHONY X)Jorn Lande(Vo/JORN、ex-MASTERPLAN etc)両名の熱唱が堪能できるプロジェクトALLEN-LANDEの4thアルバム。これまではMagnus Karlsson(G/MAGNUS KARLSSON'S FREE FALL、PRIMAL FEAR、ex-LAST TRIBE)が作曲、ギターに加えてドラム以外の演奏とプロデュースを手掛けていましたが本作ではTimo Tolkki(G/TIMO TOLKKI'S AVALON、ex-STRATOVARIUS etc)がMagnusの代わりを務めています。正直なところALLEN-LANDEは作品を重ねる毎にお気に入り度が微妙に下降線を辿っていたし、STRATOVARIUS脱退後のTimoにもかつての輝きが感じられずチェックするのが先送りになっていたのですが、いざ聴いてみるとなかなか楽しめる1枚に仕上がっています。その要因となっているのがRussellとJornによる圧巻のボーカルで、コンポーザーの交代も関係なく自分達の色に染め上げてしまう辺りは流石の一言。Magnus時代と比べてあっさりしている印象があるものの90年代STRATOVARIUSの残り香が感じられる②Down From The Mountain、③In The Hands Of Time、⑥Dream About Tomorrowなどにはニヤリとしてしまいます。

【CD購入録】STARBREAKER「DYSPHORIA」(2019)

  • 2020/03/17(火) 00:00:00

【CD購入録】
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STARBREAKER「DYSPHORIA」(2019)

MAGNUS KARLSSON'S FREE FALLでも相性の良さを見せていたTony Harnell(Vo/ex-TNT、WESTWORLD etc)Magnus Karlsson(G/FREE FALL、PRIMAL FEAR、ex-LAST TRIBE etc)によるHR/HMプロジェクトSTARBREAKERの約11年振りとなる新作3rdアルバム。前作「LOVE'S DYING WISH」(2008)がダークでメランコリックな音楽性だったのでPRIMAL FEARを彷彿とさせるメタルチューン①Pure Evilでの幕開けは意外でした。ただし、それ以降はそこまでメタリックな楽曲はなく、いぶし銀とも言えるMagnusのメロディセンスとTonyの美声が織りなすメロディアスHR/HMが並びます。聴き始めの頃はもう少しキャッチーなメロディが欲しいと感じていましたが、リピートするうちにどんどん味わいが増していて文字通りの美旋律バラード⑤Beautiful One(ボーナストラックのアコースティック版も良い)、ギターのメインメロディがクセになる表題曲⑥Dysphoria、Magnusがドラマティックに弾きまくる⑨Bright Star Blind Meなどが特に気に入っています。MAGNUS KARLSSON'S FREE FALLで聴けたハードポップサウンドとは一線を画す内容ながらSTARBREAKERならではの魅力を備えた1枚だと思います。

【CD購入録】SONS OF APOLLO 「MMXX」(2020)

  • 2020/01/31(金) 00:00:00

【CD購入録】
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SONS OF APOLLO「MMXX」(2020)

2017年に誕生したスーパーバンドSONS OF APOLLOの2作目。タイトルの「MMXX」はローマ数字で2020を表すそうです。デビュー作「PSYCHOTIC SYMPHONY」(2017)リリース後は日本公演を含むワールドツアーを敢行(ブルガリア公演のライヴ盤も発売)、そして早くも新作を完成させるなど豪華メンバーによるバンドは短命で終わること少なくない中、活動は順調そうですね。今回もテクニシャン揃いの演奏陣のプレイをたっぷりとフィーチュアしたHR/HM作品となっていてJeff Scott Soto(Vo/SOTO、W.E.T.、ex-TALISMAN、YNGWIE MALMSTEEN etc)もインストパートに比べるとやや一本調子な感は否めませんが猛者達を相手に奮闘しています。ツアーの移動中に交通事故で他界したDavid Zablidowsky(B/ADRENALINE MOB、SOTO)に捧げられた④Desolate JulyからDerek Sherinian(Key/ex-DREAM THEATER)のピアノが冴える⑤King Of Delusionへと続く中盤を経てMike Portnoy(Ds)在籍時DREAM THEATERのようなソロパートが熱い⑥Fall To Ascend、そして16分近くある大作にしてアルバムのハイライトと呼べそうな⑧New World Todayなどがお気に入りですね。僕の好みど真ん中というサウンドではありませんが、実力者揃いということもあって確かなクオリティを備えた1枚となっています。

【CD購入録】LOVEKILLERS feat. Tony Harnell「LOVEKILLERS」(2019)

  • 2019/12/20(金) 00:00:00

【CD購入録】
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LOVEKILLERS feat. Tony Harnell「LOVEKILLERS」(2019)

Tony Harnell(Vo/STARBREAKER、ex-TNT、WESTWORLD)がメロディアス・ハードロックを歌うプロジェクトLOVEKILLERS feat. Tony Harnellの1stアルバム。FRONTIERS RECORDSからのリリースとなるこのプロジェクトに楽曲を提供しているのは、本作のプロデューサーでキーボードも演奏しているAlessandro Del Vecchio(Key/EDGE OF FOREVER etc)をはじめとするレーベルお抱えの作曲陣でTony自身も関わっているようですね。ライター側が寄せてきたのか、Tonyが歌うとそう聴こえるのか、はたまたその両方なのか往年のTNTを彷彿とさせる爽やかな楽曲群はなかなか粒揃いで②Hurricaneはギターメロディが名曲Intuition風だし、先行で公開されていた⑤Higher Again、⑧Now Or Neverなどは試聴していて即座に「このアルバムを聴いてみたい」と思ったキャッチーソングです。終盤にはギターソロも見せ場となっている⑩No More Love、清らかなピアノの調べからスタートしてバンドサウンドが加わって盛り上がりをみせるバラード⑪Set Me Freeもあって聴後感は良好。リリース前はさほど注目していなかった本作ですがメロディックロックの好盤だと思います。

【CD購入録】PALADIN「ASCENSION」(2019)

  • 2019/10/12(土) 00:00:00

【CD購入録】
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PALADIN「ASCENSION」(2019)

アメリカはアトランタ出身の4人組パワーメタルバンドPALADINのデビュー作。中心人物のTaylor Washington(Vo、G)はパワーメタル、プログレッシブメタルのファンだそうでお気に入りバンドにGALNERYUSの名前を挙げているだけでなく、リード曲⑧Shoot For The SunMVではTaylorとAlex Parra(G)Syu(G/GALNERYUS)と同じモデルのギターを使用していることもあってかGALNERYUSに通じるスピーディーで濃厚なメロディックメタルが基本となっています。ただしPALADINには鍵盤奏者が不在でグロウルの登場頻度が高いこともあって、より剛直に感じられるしスラッシュメタルばりに猪突猛進な勢いがありますね。アメリカのバンドながら欧州型メロディックメタル然とした楽曲群は僕好みでHIBRIA、LOST HORIZONのような熱さに溢れているし、ギターソロもしっかりと弾きまくっているのが好印象。お気に入りは冒頭のギターメロディの時点で心を掴まれる①Awakeningと前述の⑧ですね。ボーカル、演奏、サウンドプロダクションのどれをとってもヘナチョコな印象がない新人バンドなので2019年のブライテストホープ争いに加わってきそうな予感がしています。

【CD購入録】THE DEFIANTS「ZOKUSHO」(2019)

  • 2019/09/19(木) 00:00:00

【CD購入録】
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THE DEFIANTS「ZOKUSHO」(2019)

2009年に7作目「REVOLVE」をリリースして以降、一向に新作発表の動きが見えないDANGER DANGERBruno Ravel(B)、Rob Marcello(G)と2代目シンガーとしてDANGER DANGERに在籍していたPaul Laine(Vo)が結成したTHE DEFIANTSの2ndアルバム。「ZOKUSHO」というタイトルを初めて聞いた時はどういう意味なのか不思議に思っていましたが日本語の「続章」だったんですね。THE DEFIANTSは1枚限りのプロジェクトではなく、この先も続いていくということでしょうか。セルフタイトルの前作は近年、メロディックロックを聴く機会が減ってきている僕にとっても素晴らしい作品だったのですが、今回も高品質な1枚に仕上がっています。先行で音源が公開されていた③Hollywood In Headlights、④Fallin' For You、⑦U X'd My Heartは流石の出来だし、お洒落なムード漂う⑤Hold On Tonightや爽やかなメロディが心地よい⑨Stayも気に入っています。メロディの充実度という意味ではデビュー作に及ばないものの今回も楽しめそうです。Bruno RavelとRob MarcelloはTHE DEFIANTSでの活動が順調そうだし、DANGER DANGERの現シンガーTed PoleyはソロやTOKYO MOTOR FISTで忙しそうなのでDANGER DANGERの再始動はまだ先になりそうですね…。

【CD購入録】NORTHTALE 「WELCOME TO PARADISE」(2019)

  • 2019/09/10(火) 00:00:00

【CD購入録】
WELCOME TO PARADISE
NORTHTALE 「WELCOME TO PARADISE」(2019)

メールひとつでTWILIGHT FORCEから解雇通告を受けた(本人談)というChristian Eriksson(Vo)CELLADOR、POWERQUESTといったメロパワバンドに在籍していたBill Hudson(G)が結成したNORTHTALEの1stアルバム。これが清々しいほどの欧州メロディックメタルで⑫If Angels Are Realを筆頭に90年代STRATOVARIUSからの影響を強く感じますね。ポジティブなギターメロディで勢いよく始まる①Welcome To Paradiseで幕を開けるや②Higher、③Follow Meと矢継ぎ早にスピードチューン繰り出す畳み掛けで掴みはバッチリです。その他にも⑦Shape Your Reality、⑨Siren's Fallそして前述の⑫といった疾走曲がアルバムの肝になっているのは事実ながらバラードもなかなか良いし、力強くもリズミカルなサビが耳に残る④The Rhythm Of Life、LAメタルまたはバッドボーイロックと表現できそうな異色ナンバー⑧Everyone's A Starもあって緩急がつけられているのも好印象。現時点ではNORTHTALEならではの突出した強みは感じられませんがメロパワファンは聴いておいて損はない1枚だと思います。

【CD購入録】JIM PETERIK & WORLD STAGE「WINDS OF CHANGE」(2019)

  • 2019/05/16(木) 00:00:00

【CD購入録】
WINDS OF CHANGE
JIM PETERIK & WORLD STAGE「WINDS OF CHANGE」(2019)

ここ最近はPRIDE OF LIONSに加えてPETERIK/SCHERER、SCHERER/BATTENなど複数のプロジェクトで精力的な活動を見せているJim Peterik(G/ex-SURVIVOR)JIM PETERIK & WORLD STAGE名義として19年振りに完成させた2作目。このプロジェクトはゲストシンガー達がJimの曲を歌うという体制でDon Barnes (38 SPECIAL)、Dennis DeYoung(STYX) 、故Jimi Jamison(ex-SURVIVOR)、Kevin Cronin (REO SPEEDWAGON)、Toby Hitchcock(PRIDE OF LIONS)などJimと共演経験のある人選からLars Safsund(LIONVILLE、WORK OF ART)のように初共演と思われる人物まで多岐に渡った顔ぶれとなっています。90年代にHR/HMを聴くようになった僕としてはJimi Jamison、Lars Safsund、Toby Hitchcock以外は名前は知っているけれど作品を聴いたことがない歌い手が多いですね。とはいえキャリア的には申し分のない実力者揃いだし、Jimによる熟練の作曲術で生み出された曲はどれも確かなクオリティを備えているので心地よく聴ける1枚となっています。メロディアスな曲は勿論、⑨I Will What I Want、⑪Avalancheといったノリ重視のロックソングにもフックがあるのは流石ですね。

【CD購入録】TOBY HITCHCOCK「RECKONING」(2019)

  • 2019/05/11(土) 00:00:00

【CD購入録】
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TOBY HITCHCOCK「RECKONING」(2019)

Jim Peterik(G/ex-SURVIVOR)と組んだPRIDE OF LIONSでこれまでに5枚のアルバムをリリースしているToby Hitchcock(Vo)の2ndソロ作品。前作「MERCURY'S DOWN」(2011)ではErik Martensson(Vo、G/ECLIPSE、W.E.T.)が全面参加していたのに対して今回はDaniel Flores(Ds、Key/FIND ME etc)プロデュースの下、FRONTIERS RECORDS御用達のAlessandro Del Vecchio(Key)Marcus Nygren(Vo/STATE OF SALAZAR)、Michael Palace(Vo/PALACE)といったソングライターが曲を提供しています。ラインナップを見ただけで「ハズレはない」と確信できる顔ぶれですが中身の方もその期待を裏切りません。Tobyの伸びやかな高音を活かす溌剌としたサウンドが気持ちいい①No Surrender、②Promise Meの冒頭2曲と雄大なバラード③Show Me How To Liveを筆頭にメロディックロックの王道をゆく楽曲群がズラリと並びます。優等生過ぎる感があるのも事実ながらメロハー職人達と実力派シンガーが集結しただけあってクオリティは折り紙つきですね。

【CD購入録】SCHERER/BATTEN「BATTLEZONE」(2017)

  • 2019/05/02(木) 00:00:00

【CD購入録】
BATTLE ZONE
SCHERER/BATTEN「BATTLEZONE」(2017)

Jim Peterik(G/PRIDE OF LIONS、ex-SURVIVOR)に見出され、PETERIK/SCHERERでデビューを果たしたMarc Scherer(Vo)と、Michael JacksonJeff Beckとの共演経験もあるニューヨーク出身の女性ギタリストJennifer BattenによるプロジェクトSCHERER/BATTENの1stアルバム。作曲とプロデュースにはJim Peterikが関わっていることもあってPETERIK/SCHERERにも似た極上のメロディアスハード作品に仕上がっています。それだけでなくJenniferのフラッシーなギターをフィーチュアしているためPETERIK/SCHERERでは希薄だったハードなサウンドも楽しめるのが特徴ですね。心地よいドライヴ感を持った②Rough Diamond、ポップなメロディが弾ける③What Do You Really ThinkもさることながらMarcとJenniferも曲作りに関わったタイトル曲⑤BattleZone、泣きのギターが冴え渡る⑥It Cuts Deep、サックスの音色がいい味を出している⑦The Harder I Try、晴れ渡る青空が目に浮かぶ爽快チューン⑧Dreaming With My Eyes Wide Openが並ぶ後半の充実振りは流石の一言です。また⑨Space And TimeはJimが故John Wetton(Vo/ASIA、ex-KING CRIMSON etc)の2ndソロ「VOICE MAIL」(1994)に提供した名曲のリメイクという贅沢な内容となっています。正直なところ、ここ最近のPRIDE OF LIONSよりもこちらの方が好きですね。

【CD購入録】PRIDE OF LIONS「FEARLESS」(2017)

  • 2019/04/28(日) 00:00:00

【CD購入録】
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PRIDE OF LIONS「FEARLESS」(2017)

天才メロディメイカーJim Peterik(G/ex-SURVIVOR)、張りのあるハイトーンボイスの持ち主Toby Hitchcock(Vo)という2枚看板で質の高いメロディックロックを量産してきたPRIDE OF LIONSの5作目。2015年にはJimがTobyと似たタイプのMarc Scherer(Vo)PETERIK/SCHERERを立ち上げ、同系統のアルバムを発表したためPRIDE OF LIONSの今後に一抹の不安がよぎりましたが全くの杞憂だったようです。今回も期待にきっちり応える作品になっているばかりか、やや物足りなさを感じた前作「IMMORTAL」(2012)から持ち直した感もありますね。PRIDE OF LIONS史上で最もヘヴィな⑤FearlessSURVIVOR時代の盟友で2014年に他界したJimi Jamison(Vo)へ捧げた⑦Freedom Of The Nightなど話題性のあるナンバーも収録しています。ただし過去の名作群で聴けた問答無用のキラーチューンはないように思うので手堅いメロディックロック作品というイメージが強いですね。

【CD購入録】PETERIK/SCHERER「RISK EVERYTHING」(2015)

  • 2019/04/19(金) 00:00:00

【CD購入録】
RISK EVERYTHING
PETERIK/SCHERER「RISK EVERYTHING」(2015)

Jim Peterik(G/PRIDE OF LIONS、ex-SURVIVOR)がスタジオで偶然耳にしたMarc Scherer(Vo)の歌声に惚れ込み、結成に至ったという新プロジェクトPETERIK/SCHERERの1stアルバム。Marcは5オクターブの音域を持っているらしく、声質的にはToby Hitchcock(Vo/PRIDE OF LIONS)に似ているので時々PRIDE OF LIONSを聴いているような気になってきます(笑)。違いを挙げるとすればTobyに比べてMarcはあまり声を張り上げずに力を抜いたスタイルだということでしょうか。楽曲的にも「流石Jim Peterik」と言いたくなる高品質なものばかりで安定感抜群です。まずは冒頭の①Risk Everything、②Chance Of A Lifetimeが清涼感に溢れるメロハーの王道チューンだし、重厚なミドル③Cold Bloodedを挟んで繰り出される④Desperate In Loveはバラードかと思いきや徐々にアップテンポになっていく展開が美味。Jimのメロディ作りの上手さが際立つ⑤Thee Crescendoも印象的で序盤の充実振りは目をみはるものがありますね。後半はややテンションが下がるように感じますが、日本盤ボーナス⑫The Man I Am、⑬Moment To Memoriesに至るまで佳曲揃いでPRIDE OF LIONSに勝るとも劣らないクオリティを誇っているのでメロディックロックファンなら聴いて損はない1枚だと思います。

【CD購入録】DREAM THEATER「DISTANCE OVER TIME」(2019)

  • 2019/03/01(金) 00:00:00

【CD購入録】
DISTANCE OVER TIME
DREAM THEATER「DISTANCE OVER TIME」(2019)

創設メンバーの1人でもあったMike Portnoy(Ds)と袂を別つなど大きなメンバーチェンジがあってもデビュー以来、2〜3年のスパンで作品をリリースし続けているプログレメタル界の帝王DREAM THEATERの14作目。前作「THE ASTONISHING」(2016)は2枚組、2時間10分の超大作でコンセプトアルバム、しかも1曲あたりは最長で7分台と彼等にしてはコンパクトな楽曲が並ぶ異質な作品でした。それに対して今回はアルバムの前半に配された①Untethered Angel〜④Barstool Warriorからしてメロディアスな曲調の中にミステリアスな雰囲気や攻撃性、テクニカルなインストパートが設けられていてDREAM THEATERらしさに溢れています。また後半も本作中で最もメロディアスな⑦At Wit's End、アルバム唯一のバラードタイプ⑧Out Of Reachを経て演奏陣が熱きバトルを繰り広げる⑨Pale Blue Dotで本編を締めくくっていて僕が聴きたいDREAM THEATERサウンドを提供してくれていて嬉しくなりますね。新鮮味はあまり感じられないもののMike Mangini(Ds)加入後のアルバムでは最も第一印象が良いかもしれせん。

【CD購入録】RIOT「ARMOR OF LIGHT」(2018)

  • 2018/10/23(火) 00:00:00

【CD購入録】
ARMOR OF LIGHT
RIOT「ARMOR OF LIGHT」(2018)

創設メンバーでメインソングライターでもあったMark Reale(G)が2012年に死去したため、解散するものと思っていましたが残されたメンバーが活動継続を決断したRIOT(海外ではRIOT Vに改名、日本で諸事情あってRIOTのまま)の通算16作目を買いました。このバンドについては代表作「THUNDERSTEEL」(1988)を始め、複数のアルバムを聴いて王道ヘヴィメタルど真ん中を行くサウンドに魅力を感じつつも夢中になるには至らずにいました。久し振りに聴いてみた本作でもRIOTらしさは健在でオープニングの①Victoryから⑦Armor Of Lightまで疾走系ナンバーで怒涛のたたみかけを見せてくれます。中でもサビのコーラスから始まる②End Of The Worldが一番のお気に入りですね。後半はやや失速するもののタイトルを連呼するキャッチーな⑨San Antonioもあって好印象。そんな楽曲群の魅力を最大限に引き出しているのがTodd Michael Hall(Vo)の歌唱で、50歳間近だとは思えないほど伸びやかなハイトーンを披露してくれています。創設メンバーを失った今もRIOTは現役バリバリのバンドであることを改めて感じさせてくれる1枚ですね。

【CD購入録】MICHAEL ROMEO「WAR OF THE WORLDS / PT. 1」(2018)

  • 2018/10/19(金) 00:00:00

【CD購入録】
WAR OF THE WORLDS PT 1
MICHAEL ROMEO「WAR OF THE WORLDS / PT. 1」(2018)

SYMPHONY Xを率いる凄腕ギタリストMichael Romeoのソロアルバムを買いました。彼のソロ作品といえば今は亡きゼロ・コーポレーションから1995年に「THE DARK CHAPTER」というインスト作品がリリースされていましたがMichael自身「あれはデモ作品」と語っていて公式には本作がMichael Romeoのソロ第1弾となるようで今回はRick Castellanoなるシンガーを迎えた歌モノ作品に仕上がっています。そのRickの歌いっぷりはというとガナリを抑えたRussell Allen(Vo/SYMPHONY X)という印象で、これまで無名だったのが不思議なくらいの実力者。サウンドについてもデジタルサウンドを大胆に取り入れた④F*cking Robotosのような曲もありますがメロディ自体は印象に残るし、基本的にはSYMPHONY Xとかけ離れた内容ではありません。本家との違いを挙げるとすれば無機質にも思えたゴリゴリのギターは控えめ、その一方で映画音楽風の壮大なオーケストレーションを導入している点でしょうか。お気に入りは聴き応えのあるギターソロが炸裂する③Blackですね。ここ最近のSYMPHONY Xよりも本作の方が好みかもしれません。タイトルにもある通り本作はコンセプトアルバムの第一部にあたり続編も既に制作が進んでいるようなので今から楽しみですね。

【CD購入録】CLIF MAGNESS「LUCKY DOG」(2018)

  • 2018/07/17(火) 00:00:00

【CD購入録】
LUCKY DOG
CLIF MAGNESS「LUCKY DOG」(2018)

Jay Graydon(G、Key)、Glenn Ballard(Key)と共に立ち上げたプロジェクトPLANET 3でアルバムを発表後、初のソロ作品「SOLO」(1995)で僕にAORの素晴らしさを教えてくれたClif Magness(Vo)がまさかの復活を果たして完成させた通算2枚目のソロアルバムを買いました。僕が持っている「SOLO」は1995年の国内盤ですが輸入盤では1994年にリリースされているので実質24年振りの新作となりますね。多くのアーティストに楽曲を提供するなど長年に渡り裏方に徹していたClifを表舞台に呼び戻したのはまたもFRONTIERS RECORDSの社長Serafino Perginoのようで、本作にもエグゼクティブ・プロデューサーとしてクレジットされています。HR/HMから距離を置いていた元HELLOWEENの伝説的シンガーMichael Kiskeをシーンに復活させたPLACE VENDOMEを筆頭にSerafinoのメロディックHR/HMへの貢献度は計り知れませんね。彼がいなければ現在のHR/HM界は違った形になっていたのかも…と思ってしまうほどです。本作の内容はというと期待を裏切らない高品質なメロディックロック/AORとなっていますが、キーボードが各曲を彩っていた「SOLO」に比べると、ギター主体のオーガニックな作風となっていて①Ain't No Way、⑧Shoutのように若々しさや勢いを感じさせる点が意外でした。Clifのボーカルに関しても流石に声の張りは落ちているように思いますが、温かみのある分厚い歌声は御年60歳を越えた今でも健在です。しばらくはClifが生み出す心地よいメロディックロックに浸りたいと思います。これからはFRONTIERS RECORDSのソングライターとして酷使されることなく(苦笑)、数年に1枚くらいのペースで新作を届けてくれると嬉しいですね。

PLANET 3「A HEART FROM THE BIG MACHINE」(1991)

  • 2018/06/15(金) 00:00:00

A HEART FROM THE BIG MACHINE
【No.517】
★★★★(1995)

HR/HMを聴き始めた頃に名盤「SOLO」(1995)でAOR(Adult Oriented Rock)の魅力を僕に教えてくれたClif Magness(Vo)が23年振りの新作「LUCKY DOG」(2018)を7月4日に発表するという嬉しいニュースが飛び込んで来たので、Clifがリードボーカルを務めたPLANET 3唯一のアルバムをご紹介。メンバーとして名を連ねるのはJay Graydon(G、Key)、Glenn Ballard(Key)でClifも含めた3人全員がグラミー賞受賞歴のあるソングライターという豪華布陣、ベースとドラムは打ち込みという編成です。僕はClifが歌うアルバムを探す中で本作と出会いましたがDavid Fosterと組んだAIRPLAYで一世を風靡したJay Graydonがこのユニットの中心人物で、彼はPLANET 3の音楽性を「CHICAGO meets DEF LEPPARD」と表現しています。

アメリカ音楽シーン屈指のソングライター3人が集結しただけあって、各曲のクオリティは非常に高く爽やかに幕開けを告げる①Born To Loveからして親しみやすいメロディと程よいロックサウンドのバランスが絶妙。軽快に跳ねるサウンドが気持ちいい②From The Beginning、繊細さと力強さを兼ね備えたClifの歌声を堪能できるバラード③Insincere、洗練されたハードポップ④Criminalもさることながら大きなハイライトとなっているのが「永遠の夜を君と」という邦題がつけられた⑤I Don't Want To Say Goodnightですね。個人的には2:30過ぎの劇的なサビコーラスが鳥肌モノでした。この曲は映画「ネイビーシールズ」のサントラ盤に収録されているほか、クイズ番組「世界ふしぎ発見!」のエンディングテーマに起用され日本でもヒットしたそうです。僕も⑤と⑩I Will Be Loving Youはこのアルバムを聴く前から耳にしたことがありました。

アルバム後半は若干テンションが下がり気味ではあるものの、それでも充実した楽曲が並びます。⑧Only Your EyesはClifの切ない熱唱と哀愁たっぷりのアコギによるソロが秀逸だし、LEVI'SジーンズのCM用に書き下ろされたという⑩も感動的。また⑥The Day The Earth Stood Stillはメロディは薄味ながら都会的なアレンジがお洒落な雰囲気を演出していてクセになりますね。これだけのアルバムを生み出しておきながらPLANET 3が本作のみで解散してしまったのは残念でなりません…。ちなみに僕は「典型的なAOR」と聞くとメロディックロックよりもソフトでメロウ、リズム隊は打ち込みで歌詞は大半が恋愛モノ、といった要素が思い浮かびますが本作もClif Magnessの「SOLO」同様、AORの教科書と呼ぶに相応しい名盤だと思います。

【音源紹介】
I Don't Want To Say Goodnight

【CD購入録】KAMELOT「THE SHADOW THEORY」(2018)

  • 2018/05/19(土) 00:00:00

【CD購入録】
THE SHADOW THEORY
KAMELOT「THE SHADOW THEORY」(2018)

ダークで神秘的なオーラを纏ったメロディック・パワーメタルバンドとして孤高の存在感を放つKAMELOTの12作目を買いました。20年以上に渡ってバンドの屋台骨を支え続けてきたCasey Grillo(Ds)が円満脱退、後任にJohan Nunez(Ds/FIREWIND etc)を迎えて初のアルバムですが、今回もKAMELOTならではのメロディックメタルが堪能できます。1分半ほどの序曲①The Missionに導かれてスタートする②Phantom Divine (Shadow Empire)からしてKAMELOTらしさ全開だし、シンガーのTommy Karevik(SEVENTH WONDER)がメインで作曲したという③RavenLight、流麗なメロディが耳に残るアップテンポ④Amnesiac、ケルトっぽい雰囲気の中で響くサビのコーラスが素晴らしい⑤Burns To Embraceなど流石の楽曲が並びます。前半に比べて後半はやや失速気味に感じるものの、優雅なピアノソロから徐々に激しさを増していく⑫The Proud And The Brokenもいいですね。ちなみにTommyが在籍するプログレメタルバンドSEVENTH WONDERが10月に新作「TIARA」をリリースするようだし、KAMELOTの顔と呼べる存在だった前任シンガーRoy KhanCONCEPTIONを復活させるそうなのでKAMELOTの新旧ボーカルの動向に要注目ですね。

【CD購入録】DUKES OF THE ORIENT「DUKES OF THE ORIENT」(2018)

  • 2018/05/03(木) 00:00:00

【CD購入録】
DUKES OF THE ORIENT
DUKES OF THE ORIENT「DUKES OF THE ORIENT」(2018)

2017年に逝去したJohn Wetton(Vo/ASIA、ex-KING CRIMSON etc)の後任としてASIAに在籍していたJohn Payne(Vo)と女性シンフォニックHR/HMシンガーLana Laneの音楽的ブレインで夫でもあるErik Norlander(Key/LANA LANE、ROCKET SCIENTISTS etc)が新たに結成したDUKES OF THE ORIENTの1stアルバムを買いました。僕はASIAやLANA LANE、ROCKET SCIENTISTSをそれほど熱心に追いかけていたわけでもないので、当初はノーマークだったのですがYouTubeで②Strange Days(終末)、⑦Seasons Will Change(変革時期)を偶然聴いて興味を持った次第です。ちなみに本作の楽曲全てに邦題が付けられていてキングレコードの力の入れようが窺えますね。中身の方はというと味わい深いメロディとボーカル、それを盛り上げる鍵盤サウンドが織り成す大人のメロディックロックに仕上がっています。お気に入りはキーボードによる勇壮なメインテーマがカッコいい⑥Fourth Of July(7月4日~新たなる未来)ですね。アルバム全編に渡って中低音域をメインとした温かみのある歌声を披露しているPayneは、John Wettonという偉大な前任者の影に隠れがちですがなかなかの実力者だと思います。余談ですが直訳すると「東洋の公爵達」となるプロジェクト名とPayneの整えられた髭の公爵感(?)がすごくマッチしていますね(笑)。