FC2ブログ

LIGHT BRINGER「GENESIS」(2012)

  • 2019/03/21(木) 00:00:00

GENESIS.jpg
【No.528】
★★★★(2012)
年間ベスト2012年ノミネート作品

インディーズで「TALES OF ALMANAC」(2009)、「MIDNIGHT CIRCUS」(2010)の2枚を発表し、注目を集めていたLIGHT BRINGERのメジャーデビューアルバム。ソングライターの1人で主にJ-POP寄りの楽曲を手掛けるイメージが強かったKazu(G)が脱退後、初めてのアルバムですが本作には彼のペンによる曲も収録されています。ひたむきでキャッチーなメロディをFuki(Vo)が力強く歌うことで完成するバンドの魅力がストレートに伝わってきた過去作品に対して、今回は手練揃いのプレイヤー達が生み出すプログレッシブな曲展開や凝ったアレンジ前に出ていますね。アルバムジャケットやブックレットではFukiばかりがピックアップされている印象なので中身の方で演奏陣がこれまで以上にアピールしてくれているのが頼もしい限りです。

序曲にあたるインスト①「創世」からメタリックチューン②arkにつながるという幕開けは前作と同じながら、今回の②はDREAM THEATERフリークを自認するHibiki(B/ALHAMBRA)らしさが溢れるプログレッシブな疾走曲で一筋縄ではいかない展開がクセになります。全曲で弾きまくっているHibikiのベースは特にこの曲ではウネリまくっていて、メジャーデビューの実質1曲目に対する気合いが感じられますね。続く先行シングル曲③noahはストレートなナンバーで十分カッコいいものの、これまでとは質感が多少異なり一撃で心を撃ち抜かれるようなメロディは控えめですし、その後も聴かせるタイプの曲が並びます。とびきりキャッチーな⑦Just kidding!を交えつつも、アニソンとメロパワが理想的な融合を果たしたHearn's HeavenDream!のような「これぞLIGHT BRINGER!」という曲調は出てきそうで出てきません。それだけにラブリーサウンドの極致と呼べそうなラスト曲⑪Love you♡がもたらすカタルシスは絶大ですね。

LIGHT BRINGERのスタイルを確立した前作と比べて今回は耳に残るメロディが減少したと感じたのも事実ですが、繰り返し聴くほどに味わいが増すスルメ盤です。そんな中で圧倒的な存在感を放っているのがFukiの歌声で、従来の伸びやかさに加えて表現力も増しています。⑨espoirで披露している低音域は彼女が憧れの存在と語る黒猫(Vo/陰陽座)を彷彿とさせますね。そんなボーカルとバトルを繰り広げ、時にはお互いを高め合うようなインストパートとのバランスがとにかく絶妙。LIGHT BRINGERらしさは維持しつつ楽曲の深みが増した本作はメジャーデビューに相応しい1枚だと思います。

【音源紹介】
noah

【CD購入録】CHILDREN OF BODOM「HEXED」(2019)

  • 2019/03/17(日) 00:00:00

【CD購入録】
HEXED.jpg
CHILDREN OF BODOM「HEXED」(2019)

Roope Latvala(G)の後任にDaniel Freyberg(G/NAILDOWN、ex-NORTHER)を迎えたCHILDREN OF BODOMの10作目。今回は先行で公開されていた②Under Grass And Clover、⑥Platitudes And Barren Wordsがいい意味でCHILDREN OF BODOMらしくない明るさを持ったサウンドだったので注目していました。そんな新機軸と呼べそうな要素は②、⑥に加え80年代風の④Hecate's Nightmareでも感じられ全体的にキャッチーな仕上がりとなっていますね。かつての凶暴性は控えめになっているためヌルくなったという声もあるかもしれませんが個人的には本作の方向性もアリだと思います。また⑪Knuckledusterは2004年発表のEP「TRASHED, LOST AND STRUNGOUT」に収録されていた曲のリメイクで、ボーナストラックにはYOUTH CODEというアメリカのインダストリアルユニットがリミックスした⑭Knuckleduster(remix)も収められていてバンドがこの曲を気に入っていることが窺えますね。ちなみに⑭の後にはタイトル不明のシークレットトラックが流れてくるという不思議な仕様となっています。

【CD購入録】CHILDREN OF BODOM「I WORSHIP CHAOS」(2015)

  • 2019/03/13(水) 00:00:00

【CD購入録】
I WORSHIP CHAOS
CHILDREN OF BODOM「I WORSHIP CHAOS」(2015)

今月に10作目となるニューアルバム「HEXED」(2019)を発表したCHILDREN OF BODOMの9th。2004年から長きに渡って在籍していたRoope Latvala(G)が脱退したため本作はバンド史上初めて4人体制でレコーディングされたアルバムでAlexi Laiho(Vo、G)がリズムギターも弾いています。今回も5th「ARE YOU DEAD YET?」(2005)の延長線上にあるエクストリームメタルが展開されていてCHILDREN OF BODOMらしさに溢れた楽曲を聴かせてくれますね。惜しむらくはアルバムを代表する決めの1曲がないことでしょうか。と言いつつ尺は短いながらもバンド初期を彷彿とさせるソロパートをフィーチュアした④Horns⑥I Worship Chaos〜⑧Suicide Bomberにかけての流れは好きですね。

【気になるCDリスト】2019年3月

  • 2019/03/09(土) 00:00:00

NO MORE HOLLYWOOD ENDINGS
BATTLE BEAST「NO MORE HOLLYWOOD ENDINGS」(2019)3月22日発売予定

フィンランドの戦闘獣BATTLE BEAST5thアルバム。BATTLE BEASTから喧嘩別れのような形で脱退したAnton Kabanen(G)が立ち上げたBEAST IN BLACKと2枚続けて同年にアルバムを発表することもあって注目しています。先行で公開された曲を聴いた印象ではビースト感が薄れてそうなので賛否両論あるかもしれませんね。

No More Hollywood Endings
Eden

RISE OF THE DRAGON EMPIRE
BLOODBOUND「RISE OF THE DRAGON EMPIRE」(2019)3月20日発売予定

前作「WAR OF DRAGONS」(2017)が清々しいほどのメロパワ作品だったBLOODBOUNDの新作。今回は疾走感は控えめな気もしますがアルバムタイトル、アートワークのともに「いかにも」という感じですね(笑)。

Slayer Of Kings
Rise Of The Dragon Empire

HEXED.jpg
CHILDREN OF BODOM「HEXED」(2019)3月8日発売予定

僕の中ではバンド初期ほど注目はしていないものの新作が出ると聞くと気になるCHILDREN OF BODOMの10作目。今回はこのバンドにしてはキャッチーというか明るいタイプの曲も収録されていそうな感じですね。バンドの新しい一面が見られるのかもしれません。

Under Grass And Clover
This Road
Platitudes And Barren Words

CROWNED IN FROST
FROZEN CROWN「CROWNED IN FROST」(2019)3月20日発売予定

2018年のブライテストホープに選出したFROZEN CROWNの2ndアルバムが早くも完成したようです。Federico Mondelli(Vo、G)BE THE WOLFでも昨年アルバムを発表していたので、そのワーカホリック振りには頭が下がりますね。

【気になるCDリスト】
BATTLE BEAST「NO MORE HOLLYWOOD ENDINGS」(2019)3月22日発売予定
No More Hollywood Endings
Eden

BLOODBOUND「RISE OF THE DRAGON EMPIRE」(2019)3月20日発売予定NEW
Slayer Of Kings
Rise Of The Dragon Empire

CHILDREN OF BODOM「HEXED」(2019)3月8日発売予定
Under Grass And Clover
This Road
Platitudes And Barren Words

FIND ME「ANGELS IN BLUE」(2019)
No Tears In Paradise
True Believer

FROZEN CROWN「CROWNED IN FROST」(2019)3月20日発売予定

GRAND MAGUS「WOLF GOD」(2019)4月19日発売予定NEW
Wolf God

JIM PETERIK & WORLD STAGE「WINDS OF CHANGE」(2019)4月10日発売予定NEW
Without A Bullet Being Fired Featuring Mike Reno

LEVERAGE「DETERMINUS」(2019)4月10日発売予定
Burn Love Burn

MYRATH「SHEHILI」(2019)4月26日発売予定NEW
Dance
No Holding Back

STARBREAKER「DYSPHORIA」(2019)
Pure Evil
How Many More Goodbyes

TOBY HITCHCOCK「RECKONING」(2019)
Promise Me

摩天楼オペラ「HUMAN DIGNITY」(2019)
トレイラー

【CD購入録】RHAPSODY OF FIRE「THE EIGHTH MOUNTAIN」(2019)

  • 2019/03/05(火) 00:00:00

【CD購入録】
THE EIGHTH MOUNTAIN
RHAPSODY OF FIRE「THE EIGHTH MOUNTAIN」(2019)

Luca Turilli(G)Alex Staropoli(Key)を中心に結成、そこにFabio Lione(Vo)が加入して完成させた「LEGENDARY TALES」(1997)でデビューしたRHAPSODY OF FIRE(当時はRHAPSODY名義)の11枚目となるフルアルバム。このバンドに関しては2011年にLucaがバンドを脱退しLUCA TURILLI'S RHAPSODYを結成、AlexとFabioはRHAPSODY OF FIREを継続していましたが2016年にはFabioもバンドを離れただけでなくLucaと共にAlex抜きでRHAPSODYとしてのフェアウェルツアーを敢行するなどゴタゴタ続きでした。そのツアーの延長線上なのか、2018年にはLucaとFabioが新たにTURILLI / LIONE RHAPSODYを立ち上げたため、今やデビュー当初のメンバーがAlexのみとなったRHAPSODY OF FIREの方が分家というイメージが強くなった感は否めません。そんな状況下で制作された本作ですが先行で公開された③Master Of Peace、④Rain Of Fury、⑩The Legend Goes Onを筆頭に、なかなか強力で驚きました。思っていた以上にキャッチーなメロディが多くHELLOWEENを始めとする所謂ジャーマンメタルを連想させるサウンドには良い意味で予想を裏切られましたね。Fabioの後任という大役を任されたGiacomo Voli(Vo)は前任者ほどの逞しさはないもののハイトーンが魅力のシンガーで、彼の声質も踏まえて本作はストレートな曲調で責めてきたようにも感じられます。また日本盤ボーナスに④のジャパニーズ・バージョンが収録されていてGiacomoの日本語の上手さに驚かされました。海外のメタルバンドが日本語詞に挑戦すると残念な結果になることが多い中、この曲は成功していると思いますね。

【CD購入録】DREAM THEATER「DISTANCE OVER TIME」(2019)

  • 2019/03/01(金) 00:00:00

【CD購入録】
DISTANCE OVER TIME
DREAM THEATER「DISTANCE OVER TIME」(2019)

創設メンバーの1人でもあったMike Portnoy(Ds)と袂を別つなど大きなメンバーチェンジがあってもデビュー以来、2〜3年のスパンで作品をリリースし続けているプログレメタル界の帝王DREAM THEATERの14作目。前作「THE ASTONISHING」(2016)は2枚組、2時間10分の超大作でコンセプトアルバム、しかも1曲あたりは最長で7分台と彼等にしてはコンパクトな楽曲が並ぶ異質な作品でした。それに対して今回はアルバムの前半に配された①Untethered Angel〜④Barstool Warriorからしてメロディアスな曲調の中にミステリアスな雰囲気や攻撃性、テクニカルなインストパートが設けられていてDREAM THEATERらしさに溢れています。また後半も本作中で最もメロディアスな⑦At Wit's End、アルバム唯一のバラードタイプ⑧Out Of Reachを経て演奏陣が熱きバトルを繰り広げる⑨Pale Blue Dotで本編を締めくくっていて僕が聴きたいDREAM THEATERサウンドを提供してくれていて嬉しくなりますね。新鮮味はあまり感じられないもののMike Mangini(Ds)加入後のアルバムでは最も第一印象が良いかもしれせん。

LIGHT BRINGER「MIDNIGHT CIRCUS」(2010)

  • 2019/02/24(日) 00:00:00

MIDNIGHT CIRCUS
【No.527】
★★★★(2010)

「ラブリー」の愛称で親しまれているLIGHT BRINGERの2ndアルバム。僕は本作とデビューアルバム「TALES OF ALMANAC」(2009)を同時期に買ったのですが、ポップなサウンドが強調されていた1stに比べて今回はグッとメタル度を増しているのが印象的です。あどけない少女のような一面もあったFuki(Vo)はパワフルで伸びのある歌声はそのままにドスの効いた低音も披露しているし、元々テクニカルだった演奏陣もよりタイトになって各パートにしっかりと見せ場が設けられています。それに加えて前作のウィークポイントだった音質面も改善されていて、あらゆる面で成長振りを見せてくれていますね。

アルバム開始と同時にDiamondのキャッチーなサビメロが流れてきたデビュー作とは打って変わって今回は文字通りアルバムの幕開けを告げる序曲①「開幕 -Instrumental-」から疾走曲②Resistanceへ繋がる「いかにもメタル」なオープニングとなっていてニヤリとさせられます。張り詰めた空気と徐々に盛り上がっていく展開が秀逸な③Le Cirque de Minuit~真夜中のサーカス~、90年代J-POP的なメロディ運びを見せる④「奇跡」、切なさたっぷりのミドル⑥「今にも落ちてきそうな空の下で」と僕の耳を捉える楽曲が目白押しですが本作のハイライトは⑦Dream!ですね。アニソン風の突き抜けたメロディと真っ直ぐな歌詞で駆け抜け、後半には作曲者でもあるKazu(G)のビジュアル系っぽいボーカルや前作収録のWe're All In This Togetherのフレーズを交えつつパッヘルベルの「カノン」も飛び出すこの曲はラブリーを代表するナンバーですね。この曲を聴くためにアルバムを買う価値があると言っても過言ではないでしょう。

作品としてはそんな⑦が本編ラスト、それ以降はボーナストラック扱いでネオクラシカルな雰囲気も漂う⑧Lazy Maze、前作に収録されていた典型的ラブリーチューン⑨Hearn's Heavenはリメイクとなっています。どちらもピアノを効果的に使っていて連続性が感じられるのもいいですね。ちなみに①と⑤IT'S SHOWDOWN -Instrumental-はインスト、③も既発曲なので純然たる新曲数だけ見ると物足りなく感じるかもしれませんが、入手困難な作品に収録されている曲もあるので個人的には満足しています。メロディックメタルにアニソン、J-POPの要素を加えつつ激しいインストパートもしっかり聴かせるというLIGHT BRINGERのスタイルは本作で確立されたと思っています。

【音源紹介】
Dream!

【CD購入録】TOBIAS SAMMET'S AVANTASIA「MOONGLOW」(2019)

  • 2019/02/20(水) 00:00:00

【CD購入録】
MOONGLOW.jpg
TOBIAS SAMMET'S AVANTASIA「MOONGLOW」(2019)

Tobias Sammet(Vo)EDGUYと並行して活動を続けているメタルオペラ・プロジェクトTOBIAS SAMMET'S AVANTASIAの8作目。ゲストシンガーは過去作でも歌っていたMichael Kiske(HELLOWEEN、UNISONIC)、Jorn Lande(JORN、ALLEN-LANDE)、Ronnie Atkins(PRETTY MAIDS)、Bob Catley(MAGNUM)、Geoff Tate(ex-QUEENSRYCHE)、Eric Martin(MR.BIG)に加えて今回はCandice Night(BLACKMORE'S NIGHT)、Hansi Kursch(BLIND GUARDIAN)、Mille Petrozza(KREATOR)らが初めて参加しています。音楽性としては近作と同じくメロディックパワーメタルの枠に収まりきらない多彩なHR/HMが展開されていてTobiasの非凡なソングライティング能力が発揮されていますね。プレイボタンを押すと同時にTobiasが静かに歌うサビから始まる①Ghost In The Moonは新鮮だし、母国ドイツの先輩HansiとMilleの個性を活かすのに最適なパートが用意された②Book Of Shallows、Candiceの清廉な歌声をフィーチュアした③Moonglow、ケルティックなサウンドと曲後半で疾走する構成が3rd「THE SCARECROW」(2008)のタイトル曲を思い起こさせる④The Raven Childなど序盤からして充実しています。また後半も活気あふれる⑧The Piper At The Gates Of Dawn、Tobias曰くMichael Kiskeの声をイメージして作曲したというパワーメタル⑩Requiem For A Dreamといった曲がアルバムを盛り上げてくれます。個人的な好みとしてAVANTASIAの最高傑作と言えるかは微妙ですが今回も愛聴盤となりそうです。

【CD購入録】WITHIN TEMPTATION「RESIST」(2019)

  • 2019/02/15(金) 00:00:00

【CD購入録】
RESIST_2019010923254742d.jpg
WITHIN TEMPTATION「RESIST」(2019)

ヨーロッパを代表するシンフォニックメタルバンドの名に相応しい傑作アルバム「HYDRA」(2014)をリリース後、燃え尽き症候群のような状態に陥り解散も意識したというWITHIN TEMPTATIONの7作目。バンド史上最大と言ってもいいくらいの危機を乗り越えて完成させた本作は、相変わらずハイクオリティで大物の風格を感じさせる極上のサウンドです。彼等にしては珍しいアップテンポDangerousも収録していた前作に比べると地味な作風ですが、ついリピートしたくなる不思議な魅力がありますね。印象的なキーボードのフレーズが曲を引っ張っていく①The Reckoningからラストに相応しい壮大な雰囲気を持つ⑩Trophy Hunterまで、このバンドらしい楽曲が並んでいます。惜しむらくはミドルテンポの曲が続くためHR/HMならではの高揚感が希薄な点でしょうか。解散の危機をなんとか乗り切ったバンドの今後に注目したいですね。

LIGHT BRINGER「TALES OF ALMANAC」(2009)

  • 2019/02/10(日) 00:00:00

TALES OF ALMANAC
【No.526】
★★★(2010)

今や日本のメタルシーンを代表する歌姫となったFuki(Vo)ALHAMBRAなどにも在籍しているHibiki(B)の2人が結成したメロディックメタルバンドLIGHT BRINGERの1stアルバム。僕はDRAGON GUARDIANの3rd「DRAGONVARIUS」(2009)でFukiの歌を初めて聴きLIGHT BRINGERに興味を持ちました。次作「MIDNIGHT CIRCUS」(2010)でメタル度を増す彼等ですが、本作ではアニソン風の突き抜けたメロディや90年代J-POPを連想させるアレンジが特徴的なサウンドに仕上がっています。そこにDREAM THEATER好きのHibikiが持ち込んだと思われるプログレメタル要素が加わることで、他のバンドでは聴けないLIGHT BRINGERならではのスタイルとなっていますね。

イントロも何もなく唐突にキャッチーなサビから始まる①Diamond、晴れ渡る青空が目に浮かぶ躁系メロディで駆け抜ける②Upstream Childrenという2つのアップテンポチューンで掴みはバッチリ。その後は勢いで押し切るのではなくJ-POPテイスト強めのキャッチーソング④We're All In This Together、優しいメロディに酔いしれる⑤「Frothy Summer〜真夏の夜の夢〜」⑥Red Spider Lilyから⑧「Closed Sister〜雪待月の妹〜」までのフックに満ちたミドル3連発なども聴き応えがありますね。そして終盤に配された「これぞLIGHT BRINGER!」な名曲⑪Hearn's Heavenも輝いています。12曲を収録している本作は1年12ヶ月をテーマにして1曲ずつ作ったアルバムだそうで、たしかに季節を連想させる曲名がチラホラありますね。

まずはデビュー作にしてここまで魅力的な楽曲群を揃えていることに脱帽。作曲クレジットを見るとHibikiだけでなくKazu(G)、Mao(Key)も作曲に関わっていて複数のソングライターを擁するバンドならではの強みが感じられますね。看板シンガーであるFuki嬢についても2019年現在のような凄みはないものの、あどけなさが残るひたむきな歌唱だからこその味があります。LIGHT BRINGERの作品の中でもポップな部類に入るとメンバー自身が語っている通り、他のアルバムとは異なる作風ですがバンドのルーツが垣間見える1枚だと思います。ちなみに本作は既に廃盤となっているため中古市場で1万円以上の高値がついているようです。

【音源紹介】
Diamond