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ブログ開設14周年の御礼

  • 2022/06/25(土) 00:00:00

2008年6月25日に開設した当ブログは今日で14周年を迎えました。このブログを訪問して下さっている皆様、ありがとうございます。新型コロナウィルスとの生活も早2年以上が経過し、個人的にはこの状況にも慣れてきた感がありますね。職場や友人関係でも陽性になった人はいますが、幸いなことに今のところは僕も家族も元気に過ごしています。世の中の流れ的にもHR/HMアーティストのライヴに関するニュースが入ってくるようになったり、家族で出かける機会も増えてきたりしているので、この調子でコロナ前のような生活に戻っていけると嬉しいですね。

子ども達はこの1年間体調を崩すことなく過ごしてくれています。長男は学校、部活(バスケ部)、塾などで忙しい中学校生活を過ごしていて2年生ながら試合にも出してもらっていることもあって部活が一番楽しいようです。中学生にもなると家族や友達と気軽に連絡が取れる方が良いと感じることが増えてきたので、今月からスマホデビューすることになりました。娘の遊び相手になってくれることもある長男は元々手先が器用だったこともあり、折り紙にハマっていて普通の折鶴から立体的なドラゴンまで不器用な僕からするとどのように折っているのか全くわからない作品を量産したり、円周率が延々と書かれたパズルを買ってはそれに没頭したりと独特な世界を持っているのも面白いですね。

以前から料理に興味を持っていた次男は我が家の料理担当である僕の助手をしてくれるようになってきました。最初は冷蔵庫から野菜を出す、電子レンジを操作するといったことから始めて最近では僕が皮をむいた野菜を次男が切ってフライパンで調理してくれることもあって助かっています。次男は兄と妹に比べて自分から何かに興味を持つことが少なく、口数も多くない方なので2人で料理をする時間がコミュニケーションを取るいい機会になっているように思います。次男は刑事、探偵モノのドラマが好きで最近だと「探偵が早すぎる」かお気に入り、漫画では「Dr. STONE」や「呪術廻戦」などが好きなようです。

娘は少し前から英会話教室に行くようになり、先生との相性も良さそうで毎週楽しそうに通っています。最近はお絵描き、ぬりえをする時間が増えていて保育園から帰ってくるとその日に書いた作品をたくさん見せてくれます。また今月誕生日を迎える娘へのプレゼントは自転車にしました。兄2人と比べて1年以上早く自転車に乗り始めることになった娘ですが、3歳頃からストライダーに乗っていたこともあってか思っていたよりも早く自転車に乗れるようになりそうです。あと娘の中でブームとなっているのが「プリキュア」で、男子が戦隊モノや仮面ライダーにハマっていたのと同様に、これが女子の通る道なのかもしれませんね。

そんな子ども達の成長とは対照的に、ここ最近代わり映えしないこのブログですが今後も現状維持で更新を続けていく予定です。これからもSILVERWING-舞い降りてきた音楽の記録-をよろしくお願いいたします。

【現在の愛聴盤】JANI LIIMATAINEN「MY FATHER'S SON」(2022)

  • 2022/06/20(月) 00:00:00

【現在の愛聴盤】
MY FATHERS SON
JANI LIIMATAINEN「MY FATHER'S SON」(2022)

メロディック・スピードメタルの超新星として「ECLIPTICA」で1999年(日本では2000年)にデビューしたSONATA ARCTICAのギタリストJani Liimatainenの1stソロアルバム。2007年にSONATA ARCTICAを脱退した後はTimo Kotipelto(Vo/STRATOVARIUS)CAIN'S OFFERINGAnette Olzon(Vo/ex-NIGHTWISH)THE DARK ELEMENTを結成し、卓越したメロディセンスを発揮していたので今回のアルバムにも注目していました。FRONTIERS RECORDSからのリリースとなる本作は複数のゲストボーカルを迎えたMAGNUS KARLSSON’S FREE FALL方式(と僕は呼んでいます)で制作されています。ゲストの顔ぶれはJaniと活動経験のあるTimo Kotipelto、Anette OlzonやTony Kakko(SONATA ARCTICA)からBjorn“Speed”Strid(SOILWORK、THE NIGHT FLIGHT ORCHESTRA)、Pekka Heino(BROTHER FIRETRIBE、ex-LEVERAGE)、Renan Zonta(ELECTRIC MOB)Antti Railio(ex-CELESTY)のような初共演となるシンガーに加えてJani自身も1曲でリードボーカルを担当しています。音楽性としては②All Dreams Are Born To Die feat. Tony Kakko、⑦Into The Fray feat. Timo Kotipeltoといったメロパワ系もありつつメロハーテイスト強めで間奏ではサックスも登場する⑤Side By Side feat. Pekka Heino、浮遊感のあるメロディとRenanのソウルフルな歌声が独特な世界観を描き出す⑥The Music Box feat. Renan Zonta、フォーキーなサウンドを聴かせる⑧I Could Stop Now feat. Anette Olzonといった楽曲も収録していて面白いですね。なおバラード⑨Haunted Houseで聴けるJaniの歌声はTimo Kotipeltoっぽい印象を受けました。本作でもTimoとの相性の良さが際立っているので、Janiにとっては彼こそが理想の声なんでしょうね。アルバムとしてはCAIN'S OFFERING、THE DARK ELEMENTの方がインパクトがありますが、これまで以上にバリエーションに富んでいてソロ作品らしい1枚だと思います。CAIN'S OFFERINGの新作を心待ちにしている身としてはJaniがソロを発表、STRATOVARIUSも9月に新作をリリース予定ということもあって、そちらがまだ先になりそうなのが残念ですが…。

【現在の愛聴盤】TREAT「THE ENDGAME」(2022)

  • 2022/06/15(水) 00:00:00

【現在の愛聴盤】
THE ENDGAME
TREAT「THE ENDGAME」(2022)

現在のメロディックロックシーンにおいて作品のクオリティ、リリースペース共に一番安定していると思っているTREATの9thアルバム。2010年に発表した再結成アルバム「COUP DE GRACE」があまりに素晴らしかったため前々作「GHOST OF GRACELAND」(2016)、前作「TUNGUSKA」(2018)も充実していたものの一聴してのインパクトはそれほど強くなく、聴くほどに味わいが増すスルメ盤という印象でした。それに対して、今回のアルバムは元々質の高かったメロディのフックが更に強化されていて聴き始めの頃からグイグイ引き込まれますね。そんな本作を象徴するかのようなシンガロングを誘うサビを持った③Sinbiosis、ジリジリと迫ってくるようなメロディがクセになる⑤Both Ends Burning、カントリーっぽさも感じる穏やかなムードが心地よいバラード⑥My Paradeを筆頭に先行公開曲②Rabbit Hole、④Home Of The Brave、⑩Carolina Reaperを聴いて膨らんでいた期待にしっかりと応えてくれる1枚に仕上がっています。また本編ラストを飾るバラード⑫To The End Of Loveはサビメロだけでなくシンセ〜泣きのギターへと繋がっていくソロパートのメロディが絶品で、その美旋律が終盤にも再登場してピアノで締めくくる構成もお見事。僕がTREATを聴くようになったのは再結成後からですが、今こそがバンドの黄金期だと言いたくなるほどの力作ですね。

【現在の愛聴盤】TERAMAZE「AND THE BEAUTY THEY PERCEIVE」(2021)

  • 2022/06/10(金) 00:00:00

【現在の愛聴盤】
AND THE BEAUTY THEY PERCEIVE
TERAMAZE「AND THE BEAUTY THEY PERCEIVE」(2021)

オーストラリアはメルボルン出身のプログレメタルバンドTERAMAZEの8作目。僕は今回たまたまこのバンドのことを知り、現時点で最新のフルアルバムである本作を聴いてみたのですがバンドの歴史は長く、結成は1993年にまで遡ります。初期の作品はスラッシュメタルの影響も感じさせるサウンドだったものの一時解散、再結成アルバムにして3rd「ANHEDONIA」(2012)から現在の音楽性に近づいたそうです。本作で展開されているのはプログレメタルといっても小難しいイメージは皆無、歌メロを大切にしたサウンドでCIRCUS MAXIMUS、SEVENTH WONDERといった北欧勢を彷彿とさせますね。10分以上の楽曲2曲を含む全9曲はどれも粒揃い、中でも優しく幻想的な雰囲気を持った⑥Wavesは波に揺られているような心地よいメロディが秀逸です。またスリリングかつメロディアスなオープナー①And The Beauty They Perceive、流麗な美旋律でアルバムを締めくくる11分超えの長編⑨Head Of The Kingも気に入っています。数年前までは専任シンガーが在籍していたものの2020年からは中心人物のDean Wells(G)がボーカルも兼任していて、彼のマイルドな歌声もバンドの世界観にマッチしていますね。オーストラリアのメロディックメタルバンドはほとんど知らなかったのですがTERAMAZEはこれからもチェックしていこうと思います。

【気になる作品リスト】2022年6月

  • 2022/06/05(日) 00:00:00

SEVENTH RUM OF A SEVENTH RUM
ALESTORM「SEVENTH RUM OF A SEVENTH RUM」(2022)6月24日発売予定

僕にとって出会いの1枚となった前作「CURSE OF THE CRYSTAL COCONUT」(2020)で展開されていた「飲んだくれパイレーツメタル」が面白かったALESTORMの7作目。先行で公開されている④P.A.R.T.Y.はバカ騒ぎするのにピッタリな文字通りのパーティーチューンで中毒性の高いサビがクセになりますね。それにしても中心人物Christopher Bowes(Vo、Key)の創作意欲は止まることを知らないようで、昨年エクストリーム・ウィザード・メタルプロジェクトWIZARDTHRONEでデビュー作「HYPERCUBE NECRODIMENSIONS」をリリース、今年に入ってもエピックメタルバンドGLORYHAMMERでニューシンガーSozos Michaelのお披露目曲Fly Awayを発表しつつALESTORMでもニューアルバムを完成させるという精力的に活動振りに頭が下がります。

Magellan's Expedition
P.A.R.T.Y.
The Battle Of Cape Fear River

THE TESTAMENT
SEVENTH WONDER「THE TESTAMENT」(2022)6月10日発売予定

Tommy Karevik(Vo/KAMELOT)が在籍するスウェーデンのプログレメタルバンドSEVENTH WONDERの6th。前作「TIARA」(2018)から約4年のスパンが空いていますが、「TIARA」が8年振りのアルバムだったので一応リリース間隔は半分に短縮されています(苦笑)。2012年にTommyがKAMELOTに加入した時には「本当に掛け持ちできるのかな?」という懸念もあったのでSEVENTH WONDERの活動ペースが落ちているとはいえ、こうして新作を届けてくれることに感謝です。今回も歌メロを重視したSEVENTH WONDER流プログレメタルに期待しています。

Warriors
The Light

DINOSAUR WARFARE PT2 THE GREAT NINJA WAR
VICTORIUS「DINOSAUR WARFARE PT. 2 - THE GREAT NINJA WAR」(2022)6月24日発売予定

「ニンジャ」、「サムライ」といった日本的なイメージを楽曲に取り込んだ前作「SPACE NINJAS FROM HELL」(2020)が清々しいほどのメロパワ作品だったVICTORIUSの6作目。今回は2018年リリースのミニアルバム「DINOSAUR WARFARE - LEGEND OF THE POWER SAURUS EP」と前作の世界観を融合させるという一手を打ってきました。「恐竜」と「忍者」という普通はあり得ない組み合わせをテーマにした本作のMVでもVICTORIUSワールド全開ですね。

Dinos And Dragons
Victorious Dinogods
Mighty Magic Mammoth

【気になる作品リスト】

ALESTORM「SEVENTH RUM OF A SEVENTH RUM」(2022)6月24日発売予定
Magellan's Expedition
P.A.R.T.Y.
The Battle Of Cape Fear River

ARCH ENEMY「DECEIVERS」(2022)7月29日発売予定
Deceiver, Deceiver
House Of Mirrors
Handshake With Hell
Sunset Over The Empire

BLIND GUARDIAN「THE GOD MACHINE」(2022)9月2日発売予定NEW
Deliver Us From Evil
Secrets Of The American Gods
Blood Of The Elves

CIVIL WAR「INVADERS」(2022)6月17日発売予定
Dead Man's Glory
Invaders
Battle Of Life

DEVIL'S TRAIN「ASHES & BONES」(2022)6月24日発売予定
The Devil & The Blues
Word Up (Cameo Cover)
Ashes & Bones

THE DUST'N'BONEZ「SEARCH AND DESTROY」(2022)

DYNAZTY「FINAL ADVENT」(2022)8月26日発売予定
Advent
Power Of Now
Power Of Will
Yours

EDGE OF FOREVER「SEMINOLE」(2022)
Shift The Paradigm
Get Up On Your Feet Again

THE FERRYMEN「ONE MORE RIVER TO CROSS」(2022)
One Word
The Last Wave

GATHERING OF KINGS「ENIGMATIC」(2022)7月29日発売予定
Vagabond Rise feat. Jonny Lindkvist

H.E.A.T「FORCE MAJEURE」(2022)8月5日発売予定
Nationwide
Back To The Rhythm

HARDCORE SUPERSTAR「ABRAKADABRA」(2022)
Catch Me If You Can
Dreams In Red
Weep When You Die
Forever And A Day
Fighter

HIBRIA「ME7AMORPHOSIS」(2022)
Skyline Of The Soul
Shine
Meaning Of Life

JAMES LaBRIE「BEAUTIFUL SHADE OF GREY」(2022)
Devil In Drag
Give And Take
Am I Right

JANI LIIMATAINEN「MY FATHER'S SON」(2022)
All Dreams Are Born To Die feat. Tony Kakko
Into The Fray feat. Timo Kotipelto
Breathing Divinity feat. Bjorn“Speed”Strid

JOURNEY「FREEDOM」(2022)7月8日発売予定
The Way We Used To Be
You Got The Best Of Me
Let It Rain

KREATOR「HATE UBER ALLES」(2022)6月10日発売予定NEW
Hate Uber Alles
Strongest Of The Strong
Midnight Sun

LANA LANE「NEPTUNE BLUE」(2022)
Remember Me
Under The Big Sky
Far From Home

NASSON「SCARS」(2022)
Not Today
We Are The Army
Bringer Of Sorrow

NORTHTALE「ETERNAL FLAME」(2022)
Only Human
Midnight Bells
Future Calls feat. Tim & Kai Hansen

PRAYING MANTIS 「KATHARSIS」(2022)
Cry For The Nations
Closer To Heaven

RIVERWOOD「SHADOWS AND FLAMES」(2022)NEW
Dying Light
Queen Of The Dark
Rise Of The Fallen

SABATON「THE WAR TO END ALL WARS」(2022)
Christmas Truce
Soldier Of Heaven
The Unkillable Soldier

SEVENTH WONDER「THE TESTAMENT」(2022)6月10日発売予定
Warriors
The Light

SOILWORK「OVERGIVENHETEN」(2022)8月19日発売予定NEW
Overgivenheten

STRATOVARIUS「SURVIVE」(2022)9月23日発売予定NEW
Survive

TEARS OF TRAGEDY「&」(2022)
Blue Lotus
トレイラー

TERRA NOVA「RING THAT BELL」(2022)

THOUSAND EYES「BETRAYER」(2022)7月20日発売予定NEW
Betrayer

TOBIAS SAMMET’S AVANTASIA「A PARANORMAL EVENING WITH THE MOONFLOWER SOCIETY」(2022)今秋発売予定NEW
The Wicked Rule The Night feat.Ralf Scheepers

TREAT「THE ENDGAME」(2022)
Home Of The Brave
Carolina Reaper

TRICK OR TREAT 「CREEPY SYMPHONIES」(2022)
Creepy Symphony
Escape From Reality
Crazy

UNLUCKY MORPHEUS「evolution」(2022)
"M" Revolution
"M" Anthem
トレイラー

VICTORIUS「DINOSAUR WARFARE PT. 2 - THE GREAT NINJA WAR」(2022)6月24日発売予定
Dinos And Dragons
Victorious Dinogods
Mighty Magic Mammoth

ARCH ENEMY「WAR ETERNAL」(2014)

  • 2022/05/30(月) 00:00:00

WAR ETERNAL
【No.565】
★★★★(2014)
年間ベスト2014年ノミネート作品

4th 「WAGES OF SIN」(2001)から加入、バンドを大きく成長させる推進力となっていたAngela Gossow(Vo)が脱退、シンガーとしては引退し今後はバンドのマネージャー業に専念するという衝撃の発表を経てリリースされたARCH ENEMYの9thアルバム。後任にはカナダのエクストリームメタルバンドTHE AGONISTでグロウルとクリーンボイスを駆使するスタイルを披露(2nd「LULLABIES FOR THE DORMANT MIND」収録のThank You, Painは名曲!)していた女性ボーカルAlissa White-Gluzを迎えています。AngelaがARCH ENEMYに加入した当時はデスメタルバンドのボーカルと言えば男性以外に考えられなかったのですが、彼女が登場してから約14年が経過した今ではそれほど珍しいことでもなくなってきました。Alissaが初めて買ったメタルバンドの作品が「WAGES OF SIN」だったというのもAngelaが女性デスメタルシンガーのパイオニアだったことを感じさせるエピソードですね。そんなAngelaの後釜という大役を任せられたAlissaのボーカルについては違和感なくARCH ENEMYにハマっています。それどころか一本調子に思えることもあったAngelaと比べて起伏に富んだ咆哮を響かせるAlissa(クリーボイスは本作ではほぼ封印)の加入はプラスに作用しているように思いますね。

そしてシンガー交代劇の陰に隠れてしまったものの、再脱退したChristopher Amott(G)の後任として2012年から在籍しているNick Cordle(G)を含むラインナップとしても初のスタジオ盤となる本作はギターパートも充実していて、ソロは勿論リフやバッキングにおいてもARCH ENEMYの看板でもある叙情的なギターフレーズの応酬が繰り広げられています。そんなARCH ENEMYらしさをしっかりキープしつつ、生のオーケストラサウンドを導入しているのも本作の特徴ですね。ただ、それによってシンフォニックな要素が大幅に増しているというわけではなく、要所要所で効果的に用いられているためバンドの攻撃性はそのままにドラマ性を高めることに繋がっているのもポイント。チェンバロ、ストリングスとクワイアが荘厳な雰囲気を醸し出すプレリュード①Tempore Nihil Sanat (Prelude In F Minor)はこれまでにない幕開けだし、それを切り裂くようなギターとブラストビートそしてAlissaの咆哮が強烈な②Never Forgives, Never Forgetへ至る流れは本作のサウンドを象徴していますね。

その後もARCH ENEMY流メタルの王道を行くタイトル曲③War Eternal、デスメタリックに始まり徐々にメロディアスになっていく④As The Pages Burn(2017年リリースのライヴ作品「AT THE STAGES BURN!」のタイトル元ですね)、リズミカルでありながら哀愁も感じさせるサビのギターフレーズが秀逸な⑤No More Regrets、ミステリアスなイントロに続く泣きのメロディが楽曲を支配していく⑥You Will Know My Nameといった強力なナンバーが続きます。後半に入っても凶暴なデスメタルと叙情メロディそしてシンフォサウンドを見事に融合させた⑨Time Is Black、一緒に歌えそうなサビメロとネオクラシカルなギターが炸裂する⑩On And On、暴虐性とメランコリックな旋律の対比をオーケストレーションが引き立てる⑪Avalanche、Alissaのドスの効いたグロウルを軸にしたアグレッシブなファストチューン⑫Down To Nothingなど勢いが衰えることはありません。アルバム構成としても①とギターが咽び泣く中盤の小曲⑦Graveyard Of Dreams、退廃的でダークな雰囲気の中でクサメロを奏でつつラストをピアノで本編を締める⑬Not Long For This Worldといったインスト曲の配置もいいですね。これまでよりも聴きやすくなった感のあるボーカル、Christopher Amottを欠きつつも充実したギター、オーケストラサウンドがもたらす劇的な展開美という作品の核がしっかりしているのも好印象。贅沢を言えばアルバムを代表するキラーチューンが欲しかったところですがバンドの強みを存分に活かした名盤だと思います。

【音源紹介】
No More Regrets

【現在の愛聴盤】MICHAEL ROMEO「WAR OF THE WORLDS / PT. 2」(2022)

  • 2022/05/25(水) 00:00:00

【現在の愛聴盤】
WAR OF THE WORLDS PT 2
MICHAEL ROMEO「WAR OF THE WORLDS / PT. 2」(2022)

プログレッシブ・パワーメタルバンドの重鎮SYMPHONY XのマエストロMichael Romeo(G)のソロ名義としては3枚目となるアルバム。タイトルからも分かる通り前作「WAR OF THE WORLDS / PT. 1」(2018)の続編に当たる本作の大半は「PT.1」リリース時には完成していたそうで約4年のスパンはあるものの、ほとんどの楽曲が同時期に制作されているようです。そういう経緯もあってか「SYMPHONY Xと同系統でありながらバンドよりもゴリゴリのギターサウンドは控えめで映画音楽の要素が強い」という路線は前作から変化ありません。楽曲的にはスケールの大きいイントロ①Introduction, Pt. 2からMichael Romeoが得意とするスリリングな②Divide & Conquerに雪崩れ込んだ後はミステリアスなムードと弾きまくりのギター、それでいてサビはしっかりキャッチーな④Metamorphosis、初期SYMPHONY Xを思わせるピアノの音色が美しい⑥Just Before The Dawnなどが気に入っています。SYMPHONY Xのニューアルバムだと言われれば納得してしまいそうな作風なので、ソロならではの特色はあまり感じられないものの高品質な1枚に仕上がっています。惜しむらくは本作から迎えられているDino Jelusick(Vo/ANIMAL DRIVE、MAGNUS KARLSSON’S FREE FALL etc)の歌唱がRussell Allen(Vo/SYMPHONY X)寄りのスタイルとなっているためDinoならではの魅力が薄いことでしょうか…。

【現在の愛聴盤】GIRISH AND THE CHRONICLES「HAIL TO THE HEROES」(2022)

  • 2022/05/20(金) 00:00:00

【現在の愛聴盤】
HAIL TO THE HEROES
GIRISH AND THE CHRONICLES「HAIL TO THE HEROES」(2022)

インドはシッキム州出身の4人組HR/HMバンドGIRISH AND THE CHRONICLESがFRONTIERS RECORDSと契約してリリースした通算3枚目のアルバム。同郷のバンドとしては今年に入って、インド映画(ボリウッド)音楽とラウドロックを融合したBLOODYWOODと出会いましたがGIRISH AND THE CHRONICLESは事前情報がなければインド出身だと気付かないほどオーソドックスで骨太なHR/HMサウンドを展開しています。その中で大きな存在感を放っているのがGirish Pradhan(Vo、G)によるボーカルパフォーマンスで、オープニングトラック①Primeval Desireの豪快なリフとシャウトに続く彼の歌い出しの時点でメジャーの風格すら感じられるほどの逸材です。しゃがれ気味の声質による熱唱をメインとしつつ静かに歌うパートではDavid Coverdale(Vo/WHITESNAKE)を思わせるディープな歌声を聴かせてくれるのも好印象で、バンド名に彼の名前を取っているのも納得。楽曲の方は硬派なHR/HMスタイルで疾走感のあるものからグルーヴが心地よいミドル、80年代メロハーの香りが漂う⑥Lovers’ Train、インストパートも聴きどころとなっている⑦Rock And Roll Jack⑩Shamans Of Time、じっくり聴かせるパワーバラード⑪Heaven's Cryingなどが揃っていて飽きません。アルバム本編を痛快なまでの突進力で駆け抜ける⑫Rock N' Roll Feverで締めくくる構成も良いですね。外部ライターの力を借りることなくFRONTIERS RECORDS所属のバンドとしては珍しい漢臭いHR/HMアルバムを作り上げたバンドが今後どのような活躍を見せてくれるのか期待が募ります。

【現在の愛聴盤】RONNIE ATKINS「MAKE IT COUNT」(2022)

  • 2022/05/15(日) 00:00:00

【現在の愛聴盤】
MAKE IT COUNT
RONNIE ATKINS「MAKE IT COUNT」(2022)

デンマークを代表するHR/HMバンドPRETTY MAIDSのフロントマンを40年以上務めるベテランシンガーRonnie Atkinsが前作「ONE SHOT」(2021)から1年という短いスパンでリリースした2ndソロアルバム。これだけ早いペースで新作が完成に至った要因としてはコロナ禍でライヴができないことに加えてステージ4の癌と診断され、残された時間に限りがあることを意識していることが大きいのでしょうね…。前作と同じ体制でレコーディングを行った今回のアルバムもポジティブな空気を纏ったメロディックロック作品となっていて爽やかなサビのアカペラで幕を開ける①I've Hurt Myself (By Hurting You)、キャッチーで躍動感に溢れた②Unsung Heroes、PRETTY MAIDSを思わせるハードチューン③Rising Tideと続く冒頭3曲の時点で本作もハイレベルな1枚であることを予感させてくれます。そんな期待を裏切らない楽曲群の中で一際輝いているのが本編を締めくくるバラード⑫Make It Countですね。1stソロのタイトル曲で、このブログの2021年ベストチューンにも選出したOne Shotほどドラマティックではないものの感動的なメロディが胸に沁みるこの曲は本作のハイライトとなっています。RonnieによるとPRETTY MAIDSは結成当初からの相棒Ken Hammer(G)との関係性が悪化していることなどから機能不全に陥っていることもあり、現在はソロキャリアの曲だけでライヴをすることを目標としているそうです。1981年の結成以降、歩みを止めることなく活動してきたPRETTY MAIDSがここにきて活動停止状態となってしまったのは残念ですが、病魔にも負けず充実のソロ作品を2枚連続で届けてくれたRonnie Atkinsの今後に注目したいと思います。

【現在の愛聴盤】RECKLESS LOVE「TURBORIDER」(2022)

  • 2022/05/10(火) 00:00:00

【現在の愛聴盤】
TURBORIDER.jpg
RECKLESS LOVE「TURBORIDER」(2022)

ポップなメロディセンスを武器にしたフィンランド産グラムロックバンドRECKLESS LOVEが前作「INVADER」(2016)から約6年振りにリリースした5thアルバム。本作の特徴はこれまでの作品では味付け程度だった80年代のレトロポップ志向をグッと強化している点ですね。オープニングのタイトル曲①Turboriderからして鋭いギターやOlli Herman(Vo)のスクリームがありつつも(この曲だけでなくアルバムを通して)シンセドラム主体となっていることもあって過去作品とは雰囲気が異なります。続く②Eyes Of A Maniac、③Outrun、④Kids Of The Arcadeでは更にHR/HM色が減退しているのは事実ながら、それを補って余りあるキャッチーなメロディが満載です。⑤Bark At The Moonはメタリックな質感があるなと思ったらOZZY OSBOURNEのカバーだという本作は後半もポップな楽曲が並び、その極め付けとも言えそうな⑨89 Sparkleはミラーボールが似合いそうなディスコチューンとなっています。Olliによるとコロナ禍で家に閉じこもっている期間中に80年代の曲ばかりを聴いていたため次のアルバムではその方向性を追求することにしたそうで、そのスタンスは作品を通してブレていませんね。またバンドの表題曲と呼べそうなタイトルでありながら本編に合わないという理由からボーナストラックとなった⑫Love Recklessも温かみと仄かな哀愁が感じられる1曲でかなり気に入っています。HR/HMバンドらしさはかなり希薄になっているので賛否両論ありそうですが、HARDCORE SUPERSTARCRAZY LIXXならまだしも RECKLESS LOVEがこういう方向性に走る可能性は過去作品からも感じられたし、肝心のメロディが充実しているので個人的にはアリですね。